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マルチプロダクトでの プロダクトマネージャーのリアル

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自己紹介 東京開発統括部 製品管理課  稲垣剛之 <経歴> 大学卒業後、独立系SIer企業に入社 約10年間PG、SE、PMを経験、企画から開発・運用等のPMを担当 その後、転職、ファッションECサイトを立ち上げ直後から約9年間 開発責任者 最終的には企画・デザイン・開発といったプロダクト開発全般の責任者を担当 2021年8月にラクスに入社しています。 楽楽精算において、PdM及びQA組織の立ち上げを行い 現在は「製品管理課」(PdM)の課長として、「楽楽精算」「楽楽明細」「楽楽電子保存」 のPdM組織を担当しています。 2


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【PdM】Mission/Vision 3
 ■Mission ・ビジネス、エンジニアリングの架け橋となり              カスタマーサクセスに導く、売れる製品を実現する ■Vision ・テクノロジー・UIで最高のUXを製品にもたらし続ける ●PdM活動領域 PdMの活動すべき領域であり これら全てを健全に機能させる責任追っている A:お客様-開発者 └ これによって生み出されるのが「UX」である B:お客様-ビジネス └ これによって「利益」が生み出される C:開発者-ビジネス └ これによって「製品に価値」が届けられる ※バリュー・プロポジション = 製品の提供する価値を伝える A B C The Product Management Triangle       Posted by Dan Schmidt ,Product Logic   ※ラクスの製品管理課向けにカスタマイズ

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PdMの役割 4
 Core Why What How 製品要求仕様 (PRD) 市場要求仕様 (MRD) 最終 OutPut STP/ペルソナ ペインゲイン カスタマー ジャーニー コスト構造 収益モデル プロダクト指標 ロードマップ UI/設計/実装 GTM ミッション ビジョン 事業戦略 紫:PdM/PMM合同 緑:PMM(事業部) 青:PdM  └薄い青:開発・デザイナー 市場分析 競合分析 Discovery Delivery

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組織の発足及び拡張の経緯 5


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プロダクト開発体制/製品管理課 存続前 6
 ビジネス側 開発側 製品企画 PMM エンジニア (PJM含む) デザイナー 営業 マーケ CS PdM MRD PRD

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よくある課題 7
 開発側 ・こうして欲しいという要望(HOW指定)が多く、顧客の声や課題がぼんやりしている ・開発する項目の優先度が属人的で納得感が十分に持てない ・システムが肥大化し品質維持のためにかかる工数が多く、新規機能開発に時間がかかる ・品質が安定せず、バグの発生都度高く、その対応に追われ開発が計画的に進まない ・問い合わせや仕様確認等が多く、開発に専念できない ビジネス側 ・開発側へしっかり要望が伝わらず、何度もやり取りや資料のやり直しが発生する ・思った通りのタイミングでリリースができないことがある ・バグが発生して、その対応に追われている ・もっと多くの要望を実現して、色々試したいがそれが十分にできない

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ヒアリングで出てきた課題 8
 ポジティブ ・品質が高い、軽微なバグはあるものの致命的なものは皆無 ・開発プロセスがしっかりしているため、手戻りは少ない ・各組織の目標や役割が明確である ネガティブ ・事業部から開発へ課題や要求が上手く伝わらず、互いに効率が悪い部分がある ・10年以上の運用しているシステムであり、開発規模も大きくなり  計画通りに進める難易度が年々あがっている ・開発する項目の優先度を決める基準がややあいまいな部分がある

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具体的に取り込んだこと 9
 順序 取り組み概要 状況 1 開発部内での役割を定義     ステップ1 1年目  └ 開発からの信頼獲得         PMMが苦手業務を移管 2 PRDの品質向上 3 PMM/PdMの役割分担     ステップ2 2年目   └ 事業部・開発の役割分担         言語化、仕組みヅクリ 4 案件創出決定のフローの見直し 5 開発案件の優先度付けルールを策定 6 プロダクト開発計画の策定     ステップ3 3年目     └ 未来へ向けて        ディスカバリーの強化 7 PdMでの顧客解像度を向上 8 担当する商材を拡張       ステップ4 4年目       └ 担当商材を拡張         これまでのルールを活用

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プロダクト開発体制/現在 10
 ビジネス側 開発側 製品管理 製品企画 PMM エンジニア (PJM含む) デザイナー QA 営業 マーケ CS PdM MRD PRD

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どのような役割分担なのか 11


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担当している製品 12
 製品 どんな製品? 経費精算 請求書・納品書 WEB、メール・郵送自動発行 電子帳票 受取・保存・管理 誰に? 経理、従業員 (従業員 50名~4,999名の企業) 営業事務等 (請求書を発行する全ての企業) バックオフィス関係者 (電子データを管理したい企業、 楽楽明細の請求書受取企業) いつから? 2009年7月 (15年以上) 2013年9月 (10年以上) 2022年1月 (3年未満) 規模・売上? 約1.6万社以上 ARR 144億円 導入数シェア:41% 約9,900社以上 ARR 68億円 導入数シェア:41% 非開示 これから 今後は? TAM:2,521億円 年成長率:+40% TAM:1.6兆円 年成長率 +83% 非開示これから 2023年10月より、楽楽シリーズとしてのブランド統一 「よりよく、寄り添う」

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担当している製品の関連 13
 電帳法保存 得 意 先 仕 入 先 販売管理 生産管理 仕入管理 電帳法保存 経費精算/ ワークフロー 会計システム領域 支払 入金 支払 入金 入金 データ 売上 データ 費用 データ 出金 データ

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組織体制 14
 商材 リーダー メンバー 詳細 楽楽精算 1名 3名 リーダー1名兼務、メンバー3名(うち1名は兼務) 楽楽精算 モバイル 1名 - リーダー1名(兼務) 楽楽明細 2名 1名 リーダー2名(兼務) 楽楽電子保存 1名 リーダー1名(兼務) 楽楽シリーズ(横断・特別PRJ) 1名 2名 メンバー2名(兼務) 人員数 8名(稲垣含む) 補足 ・各商材の中に目的別でのPRJが複数存在します ・各PdMは本PRJを各自複数担当しています ・PRJによっては期間にゴールはバラバラで、ロードマップを策定する場合もあります 基本的には複数のPBI(プロダクトバックログアイテム)の集合体となっています

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楽しさ・やりがい/苦労・難しさ 15
 楽しさ・やりがい ・1社で複数のドメイン、製品ライフサイクルが違う製品のPdMができる ・領域、製品も幅広いのでPdMとしてのスキルや成長ができる ・案件をスタートからゴールまで関わるので貢献実感は大きい 苦労・難しさ ・ドメイン、お客様理解を複数のドメインで必要である ・仕様、システム、ステークホルダーもそれぞれ異なるためその理解に時間がかかる ・売上規模(200億以上)からすると人数は決して多くないため 一人にかかる負荷は大きい

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どうプロダクト マネジメントしているのか 16


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どんなことをしているのか 17
 意志決定・判断軸のマインドセット共有と浸透 1 可視化による徹底的な情報共有 2 ディスカバリーに集中できる仕組み化 3

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意志決定・判断軸のマインドセットの共有と浸透 18
 ※以下は一部のサンプルになります(各10個程度定義しています) ■UX志向な行動や考え方 ・最高のUXを提供するための製品の価値からの逆算で行動します ・提供したUXについて、お客様からのフィードバックを収集し  事実に基づき真摯に対応します ■UX志向でない行動や考え方 ・お客様からのフィードバックに対して何の結論も出さないこと ・ステーホルダーに対して理解してもらうための努力と説明責任を果たさないこと ・新たな情報や学習をせず、現状の枠組みからだけの安易な提案 ・所属組織の成果の主張や権利を守ること ■Vision ・テクノロジー・UIで最高のUXを製品にもたらし続ける  ⇒これを「UX志向」と定義し、これを体現するための行動を言語化しています

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可視化による徹底的な情報共有 19
 ・毎週全員で一つの週報作成し、それを週次で共有    └ 基本週報から必要な資料や情報へ辿りつけるようになっている ・各自参加したMTG等はチャットでリアルタイムで議事共有   └ 資料での議事+サマリーを共有(管理職の会議内容も原則、即時共有) ・各自の学習記録(書籍、イベント参加)もチャットで共有   └ 書籍、イベント参加時所感と参考になった部分をサマリーとして共有  

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ディスカバリーに集中できる仕組み化 20
 要求仕様 策定 運用中 導入準備中の お客様 CS 営業 PdM PMM 導入検討 のお客様 課題 課題 【対象を絞り】 運用中 導入準備中の お客様 失注分析 獲得分析 解約分析 運用課題分 析 解決 優先度付 解決課題 商談同席 営業インタビュー 営業へ アンケート調査 アンケート インタビュー CSインタビュー ※★の部分を仕組み化

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今後は? 21


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今後取り組んでいくこと 22
 1 新しいPRJでの製品への貢献 2 製品満足度指標の設定と運用 3 より相互支援と相互成長できる組織強化

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新しいPRJでの製品への貢献 23
 ■現在動いているPRJ (例) ●AI活用 : 楽楽精算において、AIを製品活用してしていくプロジェクト   └生成AIはこれまでの多くのテクノロジーと比べて破壊的なイノベーションです。    楽楽精算は1.7万社以上のお客様に導入されており、お客様の苦労や成功体験が    利用実績としてデータに蓄積されています。    このデータをAIを活用して、現在導入しているお客様のみならず、新たに導入される    お客様へも価値を提供できるようにしていきます。    また、経理の皆様はシステム外でも多大な苦労をされています。多くのお客様がいるから    こそ気づける業務課題の解決にもAIを活用していくプロジェクトです。 ●楽楽シリーズブランド統一: 楽楽シリーズの複数導入を推進するプロジェクト   └ 2023年10月にバックオフィス向けクラウドサービスのブランドを統一し     コミュニケーションを刷新していくことを発表しました。     本発表を受けてUI/UXについてもシリーズ間でガイドラインを一部揃え     複数導入したお客様に対して、それぞれの製品が最適なUXを提供できるように     することを目的としたプロジェクトです。   

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製品満足度指標の設定と運用 24
 「プロダクトの本質的な価値が顧客に提供できているかを測る指標」 North Star Metric 本質的な価値とは、 バックオフィス業務を改善(効率化)できる価値であり、 それを定量的に測ることが出来る指標 ユーザの 製品体験 価値 企業側の 製品提供 戦略 売上への 先行指標 NSM ノーススターメトリックの求め方 by Amplitude, Inc. KGI KPI KPI KPI NSM 売上や利益など「会社視点」 お客様が感じる価値を       取り入れた「顧客視点」 商談数やリリース数など「会社視点」

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より相互支援と相互成長できる組織強化 25
 赤枠を強化(現時点で弱い) 青枠を更に強化(今後重要) ■デザインPdM ・デザイナーの実務経験 ※PdM未経験OK ■テクニカルPdM ・AI、LLMの実務経験 ※PdM未経験OK ■ドメインエキスパートPdM ・経理・財務・税務・会計の実務 ※PdM未経験OK

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ご清聴ありがとうございました 
 
 当社のPdMに興味がある方は以下のQRより カジュアル面談でさらに詳しい話をします! 
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