AIコーディング導入の舞台裏 ~Fusicが組織全体でAI活用を実現できた理由~
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daiki7nohe
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©Fusic Co., Ltd. 0 AIコーディング導入の舞台裏 ~Fusicが組織全体でAI活用を実現できた理由~ 株式会社Fusic 浦田 大貴 Developers Summit 2025 Fukuoka
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©Fusic Co., Ltd. 1 自己紹介 はじめに 浦田 大貴 URATA DAIKI Fusicに新卒で入社後、バックエンド・ フロントエンドを問わず幅広い開発業 務に携わり、今年の7月から技術ユニッ トに所属してAIコーディングの活用に取 り組んでいる。
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©Fusic Co., Ltd. 2 会社概要 会社概要 会 社 名 株式会社 Fusic (フュージック) 役 員 代表取締役社長 納富 貞嘉 取締役副社長 濱﨑 陽一郎 設立年月日 2003年10月10日 事業内容 - AI・機械学習 / IoTシステム開発 - クラウドインフラ(Amazon Web Services) - プロダクト事業 所 在 地 - 本社 〒810-0001 福岡市中央区天神4-1-7 第3明星ビル6F - オープンオフィス 〒810-0001 福岡市中央区天神4-1-1 第7明星ビル1F TEL:092-737-2616 FAX:092-737-2617 上場市場 東京証券取引所グロース市場 福岡証券取引所Q-Board
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©Fusic Co., Ltd. 3 Brand Slogan/Mission/Vision 会社概要 人に多様な道を 世の中に爪跡を 個性をかき集めて、 驚きの角度から世の中を アップデートしつづける。 Why we do Mission (存在意義) What we do Vision (あるべき姿) Brand Slogan (社会に与えていること)
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©Fusic Co., Ltd. 4 1.エンジニア組織の現状 2.AI活用文化醸成のための取り組み 3.実施施策と効果 4.今後の展望
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©Fusic Co., Ltd. 5 エンジニア組織の現状 1
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©Fusic Co., Ltd. 6 Fusicのエンジニア組織について エンジニア組織の現状 1 エンジニア組織 5部門、15チーム、約80人のエンジニアが在籍 2 多様な技術スタック TypeScript、Python、PHP、Rubyなど 3 異なる開発環境 VS Code系、JetBrains、Vimなど 4 幅広い分野 Web開発、AI/ML、IoT、クラウドなど
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©Fusic Co., Ltd. 7 Fusicでは2023年からGitHub Copilotを利用を開始、その後も新しいツールが 出ると試験導入してきた AIコーディングツール活用状況と課題 エンジニア組織の現状 ◼GitHub Copilot ◼Cursor ◼Windsurf ◼Devin ◼Claude Code ◼Codex ◼v0 現在活用しているAIコーディングツール ◼Kiro ◼Amazon Q Developer 多様性を活かして、AIで組織の生産性底上げ を目指す Fusicのエンジニアは技術も環境も得意分野 もバラバラ。でもだからこそ、それぞれに 合ったAIツールを活用することで、チーム全 体の生産性を底上げできる。 そんな文化を育てていかなければならない!
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©Fusic Co., Ltd. 8 AI活用文化醸成のための取り組み 2
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©Fusic Co., Ltd. 9 取り組み概要 AI活用文化醸成のための取り組み 社内勉強会の開催 AIツールの活用事例やTipsを共有する勉強会を企画開催し、知識の底上 げを図る。手を動かすハンズオン形式も取り入れ、体験を通じてツール への理解と活用意欲を高める。 勉強会 01 Slackや社内wikiでの定期的な情報発信 新しいツールの紹介や活用ノウハウを継続的に発信し、関心を維持。 変化の早いAI情報をウォッチし、社内へ展開。 情報発信 02 プロジェクト現場支援 各プロジェクトに応じたAI活用の提案・導入支援を行い、実効性を高め る。 必要であれば自らDevinが使えるようセットアップを行う。 現場支援 03 斧を研ぐ 役回りになる To build an AI-driven culture 「木こりのジレンマ」から脱却するた めの斧を研ぐ人として立ち回ることを 意識して活動を始めました。
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©Fusic Co., Ltd. 10 社内勉強会の開催 AI活用文化醸成のための取り組み ◼ MCP勉強会 ◼ MCPサーバー自作ハンズオン ◼ AI Coding LT会(全4回) ◼ GitHub Copilotハンズオン ◼ Practical AI LT会(非開発系AI 活用) これまでに開催した勉強会 ◼ Difyワークショップ ◼ Devin活用事例発表会 ◼ Devin入門 ◼ v0活用報告会 ◼ Codex CLI入門 7月から週1回のペースで勉強会を企画、開催。 1人ではキャッチアップしきれないため、他エンジニ アを巻き込み、知見共有してもらう。 勉強会は録画して後からでも見れるようにしておく。 社内LT会開催レポート: https://tech.fusic.co.jp/posts/ai-coding-lt/
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©Fusic Co., Ltd. 11 Slackや社内wikiでの情報発信 AI活用文化醸成のための取り組み ◼ ツールのアップデート情報やAI活用記事を社内 Slackの #ai-coding チャンネルで共有、社内wikiで AI活用の知見を公開 ◼ AI驚き屋にならないよう、社内活用できそうな情 報だけをピックアップ、発信するよう意識 ◼ 各ツール専用チャンネル(#try-v0、#try-devin、 #try-claude-codeなど)が存在し、勉強会や社内発 信で興味を持ったメンバーを誘致 ◼ 専用チャンネルで各ツールに関心のあるメンバー で活発な情報交換を促進
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©Fusic Co., Ltd. 12 プロジェクト現場支援 AI活用文化醸成のための取り組み ◼ Devinを中心に各プロジェクトへ導入支援を行った ◼ ペアプロでDevinのセットアップ、活用ノウハウを 共有 ◼ 時間が確保できないプロジェクトでは、率先して 手を動かし、すぐにDevinが使える状態にまでセッ トアップ ◼ うまく活用してるメンバーには活用方法を共通し てもらった
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©Fusic Co., Ltd. 13 AI活用促進の好循環 AI活用文化醸成のための取り組み 勉強会や社内発信で興味を持ったエンジ ニアはツール導入、専用Slackチャンネル へ参加。 ツール導入 実践でツールを活用していくことで、さ らに知見が蓄積される。 専用Slackチャンネル内でも知見共有が行 われる。 知見の蓄積 勉強会やハンズオン、社内発信でAI 活用方法について知る機会が増える。 すでに活用しているメンバーは活用 事例を発表。 社内発信 メンバーは持っているノウハウをチーム 内で展開することで、さらに利用者増。 チーム内展開
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©Fusic Co., Ltd. 14 実施施策と効果 3
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©Fusic Co., Ltd. 15 v0 実施施策と効果 ◼ Vercel Inc.が提供するUIデザインやフロン トエンドコードを自動生成するAIツール ◼ 基本的にReactコードを生成するため、 Fusicの技術スタックと相性が良いため採 用 ◼ 現在はTeamプランを契約中
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©Fusic Co., Ltd. 16 v0利用促進の流れ 実施施策と効果 AI Coding LT会 ◼AIプロトタイピングツールを テーマにしたLT会を開催、v0 についての発表 ◼勉強会や口コミから #try-v0 への参加者が増 ◼Teamプラン契約を機に利用 者が一気に増えた v0の現場活用 ◼主に設計フェーズで利用 ◼エンジニア、デザイナーが 活用 ◼機能のアップデートや使い 方はSlackでフォロー ◼例: 内部ツール構築、初期デ ザイン案、UI設計、お客様 へのプロトタイプ提供、フ ロントエンド実装活用 v0活用報告会 ◼v0利用者に活用方法を発表 ◼お客様との合同ハッカソン にv0が使われるなど、利用 が加速
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©Fusic Co., Ltd. 17 v0導入後の効果 実施施策と効果 仕様書情報渡してテストデータジェネレータ 作ってもらったので、手作業で作らなくて良く なって本当に楽になった・ ・ ・ 案件の提案資料作成時に、明日画面イメージ欲 しいので作れますか?と急遽言われ、v0が役 に立った。 実際に動かせるプロトタイプにより、画面設計 書では伝わりにくい、操作感などを事前に共有 できるようになった。
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©Fusic Co., Ltd. 18 v0利用者推移 実施施策と効果 4 13 21 7月 8月 9月 v0利用者 9月18日時点で社内でのTeamプランのアカウント数は21名、 #try-v0チャンネルの参加メンバーは32人に増えた。 一方で生産性向上の定量的な計測ができていないのが課題。
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©Fusic Co., Ltd. 19 Devin 実施施策と効果 ◼ Cognition AI, Incが提供するAI Software Engineer ◼ コードの計画、作成、デバッグ、テスト、デ プロイまで自律的に実行 ◼ SlackやGitHubと連携し、チームの一員のよ うにタスクをこなす ◼ 専用の仮想開発環境(IDE+シェル+ブラウ ザ)で作業 ◼ FusicではTeamプランを契約中
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©Fusic Co., Ltd. 20 Devin利用促進の流れ 実施施策と効果 活用をアピール ◼セットアップの手間などで、導 入までのハードルが高い ◼まずは自分が積極的に活用して、 Slackチャンネル、社内wiki、LT 会、オフラインでアピール ◼#devin-logsで活用状況見える化 導入支援 ◼個別での相談、ペアプロによる Devinセットアップ支援など ◼プロジェクト内メンバーで活用 が広がる Devin活用報告会 ◼Productivityダッシュボードのラ ンキング上位メンバーに発表を 依頼
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©Fusic Co., Ltd. 21 Devin利用状況 実施施策と効果 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 4月 5月 6月 7月 8月(お盆休み) 9月18日時点 セッション数 マージPR #try-devinチャンネルの参加メンバーは48人と多い一方で活用はそこまで加速できて いないのが課題。
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©Fusic Co., Ltd. 22 その他ツールの利用状況 実施施策と効果 ◼ GitHub Copilot、Cursor、Claude Code、 DevinのメトリクスAPIが提供されている ツールはダッシュボードで可視化 ◼ どの機能が使われてるか?誰がどのツー ルを使っているか?どの言語の受け入れ 率が高いのか?などがわかる ◼ FusicではGitHub CopilotとCursorのコード 補完の受け入れ率はどちらも30%前後 ◼ GitHub Copilotの直近3ヶ月のアクティブ ユーザー数は増加傾向
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©Fusic Co., Ltd. 23 今後の展望 4
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©Fusic Co., Ltd. 24 今後の展望 エンジニア組織の現状 1 ガイドライン策定 ベストプラクティス集、セキュリティルール、 ツール選定基準など 2 ナレッジ整備 Fusicの技術スタックに合わせたAI指示ファイル (AGENTS.md)作成、AI-Readyデータの整備 3 生産性計測 定量的な指標として計測できる仕組みを検討、構築
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©Fusic Co., Ltd. 25 まとめ Fusicでは技術スタックや開発環境の違いを前提に、それぞれに合ったAIツールの導入を 進めることで、組織全体の生産性向上を目指してきた。 勉強会やSlackでの情報発信、プロジェクト現場への導入支援を通じて、AI活用の知見を 組織内に広げ、実効性のある活用を推進。 ガイドライン作成、ナレッジ整備、生産性測定など、AI活用をさらに組織に根付かせるた めの取り組みを進行中。 Point.01 Point.02 Point.03
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©Fusic Co., Ltd. 26 Thank You ご清聴いただきありがとうございました
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©Fusic Co., Ltd. 27 OSEKKAI × TECHNOLOGY ココロと技術で、ぴったりも、びっくりも。