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アジャイルな状態を追い求める 2024年の抱負宣言 Geeks Who Drink in Tokyo ~2024年の抱負 edition~ 新奥大介(Shinoku Daisuke) 2024/01/11

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自己紹介 新奥大介 / 元・航海士のWebエンジニア 大学卒業後、航海士を約5年間経験 船上での大量の単純作業に辟易 自動化・ITに漠然と興味 Web系受託開発企業へバックエンドエンジニアとして転職 典型的なウォーターフォール開発でのプロジェクトマネジメントを経験 2023年6月にBtoB SaaS企業に転職 ここで初めてアジャイル的な開発を経験

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アジャイルへの憧れ(受託開発時代) PjMとしてそれなりに案件をこなす日々 顧客との対立関係が前提となる開発体制に疑問 「カイゼン・ジャーニー」との出会い アジャイル的思想の人間同士の関係性を重視したチ ームビルディングに魅了される アジャイルを推進するSaaS企業へと転職

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初めてのアジャイル開発での悩み (1) ウォーターフォール開発・受託開発とのギャップ 個人タスクではなくチームで取り組むフロー効率重視の開発 自ずと自身の仕事がオープンとなる環境、無能だと思われるかもという不安 プロダクト価値向上に必要な取り組みを重視 「何年も付き合うリポジトリにそのコードはマージできるか?」

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初めてのアジャイル開発での悩み (2) 「チーム」に対する捉え方のギャップ チームの成長のために気まずさを乗り越えて議論ができるか 問題を振り返る時、つい自分がダメと言われている気になってしまう 迷った末「大きな問題ではないからいいか」と発言を控えてしまう クロスファンクショナル化への投資への迷い 得意分野(バックエンド開発)だけをついやってしまう 苦手分野(フロントエンド開発)に取り組んで出力を出せないことへの焦り

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アジャイル思想の学び (1) プロダクト開発で必要なマインドセット プロダクトは使われてナンボ、そこから仮説検証を回して改善する フロー効率重視の開発でユーザーに最速で価値を届けよう プロダクトに終わりはなく、自分が書くコードに一層の責任が求められる オブジェクト指向などの優れた考え方をより深く習熟する必要

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アジャイル思想の学び (2) 本当の意味での「チーム」を作るためのマインドセット 衝突を恐れずに解決策・改善策を議論することはチームに対する何よりの貢献 「皆に無能だと思われるかも」という不安はチームを信じれない自分が未熟 HRT(謙虚・尊敬・信頼)の中の「Trust:信頼」を持つべし クロスファンクショナル化が強いチームへと成長する鍵 属人性の排除、柔軟性向上などのメリット 得意だけをやって短期出力を上げるよりも得るものが多い

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「アジャイルできてるかも!」の勘違い 色々とマインドセットも変わり、できることも少しずつ増えて調子に乗っていた 年始休みに出会った1冊の本によりその勘違いは打ち砕枯れることとなる・・・

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エンジニアリング組織論への招待 アジャイルの本質 「ソフトウェアをどう開発するか?」ではない 「開発を行うチームをどう構築するか?」だ アジャイルはウォーターフォールの対ではない 単なる開発手法を指す言葉ではない 権威主義的にアジャイルを語るな 方法論をそのままパクって使うことは無意味

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2024年、よりアジャイルになるために、私はここに宣言する アジャイルとは「チームが環境に適応して、不確実性を最も効率よく削減できてい る」という決して辿り着くことのできない理想状態 そこを目指し続けるために必要なことは、外でうまくいっている何かを探すのではな く、自分たちを取り巻く状況を観察し、これから何をすべきかをしっかりと周囲と対 話すること これを肝に銘じて2024年もソフトウェア開発を楽しんでいこう

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ご清聴ありがとうございました。