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ゼロからスクラムを推進した
 スクラムマスターがラスボスゾンビEMになるまでの
 失敗と心の中
 Spectee Inc.  Engineering Manager  Akira Ohno
 Mar. 4 2023
 


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注意:スライドの一部にゾンビの画像を入れているので、ゾンビが苦手な方はご注意ください


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自己紹介
  大野 英 <おおの あきら> 
 
  2020年 株式会社Spectee入社
  
 Engineering Manager
   ・防災向けAI技術開発
   ・組織のScrum開発推進
  
  Twitter:@ohnoeight おーのA


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本日の内容
 ● スクラムを開始する前
 
 ● ゼロからスクラムチームを育てた健全スクラムマスターが
 ラスボスに進化するまで
 
 ● やる気満々のスクラムマスターがラスボスゾンビになった原因
 
 ● ラスボスゾンビから生還して人間に戻るために必要だったこと
 
 
 組織の変化、開発メンバーとの対話の変化、 特に、私自身の心の中の変化について、リアルな現場をご紹介します!

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スライドの説明


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心の中
 xxxxxxxx
 xxxxxxxx
 心の中で
 考えていたことです
 普通の人の思考
 ゾンビスクラムに
 導きかねない
 良くない思考


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リアルな現場
 xxxxxxx
 健全スクラムマスターな私 
 xxxxxxxx
 実際の現場で
 起こっていた会話です


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プロローグ
 私はスクラムマスターとして、チームの継続的な改善を助け、チームの自己組織化を進めるために、 
 健全なスクラムを目指しました。 
 
 1チーム目が少しずつ整い始め、2チーム目、3チーム目に着手。 
 
 しかし、スクラムチームを増やす中で、あとに作るチームほど、 
 良い改善提案ができず、自己組織化が進まない状況になりました。 
 
 なぜだろう。。。彼らはなぜ、こうなってしまうのか・・・ 
 
 分からない・・・こんなに改善提案してるのに・・・みんなに意見を聞いてるのに・・・ 
 
 そして、私は気づきました。 
 
 強権を振るいスクラムチームをゾンビスクラムに陥れるラスボスゾンビの存在に・・・。 


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No content

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ゾンビスクラムとは
 ・ゾンビスクラムチームはステークホルダーのニーズを知らない ・ゾンビスクラムチームは速く出荷しない ・ゾンビスクラムチームは継続的に改善しない ・ゾンビスクラムチームは障害を克服するために自己組織化しない ゾンビスクラムサバイバルガイドによる定義 ゾンビスクラムサバイバルガイド: 健全なスクラムへの道 丸善出版 (2022) 


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ゾンビスクラムとは
 ・ゾンビスクラムチームはステークホルダーのニーズを知らない ・ゾンビスクラムチームは速く出荷しない ・ゾンビスクラムチームは継続的に改善しない ・ゾンビスクラムチームは障害を克服するために自己組織化しない ゾンビスクラムサバイバルガイドによる定義 本セッションでは2つの話が中心です ゾンビスクラムサバイバルガイド: 健全なスクラムへの道 丸善出版 (2022) 


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ラスボスゾンビとは
 ※ゾンビスクラムサバイバルガイドにない
  本セッション独自の定義
 ラスボスゾンビの特徴
 ● マネージャやリーダ
 ● スクラムが大好き
 ● ゾンビスクラムチームへ導く


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スクラムを開始する前の話


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前職① JTC
 3年間開発者として
 スクラム(LeSS)
 Scrumとの出会いは2015年頃
 ※JTC = Japan Traditional Campany 


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3年間開発者として
 スクラム(LeSS)
 管理職の口出しが多くなってきた
 
 上司に管理されるようになり
 チームの雰囲気に変化が出てきた
 前職① JTC


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心の中
 スクラムチームで開発するの楽しい 
 これを続けたい
 スタートアップの全員チームで 
 社会に貢献できるプロダクトを開発してみた い


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前職① JTC
 3年間開発者として
 スクラム(LeSS)
 転 職
 前職②
 スタートアップへ転職


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前職① JTC
 3年間開発者として
 スクラム(LeSS)
 転 職
 前職②
 個人商店な雰囲気から
 チーム活動できるように
 尽力。
 
 失敗に終わる


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前職① JTC
 3年間開発者として
 スクラム(LeSS)
 転 職
 前職②
 個人商店な雰囲気から 
 チーム活動できるように 尽力。失敗に終わる 
 転 職
 現職


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でも個人商店な開発が定着


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お互いの仕事をよく知らない


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エンジニア
 エンジニア
 エンジニア
 エンジニア
 マネージャ
 人が増えるたびに管理コストが増加
 
 マネージャの負担が重くなっていた


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人員増加することが決定していた


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心の中
 これから増える人員増強に 耐えられない・・・
 組織の状況、良くないな
 開発標準化しなきゃ、
 今後入る人が混乱するよな


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心の中
 まずはチームでコーディングルールを作ろう


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不透明な関係でそれぞれ個人の主張はあるが
 開発標準化は進まなかった


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前職① JTC
 3年間開発者として
 スクラム(LeSS)
 転 職
 前職②
 個人商店なグループが 
 チーム活動できるように 尽力。失敗に終わる 
 転 職
 チーム体制の機運が高まり、 
 開発標準化にチャレンジしたも のの、またも失敗。。。 
 現職


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心の中
 積極的に「チームで活動したい」と思う
 エンジニアは多くないんだなぁ。
 
 チーム化って難しい・・・。


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心の中
 昔やってたスクラムでは
 管理職がほとんど
 管理することなく
 自律的に開発してたよなぁ。
 とはいえ、
 人が増えることは
 変わりないし、
 なんとかしなくちゃ
 スクラムでは当たり前に
 開発標準化してたよな


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心の中
 いや・・・これ・・・
 スクラムを始めてみればいいんじゃない!?


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リアルな現場
 スクラムをやりたいです!
 主体的にメンバーが動けるようなチームにします!
 マネージャーたち
 いいんじゃないですか?
 試してみて良くなければ、
 また別のチャレンジすればいいですし


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マネージャ層のお墨付きをもらい
 
 スクラムを始動


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ゼロからスクラムチームを育てた
 健全スクラムマスター期 
 -1stチーム-


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心の中
 経験値の長い
 私が指導すると、萎縮して
 自己組織化が進まないよな
 自己組織化を促すために
 メンバーの意見を尊重
 していこう
 自律的な組織を
 どう育てようか


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リアルな現場
 私の意見はひとつの意見です。
 最終的な判断はみなさんで決めてください
 健全スクラムマスターな私 
 チームを信じて自己組織化へ導く 1人の人間の脳には限界があります。
 チームの複数の脳の方が優れていると
 私は考えています


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自律的なスクラムチームは、
 管理職や外部コンサルタントに
 言われたことをするのではなく、
 出くわした問題に対して自分たちで
 ルールや構造、解決策を作り出すのだ。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~11章~ 健全なスクラムチーム P.238

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リアルな現場
 何が問題だったのか、
 しっかり振り返ってください
 次に起こらないようにしましょう
 健全スクラムマスターな私 
 今回のスプリント
 バックログ終わらなそうです
 継続的改善を促す

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新しいことに挑戦し、
 それが計画通りに進まなかった時、
 何がうまくいかなかったのかを学び、
 学んだことを応用し、
 再び挑戦すること。
 簡単に言えばこれが継続的改善なのだ。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~9章~ 健全なスクラムチーム P.165

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心の中
 組織がチームを支援する、
 それを当たり前にしよう
 メンバーが取り入れたい
 ツールや手法は
 積極的に取り入れていこう
 心理的安全性を
 どう育てようか


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リアルな現場
 いいよ!
 会社に相談する!
 健全スクラムマスターな私 
 バーチャルオフィスを
 導入してみたいです!
 ツールの導入を積極的に支援する

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フレームワークやプラクティスの遵守を強制 するのではなく、
 より効果的になるために
 必要なことをチームが
 求めるのを奨励し、
 チームが必要なことを支援する。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~11章~ 健全なスクラムチーム P.239

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参考:ちなみに1stチームの提案は 今では組織で広く使われています バーチャルオフィス
 oViceの利用
 Notionでの
 Sprint Backlog管理


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心の中
 より良いチームにしたい
 メンバーの自律性を
 さらに高めるためには
 チームから離れていかなきゃ
 心理的安全性が育まれ、
 自律的な組織に成長して きた


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リアルな現場
 ゆっくりと責任と権限を移譲する
 初期
 中期
 SM
 後期
 PO
 SM
 PO
 &
 SM
 PO
 チームの
 サポート


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チームが自分たちの
 仕事の進め方を設計し、
 形にできる権限を与えると同時に、
 その決定に責任をもつようにすることだ。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~11章~ 健全なスクラムチーム P.221

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健全スクラムマスターと共に
 1stチームは
 活き活きスクラムチームに成長


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会社でスクラムが評価


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マネージャーに昇格
 私


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マネージャーに昇格
 
 会社の経費でCSMを取得
 
 私


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心の中
 CSM取ったからには
 会社に還元しなきゃ
 会社が良い感じに
 スクラムを
 認めてくれて嬉しい
 マネージャーになったから
 もっと会社に貢献しなきゃ


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心の中
 よし、2チーム目を立ち上げよう!


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~まとめ~ 1stチームのときの健全スクラムマスターな行動
 ● チームを信じて自己組織化へ導く
 
 ● 継続的改善を促す
 
 ● ツールの導入を積極的に支援する
 
 ● ゆっくりと責任と権限を移譲する
 
 


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自信を持って取り組む
 ゾンビスクラムマスター期
 -2ndチーム-


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2チームのスクラムマスターを兼任
 1stチーム
 私
 2ndチーム


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忙しくなった


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心の中
 マネージャーになったせいか
 信頼関係築きにくい・・・
 1stチームの時ほど
 話す時間を作れてないなぁ
 メンバーが漠然とした
 不安を抱えている感じがする
 でも、
 何が問題なのか分からない


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心の中
 信頼関係を築くために積極的に助けていこう!


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リアルな現場
 ゾンビスクラムマスターな私 
 えっ??
 スクラムマスターが阻害要因を解決する 人が足りないので、
 追加しました


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問題を解決することが
 自分の責任だと信じている
 スクラムマスターは解決している
 問題よりも多くの問題を
 引き起こしている。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~11章~ ゾンビスクラムチーム P.225


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リアルな現場
 ゾンビスクラムマスターな私 
 心理的安全性を育まない
 メンバーのやる気を
 削ぐような発言は
 やめてください
 いや私はxxで
 いいですけど。


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ゾンビスクラムに苦しむ組織は、
 <略>
 従業員はプロとして行動するものだと
 単純に思い込んでいる。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~9章~ ゾンビスクラムチーム P.174

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リアルな現場
 ゾンビスクラムマスターな私 
 今回のレビューは
 xxxxな感じで良いですか?
 スクラムマスターがスクラムチームの決定を承認する それでいいです


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ゾンビスクラムチームは
 自分たちで決めることができない。
 誰かによって決められたり、
 まず承認をもらう必要があったり、
 既存の標準や「ここでのやり方」の
 遵守を求められたりするのだ。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~11章~ ゾンビスクラムチーム P.219

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リアルな現場
 2ndチーム スクラムで
 すごく助けられました!
 もっとスクラムを
 学んでいきたいです!
 おーのさんのお陰です!
 ありがとうございます
 スクラムを
 気に入ってくれて
 嬉しい!
 それでも2チーム目はなんとか立ち上がった(?)


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心の中
 もっともっと
 チーム増やしてやるぜ
 これで全社に広める
 道筋ができたぞ
 みんなスクラムを
 気に入ってくれてる
 2チーム目の立ち上げう まくいったな
 ふふふ・・・


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3rdチーム始動!


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~まとめ~ 2ndチームのときのゾンビスクラムマスターな行動
 ● スクラムマスターが阻害要因を解決する
 
 ● 心理的安全性を育まない
 
 ● スクラムマスターがスクラムチームの決定を承認する
 
 


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~まとめ~ 2ndチームのとき、どんな考え方・行動が問題だったのか
 ● 私自身、もやもやする感情があったにもかかわらず、ちゃんと向き合わ なかった
 
 ● 信頼関係を築くために信頼してもらえるように積極的に支援することを 考えた
 
 ● 2ndチームがちゃんと育っているか考えず、感謝の言葉に甘えていた
 
 


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継続的成長を阻み
 自己組織化しないチームを作る
 ラスボス進化期 
 -3rdチーム-


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2ndチーム
 1stチーム
 1stチームの支援と
 2チームのスクラムマスターを兼任
 私
 支援
 3rdチーム


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心の中
 それができるのは私だけだ
 3rdチームが自律的に
 活動できるように
 私がサポートしてあげなくては
 チームが継続的改善する
 基礎を作ってあげなきゃ


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3チームのスプリントイベントに参加


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時間が
 なくなった


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リアルな現場
 スプリントイベントのファシリテーションだけ参加する
 ラスボスな私
 あ、はい・・・
 他のチームもあって
 時間ないので
 スプリントイベントだけ
 参加します


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多くのスクラムマスターが、
 自分の役割を1つ以上の
 スクラムチームにおける
 スクラムイベントファシリテーション役である という限定的な理解をしている。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~9章~ ゾンビスクラムチーム P.176

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リアルな現場
 具体的な改善をしない
 ラスボスな私
 ・・・
 振り返りの時間無くなるので、
 「xxについて議論する」
 のTryを作っておきましょう!
 あとはみんなでよろしく!


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ゾンビスクラムチームでは、
   具体的な改善をしていない。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~9章~ ゾンビスクラムチーム P.168

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リアルな現場
 3rdチーム スプリントイベント疲 れる
 常に忙しく
 走らされてるみたい
 コミュニケーション
 コスト高い
 スプリントレビューに
 間に合わせるのしんどい
 スクラムに対する不満が蓄積

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心の中
 どうしたらいいんだ・・・
 メンバーからも
 スクラムに懐疑的な目・・・
 ここで失敗したら
 今までの苦労が水の泡・・・


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心の中
 とりあえずスクラムイベントだけでも盛り上げよう


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リアルな現場
 スプリントイベントを盛り上げて誤魔化す
 ラスボスな私
 レビューお疲れ様でした
 ウェーイ!
 ・・・
 ペアプロうまくできた?
 いいじゃないですか!
 Nice!Nice!


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私たちが
 「ハッピークラッピースクラム」と
 呼んでいるものがある。
 <略>
 スクラムチームはスクラムイベントを
 できるだけ楽しく、明るく、元気にすることに エネルギーを集中する。
 ゾンビスクラムサバイバルガイド ~9章~ P.168 ゾンビスクラムチーム

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ラスボスの導きにより
 3rdチームは
 ゾンビスクラムな
 チームに。。。


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~まとめ~ 3rdチームのときのラスボスな行動
 ● スプリントイベントのファシリテーションだけ参加する
 
 ● 具体的な改善をしない
 
 ● スプリントイベントを盛り上げて誤魔化す
 
 


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~まとめ~ 3rdチームのとき、どんな考え方・行動が問題だったのか
 ● 時間が無いことを言い訳にして、チームと向き合わなかった
 
 ● 他の誰かではなく、私がやらなくてはいけないという
 責任感を強く持っていた
 
 ● とりあえずスクラムの楽しさだけ感じてもらおうとした
 
 


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やる気満々のスクラムマスターが
 ラスボスゾンビになった原因


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1stチームの成功
 マネージャへ昇格
 2ndチームの感謝
 会社のスクラムへの評価


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慢心


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強すぎた
 責任感


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自己組織化されたチーム
 を作ろう!
 2チーム目を立ち上げる!
 このまま
 会社にスクラムを
 浸透させる


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目的が変化し、違う道へ


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メンバーの意見を尊重
 メンバーの意見を承認
 メンバーの
 意見を聞く余裕がない


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メンバーの発言機会を奪い、心理的安全性を破壊


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チームが
 自己組織的に育つ
 環境を作っていこう
 自己組織化のために
 積極的に支援していこう
 私が導かなくては!


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No content

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~まとめ~ ラスボスゾンビになった4つの原因 
 
 ● 組織で評価された慢心と強すぎた責任感
 
 ● チーム化することが目的化
 
 ● 自ら壊す心理的安全性
 
 ● 育つではなく育てるつもりの自己矛盾


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チェックリスト ~ラスボスゾンビのセルフチェック~
 
 ● 組織でのスクラムの第一人者である
 
 ● スクラムを広めたいという強い欲求がある
 
 ● スクラムチームを育てるのは私しかいない、という責任感がある
 
 ● 継続的改善を私がしてあげる必要があると考える
 
 ● 自己組織化できるようにチームをサポートする必要があると考える
 
 ● エンジニアはプロ意識を持っている必要があると考えている
 
 ※1つでも当てはまる方は要注意! 


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ラスボスゾンビから生還して
 人間に戻るために必要だったこと


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アンチパターンとの出会い


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自らの行動を
 見つめることができた


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感情や行動の変化を
 健全スクラムマスターの視点で内省


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ゾンビスクラムチームを作ってるのは自分だ


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そうか・・・
 私がラスボスだ・・・


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良いチームを
 作りたい
 
 しかし・・・


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私はメンバーのことを「私に続いてくれる人たち」と見ていた


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これでは
 本当のチームは できない


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スクラムチームを
 去る決意


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他のマネージャーや
 私を信頼してくれている
 メンバーとの対話


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「私ではなく、
 
  みんなで
 
  組織を作っていきたい」


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「協力してほしい」


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私自身は組織を支える存在に・・・


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エピローグ
 ラスボスゾンビがチームを去り
 
 新しいスクラムマスターがチームを支える存在となりました
 
 新しいスクラムマスターはリーダーシップを発揮し
 
 チームを自己組織化へ導きつつあります
 
 スクラムチームの旅は始まったばかり
 
 組織は真のアジャイルな組織へと歩みを進め始めたのです


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〜まとめ〜 ラスボスゾンビから生還して
          人間に戻るために必要だったこと 
 
 • アンチパターンを知ること
 
 • 自らの行動や感情の変化を視点を変えて見ること
 
 • 悩みを語れる仲間を探し始めたこと
 
 • スクラムチームを去り、組織づくりにフォーカスし始めたこと


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まとめ


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本日の内容は
 「ゾンビスクラムサバイバルガイド」
 からたくさん引用させていただきました
 
 ありがとうございました
 
 本日の内容は書籍のごく一部でしかなく、
 また、ゾンビスクラムから回復への実験は
 紹介しておりません
 
 とても良い本ですので、本日の私のセッションで
 「読みたい!」と思った方はぜひご一読ください
 ゾンビスクラムサバイバルガイド: 健全なスクラムへの道 丸善出版 (2022) 
 (令和4年9月30日発行)

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最後に
 私は1人のエンジニアという身で、3チームのスクラムの導入を行いました
 
 しかし、私は優秀なスクラムマスターではありません
 
 だから、導入のほとんどの期間は失敗の連続だったと思います
 
 しかし、私の失敗という経験が生まれ変わりつつある組織の基礎となっています
 
 私自身が継続的な改善を取り組むことで組織の変化に寄与することができました
 
 失敗をすることは必ず成功に導いてくれるはずです
 
 また、今日の私の話がどこかのチェンジエージェントのお役に立てれば幸いです


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