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Kubernetesクラスタの管理術 Oracle Cloud Hangout Cafe 3 #3 Takuya Niita Oracle Corporation Japan Sep 30th, 2020 Rancher/VerrazzanoによるKubernetesマルチクラスタ管理⼊⾨

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2 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 1. Kubernetesマルチクラスタ管理の必要性と課題 2. Kubernetesマルチクラスタ管理術その1(Rancher) 3. Kubernetesマルチクラスタ管理術その2(Verrazzano) 4. まとめ アジェンダ

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• 仁井⽥ 拓也 • ⽇本オラクル株式会社 テクノロジー・クラウド・エンジニアリング本部 • 前職は某SIer • Oracle歴︓1年半 • Cloud Native歴︓1年ちょっと • Kubernetesもここ1年で触り始めました • CKA取得 • ジブリ⼤好き 自己紹介 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 3 @takuya_0301

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Kubernetesマルチクラスタ管理の必要性と課題 Takuya Niita Oracle Corporation Japan Sep 30th, 2020 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 4 Oracle Cloud Hangout Cafe 3 #3 –Kubernetesクラスタの管理術

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シングルクラスター運⽤での課題 • 障害が発⽣した場合に影響範囲が⼤きくなってしまう可能性 • セキュリティの境界線が曖昧になってしまう可能性 • ベンダーロックインが発⽣する可能性 マルチクラスタの採⽤によるメリット • クラスタを分離することで、耐障害性の向上やディザスタリカバリへの対応が可能 • クラスタで隔離することで、セキュリティに関する境界線が明確化 • 複数のKubernetesサービスを利⽤することでベンダーロックインを回避 マルチKubernetesクラスタ運⽤でのメリット Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 5

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クラスタ運⽤で実施すべきこと – メンテナンス – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 6 Kuberentesの定期的なアップグレード • パブリッククラウド環境 • マネージドKubernetesサービス • 各Kubenetesサービスに沿ったアップグレード • ⾃前でコンピュートに構築したKubernetes環境 • ⼿動でのアップグレード • kubeadmなどのツールを利⽤したアップグレード • オンプレミス/プライベートクラウドKubernetes環境 • ⼿動でのアップグレード • kubeadmなどのツールを利⽤したアップグレード A社クラウド O社クラウド オンプレミス

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クラスタ運⽤で実施すべきこと – セキュリティ – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 7 クラスタ内/クラスタ間アクセス制御でセキュリティ確保 • クラスタレベルでのセキュリティ • API認証 • OpenID ConnectやLDAPなどを利用 • API認可 • RBAC(Role-based Access Control)の利用 • ワークロードに対する制御(リソース使⽤量など) • Namespaceの利⽤ • クラスタを跨いだセキュリティ • クラスタ間を考慮したAPI認証/認可 • クラスタ間でアクセスできるクラスタ/リソースを制限 • 通信の暗号化 • Mutual TLS (mTLS)通信によるセキュアな通信 API認証/認可 ユーザA ユーザB mTLS Namespaceでの リソース制御 mTLS Namespaceでの リソース制御 Namespaceでの リソース制御

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クラスタ運⽤で実施すべきこと – オペレーション – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 8 クラスタのネットワーク制御と監視 • クラスタ内/クラスタ間のネットワーク制御 • NetworkPolicyによるネットワーク・トポロジーの 構築 • NetworkPolicyをサポートするプラグインを利⽤ • クラスタの監視 • メトリクス監視 • Master Node/Worker Nodeのヘルスチェック • メモリ/CPU/ディスクなどのバイタル監視 • アラーム通知の仕組み構築 • 異常が検知された場合のアラーム発⽕ Network Policy メトリクス アラーム メトリクス アラーム Network Policy Network Policy

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参考︓コンテナアプリケーション運⽤で実施すべきこと – Observabilityとは – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 9 Observability(可観測性) • システムが運⽤する上で必要な内部状態の情報を取 得できる状態、もしくはその仕組み。 • メトリクス • 定量的な数値から構成される指標 • リソース使⽤状況データなどによる状態監視 • Prometheus/Grafanaなどを利⽤ • ロギング • 主にアプリケーションが出⼒するメッセージ • アプリケーションログによる状態監視や障害特定 • Elasticsearch/Kibanaなどを利⽤ • トレーシング • アプリケーションの⼀連の処理を追跡(トレース) • ⼀連のリクエスト毎にユニークなIDを割り当てることでアプリ ケーション処理フローの可視性向上 • JaegerやOpenTracingなどを利⽤ Metrics Logging Tracing

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参考︓コンテナアプリケーション運⽤で実施すべきこと – サービスメッシュとは – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 10 サービスメッシュ • 各アプリケーションごとにプロキシを配置し、プロキシを 利⽤して他のアプリケーションと通信させる仕組み • きめ細かいルーティングや障害連鎖の防⽌ • 最も有名なプロダクト︓ • データプレーン • サービス間通信をプロキシが担うことで通信を制御 • Kubernetes的にはサイドカーとしてPodごとに配置 • IstioではEnvoyをプロキシとして利⽤ • コントロールプレーン • プロキシのポリシーを⼀元管理 • Istioではistiodというデーモンに統合 参考:https://istio.io/latest/docs/ops/deployment/architecture/

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アプリケーションへのObservabilityスタック適⽤ • 適切なスタックの適⽤ • それぞれのアプリケーションに対して適材適所にてスタックを適⽤ • Observabilityスタックから取得した情報の確認 コンテナアプリケーション運⽤で実施すべきこと – Observability – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 11 開発者 適用するスタック を設定 監視 監視

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アプリケーションへのサービスメッシュ適⽤ • クラスタ内/クラスタ間のアプリケーション間の通信制御 • mTLS通信を利⽤したセキュアな通信の構築 • サービスメッシュを利⽤したネットワークトラッフィックの監視 • Prometheus/Grafana/Jaegerを利⽤ コンテナアプリケーション運⽤で実施すべきこと – サービスメッシュ – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 12 mTLS 2 On-premises 2 Public Cloud

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コンテナアプリケーション運⽤で実施すべきこと – セキュリティ – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 13 PodSecurityPolicyによるコンテナの権限制御 • 全てのコンテナに共通するPolicyの適⽤ • 特権モードの利⽤可否 • Privileged:true/false • ホストネットワーク/ポートの利⽤可否 • hostNetwork:true/false • ホストボリュームの利⽤可否 • allowedHostPaths:true/false • 実⾏ユーザ/グループの定義 • seLinuxの設定 • fsGroupの設定 PodSecurityPolicyの設定例

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コンテナアプリケーション運⽤で実施すべきこと – オペレーション – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 14 デプロイ先の制御とCI/CDパイプライン • どのクラスタにどのアプリケーションをデプロイすべきかの 制御 • 複数のKubernetesクラスタとそのアプリケーション のトポロジーを適切に管理 • どのクラスタにどのアプリケーションがデプロイされてい るかを把握 • 各クラスタごとのCI/CDパイプラインの構築/運⽤ • デプロイ対象のアプリケーションによって異なるパイ プライン構築 • 効率的なパイプラインの構築/運⽤ レポジトリ On-premises Public Cloud パ イ プ ラ イ ン パ イ プ ラ イ ン

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マルチKubernetesクラスタにおける課題 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 15 クラスタ管理の側⾯から • メンテナンス • 定期的なアップグレードをそれぞれのプラットフォー ムに応じた個別操作で実施 • セキュリティ • クラスタ内/クラスタ間のアクセス制御の設定におい て設定ミスが発⽣するリスク • オペレーション • クラスタ内/クラスタ間のネットワーク制御やモニタリ ング、アラーム通知の仕組みを個別に構築するこ とが必要 コンテナアプリケーション管理の側⾯から • Observability/サービスメッシュ • 数あるOSSプロダクトの中からスタックを選定し、コ ンテナ毎に設定しておくことが必要 • セキュリティ • ポリシーの設定が各コンテナごとに必要 • オペレーション • コンテナアプリケーションに関するトポロジーの設計 や把握とCI/CDパイプラインの構築が必要

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クラスタ管理の側⾯から • 全てのクラウド/オンプレミス環境上のKubernetesク ラスタを管理するための統⼀されたプラットフォーム • マルチクラスターに対して認証、RBACでのアクセス制 御を⼀元的に管理 • 複雑なクラスタ内/外のネットワーク制御の管理 • 統合された監視プラットフォームによる運⽤ コンテナアプリケーション管理の側⾯から • サービスメッシュ、Observabilityで共通したスタックを ⼀元的にカスタマイズ可能な形で適⽤ • 複雑なマイクロサービスアプリケーション間の連携 • コンテナに対する⼀元的なセキュリティポリシーの適⽤ • コンテナアプリケーションのトポロジーの把握と効率的な CI/CDパイプラインの構築 複数のKubernetesクラスタを管理していくために Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 16 マルチクラスタ管理とコンテナアプリケーションライフサイクル の両方が実現可能なプラットフォームが必要

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Kubernetesクラスタ管理術その1 – Rancher – Takuya Niita Oracle Corporation Japan Sep 30th, 2020 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 17 Oracle Cloud Hangout Cafe 3 #3 –Kubernetesクラスタの管理術

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Rancher • https://rancher.com/ • Rancher Labs社が開発 • SUSEが買収(2020/10末までに完了予定) • マルチKubernetes管理ツールの⼀つ • “Run Kubernetes Everywhere” • パブリッククラウド、オンプレミス、エッジなど幅広い Kubernetes環境をカバー • 最新v2.4.8(2020/9時点) • オープンソースでGitHubに公開 • https://github.com/rancher/rancher • オフィシャルサポートを受けられるエンタープライズ 向けの利⽤形態もあり マルチクラスタ管理ツール – Rancher – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 18 Rancherとは「牧場主」の意味 アプリケーション基盤のコンテナ化により、ペットのように⼤ 事に扱う時代から、家畜のように⼤勢を効率的に扱って いくというコンセプト(諸説あり)

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• 各種パブリックドクラウドからオンプレミス、エッジに⾄るまで幅広いKubernetes環境をカバー • シンプルなダッシュボードから⼀括で各種Kubernetesサービスを運⽤可能 • 現在対応しているKubernetesサービス(2020年9⽉時点) • GKE/AKS/EKS/RKE(Rancher提供のKubernetes構築ツール)/k3s(Rancher提供のedge向けプラットフォーム)など • 各種KubernetesサービスはDriverと呼ばれるプラグインで管理可能 • Rancherダッシュボードからクラスタ作成や操作が可能 • 同じく、既存クラスタのインポートも可能 • Observabilityやサービスメッシュなどのツールも管理可能 • Prometheus/Grafana、Istioなど • 各クラスタへのアクセス制御が可能 • RBAC⽅式でのクラスタに対するユーザ認証を実施 Rancher概要 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 19

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High-Availability • Helmを利⽤して専⽤の Kubernetesクラスタ上の複数ノー ドにRancherをインストール • 本番環境で奨励される⽅式 Single-node • Helmを利⽤して専⽤の Kubernetesクラスタ上の単⼀ノード にのみRancherをインストール • High-Availability構成への移⾏を 将来的に想定し、短期的にリソー スを節約して利⽤する⽬的での⽅ 式 Docker • Dockerコンテナとしてインストール • テストやデモンストレーション⽬的 での⽅式 Rancherの構築⽅式 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 20

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Rancher Server • Rancherのコアとなる部分 • Authentication Proxy/Cluster Controller • Rancher API/GUIの構築 • Kubernetesの構築/管理 • 認証機能、アクセスプロキシの提供 Cluster Agent • クラスタの状態を管理するためにRancher Serverがクラ スタに1つデプロイ • クラスタ情報をRancher Serverへ登録 Node Agent • DaemonSetで全ノードに対してデプロイ • Rancher ServerへNode情報の登録 • 配置すべきコンテナの管理 Rancherのアーキテクチャ Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 21 Authentication Proxy Cluster Controller1 Cluster Controller3 Cluster Controller2 Cluster Agent1 API Server kubelet Node Agent kubelet Node Agent Rancher Server User Cluster Operatorパターン で動作 kubelet Node Agent

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Node • アプリケーションが動作する場所 • Worker Nodeと同義 Namespace • Workload(Pod/Deployment)のリソース分離を実現す る仕組み • KubernetesにおけるNamespace NodePool(RKE環境) • 複数Nodeをグルーピングした単位 • NodePoolで定義した数とNode数が異なる場合は Nodeの作成/削除を実施 Project • ユーザが所属する単位 • 複数のNamespaceを含有可能 Rancherにおけるリソースの概念 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 22 Node Node Node Node Node Node Node Pool Node Pool Project Project Namespace Namespace Namespace NodePoolとProjectを取り入れることにより クラスタ管理をより柔軟に実現可能

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RancherのRole権限 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 23 Global Role • 特定のクラスタに依存しない権限 • アカウント管理など • Administrator/Standard User/User-Base Cluster Role • Kubernetesクラスタ別の権限 • ノード/ストレージ/プロジェクトの管理など • Owner/Member/Custom Project Role • プロジェクト別の権限 • Namespaceの管理やSecretリソースの管理など • Owner/Member/Read Only/Custom BUILT-IN PROJECT ROLE OWNER MEMBER READ ONLY Manage Project Members Create Namespaces Manage Config Maps View Config Maps 参考:https://rancher.com/docs/rancher/v2.x/en/admin- settings/rbac/cluster-project-roles/#project-role-reference

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Rancherのその他機能 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 24 カタログ機能 • Helmを利⽤することで視覚的なアプリケーションデプロ イを実現 • ドロップダウンリストやラジオボタンなどの視覚的な UIを利⽤してアプリケーションを管理対象の Kubernetes環境にデプロイ Observability/サービスメッシュなどのツールとの統合 • Prometheus/Grafana/Elasticsearch/Kibana などをRancherダッシュボート上で管理 CI/CD機能 • シンプルなCI/CDエクスペリエンスを提供し、Dockerレジ ストリやJenkins/GitLabなどと連携したパイプラインの効 率的な作成

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• シナリオ1 • RancherのCI/CDパイプラインを使ってみよう • Rancher Pipelineを利用して、サンプルアプリケーションをデプロイしてみる • シナリオ2 • Rancherでサービスメッシュを始めてみよう • RancherからIstio環境を構築して、サンプルアプリ上にサービスメッシュを構築してみる ※各シナリオの待ち時間にRancherの各種機能を簡単に紹介します Rancherデモ Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 25

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Rancherデモ環境 概要図 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 26 Oracle Container Engine for Kubernetes Oracle Container Engine for Kubernetes Oracle Container Engine for Kubernetes Rancher Pipeline シナリオ1 シナリオ2 デプロイ サンプルアプリ サンプルアプリ

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Rancherデモ シナリオ2 サンプルアプリ概要図 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 27 Ingress Gateway Product Page Review-v1 Ratings Review-v2 Review-v3 Details Request

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Rancherを利用することで柔軟なマルチクラスタ管理は可能 しかし・・・ 冒頭で述べたコンテナアプリケーションのライフサイクル管理が必要 コンテナアプリケーション管理の側⾯から • サービスメッシュ、Observabilityで共通したスタックを⼀元的にカスタマイズ可能な形で適⽤ • 複雑なマイクロサービスアプリケーション間の連携 • コンテナに対する⼀元的なセキュリティポリシーの適⽤ • コンテナアプリケーションのトポロジーの把握と効率的なCI/CDパイプラインの構築 そこで、クラスタ管理とコンテナアプリケーションの両方を実現するプラットフォーム クラスタ管理だけでは不⼗分・・・ Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 28

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Kubernetesクラスタ管理術その2 – Verrazzano – Takuya Niita Oracle Corporation Japan Sep 30th, 2020 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 29 Oracle Cloud Hangout Cafe 3 #3 –Kubernetesクラスタの管理術

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Verrazzano • https://github.com/verrazzano/verrazzano • Oracleがオープンソースで開発を進めているマルチ Kubernetesクラスタ管理ツール • “An open source enterprise container platform” • 以下の5つのコンセプトを包含 • Multi Cloud • Application Lifecyle Management • Observability • Strong Securiry • Isolation • WebLogic/Coherence/Helidonとの⾼い親和性があり、 レガシーJavaアプリケーションのコンテナ化を実現可能 マルチクラスタ管理ツール – Verrazzano – Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 30 Verrazzanoはニューヨーク市のスタテンアイランドとブルックリ ンを結ぶ吊り橋に由来する アメリカ国内の吊り橋としては最⻑ 各Kubernetes環境の橋渡しの役割を担うというコンセプ ト(諸説あり)

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Multi Cloud • マネージド(クラウド)およびセル フマネージド(プライベート/オンプ レミス)のKubernetesクラスタをサ ポート • ベンダーロックインの回避 Application Lifecycle Management • ⼤規模アプリケーションを管理可 能 • アプリケーションに対するオペ レーション、デプロイメント戦略、 監視スタックを構成 Verrazzano Container Platformが持つ5つのコンセプト(1) Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 31 Public Cloud Private Cloud On-premise オペレー ション Observa bility セキュリ ティ デプロイメ ント戦略 CI/CD Metrics Logging Tracing Observability • Prometheus/Grafana/Elasticsea rch/Kibana/Jaeger/Zipkinなどの 最も広く使⽤されているオープン ソースツールを利⽤した Observabilityの実現 • 各種ダッシュボードを即時に 利⽤可能

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Strong Security • CalicoやPod Securityを利⽤したポリシーの適⽤ • サービスメッシュ間の通信暗号化 • アプリケーション認証、シングルサインオンの実現 Isolation • 管理者は複数のユーザーグループ間でリソースを安全 に共有可能 • ユーザは必要に応じてプロジェクトに割り当てられ、 ユーザが操作可能なスコープを制限 Verrazzano Container Platformが持つ5つのコンセプト(2) Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 32

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Verrazzanoを利⽤して全てのKubernetesクラスタ環境への包括的な管理を実現 • 各ベンダーが提供するマネージドKubernetesサービスやオンプレミス環境に展開するKubernetesクラスタもVerrazzano 上で管理可能 • 各Kubernetesクラスタについて同⼀のポリシーを適⽤して構築/運⽤が可能 Verrazzanoで実現する“Multi Cloud” Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 33 マルチクラスタ管理 Verrazzano インフラ運⽤管理 Rancher/Istio モニタリング・ログ収集 Prometheus Grafana Fluentd EFK Stack Jaeger CI/CDインフラ Gitlab Jenkins SSO/アクセス管理 Keycloak Oracle Cloud Private Cloud 3rd Party Cloud Kubernetes Kubernetes Kubernetes

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Service Mesh VerrazzanoModelを利⽤したアプリケーション定義 • モデルを更新することでアプリケーションへのパッチ適⽤ や更新を実施 VerrazzanoBindingでのデプロイ環境との紐付け • Bindingを更新することで各環境のアプリケーション構 成を⾃在に構成 CI/CDパイプライン構築/運⽤の提供 • GitLabやJenkinsを利⽤したコンテナアプリケーションネ イティブなGitOpsの構築と管理を実現 Observabilityの提供 • 効率的な監視やロギングの実現 Securityの提供 • 強固なセキュリティの実現 Verrazzanoで実現する“Application Lifecycle Management” Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 34 Application1 Application2 Placement Cluster-1 Name: app1 Cluster-2 Name: app2 app1 cluster-1 VerrazzanoModel VerrazzanoBinding アプリケーション定義とデプロイ環境のバインドを実施 GitOpsパイプライン app2 cluster-2 mTLS

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manifestで複数のアプリケーション定義 • ”VerrazzanoModel”と呼ばれるカスタムリソースを利⽤ • 後述する”VerrazzanoBinding”というカスタムリソースを 利⽤し、定義したアプリケーションを各デプロイ先に対し て紐付け • Oracleが提供する各プロダクトはコンポーネントとして 事前定義済みであり、細やかな設定が利⽤可能 • WebLogic • Coherence • Helidon VerrazzanoModelを利用した複数のアプリケーション定義 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 35 Application 1 Web Application1: - name: webapp1 image: webapp1 ・ ・ ・ VerrazzanoModel Helidon Application Helidon Application: - name: helidonapp image: helidonapp ・ ・ ・

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manifestでアプリケーションのデプロイ先を定義 • “VerrazzanoBinding”というカスタムリソースを利⽤ • 事前に定義したVerrazzanoModelの各アプリケーションをデプロイ先に紐付け VerrazzanoBindingを利用したアプリケーションとデプロイ環境の紐付け Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 36 Web Application: - name: Application1 image: webapp1 - ingress: - name: Ingress1 - database: - target: mysql VerrazzanoModel VerrazzanoBinding Placement managed-cluster-1 Namespace: spaceA Components: Name: Application1 Database Bindings name: mysql url:jdbc:mysql://..... Ingress Bindings Name: Ingress1 Public Cloud/On-Premises Space A Application1 managed-cluster-1 Ingress1 MySQL

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コンテナアプリケーションネイティブなパイプラインの提供 • GitLab/Jenkinsを⽤いたGitOpsの構築 • BYOでのパイプライン構築も可能 WebLogicアプリケーションとの⾼い親和性 • WebLogic Image Tool、WebLogic Deploy Toolingや WebLogic Kubernetes operatorを利⽤したアプリケー ションのデプロイ ⾼度なデプロイ戦略の実現 • Blue/GreenデプロイメントやA/Bテストのような⾼度な デプロイ戦略を効率的に実現可能 Verrazzanoで実現するCI/CD Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 37 CI/CDパイプライン On-premises Public Cloud 40% 60%

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コンテナ Observabilityスタックの提供 • デプロイするすべてのアプリケーションに適⽤ • メトリクス • WebLogic/Coherence/Helidonアプリケーションにつ いては⾃動でPrometheusフォーマットにエクスポート • ロギング • WebLogic/Coherence/Helidonアプリケーションのロ ギングを⾃動で設定(Fluentdを利⽤) • その他のアプリケーションは標準出⼒へのベストプラク ティス構成を適⽤可能 • トレーシング • OpenTracing/Jaegerによるトレーシング • Istio/Envoyによるネットワーク監視の提供 • 適⽤するスタックについてはユーザが構築可能 Verrazzanoで実現する“Observability” Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 38 開発者 コンテナ 適用するスタックを設定

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各種プラットフォームへのSSOを提供 • 各ダッシュボードへのシングルサインオンを提供 • LDAPやActive Directoryも利用可能 • RBACとの連携やアプリケーションエンドポイントへの アクセス制御も実現可能 マルチクラスタRBACの提供 • クラスタを跨ぐRBAC制御を実装可能 • Istioを利⽤し、サービス間のセキュア(mTLS)な通信を 即時に提供 • 証明書の⾃動管理を実現 Verrazzanoで実現する“Strong Security”と“Isolation” Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 39 Public Cloud On-premises mTLS ユーザA ユーザB 管理者 モニタリング・ダッシュボード SSO SSO/RBAC

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デモシナリオ • Verrazzanoを構築した環境へサンプルアプリケーション (Bob’s Books)をデプロイ • ⼀般書店であるフロントエンドのウェブストア 「Robert’s Books」(Helidon/Coherence) • 児童書専⾨店のフロントエンドWebストア 「Bobby’s Books」 (WebLogic/Helidon/Coherence) • バックエンドの「注⽂処理」アプリケーション (WebLogic/MySQL) • デプロイ後に⾃動的にObservability環境 (Prometheus/Grafana/EFK Stack)が構築されるので、 UIを確認 Verrazzanoデモ概要 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 40

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Verrazzanoデモ概要図 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 41 Oracle Container Engine for Kubernetes Istio IngressGateway Ingress Controller verrazzano-system bobs robert bobby namespace /bobbys-front-end / /bobs-bookstore-order-manager

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まとめ Takuya Niita Oracle Corporation Japan Sep 30th, 2020 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 42 Oracle Cloud Hangout Cafe 3 #3 –Kubernetesクラスタの管理術

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マルチKubernetesクラスタ管理 • 複数のKubernetesクラスタを利⽤したコンテナアプリケーションの運⽤ • セキュリティの向上、耐障害性の向上や災害対策、ベンダーロックインの回避 マルチKubernetesクラスタの管理術 • Rancherを利⽤したマルチクラスタ管理 • パブリッククラウド、プライベートクラウド、エッジを含めた各環境のクラスタ管理の実現 • NodePool/プロジェクトやRoleでの権限制御によるクラスタの柔軟な管理 コンテナアプリケーションライフサイクルも含めた管理術 • Verrazzanoを利⽤したマルチクラスタ管理 • ユーザ負担で構築しなければならないタスクを統合プラッフォームにより迅速に実現可能 • Observabilityやコンテナレベルでのネットワーク/セキュリティを意識した環境の⾃動構築と運⽤の実現 Kubernetesクラスタ管理術 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 43

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Rancherドキュメント https://rancher.com/docs/rancher/v2.x/en/ Rancher(GitHub) https://github.com/rancher/rancher Rancher Meetup https://rancherjp.connpass.com/ Rancher書籍 「RancherによるKubernetes活⽤完全ガイド」 https://book.impress.co.jp/books/1119101048 Verrazzanoドキュメント https://verrazzano.io/docs/ Verrazzano(GitHub) https://github.com/verrazzano/verrazzano(α版) チュートリアル https://github.com/verrazzano/verrazzano/blob/mast er/install/README.md Verrazzano Slack Verrazzano.slack.com Invite URL:https://bit.ly/3gOeRJn 参考情報 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates. 44

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Thank you 45 Copyright © 2020, Oracle and/or its affiliates.

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