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背景
ランサムウェアによる被害事例
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◆ランサムウェア感染による2日半の業務停止
2023年7月、港統一ターミナルシステムにランサムウェア感染による障害が発生した。システム専用のプリンターから脅迫文書が印刷された。
物理サーバー基盤および全仮想サーバーが暗号化されていることが判明した。これはリモート接続機器の脆弱性を悪用した不正アクセスが原
因でランサムウェアに感染したと考えられ、約2日半ターミナルでの作業の停止を余儀なくされた。
◆ランサムウェア感染によるサービス提供停止
2023年6月、システム開発およびクラウドサービス事業者が、データセンターのサーバーに不正アクセスされ、ランサムウェアに感染したこ
とを公表した。この感染により、データが暗号化され、社会保険労務士向けクラウドサービスをサービス提供できなくなった。約 3,400 人
のユーザーに影響があり、オンプレミスで動作するパッケージ版を代替として提供した。また、インフラ設備の再構築費用やセキュリティ対
策費用のコスト増、影響があったユーザーへの6月の請求を停止するといった対応により、業績予想を修正することとなった。
◆VPN 経由で侵入、ランサムウェアを横展開
2022年10月にランサムウェアによる攻撃を受けていたことを公表した。攻撃者はネットワーク機器の脆弱性を悪用してVPN 経由で侵入し、内
部情報を収集していた。この結果、攻撃者にランサムウェアを横展開され、サーバー11 台でほとんどのデータが暗号化されていた。暗号化
されたデータには約49万人の個人情報が含まれるものの、外部への流出は確認されていないとのこと。また、データは復元できなかったが、
バックアップを取っていたデータベースは感染を逃れていたため、復元することができた。
IPA 情報セキュリティ10大脅威 2024 https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2024.html