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COVID-19のパンデミック対策における課題の一つが、パンデミックが我々の社会にどのよ
うな影響を及ぼすかについての認識が共有されていないことである。その結果、多くの場面
で対話のすれ違いがみられる。
パンデミックは災害である。ただし、地震や水害のように限定的な地域や期間に発生するも
のとは異なり、それは我々の日常生活の隅々にまで入り込み、長期間にわたって影響を及ぼ
す。
歴史的にパンデミックは人間社会に不可逆的な変化をもたらしてきた。その変化は制度や経
済にとどまらず、日常の習慣、モラル、価値観といったものにまで及ぶ。
COVID-19のパンデミックにおいても、我々の社会はすでに一定の変化を受け入れつつある。
その変化が何であって、今後さらにどのような変化が起こりうるのか、またそれらは可逆的
であるのか不可逆的であるのかについて、我々は認識を共有していく必要がある。
これは、パンデミックの収束に向けた議論のための共通言語を整備する試みである。本論そ
のものが解決法を示すものではない。また、ここで提示される概念は、ある程度定量化する
ことも可能であるが、それがすべてではない。
はじめに