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その意思決定、まだ続けるんですか? ~痛みを超えて未来を作る、AI時代の撤退とピボットの技術~ 2025-11-21(金) pmconf2025 株式会社LayerX 加藤みちる

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© LayerX Inc.  2 ⾃⼰紹介 加藤みちる michiru_da 株式会社LayerX CEO室 AI BPOプロダクトマネージャー 略歴 ● エンタープライズ 営業 ● プロジェクトマネージャー ● 新規事業企画‧⽴ち上げ @applism118 バクラク事業部 ● カスタマーサクセス ● プロダクトマネージャー プロジェクト マネージャー エンプラ営業 カスタマー サクセス バックグラウンド 雑談Podcast #マヂカル.fm を週2で配信中。 来週、エピソード#200 公開です✌ ● 開発経験ゼロのPMが語る、Cursor利用で変わった5つの業務 ● 「全員プロダクトマネージャー」を実現する、 Cursorによる仕様検討の自動運転 ● ビジネス出身PMが「AIのことはエンジニアにお任せ派」から 「PMもAIエージェントを自作しよう派」になるまで 2025 topics 趣味

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© LayerX Inc.  3 ⾃⼰紹介 加藤みちる michiru_da 株式会社LayerX CEO室 AI BPOプロダクトマネージャー 略歴 ● エンタープライズ 営業 ● プロジェクトマネージャー ● 新規事業企画‧⽴ち上げ @applism118 バクラク事業部 ● カスタマーサクセス ● プロダクトマネージャー プロジェクト マネージャー エンプラ営業 カスタマー サクセス バックグラウンド 雑談Podcast #マヂカル.fm を週2で配信中。 来週、エピソード#200 公開です! 2025 topics 趣味 ● 開発経験ゼロのPMが語る、Cursor利用で変わった5つの業務 ● 「全員プロダクトマネージャー」を実現する、 Cursorによる仕様検討の自動運転 ● ビジネス出身PMが「AIのことはエンジニアにお任せ派」から 「PMもAIエージェントを自作しよう派」になるまで 今⽇はAIではなく⼈間の話です🙇

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4 © LayerX Inc.  4 LayerXについて すべての経済活動を、 デジタル化する。 Mission ⼈類の未来をより良くする。 そのために私たちは、テクノロジーの可能性を探求し、 経済活動における複雑で⼤きな課題に挑む。 仕事や暮らしの中にある摩擦が解消され、 それぞれの創造⼒が発揮されている。 そんな希望あふれる優しいデジタル社会を、 未来に残していくために。

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© LayerX Inc.  5 すべての経済活動を、デジタル化する。をミッションに、 AI SaaS事業とAI DX事業を展開 三つの事業 バクラク 企業活動のインフラとなる法⼈⽀出管理 (BSM)SaaSを開発‧提供 三井物産デジタル‧アセットマネジメント ソフトウェアを駆使したアセットマネジ メント‧証券事業を合弁会社にて展開 Ai Workforce ⽂書処理を中⼼とした、LLMの活⽤によ るプロセスのリデザイン AI SaaS事業 AI DX事業

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6 © LayerX Inc.  6 バクラクとは 「バクラク」シリーズは、稟議、経費精算、法⼈カード、 請求書受取‧発⾏、勤怠管理などの業務を効率化する AIクラウドサービスです。 最先端のAIエージェントを組み込むことで、⼿⼊⼒や紙の管理などの 業務から解放し、従業員⼀⼈ひとりがコア業務に集中できる 新しい働き⽅を創造します。 中⼩企業から⼤企業まで、15,000社を超えるお客様の 働きやすい環境づくりと事業の成⻑を⽀援しています。 バックオフィスから 全社の⽣産性を⾼める

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© LayerX Inc.  7 バクラクの事業領域 Coming Soon AIエージェント HCM領域 (人的資源管理) 稟議・ワークフロー 領域 BSM / ARM領域 (債権・債務管理) Payment 領域 (債権債務管理) Coming Soon

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© LayerX Inc.  8 バクラク AI エージェント バクラクは技術で コーポレート領域の ⾃動運転を⽬指す バクラク AI エージェントが⼈の代わりに ⾃律的にタスクを⾏う。 企業に⽋かせないコーポレート領域の仕事を再 定義します。 AI-Native SaaS として、 ソフトウェアトータルでの⾃動化体験を設計‧ 提供する。

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その意思決定、まだ続けるんですか? ~痛みを超えて未来を作る、AI時代の撤退とピボットの技術~

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© LayerX Inc.  10 ● ⽣成AIにより、スタートアップや 新規事業においてさらに不確実性が増加 ● フェーズ次第で戦略やビジョンは願いに近く なる 昨今、プロダクトの機能を「作らない」知⾒は浸透してきた ⼀⽅で、⽣成AIにより、事業の探索‧検証機会は増加 背景 プロトタイプの作成コストが低下 ● 多くの“良さげなプロトタイプ” が乱⽴ ● リリースするには提供価値が不⾜、 事業成⽴性も不透明だが、 社内外の期待値は⾼まる状況に 実際は、やってみて意思決定せざるを えない状況も多い

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© LayerX Inc.  11 背景 AI以前の時代と⽐べ 試⾏回数が増えるので、ホームランも増えるはず! 「良さそうなテーマを⾒つけたらすぐにプロジェクト化、 筋が悪ければすぐピボットする」という肌感覚を磨く ただ、「作らないものを決める」より、 「やり始めたことを途中でやめる」⽅が難しくないですか?

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© LayerX Inc.  12 ● チームのモチベーション を守りたい気持ちが 「これを作る理由を 探す」⽅向に働く 「やると決めたことを、途中でやめる」のは難しい N1の解像度‧実験‧モメンタムを⼤切にする ”真⾯⽬でいい⼈”ほど、 途中でやめるのは難しい ⽩黒つくファクトは多く ないため意思決定に迷う 検証を続ける理由が 作りやすい チームのモメンタムを 失いたくない ● 今より10倍良いものにしか価値はないと頭ではわかっている ● 少ない⼀次情報での意思決定に⾃信を持てない ● 「明らかに間違い」の根拠がないと損切りできない 「これは明確に筋が悪い」 という検証結果が得られない 違う業界‧規模の顧客なら 違う結果になるかもと先延ばし チームでせっかく作ったものを 捨てられない

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© LayerX Inc.  13 意思決定が遅れた事例 ● 背景 ○ ⻑年の新機能追加の影響で、特定のコードの負債が深刻化していたため、 担当者3名をアサインし3ヶ⽉の想定でリアーキテクチャーを実施 ● 事象 ○ 想定外の既存仕様が多く、1.5ヶ⽉ほどで⾒積よりもやることが⼤幅に多いと判明 ○ その後も基本的に今後も続ける前提で開発、短期のスコープを調整 ○ さらに2ヶ⽉経過後、改めて続けるpros/consを⽐較し凍結する意思決定を実施 ● 意思決定の遅れの要因 ○ 不確実性を洗い出し切れるタイミングが読めず、限られた情報で意思決定が必要だった ○ エンジニアメンバー悲願のプロジェクトだったので、 予定通りでなくなってもすぐには⽴ち⽌まれなかった 4ヶ⽉にわたって⾏った技術負債解消プロジェクトを、途中で凍結

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ピボット‧撤退をスピーディーに 意思決定するための技術とは?

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© LayerX Inc.  15 基本技術の実践が前提で、さらに成功確度を⾼めるラストマンシップ スピーディーに意思決定する技術は以下に分解される ピボット‧撤退をスピーディーに意思決定するための技術とは プロダクトマネジメントの 基本技術 プロダクトへのラストマンシップ やりきる技術 意思 仮説思考、⽬的から逆算、 スクラムのノウハウ 開発チーム全体で できるようにする PMが責任を持ってやる

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© LayerX Inc.  16 スピーディーに意思決定する技術は以下に分解される ピボット‧撤退をスピーディーに意思決定するための技術とは 基本技術の実践が前提で、さらに成功確度を⾼めるラストマンシップ プロダクトマネジメントの 基本技術 プロダクトへのラストマンシップ やりきる技術 意思 仮説思考、⽬的から逆算、 スクラムのノウハウ 開発チーム全体で できるようにする PMが責任を持ってやる 今⽇はこちらがテーマ

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© LayerX Inc.  17 チームで実践したい、プロダクトマネジメントの基本技術 ⽩黒つくファクトは多く ないため意思決定に迷う 検証を続ける理由が 作りやすい チームのモメンタムを 失いたくない ● インタビューは数が⼤事と いう⾔説を捨てる ● 価値仮説に 顧客インタビューを マッピングし正しく分析 ● ⽉1回、チームで プロダクトビジョン‧ OKRをトラッキング ● プロジェクトごとに、 撤退判断する チェックポイントを設置 ● WHY / なぜ我々は ここにいるのかを擦り合わ せ、HOWやWHAT(施策や 機能)を変更しても モメンタムを継続 ②撤退基準‧プロダクト ビジョンから逆算する ①少ないインタビューから 意思決定する ③インセプションデッキで チームの存在理由を確認

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© LayerX Inc.  18 チームで実践したい、プロダクトマネジメントの基本技術 ⽩黒つくファクトは多く ないため意思決定に迷う 検証を続ける理由が 作りやすい チームのモメンタムを 失いたくない ①少ないインタビューから 意思決定する ②撤退基準‧プロダクト ビジョンから逆算する ③インセプションデッキで チームの存在理由を確認 ● インタビューは数が⼤事と いう⾔説を捨てる ● 価値仮説に 顧客インタビューを マッピングし正しく分析 ● ⽉1回、チームで プロダクトビジョン‧ OKRをトラッキング ● プロジェクトごとに、 撤退判断する チェックポイントを設置 ● WHY / なぜ我々は ここにいるのかを擦り合わ せ、HOWやWHAT(施策や 機能)を変更しても モメンタムを継続 お時間の都合で割愛🙇

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教科書的な正しい対応⽅法を 知っていても、 意思決定の遅れは発⽣する🥺

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スピーディーな意思決定を阻む “3つの⼼理的な引⼒”

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© LayerX Inc.  21 ● ⼿を動かしタスクを消化すると「仕事をしている」安⼼感が⽣まれる ● 本当に続けるかの問いは、強度の⾼い議論やしんどい決断につながる可能性も⾼ い。「⼿を動かして作る」に集中する⽅が安⼼で、楽しくて、ラク ● ワクワクするストーリーで開発チームを⿎舞し、ビジネスチームからも期待さ れ、VPからも太⿎判を押されると、「やっぱり無理でした」は⾔いづらく、 ユーザーへの価値ではなく⾃分の正しさを⽴証するための検証を続けてしまう ● 薄々気づいていても、やめることができない ⾃分の中に⾒つけた、スピーディーな意思決定を阻む3つの引⼒ ● ⾃分の能⼒が低いと思われることへの恐れ、メンバーを思う強い気持ちは、物事 がうまく⾏っている時はポジティブに働くが、ハードな意思決定をする時に ネガティブな作⽤をもたらすことがある 3.貢献したい‧ メンバーに 報いたい 1. ものを作るのは 楽しい 2. 期待値の⾼い かっこいい アイディアで 成功したい

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© LayerX Inc.  22 3つの引⼒が存在する前提で、スピーディーな意思決定を⾏うために、 やりきる技術を磨く 意思決定を阻む3つの⼼理的な引⼒ プロダクトへのラストマンシップ やりきる技術 意思 PMが責任を持ってやる プロダクトマネジメントの 基本技術 仮説思考、⽬的から逆算、 スクラムのノウハウ 開発チーム全体で できるようにする

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引⼒から逆算した”やり切る技術”

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© LayerX Inc.  24 引⼒から逆算した”やり切る技術” 2. 社内に期待された アイディアで成功したい Howにとらわれない アプローチ‧マインドセット リスクの早期検知、共有で 作ることの⽬的化を防⽌ 3.貢献したい‧ メンバーに報いたい 1. ものを作るのは 楽しい 感情のメタ認知で 意思決定のブレを削減

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© LayerX Inc.  25 2. 期待された アイディアを成功させたい 3.貢献したい‧ メンバーに報いたい 1. ⼿段の⽬的化を防⽌ チームで思考停⽌して ⼿を動かす⽅がラク 1.チームで思考停⽌して ⼿を動かす⽅がラク 1. ものを作るのは 楽しい Howにとらわれない アプローチ‧マインドセット リスクの早期検知、共有で 作ることの⽬的化を防⽌ 感情のメタ認知で 意思決定のブレを削減

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© LayerX Inc.  26 1.⼿段の⽬的化を防⽌ (1/2) プレモーテム あなたは「プレモーテムファシリテーター AI」です。 これから渡す参考資料をもとに、このプロジェクトが **失敗した未来 **を想定してくださ い。 失敗のパターンを幅広く洗い出し、具体的なシナリオと予防策を提示してください。 # 出力フォーマット 1. 失敗仮説リスト - 技術、開発、組織、顧客、マーケット、法規制、運用、 UXなどの観点ごとに分類す ること。 - 各失敗仮説は「タイトル(短く)+説明( 2〜3文程度)」でまとめること。 2. 具体的シナリオ - 主要な3〜5件の失敗仮説を取り上げ、時系列で「どう進行して失敗に至るか」をシ ナリオ化すること。 - 「もし〜だったら → その結果 …」という形で書くこと。 3. リスク評価・予防策・緩和策 - 重大度や緊急度などに応じて、許容できるかどうかを評価すること。 - 各シナリオに対応した予防策や検知方法、問題発生後の対処計画を示すこと。 - 可能であれば参考事例やベストプラクティスも補足すること。 ポストモーテムならぬプレモーテムを⾏うことで、 プロジェクトにとって都合が悪いが発⾒が遅れているリスクを認識 ● 「1年後、プロジェクトが⼤失敗した」という 前提で、起こりうる失敗要因を書き出す ○ 資⾦が尽きた、競合に負けたなど ● 現在すでに起きている兆候があれば、対策を実⾏ プレ モーテム ● プレモーテムgemを活⽤ ○ 最初だけではなく、1ヶ⽉単位など 定期で実⾏し常にリスクを把握 AIで毎⽉ プレモテ を実⾏

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© LayerX Inc.  27 1.⼿段の⽬的化を防⽌ (2/2) Discovery Board 「起きると嫌な仮説」をDiscovery Boardで管理し、早い段階で検証を⾏う ● Discovery Board = 検証したい仮説リストと検証結果の⼀覧 ※個⼈的にはスマートバンクさんのものを利⽤ ● ポジティブな検証仮説だけではなく 「事実なら事業が成⽴しない仮説」もあえて記載 ○ チームの共通認識を作り、リスクの検証もれや過⼩評価を防⽌ Discovery Board

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© LayerX Inc.  28 2. 社内に期待された アイディアで成功したい 3.貢献したい‧ メンバーに報いたい 1. ものを 作っていくのは楽しい 2.Howにとらわれないアプローチ‧マインドセット Howにとらわれない アプローチ‧マインドセット リスクの早期検知、共有で ⼿段の⽬的化を防⽌ 振り返りによる メタ認知を促進

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© LayerX Inc.  29 2.Howにとらわれないアプローチ‧マインドセット(1/3) 「インタビューアポが取れない > 今の価値仮説がイケてな い気がするのでターゲットと価値仮説を再考」というドキュメ ントの比較表 “特定仮説に頼る⼀本⾜打法” をできるだけ避ける ● システム開発における ADR(Architecture Decision Record) に習い、仕様〜施策〜プライシング まで、意思決定を⾏う際に選択肢と ⽐較表、決定背景を記録する ⽐較の流れを Decision Recordに 残す ● そもそも複数の選択肢を⽐較して、better/bestを選ぶことを徹底 ○ 意思決定の質が向上する ○ “仮説が間違っていたのではなく、他の仮説があっていた” にできる 常に複数の選択肢を ⽐較する

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© LayerX Inc.  30 2.Howにとらわれないアプローチ‧マインドセット (2/3) プランBがない場合は、背⽔の陣状態であることを明瞭にする ⽴ち上げ初期のタイミングなど 勝ち筋が1案しか 思い浮かばない時もある 確証バイアスも ⽣じやすく追加仮説 に気づきづらい 当初の仮説が 間違っていたら終了 プランBがないこと を常に意識する ようになる 理想と⽐べ軽視して いたプランBに 気づける確率が向上 何もしない チームメンバーに伝える、 DiscoveryBoardに明記する

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© LayerX Inc.  31 PMが、HowではなくWhyにこだわる ● 試⾏回数を増やすため、プロダクトのビジョンにこだわる ○ 機能は全てHowにすぎない、そのプロダクトを通じて提供したい価 値が何かを⼤事にする 2.Howにとらわれず、常に複数の選択肢を⽐較(3/3) プロダクトで 実現したい ビジョンを信じる アイディアではなく 顧客の⾏動‧ お⾦が払われるかを ⼤事にする ● AIの⼀⾒良さそうなプロトタイプから、 価値が提供できるMVPまでのギャップは想像より⼤きい ○ 継続して試してもらえるのか‧ 何にお⾦を払ってもらえるかなど、顧客の⾏動を注視し意思決定 ○ お客さんの反応は勇気がもらえる…😭

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© LayerX Inc.  32 2. 社内に 期待されたアイディアで 成功したい 3.貢献したい‧ メンバーに報いたい 1. ものを 作っていくのは楽しい 3. 感情のメタ認知で意思決定のブレを削減 Howにとらわれない アプローチ‧マインドセット リスクの早期検知、共有で ⼿段の⽬的化を防⽌ 感情のメタ認知で 意思決定のブレを削減

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© LayerX Inc.  33 ● まずは「例: ⾃分はサンクコストを気にする傾向がある」と ⾃覚することから始める ● ⾃動思考を認知すれば、未来の⾃分は(いつか)⾏動を変えられる 3. 感情のメタ認知で意思決定のブレを削減 ○ 参考: CBT(認知⾏動療法)における「認識(気づき)」の重要性 ● CBTでは、⾃動思考や認知の歪みを認識することが、感情や⾏動の改善に寄与するとされている ● 気づき(awareness)は、問題を引き起こす⾃動思考(automatic thoughts)を特定し、 修正するプロセスの中核を成す 振り返りを習慣化し、意図せず感情が意思決定に影響するのを避ける 現在の⾃分を認識、 未来の⾃分の⾏動を 変える ● 事実と解釈を分けて⾔語化することで、⾃動思考の癖や傾向を 認識しやすくする ○ 例: 四⾏⽇記: 事実‧気持ち‧学び‧宣⾔の4つに分けて⽇記を書く 振り返りで メタ認知を進める

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© LayerX Inc.  34 ● Decision Recordの作成 ● プランBとリカバリー ● 背⽔の陣であることは 明瞭化 ● 四⾏⽇記で感情や思考の ⾃動運転の癖を理解 ● メタ認知することで⾏動は 変わっていく Howにとらわれない アプローチ‧マインドセット リスクの早期検知、共有で 作ることの⽬的化を防⽌ 3つの引⼒から逆算した”やり切る技術” 感情のメタ認知で 意思決定のブレを削減 ● プレモーテムで、 悩ましい状況をあえて作る ● 都合の悪い仮説も DiscoveryBoardに追加、 優先して検証 2. 期待された アイディアで成功したい 3.貢献したい‧ メンバーに報いたい 1. ものを作るのは 楽しい

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© LayerX Inc.  35 やり切る技術でもコントロールしきれない時、 最後にプロダクトの未来を決めるのはPMの意志 最後は意志 プロダクトへのラストマンシップ やりきる技術 意思 PMが責任を持ってやる プロダクトマネジメントの 基本技術 仮説思考、⽬的から逆算、 スクラムのノウハウ 開発チーム全体で できるようにする

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© LayerX Inc.  36 やり切りをブーストさせる意志 圧倒的当事者のPMだから、気づける‧⾔える‧変えられることがある ● 「理論上正しくても、なぜか消えない違和感」は軽視しない ○ チームメンバーやステークホルダーや上司ではなく、 圧倒的当事者であるPM⾃⾝がどう感じるか?が⼤事 違和感を無視しない ● 誰よりもユーザーの声を聞いている、プロジェクトの⽮⾯に⽴つPMが 「意外と⾷いつきが悪いな」「ちょっと筋が悪いかも」と感じた場合、 直感は正しい場合が多い 直感を信じる

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© LayerX Inc.  37 スピーディーに意思決定するために必要な”ラストマンシップ” まとめ プロダクトマネジメントの 基本技術 プロダクトへのラストマンシップ やりきる技術 意思 仮説思考、⽬的から逆算、 スクラムのノウハウ 開発チーム全体で できるようにする PMが責任を持ってやる

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© LayerX Inc.  38 やりきる技術と意志を持って、 ⾃分で気づく、 ⾃分で決める、 ⾃分でやり切る 結論

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© LayerX Inc.  39 価値検証したいテーマが乱⽴するAI時代、 事業を進捗させるのは「圧倒的当事者による早い意思決定」です。 そのためには、誰かが⾔ってくれるのを待つのではなく、 ⾃分で決めるしかありません。 ⾃分を信じましょう、信じたビジョンに向かってやり抜きましょう。 痛みを超えて未来を作る、AI時代の撤退とピボットの技術

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© LayerX Inc.  40 意思を持ってやりきましょう、 未来に挑んで、 世界をもっと良くしましょう