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元・新卒デザイナー採用担当 和 泉 純 一 デザイナーがデザイナー採用に6年取り組んで得た
 Good/Badノウハウ10選!
 #デザナレちょい見せ
 @Jun_Izumi


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元・新卒デザイナー採用担当 和泉 純一
 デザイン事務所で10年、ITベンチャーで3年、大学講師をしながら、さまざまな分野でのデザインを 経験し、2011年にDeNAへ中途入社。Mobageのリニューアル、新規サービス立ち上げ、ソーシャル ゲームのリニューアルなどを経験し、兼務期間を含め6年ほどデザイナーの新卒採用を担当。現在 はグループ全社におけるワークプレイス(はたらく仕組みと環境)のデザインを担当。
 
 ▼新卒採用業務について
 ・2014年〜2016年  :UX/UIデザイナー職の採用を担当(兼務)
 ・2017年      :デザイナー(ゲーム)職の採用を担当(兼務から専任に)
 ・2018年      :UX/UIデザイナー職、デザイナー(ゲーム)職を担当(専任)
 ・2019年〜2020年9月:UX/UIデザイナー職、デザイナー(ゲーム)職を担当(再び兼務)
 


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1. 市場での会社の認知をあげるには?
 2. 事業部をどうやって巻き込むか?
 3. デザイナー職ならではの選考方法とは?
 4. どうやって優秀な学生の目を向けさせるか?
 5. デザイナー職の採用要件とは?
 まとめ
 デザイナーがデザイナー採用に6年取り組んで得たGood/Badノウハウ10選!


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市場での会社の認知をあげるには?
 採用ターゲットに会社を知ってもらう為にしたこと
 #1


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#1
 Badノウハウ
 経験の無い人事が主導で、会社説明会を開催していたが、
 学生が期待している事やレベル感を把握しておらず、
 結果、学生の期待に応えられていなかった。
 エントリー数、アンケートの満足度がKPIとなっている会社説明会
 → 例え、魅力的な会社の雰囲気,事業内容,就業条件,福利厚生で学生を集めても、現場で無駄な選考が増えて業務効率が悪くなるだけ。
 ★ 学生に認知してもらうべきことは、仕事内容(自分がその会社で何ができるか?やりたいか?)。KPIの立て方、大上段の目的を見失わないように。
 
 採用担当者から依頼されるがまま、受け身の気持ちと準備で説明会や面談に出てしまった
 → 学生が良質な問いを持っているとは限らない。学生が自分達に興味あると勘違いしてはいけない。
 ★ 話した社員=会社。少なくとも、出会った学生には会社のファンになってもらえるように。
 市場での会社の認知をあげるには?
 採用ターゲットに会社を知ってもらう為にしたこと


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#1
 市場での会社の認知をあげるには?
 採用ターゲットに会社を知ってもらう為にしたこと
 Goodノウハウ
 Vivivitを使い倒した。
 具体的に何をしていたのかは、過去に何度かインタビューで答えているので、そちらを参考に。


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#1
 Goodノウハウ
 いわゆる普通の会社説明会をヤメた。
 ‍ UIデザイン講座、イラスト講座、ポートフォリオ作成講座など、ターゲットが興味を持つ自前コンテンツを創って実施。
 → 会社として求める要件を持った学生、求めるスキルに興味ある学生が集まってくれる。
 ★現場デザイナーといっしょに講座を創っていくことをオススメ、規模を大きくしていく際には学生の協力が肝になります。
 
 ターゲット校との産学共同研究を実施。
 → これ実は意外とコスト(お金、手間)が掛からずに出来ちゃいます。
 ★学生が初めて話をしたプロのデザイナー、学校の先生の話よりちゃんと話を聞いてくれます。その会社の仕事へ興味を持ってくれます。
  目的は『市場における会社の認知』ここでいう市場とは、学生コミュニティー。最大の学生コミュニティーは『学校』。
  ※ただし授業の設計は必要で、コロナ渦においては学生の期待に応えるべく実施の難易度は高くなっています。
 市場での会社の認知をあげるには?
 採用ターゲットに会社を知ってもらう為にしたこと


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事業部をどうやって巻き込むか?
 デザイナーに採用業務を自分事化してもらう為にしたこと
 #2


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#2
 事業部をどうやって巻き込むか?
 デザイナーに採用業務を自分事化してもらう為にしたこと
 Badノウハウ
 いわゆる主務を減らす事なく、採用業務をアドオンで依頼
 上のレイヤーから指名、推薦いただき依頼をしたケースは、うまくいったりいかなかったり。
 → 採用業務は休日での開催が多い。優先順位として事業部でのプロジェクトが優先される。
 → 採用業務が評価に繋がりにくい体制。
 ★ 組織のトップから採用業務の重要性を啓蒙、評価体制の構築。とはいえ、やらされている感の脱却は難しい。。


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#2
 Goodノウハウ
 上長推薦ではなく、協力してくれる仲間を自分でつくる。
 ‍ 採用施策の中でも、学生とのランチ面談やポートフォリオアドバイス会などライトな施策から巻き込む
 → 各々の特性を活かした採用業務で成功体験を積んでもらう。「面接は苦手だけど教えるの上手」「プレゼンは苦手だけど、アドバイスが的確」など。
 ★ 面談やアドバイス会に出てもらう事で、社員の採用業務に対する適性を見ることも出来るし、面白さ楽しさを知ってもらうキッカケにもなる。
 事業部をどうやって巻き込むか?
 デザイナーに採用業務を自分事化してもらう為にしたこと


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デザイナー職ならではの選考方法とは?
 現場のデザイナーに選考してもらう際にしたこと
 #3


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#3
 デザイナー職ならではの選考方法とは?
 現場のデザイナーに選考してもらう際にしたこと
 Badノウハウ
 ポートフォリオ選考と面接において将来性が加味されず、
 今現在のスキルセット、レベルで合否判定が行われていた。
 ポートフォリオの見え方で、PF選考する現場デザイナーの合否判定に不安定になっていた
 → データサイズが不必要に大きすぎたり、ファイル形式が適切でなかったり、ポートフォリオとしてまとまってなかったりすると評価が低かった。
 ★ ぶっちゃけデータ作成なんて問題は、育成でどうにでもなる。結果、エントリー形式を時代に合わせて変化させたり、学生を直接サポート。


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#3
 Goodノウハウ
 物事の本質を捉え、適切に(魅力的に)アウトプットする
 手段を持っているか?を見極めてもらう
 ✏ 誰でも解答可能な実技テストを導入
 → 絵の上手さではなく、解決すべき課題、訴求ポイントなど設計力を問うことで、アーティストではなくデザイナーとしての素養を推し量る
 ★ ビジュアル設計力と合わせて、相手に伝えるための言語化能力をみるために、テストと面接を同日開催。
 
 作品展など実際に展示された作品で判断してもらう
 → 絵画、彫刻、工芸、デザインどんなジャンルの作品にも最適な見せ方と環境があるので、ポートフォリオだけでは作品の良さは判断が難しい。
 ★ 作品展で作者と話が出来れば、その人柄や作品へ込められた想いなど直接伺うことが出来るので良いことしかない。
 デザイナー職ならではの選考方法とは?
 現場のデザイナーに選考してもらう際にしたこと


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どうやって優秀な学生の目を向けさせるか?
 会社や業界に興味無い学生にアプローチする為にしたこと
 #4


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#4
 どうやって優秀な学生の目を向けさせるか?
 会社や業界に興味無い学生にアプローチする為にしたこと
 Badノウハウ
 自社IPを絡めたイラストコンテスト
 デザイナーというより、イラストレーター(アーティスト)志望の学生ばかり集まってしまった
 → 50万相当の賞品を出したり、表彰式には全国から会社負担で学生を呼んだり
 ★ そもそも何を目的に、どういった人材をどう集めていくのか?の議論が足りておらず、とりあえず人を集めるだけの施策になっていた


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#4
 Goodノウハウ
 自社の損得関係なく、学生クリエイターを支援する施策
 学生作品展を自社オフィスで開催
 → ノンPRで、来場者数750人以上。そのほとんどが学生。かかった予算は30万〜40万円くらい。
 ※ プロデューサー、ディレクターとしての人的コストはめっちゃかかった。
 
 現場デザイナーに協力いただいてのライブペインティングを学校で開催
 → 強い自社IPが無かったので、デザイナーの実績とコンテンツで勝負。
 ※ 大学の講義室をお借りして複数回開催(学生参加者:50名〜400名くらいの規模)会場準備と集客は学生に行ってもらった。
 
 全国の学校を現場デザイナーがまわってのデザインワークショップを開催
 → 会社や業界に興味ない学生でも参加できるように、コンテンツ設計。研究室など直接でのアプローチ。
 どうやって優秀な学生の目を向けさせるか?
 会社や業界に興味無い学生にアプローチする為にしたこと


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デザイナー職の採用要件とは?
 変化に対応できる人材戦略とする為にしたこと
 #5


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#5
 デザイナー職の採用要件とは?
 変化に対応できる人材戦略とする為にしたこと
 Badノウハウ
 そもそも採用要件が言語化されていない
 選考官の専門領域(理解できる範囲)や属人的な思想や価値観で選考されていた
 → 今現在、現時点での優秀なクリエイターではなく、数年先を見越して圧倒的なクリエイティビティを発揮してくれる人材かどうかの判定をしてもらう。
 ★ 見るべきポイントとして基礎画力、基礎造形力に対する比重を上げ、まずは評価基準の言語化。


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#5
 Goodノウハウ
 現在想定している配属先(事業)がなくなっても、
 困らない採用になっている
 事業部長、役員レイヤーとの意思疎通
 → そもそも採用は、事業、会社を大きくする為に取っている手段なので、数年先を見越した採用計画とするために、常にアップデートが必要。
 ★ 定期的な1on1(会社、社会をどうしていきたいのか?といった上段の話)をすると、結果、自分自身の目線も上がり、成長に繋がるのでオススメです。
 ※ 事業部の御用聞きにならないうように注意!
 
 ビジュアライズ以外での活躍を想定した採用要件
 → 局所的に◯◯デザインが出来る人材ではなく、『面白いをデザイン出来る』『体験をデザイン出来る』といった抽象度の高い人材要件とした
 デザイナー職の採用要件とは?
 変化に対応できる人材戦略とする為にしたこと


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デザイナーがデザイナー採用に6年取り組んで得たGood/Badノウハウ10選!
 1. 市場での会社の認知をあげるには?
 2. 事業部をどうやって巻き込むか?
 3. デザイナー職ならではの選考方法とは?
 4. どうやって優秀な学生の目を向けさせるか?
 5. デザイナー職の採用要件とは?
 まとめ


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ご清聴ありがとうございました
 
 Thank you :)