Slide 1

Slide 1 text

SIerからアジャイル片手に
 
 スタートアップに飛び込んだ話
 Scrum Fest Mikawa 2020 2020/09/28 むらばやし


Slide 2

Slide 2 text

注意
 所属する企業を代表する意見ではありません、個人の見解です。
 話の内容上SIerが〜とかスタートアップが〜とか言いますが、どちらも(自分が経験し た)という前置きが付きます、主語でかくてすみません
 


Slide 3

Slide 3 text

誰?
 フォースタートアップスという
 スタートアップでエンジニアを
 やっています。
 前は大きなSIer(5000人位)で
 エンジニアやったりアジャイルコーチやっ たりしてました。
 CSM / CSPO / CAL1
 
 むらばやし(@bayashimura) 


Slide 4

Slide 4 text

話す内容
 半年ほど前にSIerからスタートアップに転職しました。
 SIerでアジャイルの大先生(笑)をやっていた自分が
 スタートアップに入って何をやったのか、役に立てるところがあったのか
 SIerとスタートアップで何が違ったのか何が同じなのかを話します


Slide 5

Slide 5 text

バックグラウンド
 元々SIerでアジャイル開発をやっていました。
 
 WF開発に疑問を抱いていた自分には
 アジャイル開発は最高に楽しく
 本読んだりコミュニティに顔だしたりと
 どんどんのめりこむ
 WF開発やる
 ↓
 アジャイル開発やる
 ↓
 アジャイルコーチやる
 SIer時代の経歴

Slide 6

Slide 6 text

ただアジャイルのこと学べば学ぶほど悩みも


Slide 7

Slide 7 text

SIerでアジャイルやってた時の悩み
 - ビジネスにそんな関与しない
 
 - チームがプロダクトのビジョンに共感できない
 
 - うまくいっているチームがどんどん壊される
 


Slide 8

Slide 8 text

ビジネスにそんな関与しない
 ビジネスを回すのはお客様
 
 塀の向こうで何かが決まり
 それに沿ってプロダクトを作る
 
 仕様は これで す こーだ あーだ

Slide 9

Slide 9 text

チームがプロダクトのビジョンに共感できない
 ほとんどの人は自分で選んでプロジェクトに 入っているわけじゃない。
 ビジネスにそんな関与しないというのも含めて 何故作るかに関心が向かない
 


Slide 10

Slide 10 text

うまくいっているチームがどんどん壊される
 多重請負構造という複雑な構成のため
 人の出入りが激しい
 アジャイル開発が主流ではないため
 実験的にやるプロジェクトが多い
 成果が出ると急激に人を増やす


Slide 11

Slide 11 text

例 チームがバラバラだ! 
 なんとかしないと


Slide 12

Slide 12 text

なんやかんや色々頑張って


Slide 13

Slide 13 text

ちょっとずつチームっぽく なってきたなぁ

Slide 14

Slide 14 text

やることたくさんあるから来週からチーム の人数倍にしますね。今のチームばらして いい感じに混ぜ合わせます。 


Slide 15

Slide 15 text

No content

Slide 16

Slide 16 text

おわり


Slide 17

Slide 17 text

おわり
 賽の河原かな?


Slide 18

Slide 18 text

いつものお仕事
 0->1ばかりで、チームがある程度成長した 後の経験が全然つめない、、、


Slide 19

Slide 19 text

そんなときになんとなく憧れるスタートアップ
 ビジネス上の優位性がないと生き残れない環境
 そして、みんなビジョンに共感してそう
 


Slide 20

Slide 20 text

でも
 そもそもアジャイル開発とかばりばりやってそう
 SIerで初心者相手にアジャイルの大先生やってた俺が役に立つのか、、、


Slide 21

Slide 21 text

とはいえ行動せんと何も変わらないし
 


Slide 22

Slide 22 text

フォースタートアップスに転職
 設立してまだ4年くらい
 従業員数 : 70名くらい
 スタートアップに向けて主に人材支援を行っている会社
 ビジョンファーストの会社


Slide 23

Slide 23 text

どきどきしながらフォースタートアップスに
 ジョインしてみると


Slide 24

Slide 24 text

No content

Slide 25

Slide 25 text

なんか見たことある!!


Slide 26

Slide 26 text

スクラムをやっていると言ってるけど
 - ほとんどのイベントは実施されていない
 - ロールもふわっとしていて特定のメンバーが担っているわけではない
 - 見積もりもなく細かくもないバックログを個人個人が何週間かかけて消化
 - もちろんベロシティもない
 - Doneの定義もない、受け入れ基準もない
 - etc...
 


Slide 27

Slide 27 text

スクラムをやっていると言ってるけど
 - ほとんどのイベントは実施されていない
 - ロールもふわっとしていて特定のメンバーが担っているわけではない
 - 見積もりもなく細かくもないバックログを個人個人が何週間かかけて消化
 - もちろんベロシティもない
 - Doneの定義もない、受け入れ基準もない
 - etc...
 
 あるある


Slide 28

Slide 28 text

想像とのギャップ
 ミッションとビジョンがあって、裁量が与えられている
 スタートアップという変化が激しい場所
 勝手にチームはアジャイルに働くもんだと思ってたけど
 
 そうでもない(失礼)


Slide 29

Slide 29 text

チームがバラバラだ! 
 なんとかしないと

Slide 30

Slide 30 text

やったこと
 1.アジャイルやスクラムの思想を説明する
 2.スクラムのルールから逸脱することを容認する
 3.まず振り返りから始める
 
 
 
 
 


Slide 31

Slide 31 text

1. アジャイルやスクラムの思想を説明する
 どんな環境でも絶対やることのひとつ
 知識のベースを合わせる。どういう価値観なのかを伝える。
 
 そして願わくば共感してもらう
 


Slide 32

Slide 32 text

2. スクラムのルールに固執するのをやめる
 多分SIerの時だったらとらなかったアプローチ。
 - チームには仕事の進め方の裁量が与えられていた
 - チームのみんながプロダクトにオーナーシップを持っていた
 - スクラムうまくやれないことにストレスを感じていた
 などの理由で選択
 
 
 


Slide 33

Slide 33 text

守破離・アプローチ
 とりあえずやってみたいとか、上から言われたからアジャイルがやるとか
 スクラムをやることが目的な人にオススメ
 → 全部スクラムのルールに従ってもらう
 → 型から入って良さを実感して、何故良いのかを考えてもらう


Slide 34

Slide 34 text

機能開放・アプローチ
 アジャイルかどうかはどうでも良くて、
 それが自分たちがやりたいことへ貢献するかどうかを気にする人たちにオススメ
 まず必要そうなやつだけやってみることから始まり
 どんどん機能を開放させていく
 やりたいと思うような状況が来るまで導入の提案をしない
 


Slide 35

Slide 35 text

3. 振り返りをする
 機能開放アプローチの場合、何はともあれ振り返りをする
 → 振り返ってみんなで改善していく
 
 
 


Slide 36

Slide 36 text

我々雰囲気で振り返ってますね
 → データほしいっすね。ベロシティ計測したい
 → じゃあ数字出すためにプランニングポーカーしましょう
 
 デザインが最後まで決まりませんでしたね
 → デザインがどういう状態になれば完了なのかよくわからなかった
 → Doneの定義というものがあるんですが
 振り返りを起点にどんどんつなげていく


Slide 37

Slide 37 text

余談 : 振り返りに挫折しないために
 超楽しい振り返りにする
 楽しくてチームみんなが笑顔になればやりたいって言う側も続けやすい
 
 例)
 - 楽しい振り返りにすることをチームで事前に合意する
 - 振り返りの中にネタを仕込む 


Slide 38

Slide 38 text

そんなこんなで
 ちょっとずつチームっぽく なってきたなぁ

Slide 39

Slide 39 text

ようやくスタートラインに立てた
 ここから自分が経験したかったある程度育ったチームと共に
 より成長していく経験をつめるといいなぁ


Slide 40

Slide 40 text

そんなこんなで
 ちょっとずつチームっぽく なってきたなぁ ここからが
 本当の地獄だ!!


Slide 41

Slide 41 text

最後に所感


Slide 42

Slide 42 text

SIerでアジャイルの大先生(笑)やってた人は
 スタートアップで役に立つのか?


Slide 43

Slide 43 text

(自分で言うのもなんだけど) 
 意外と役に立った
 良かった


Slide 44

Slide 44 text

役に立てた理由
 そもそもスタートアップの全部が全部アジャイルに働けているという幻想
 SIerもスタートアップも同じ人間が働いている
 木こりのジレンマ、セクショナリズム、など同じような問題は発生する
 
 
 木こりのジレンマ : 木こりが忙しいからと斧を磨かずずっと切れにくい斧で時間を浪費してしまうジレンマ 


Slide 45

Slide 45 text

環境が変わっても
 そこで得た経験は無駄にならない


Slide 46

Slide 46 text

でも入って痛感したところ
 当たり前だけどビジネス、プロダクトファースト
 大きくなるためになんでもやるよね?
 
 正論を言うだけの人はいらない
 アジャイルアジャイル言うだけの人はいらない(特大ブーメラン)
 
 


Slide 47

Slide 47 text

より、良いプロダクトを作るための能力を
 磨いていかなければならない


Slide 48

Slide 48 text

俺はまだ上り始めたばかりだ
 このアジャイル坂を


Slide 49

Slide 49 text

No content