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「アフターデジタル」時代の 行動変容デザイン Nozomu Tannaka Recruit HCD-Net 出版記念サロン 『行動を変えるデザイン』

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反中 望(たんなか のぞむ) 株式会社リクルート プロダクトデザイン室 住まい領域プロダクトデザインユニット 横断プロダクトデザイングループ/注文プロダクトデザイングループ グループマネージャー • 「SUUMO横断」 「SUUMO注文住宅」のプロダクトデザイン • ゼクシィ、カーセンサー等のUX担当を歴任 • リクルートグループ内のUX人材育成、ナレッジ流通促進 • 登壇芸人

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3人で副読用note書いてます https://note.com/aijilog/m/mf6301567071f

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今日のお話 行動変容デザインは、アフターデジタル (OMO)の体験設計の方法論として、 とても親和性が高い ので、『アフターデジタル』と同じように10万部売れる…はず

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今日のアジェンダ 1. 行動変容デザインとは? 2. アフターデジタル(OMO)とは? 3. アフターデジタルのための行動変容デザイン

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1 行動変容デザインとは

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行動変容デザインとは? UXデザインやHCDを 「行動の変容」という観点で 捉えなおしたもの

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行動変容デザインのコンセプト ① ゴール ② コンセプト ③ デザイン・開発 ④ 改善 『行動を変えるデザイン』P.24より引用

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行動変容デザインのコンセプト ① ゴール ② コンセプト ③ デザイン・開発 ④ 改善 『行動を変えるデザイン』P.24より引用

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行動変容デザインのコンセプト ① ゴール ② コンセプト ③ デザイン・開発 ④ 改善 『行動を変えるデザイン』P.24より引用

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行動変容デザインのコンセプト ① ゴール ② コンセプト ③ デザイン・開発 ④ 改善 『行動を変えるデザイン』P.24より引用

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行動変容デザインのコンセプト ① ゴール ② コンセプト ③ デザイン・開発 ④ 改善 『行動を変えるデザイン』P.24より引用

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①ゴール設定 決めるのは3つ • ターゲットアウトカム(成果) • ターゲットアクター • ターゲットアクション

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例 「誰の(アクター)」「どんな行動で(行動=アクション)」 「何を実現したいのか(成果=アウトカム)」を明確にする https://note.com/tantot/n/n74d5831eb4e2?magazine_key=mf6301567071f

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“MVA(Minimal Viable Action)”を考える 「毎日30分の運動」はハードルが高いとしたら、 「実用最小限の行動」は何になるか? 例)「1回運動する」「毎日5分の運動」「毎日5分歩く」…

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②コンセプトを作る ゴールを実現するための“現実的な”シナリオ を考える =ビヘイビアプラン いわゆる、ジャーニーマップ、ストーリーボード、ブ ループリントのようなもの

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“行動”を軸に考える 3つの要素 • 行動の構造化 • やりやすいような行動にする • 環境の構築 • 行動しやすい環境・状況を整える • ユーザー自身の準備 • 行動できるようなユーザー自身を整える ユーザーが行動をする ためのお膳立てを整える

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例 ビヘイビアプラン=どんな状況のユーザーが、どんな環境下で、 どんな流れで行動してくれるのか、のストーリーを作る 『行動を変えるデザイン』P.188~189より引用

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行動変容デザインとは? UXデザインやHCDを 「行動の変容」という観点で 捉えなおしたもの

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2 アフターデジタルとは

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アフターデジタル(OMO)とは • Online Merges with Offline • オフラインとオンラインが融合した世界 もうすぐ 10万部!! (と聞いてます)

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OMOのコンセプト 一言で言えば、オンラインとオフラインが融合した新し いカスタマー体験の流れを構築し、そこにユーザーをオ ンボーディングさせ、成長させつづけること

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例)盒馬鮮生 店舗で 買い物 職場から アプリで 注文 自宅から アプリで 注文 週末に店 舗で食事 • 「どこでも30分以内に配送」の食品スーパー • 店舗はショーケース兼倉庫として、エンタメ要素も強い • ユーザーはその時々に合わせた最適な注文方法を利用できる • 支払いはすべてAliPayで、フリクションレスな体験を実現

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OMO実現のポイント ②どのようにオンボーディングし、 成長してもらうのか ①どんな体験を作るのか?

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アフターデジタル(OMO)の実現のために OMO =オンラインとオフラインが融合した新しい体験 ① 新しい体験を、どうデザインするか ② 新しい体験に、どうユーザーをオンボーディング し、成長してもらうか が重要になる

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3 アフターデジタルのための 行動変容デザイン

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OMO実現のポイント ②どのようにオンボーディングし、 成長してもらうのか ①どんな体験を作るのか?

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OMO実現のための行動変容デザイン ①どんな体験を作るのか? ②どのようにオンボーディングし、 成長してもらうのか =アウトカムとアクションの設定 =ビヘイビアプランの作成

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例)スタバのモバイルオーダー https://www.starbucks.co.jp/mobileorder/guide/

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①アウトカムとアクションの設定 • 「アプリで事前にオーダーして、店舗で受け取れる」 というのはあくまでただの手段。 • それによって、ユーザーがどんなアウトカムを得られ るのかを考えることが大事

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①アウトカムとアクションの設定 アクション アウトカム アプリでオーダーして、店舗で並ばず 受け取れる ?

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①アウトカムとアクションの設定 アクション アウトカム アプリでオーダーして、店舗で並ばず 受け取れる 毎朝、15分遅く家を出られる ゆっくり寝られて、健康になる

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①アウトカムとアクションの設定 アクション アウトカム アプリでオーダーして、店舗で並ばず 受け取れる 店員との会話が楽しめる 満足度が上がる 気分が上がって生産性もアップ

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①アウトカムとアクションの設定 アクション アウトカム アプリでオーダーして、店舗で並ばず 受け取れる 職場の仲間で一緒に注文できる 職場の関係性がよくなる 生産性アップ

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OMOを通じて どんな世界を目指したいか を考えるために、 行動変容デザインが有効

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②ビヘイビアプラン • 「アプリで事前にオーダーして、店舗で受け取れる」 というのは、ユーザーにとって全く新しい行動 • どのようにその行動に踏み込んでもらい(オンボー ディング)、そのまま行動しつづけてもらえるのか?

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②ビヘイビアプラン 行動の構造化 ユーザー自身の 準備 • アプリで注文→店舗で受け取り、と いうシンプルな行動 • 店の前の看板で認知できる • 並ばなくていいというメリット • スタバアプリ利用経験があること 環境の構築

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CREATEアクションファネル キュー 通勤中のアプリの通知 反応 スタバのコーヒーの香りを思い出して、 飲みたくなる 評価 昨日買ったときも満足度が高かったので、 費用対効果は悪くない アビリティ 手元にアプリがあってすぐできそう 支払額もチャージ済 タイミング 今注文すれば、通勤途中で受け取れる 『行動を変えるデザイン』P.97より引用 実行 アプリで注文!

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OMOの鍵となる行動の壁を どうしたら越えてもらえるか を考えるために 行動変容デザインが有効

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OMO実現のポイント ①どんな体験を作るのか? =アウトカムとアクションの設定 ②どのようにオンボーディングし、 成長してもらうのか =ビヘイビアプランの作成

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アフターデジタル(OMO) “行動変容”そのもの =

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行動変容デザインとは? UXデザインやHCDを 「行動の変容」という観点で 捉えなおしたもの

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アフターデジタル=行動変容デザイン もうすぐ 10万部!! (と聞いてます) きっと 10万部!! (と信じてます)

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…というのは冗談ですが 行動変容デザインは、 「アフターデジタル」時代における 体験設計の主要な方法論になる と考えています

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ご静聴ありがとうございました