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2024年の Platform Engineeringは こうなる!(なってほしい)

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Kazuto Kusama @jacopen Product Evangelist @PagerDuty Japan Organizer @Platform Engineering Meetup Founder @Cloud Native Innovators Association Tech Strategy Advisor @PITTAN New!

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2023年はPlatform Engineeringが 盛り上がった年でした

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No content

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Gartner ガートナーのハイプサイクルに登場。 『2026年までに、ソフトウェア・エンジ ニアリング組織の80%がプラットフォーム ・エンジニアリング・チームを結成し、そ のうち75%がセルフサービス開発者ポータ ルを取り入れる』と予測

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さっくり解説

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クラウドの登場とDevOps Dev Ops Configure Verify Package Plan Monitor Release Create Plan DevとOpsの垣根をなくし、ソフトウェアの開発とデリバリーを 継続して行えるようにするアプローチ。

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アプリを作っていて思うこと この開発したアプリをAWSに デプロイしないといけないけど・・・ クラウドくっそめんどくさい! こんな作業やりたくない! ▲ 一応クラウド系のエンジニア

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真のDevOps 開発者が、アプリをエンドツーエンドでデプロイし、実行する ただし、多くの組織にとって現実的ではない Kubernetes Buildkit Helm Dockerfile Grafana Prometheus GitHub Actions React Next.js Security Node.js Terraform ArgoCD APM Compliance 認知負荷が 高すぎる これをやり切れ る人材は少ない

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https://www.infoq.com/articles/platform-engineering-primer/ より引用 認知負荷の増大が問題に クラウドの浸透、クラウドネイティブ技術の登場、マイクロサービス化の流れ、 エンジニアの責任範囲の拡大により認知負荷が大変なことに

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ちゃんと機能する形で チームを分けよう

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ちゃんと機能する形で チームを分けよう 分けるだけじゃなくて 連携方法も考えよう

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Team Topologies 価値のあるソフトウェアを素早く届けられるよ うにするための組織設計。 4タイプのチーム定義と、3つのインタラクショ ンモードが定義されている。

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Platform Team ● Platform Teamが提供するゴールデンパスに沿ってもらうことで、 開発者の認知負荷を軽減し生産性を高める ● プラットフォームのユーザー要件を調査し、ロードマップを計画 ● ポータル、API、ドキュメンテーション、テンプレート、CLIツールなど、 機能やサービスを利用するためのインターフェースを管理・開発する ● プラットフォームが提案する価値の提唱、マーケティング、宣伝を行う

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Platform Engineeringとは 開発者の認知負荷を軽減し生産性を向上させる共通基盤を 『正しく』作り続けるための方法論

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じゃあどう盛り上がったか?

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Gartner ガートナーのハイプサイクルに登場。 『2026年までに、ソフトウェア・エンジ ニアリング組織の80%がプラットフォーム ・エンジニアリング・チームを結成し、そ のうち75%がセルフサービス開発者ポータ ルを取り入れる』と予測

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2023 ソフトウェアエンジニアリングのハイプサイクル https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2023-11-28-gartner-hype-cycle-shows-ai-practices-and-platform-engineering-will-reach-mainstream-adoption-in-software-engineering-in-two-to-five-years 過度な期待のピーク

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いやピークくるの早すぎ

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CNCF Platforms White Paper “経営者、アーキテクト、プラットフォー ム・チームのリーダーが社内プラット フォームを提唱し、調査し、計画するのを 支援することを意図している” ホワイト ペーパー。 プラットフォームと、プラットフォーム チームの背景と要件がうまくまとまってい る。まずはこれを読むべし https://tag-app-delivery.cncf.io/white papers/platforms/

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Platform Engineering Maturity Model Platform Engineeringの成熟モデル 5つの側面に対して4階層の成熟レベルが定 められている

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PlatformCon 2023 169セッション 22,000+ 参加者 RecapがYouTubeで見れます

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Platform Engineering Meetup 3月に開始 その後6回開催 今日時点でConnpassグループ参加者 2114人 #4 FUKUOKA #3 NAGOYA #1,2,5,6 TOKYO

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CloudNative Days Tokyo 2023 Platform Engineering関連 or 言及する セッション多数 アーカイブ視聴可能 ▲ 決済システム内製化のその先に 〜 クラウドネイティブな 開発を"スケール"させるために必要だったこと Track A 2023/12/11 17:20-18:00

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2024年はどうなるか

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実践する企業が増える 考えが広まってきたこともあり、じゃあうち でも実践するか!という企業が増えてくる。 今までは雑多に「SRE部」「基盤部」みたい な部門で担っていたものが、生産性向上を第 一とする「Platform Engineering部」みた いな形で設立されることが増えるのではない か。 部として分かれなくても、生産性向上の専任 者が当てられる形になっていく ▲ Forkwellで求人を調べてみよう!

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体系化された知見を取り込むようになる 言葉が出来る前から実践していた先 駆者たちも、体系化された知見をも とに、より運用をブラッシュアップ していく。 Backstageのような専用のプロダク トを入れるケースも増えてくる

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各ベンダーの機能が出揃う 各ベンダーがPlatform Engineeringに向けて たサービスや情報を充実させる。 2023年の後半からその傾向が見られるが、 2024年はより本格化すると考えられる

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各ベンダーの機能が出揃う Radius Azure Deployment Environments Red Hat Developer Hub VMware Tanzu Developer Portal

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生成AIの活用が広がる ITの在り方を変えつつある生成AI。 当然Platform Engineeringにおいても 無関係ではない Self-serviceなPlatformを作ったり、情 報を調べたりする際に生成AIを絡めるこ とでより賢く高度な仕組みを作ることが できそう。 生成AIをより活かすためには、今のうち から丁寧なドキュメンテーションや情報 の一元化をしておくと良い PagerDuty Copilotで、 AIの力を借りながらトラシュー

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スタートアップにおける実践例・知見が増える Internal Developer PlatformやPortalの話が先行しすぎたせいで、 「Platform Engineeringは大企業向けなんでしょ」という意見も多い しかし開発者の認知負荷軽減、生産性向上は小さな組織であっても有用 そのため、スタートアップでも実践例がどんどん増えるのでは

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上手くいくプラットフォーム作りは、本当に難しい ● 4割の共通プラットフォームは、生まれながらに死んでいる ● 4割の共通プラットフォームは、上手く運用出来ずに死んでいく ● 成功するのは2割か、それ以下 (注: jacopenの感覚値なので数字に根拠はありません!)

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価値とは 『誰にとっての価値か』が大事 プラットフォームにとって、価値があるかないか判断をするのは 『プラットフォームの利用者』 つまり 『開発者』 開発者に価値を提供できなければ、そのプラットフォームは失敗している

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誰に 何を どうやって プラットフォーム の利用者 ○○という価値を 技術 ツールチェーン ワークフロー ここにちゃんとフォーカスすること これを継続的に回せること

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Platform as a Product ● 開発者を『顧客』として考え、顧客にプラット フォームという『プロダクト』を提供していく というアプローチ ● 世の中に提供されているさまざまなプロダクト と同じ管理手法を、プラットフォームにも取り 込んでいく 顧客 Platform Product プロダクトを提供 プロダクトを提供 プラットフォームチーム PdM

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プロダクトマネージャー不足が深刻になる Platform as a Productを実践しようとすると間違いなく当たる壁 Platform EngineerのHiringすら大変なのに、 プロダクトマネージャを連れてくることなんて出来るのか・・・? そもそもPlatformの知見を持ったプロダクトマネージャは 世の中に何人いるのか

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楽観的シナリオ Platform as a Productの考え方が広まった結果、プロダクトマネージャの 重要性も理解され、社内での育成や知見をもった人のHiringが始まる。 プロダクトマネージャーの育成支援サービスなども揃いはじめる。

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楽観的シナリオ Platform as a Productの考え方が広まった結果、プロダクトマネージャの 重要性も理解され、社内での育成や知見をもった人のHiringが始まる。 プロダクトマネージャーの育成支援サービスなども揃いはじめる。 ForkwellにPlatform Teamのプロダクトマネージャー求人がたくさん出る

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悲観的シナリオ プロダクトマネージャーが集まらない、育てられない プロダクトマネジメントの必要性が浸透しない ツール先行、技術先行でプラットフォームが作られ始め、そして上手くいかない そのままPlatform Engineeringが尻すぼみになっていく

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『作り続ける』ということ ● 『作る』ことよりも『続ける』ことが難しい ● 仮に一度理想的なものが作れたとしても、顧客 の状況や技術は常に変わり続ける。あっという 間に現状にそぐわないものになってしまう。 ● 顧客の意見を聞き続け、プラットフォームを アップデートし続ける必要がある 顧客 Platform Product プロダクトを提供 プロダクトを提供 プラットフォームチーム

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『作り続ける』ということ ● そのためには、継続的にそれをやれる サステナブルなチームが必須。 ● 誰かが居なくなっても問題なく回り続ける チーム ● 継続的な経営層からのサポート ○ そのための土壌作り 顧客 Platform Product プロダクトを提供 プロダクトを提供 プラットフォームチーム

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マイグレーションが課題になる ● 新しいプラットフォームを回し始めたとき、 既存の仕組みからどうやって影響を最小限にし て乗り換えていくか ● 技術的な観点だけでなくチーム間連携も重要 ● マイグレーションが不要なアプリ、Greenfield appから始めて、徐々に既存のワークロードの 移行をはじめるのがよさそう 顧客 Platform プラットフォームチーム Platform Migration

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いろいろ乗り越えなければいけない課題はある けど 2024年もすごくいい年になると思う

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重要なおしらせ

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Platform Engineering Meetup 3月に開始 その後6回開催 今日時点でConnpassグループ参加者 2114人 #4 FUKUOKA #3 NAGOYA #1,2,5,6 TOKYO

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これだけ関心を集めているのならば、 もっと大きなイベントもやれるのでは・・・?

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2024年 7月 Platform Engineering Conference(仮) 開催

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実行委員募集! ● 一緒にカンファレンスをつくっていく メンバーを募集します! ● カンファレンス運営の経験は問いません ● Platform Engineeringを盛り上げていき たい!という気持ちがあればOK ● カンファレンス運営にもPlatform Engineeringのプラクティスを取り入れる とかもやってみたい ● 右のQRコードから申込みを!