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InnerSource Commons コードの共同所有が 企業活動のまん中に来る日

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川口 恭伸 かわぐち やすのぶ Twitter: @kawaguti アギレルゴコンサルティング株式会社 シニアアジャイルコーチ 株式会社ホロラボ シニアアジャイルコーチ 一般社団法人スクラムギャザリング東京実行委員会 代表理事 一般社団法人 DevOpsDays Tokyo 代表理事

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研修やってます アギレルゴアジャイル研修 検索

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ソフトウェアの品質ってなんでしょう? 30年前なら、動いていれば よかったかもしれないけど、 今は、きれいに整理されていて、 メンテナンスしやすいことが必要。 どうやったら変更しにくくなる? …を考える(たぶん数値では測れない)

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この本が扱うのは人間だ。 それもソフトウェアを書く人間である。 ここ10年ほどの間、我々は、 共同作業によってソフトウェアを 生み出す方法について研究してきた。 優れたソフトウェアを効率的に 次々と生み出す能力に関心が あるのだ。

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https://www.youtube.com/watch?v=CwodQs7D8BY

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https://blog.bosch-si.com/ digital-transformation/ agility-at-bosch-mission-impossible/

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https://blog.bosch-si.com/ digital-transformation/ agility-at-bosch-mission-impossible/ アジャイル開発は、テスラ社との協業にも役立ってい ます。テスラの電気自動車には、シャシーと安全シス テムを提供しています。これらのハードウェアおよび ソフトウェアコンポーネントの多くは、それぞれの車 両の要件に正確に適合させ、望ましいハンドリング特 性に調整することができます。このアプリケーション はテスラ社と短期間で成功裏に完成し、このプロジェ クトがアジャイルエンジニアリング手法の使用に適し ていることが証明されました。この成功したコラボ レーションが評価され、テスラは2014年に私たちに 「Excellent Development Partner」賞を授与しま した。これは、ボッシュが新規市場参入者を含む多様 な顧客要件に対応できることを改めて示すものです。 テスラ社との共同開発では、開発期間は通常の半分で 済みました。

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ITバブル崩壊 2009年 リーマンショック 2001年 先アジャイル期 アジャイル期 DevOps期 まことに勝手なる歴史観

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1970-80年代 コンピュータの普及 1990年代 パーソナルコンピュータの普及 ソフトウェア工学の黎明 2000年代 Webブラウザ、仮想化、クラウド、スマホ 2010年代 スマホ/クラウド中心、ビッグデータと機械学習 軽量ソフトウェア開発 方法論の進展 フリーソフトウェア OSS 2001 アジャイル マニフェスト アジャイルの普及 リーンスタートアップ 2009年 リーマンショック 2010年東日本大震災 DevOps MIT, Xerox PARC, DEC, シリコンバレー Unix, Mac, Windows IE4-, VMware/Xen, Chrome, iPhone, Android ドットコムバブル崩壊 クラウドの普及 ユニコーン企業 GAFA+M ざっくり年表 日米経済摩擦 1985年プラザ合意 2001年同時多発テロ 自動車、半導体産業 1991年バブル崩壊

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1970-80年代 コンピュータの普及 1990年代 パーソナルコンピュータの普及 ソフトウェア工学の黎明 2000年代 Webブラウザ、仮想化、クラウド、スマホ 2010年代 スマホ/クラウド中心、ビッグデータと機械学習 軽量ソフトウェア開発 方法論の進展 フリーソフトウェア OSS 2001 アジャイル マニフェスト アジャイルの普及 リーンスタートアップ 2009年 リーマンショック 2010年東日本大震災 DevOps MIT, Xerox PARC, DEC, シリコンバレー Unix, Mac, Windows IE4-, VMware/Xen, Chrome, iPhone, Android ドットコムバブル崩壊 クラウドの普及 ユニコーン企業 GAFA+M ざっくり年表 日米経済摩擦 1985年プラザ合意 2001年同時多発テロ 自動車、半導体産業 1991年バブル崩壊

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XPとは、自分たちのできることをオープンに して、それを実行に移すことだ。そして、そ のことをほかの人にも認めたり、期待したり することだ。「自分は頭がいいんだから、ひ とりで上を目指せばいい」などという未熟な 思い込みを克服することだ。もっと広い世界 で成熟した場所を見つけることだ。自己超越 のプロセスのことだ。そのプロセスの中で、 開発者として最善を尽くすことだ。ビジネス のためになる優れたコードを書くことだ。

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コードの共同所有では、モ ジュールの割り当てそのものを 行わない。コードはチームの所 有物であり、誰もがどのコード にも変更を加えることができる。 コードの所有という考えがが無 いと考えてよい。ただ、コード の共同所有を提唱する者たちは、 個人ではなく「チームに」所有 されていることを強調している https://bliki-ja.github.io/CodeOwnership/

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決定と実行

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37Signals: 全員が働く 小さなチームでは、働いてくれる人が必要なので あって、人に仕事を振る人間が必要なのではない。 皆何かを生み出さねばならない。結果を出さない といけないのである。 つまり、他人にこれをしてと言うばかりの仕切り 屋を雇ってはいけないということだ。 「自分マネジャー」を雇う 自分をマネジメントできる人は、自身の目標にも とづいて実行する人だ。彼らは、あれやこれやと 指示を必要とせず、毎日の細かなチェックも必要 としない。

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ぼくは、「Ruby」という オープンソースのプログラムをつくった まつもとゆきひろさんという人に 「オープンソースの秘密」について うかがったことがあるんですけど、 彼がとても興味深いことを言ってたんです。 どういうことかというと、 彼にはまず、つくりたいものがあるんですね。 誰かのために、というのではなく、 「自分はこういうものがつくりたい」と思って ひとりでダーッとつくっていく。 そうすると、自然に適切な大きさの 問題が生まれていくというんですね。 https://www.1101.com/ umeda_iwata/2008-11-18.html

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人間ひとりのできることには限界があるから、 まあ、一部分だけしかできない、と。 そうすると、あいつが言ってたのに できてないところがここにあるぞ、とか、 つくったというけど欠陥があるぞ、とか、 毎日毎日動きを続けていると、 適切な大きさの問題が つぎからつぎに生まれるんだそうです。 で、それさえ生まれれば、 インターネット上にはそれを解決する人が現れる。 新聞にクロスワードパズルが載っていたら それを解く人がいるように、 それをみんなが解いていくんだと。 https://www.1101.com/ umeda_iwata/2008-11-18.html

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糸井 おもしろい。その感じ、よくわかる。 梅田 おもしろいでしょう? つまり、そこには、まつもとさんといっしょに 「なにかをやってやろう」という気持ちさえない。 それをつくったらユーザーのためになるぞ、 という動機もない。 自分のステイタスのためでもないし、 まつもとさんと仲よくなりたいわけでもない。 https://www.1101.com/ umeda_iwata/2008-11-18.html

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旧来型 リーダー の消失

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コミュニティ形成を始めるときには、 まずなによりも実現できそうな見込 みを示せなきゃならない。別にその ソフトは特によく書けてなくてもい い。雑で、バグだらけで、不完全で、 ドキュメント皆無でもいい。でも絶 対不可欠なのが、開発者候補たちに、 それが目に見える将来にはなにか本 当に使える代物に発展させられると 説得できることだ。 伽藍と バザール Eric S. Raymond 山形浩生訳

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リーヌスは、ハッカー/ユーザたちを たえず刺激して、ごほうびを与え続 けたってことだ。刺激は、全体の動 きの中で一員となることで エゴを満 足させられるという見込みで、ごほ うびは、自分たちの仕事がたえず (まさに毎日のよう に)進歩してい る様子だ。 伽藍と バザール Eric S. Raymond 山形浩生訳

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オリジナルのスライド https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ Google の戦略: マネジメントを取り除く • Rosing氏がGoogleに入社した2001年当時は、「エンジニ アリング部門にマネジメントがいました。そして、その構造 は、「そんなことをしてはいけない」と人々に言う傾向があ りました。そこで、Googleはマネージャー職を廃止します。 現在、ほとんどのエンジニアは3人1組のチームで仕事をして おり、プロジェクトリーダーはチームメンバーの間で交代し ています。何かおかしいことがあれば、それがすでにリリー スされたプロダクトであっても、チームは誰にも聞かずにそ れを修正します。アジャイル原則#5, #9, #12 • 「しばらくの間、私には160人の直属の部下がいました」と Rosing氏は言います。マネージャーはいませんでした。そ れがうまくいったのは、チームが自分たちのやるべきことを 知っていたからです。それが人々の頭の中の文化的なスイッ チが入りました。あなたがボスだ。出番を待つな。管理され るのを待ってはいけない。" アジャイル原則#1, #3 • そして、もし失敗しても大丈夫。次のアイデアに向かおう。 「賢くてやる気のある人たちが正しいことをする能力を信じ ています」とRosing氏は言います。「それを邪魔するもの が、悪なのです。」 アジャイル原則#5, #12

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大企業では優秀な人がバカになる?! • 「会社が大きくなればなるほど、 中にいる賢い人たちがバカに なる確率が高くなるという 仮説を立てています。」 • 大企業では、 沈黙こそが卓越性の真の敵。 賢い人は気づいているけど、 言わなくなる。 https://youtu.be/R1WG_u0o9JM

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ビル・キャンベル: 人がすべて • どんな会社の成功を支えるのも、人だ。マネー ジャーの一番大事な仕事は、部下が仕事で実力 を発揮し、成長し、発展できるように手を貸す ことだ。われわれには成功を望み、大きなこと を成し遂げる力を持ち、やる気に満ちて仕事に 来る、飛び切り優秀な人材がいる。優秀な人材 は、持てるエネルギーを開放し、増幅できる環 境でこそ成功する。マネジャーは「支援」「経 緯」「信頼」を通じて、その環境を生み出すべ きだ。

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「こんにちは、私は xx です」というやり取りが一周した後、 車座に座って、お互いをしばらく凝視した後、誰かが言った。 「我々は、アジェンダ(今日話す議題)をどうやって作れば いいんだろう?」 すると、誰かがアジェンダ項目をインデックスカードに 書くことを提案した。XPの人たちは研修用にインデックスカードを 持ち歩いていたのですぐに取り出して書き始め、 書き終わったものを中央の床に放り込んだ。 急に、過半数の人々が床にインデックスカードを入れ始めた。 残りの人も、同じようにやり始めて、アイデアが尽きたときには、 床のインデックスカードは山になっていた。 https://kawaguti.hateblo.jp/ entry/20110213/1297531229

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誰かが尋ねた。 「このカードをどうやってまとめて、アジェンダにするんだろう?」誰 かが言った(私はこのときすでに、誰がなにを言ったかを記録する パワーはなかった)。 「アジェンダの順番に意見がある人は、このカードを並べ替えよう。 そうでない人は、ここを離れてもいい。」 私はトピックの順番は気にしていなかったので、休憩をとった。 私が戻ったとき、インデックスカードは壁にテープで貼られていた。 後で、誰かが「私は他のアジェンダ項目を考えているんだけど、 どうしたらいい?」と言い出した。 誰かが「アジェンダの空いているところ、好きなとこに貼りなよ」 と答えた。 https://kawaguti.hateblo.jp/ entry/20110213/1297531229

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私はこの作業にずっと付き合ったのだが、 それは、このグループの2つの特徴が私の心を打ったからだ。 リスペクト(Respect) その部屋にいた全ての人が、他の人に対して、絶大な信頼を置 いていたこと。だれもミーティングをハイジャックすることを試み たりしなかった。全員が他の人の意見を極めてじっくりとよく聞 いていた。常に、話している人に最大の信頼をおいていた。 自己組織化(Self-organization) そこは、最も優れた人々の自己組織化の場だった。それまで経 験した他の場では、常に一人の人(または、もっと悪い場合は 複数の人)がミーティングを "動かそう" とするものだった。偉 い人が部屋にいて、お互いをよく知らない場合、まず最初に権 力闘争が始まりやすい。そこでは、そんなことは一切起こらな かった。 https://kawaguti.hateblo.jp/ entry/20110213/1297531229

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ソフトウェアが世界を食べている: 映画から農業、国防に至るまで、ますます多 くの主要ビジネスや産業がソフトウェア上で 運営され、オンラインサービスとして提供さ れるようになってきています。その多くはシ リコンバレー型の起業家的テクノロジー企業 であり、既存の産業構造に侵入し、覆してい る。今後10年の間に、さらに多くの産業が ソフトウェアによって破壊されることになる だろう。その際、世界をリードするシリコン バレーの新企業が破壊を行うケースがほとん どです。 https://a16z.com/2011/08/20/ why-software-is-eating-the-world/

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クラウド時代への旅: アジャイルの第二の時代が来ている。 開発原則: - 常に稼働している - 完全に自動化している - サービス間を明確な契約で分離 - フィーチャーフラグ - 漸進的な(カナリア)デプロイ

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https://www.slideshare.net/WinOpsConf/ sam-guckenheimer-moving-to-one-engineering-system 開発システム統合の目的 エンジニアやプロダクトチームにとって 生産性を向上する以上に大事な ことはありません。 ですから、週のどの日においても 機能を犠牲にしてでも 生産性を上げたい。 自社の最高のエンジニアたちに この開発システムで働いてほしいと 私は考えています。 その結果、長い目で見れば、 私たちが望む新しいコンセプトは すべて実現できるでしょう。

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エンジニアリングの目指すべき星 • 全社のソースコードはだれにでも利用可能 • 開発者はだれでも会社のどこでも改善できる • 会社の知的財産は長年に渡って再利用可能な コンポーネントである • だれもが他の人の作った再利用可能なコン ポーネントを探すことができる • 開発者は人気のあるコンポーネントを作るこ とで称賛される • 開発者が変更を加えたら、すぐさま全社の社 員から見ることができる • ビルドとテストの時間は、変更を加えたらす ぐ確保される • 開発者は他のチームに移れるし、そのチーム での働き方を知っている https://www.slideshare.net/WinOpsConf/sam- guckenheimer-moving-to-one-engineering-system

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https://logmi.jp/tech/articles/320413 米Microsoftで働く日本人エンジニアが語る、 “楽しく開発”するために必要なこと - Part1

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我々ソフトウェアエンジニアが、設計、実装、 あとはクラウドだったらデプロイから運用ま で全部、最初から考えてコードを書きます。 運用も責任の一部なので、テレメトリを見て 例外が起きていたら、当然自分が直す。どう いうテレメトリを埋め込めばいいか決めるの も自分の責任です。 https://logmi.jp/tech/articles/320413 米Microsoftで働く日本人エンジニアが語る、 “楽しく開発”するために必要なこと - Part1

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クラウドって、いろんなサービスの大きな集合体なの で、自分のところを(ダウンさせずに)動かし続ける しかないんです。ほかのサービスが一時的にダウンし ても、当たり前に動かします。ネットワークが切れた り、毎日どこかが壊れるんです。そういう中でも毎日 動かしつづけるためには、テレメトリの運用、あとは、 そういうのをあらかじめ全部考えた上での運用方法の 確立というのは、絶対に必要です。 https://logmi.jp/tech/articles/320413 米Microsoftで働く日本人エンジニアが語る、 “楽しく開発”するために必要なこと - Part1

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ソースコードって、要はいろんな人たちの知識の蓄積 なんです。これに対して読んだり、自分がアクセスで きて、なおかつそれに対してコントリビューション、 チェックインすることができる。これはものすごく素 晴らしいことだと思うんです。アウトソースするなん てもったいない。これこそが我々の知識の集約。それ を読めるということがもう、僕にとってはたまらない です。そういう権限を会社が与えてくれていることは、 すごく大きな信頼感につながっています。 https://logmi.jp/tech/articles/320413 米Microsoftで働く日本人エンジニアが語る、 “楽しく開発”するために必要なこと - Part1

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https://logmi.jp/tech/articles/327160 テスラのアジャイル 1日60個以上の新しい部品がリリースされる 通常、部品のチェンジにだいたい2年から7年か けていると思います。テスラでは、ヘッドライ ト、テールライト、あと充電口などを2日で変 更します。2日で変更というのは、設計から製 造、そしてテスト、リリースまで2日で行って しまうということです。 テスラの「Model 3」や「Model Y」などの充 電口は3時間でアップデートが行われます。そ して、ソフトウェアや組み込みも含めて1日60 個以上の新しい部品がリリースされます。この 惑星の中で最速だと言えます。

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https://www.businessinsider.jp/post-174645 例えば、製造技術のリーダー、 ミゲール・カレラは次のように 我々に語った。 「彼はいつも会社にいる。 誰もが、彼が机の下で寝ている 姿を見たことがある。 突然、皆が部屋から出ていくか ら、見てみると、誰かが机の下 に丸まっている。イーロンだ」

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「もし私が一つの教訓を選ぶとしたら」 “他の何よりも多くの組織が失敗していると 思うことは、グループサイズです。リチャー ド・ハックマンの言葉を借りれば、チームが 5,6,7,8人よりも大きくなり、10人近くにな ると、物事が本当に悪くなるという証拠がた くさんあります。基本的には、10人、あるい は11人になると、調整のための雑務に費やす 時間が増え、実際に仕事をする時間が減って いきます。もう1つは、人間関係の問題が発生 することです。ディナーに行って10人、11人 と会話をするのは不可能に近いですよね。” https://youtu.be/R1WG_u0o9JM

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コード チーム

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動くソフトウェア、 作れるチーム、 の周りに すべての力を 集める。

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エクストリームプログラミングの原動力のひとつ は、ビジネスとテクノロジーの間の溝を癒すこと でした。私は、一般的に言われている2つのグ ループが激しく対立し、協力する方法を見つけて も必要なものが得られないという状況を目の当た りにしてきました。つまり、自分には納期を決定 する力があると思っている人が、その力の幻想を 手放そうとしなかったのです。そこにエクスト リーム・プログラミングが登場し、一連の人間関 係とそれを支える儀式、そしてそれらの儀式や人 間関係を支える技術的な慣習を提示しました。そ して、その代償として、締め切りを指示すること ができなくなりました。 (Kent Beck 2021年7月のAgile 2021でのトークより) https://ja.wikipedia.org/wiki/ ケント・ベック

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それを良しとする人もいました。そして、そのよ うなチームはとてもうまくいきました。しかし、 一般的には、力関係は変わっていません。つまり、 インセンティブが変わっていないのです。だから、 行動は変わらない。だから結果も変わっていない。 私は、これはペアプログラムをするかしないかと いう問題ではなく、意思決定をスキル・情報・結 果に向けて動かす意思があるかどうかという問題 だと思っています。 (Kent Beck 2021年7月のAgile 2021でのトークより) https://ja.wikipedia.org/wiki/ ケント・ベック

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Beyond Budgeting - enabling business agility 脱予算経営 - ビジネスアジリティを実現する 1.目的 - 大胆で崇高な目的のために人々を巻き込み、 奮起させる。短期的な財務目標ではなく。 2.価値 - 共有された価値観と適切な判断によって経営 する。細かいルールや規則ではなく。 3.透明性 - 自律的な規制、イノベーション、学習、コ ントロールのために情報をオープンにする。それを制 限しない。 4.組織 - 強い帰属意識を育み、責任あるチームを組織 する。階級的管理・官僚主義を排除する。 5.自律性 - 人々を信頼し、自由に行動させる。もしそ れを乱用する人がいても(それ以外の)全員を罰するこ とはしない。 6.顧客 - 全員の仕事を顧客ニーズと結びつける。利益 相反を回避する。

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Beyond Budgeting - enabling business agility 脱予算経営 - ビジネスアジリティを実現する 7.リズム - ビジネスリズムやイベントに合わせて、ダイ ナミックにマネジメントプロセスを組織化する。年次の 決算に合わせるだけでなく。 8.目標 - 方向性と、野心的・相対的な目標を設定する。 固定の、カスケード(上位から分解した) 目標を避ける。 9.計画と予想 - 計画や予測を、無駄のない公平なプロセ スにする。硬直的で社内政治的なエクササイズではなく。 10.リソース配賦 - コスト意識を醸成し、必要なリソー スを提供する。年次の詳細な予算配分を行わない。 11.パフォーマンス評価 - 学習と能力開発のために、パ フォーマンスを総合的に評価し、ピア(1対1の)フィード バックを行う。計測のみでなく、報酬決定のためだけで なく。 12.報酬 - 競争ではなく、ともに成功することに報いる。 固定のパフォーマンス契約に対してではなく。

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1970-80年代 コンピュータの普及 1990年代 パーソナルコンピュータの普及 ソフトウェア工学の黎明 2000年代 Webブラウザ、仮想化、クラウド、スマホ 2010年代 スマホ/クラウド中心、ビッグデータと機械学習 軽量ソフトウェア開発 方法論の進展 フリーソフトウェア OSS 2001 アジャイル マニフェスト アジャイルの普及 リーンスタートアップ 2009年 リーマンショック 2010年東日本大震災 DevOps MIT, Xerox PARC, DEC, シリコンバレー Unix, Mac, Windows IE4-, VMware/Xen, Chrome, iPhone, Android ドットコムバブル崩壊 クラウドの普及 ユニコーン企業 GAFA+M ざっくり年表 日米経済摩擦 1985年プラザ合意 2001年同時多発テロ 自動車、半導体産業 1991年バブル崩壊

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ITバブル崩壊 2009年 リーマンショック 2001年 先アジャイル期 アジャイル期 DevOps期 まことに勝手なる歴史観

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ITバブル崩壊 2009年 リーマンショック 2001年 イル期 アジャイル期 DevOps期 まことに勝手なる歴史観 2020年 新型コロナ

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ITバブル崩壊 2009年 リーマンショック 2001年 イル期 アジャイル期 DevOps期 まことに勝手なる歴史観 2020年 新型コロナ 脱権力の時代

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積み重ねだけだ それらの積み重ねだけが ヒトをヒト以上たらしめる メイドインアビス(10)

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InnerSource Commons コードの共同所有が 企業活動のまん中に来る日