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展示デモの舞台裏を公開! IoTプロトタイプの作り方 株式会社ソラコム コネクティビティ プロジェクトマネージャー 久住仁 株式会社ソラコム シニアソフトウェアエンジニア, ネットワーク 絹原政樹 株式会社ソラコム グローバルコーポレートITエ ンジニア 西村由佳里 株式会社ソラコム カスタマーリライアビリティエンジニア 三國直樹

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本日のハッシュタグ #SORACOM 使用例 #SORACOM の検索で、最新情報が! @SORACOM_PR fb.com/soracom.jp youtube.com/c/SORACOM_Japan instagram.com/soracom.official

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IoT プロトタイピングコーナーとは IoT で社会や生活を良くする・楽しくする作品の展示 オフィスの植物の 水やりを自動化したい アイデア 展示

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IoT の開発は簡単になった 1 台から入手できる リファレンスデバイス 1 回線から入手できる ネットワーク 使った分だけ課金の クラウドサービス 先駆者たちの ナレッジ 生成 AI による コーディング支援

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実際のスケジュール感 5 週間 アイデア 募集期間 2 週間 展示物 選定期間 1 週間 制作者 募集期間 5.5 週間 制作期間 アイデアソンの様子 制作過程のデバイス

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実際の制作者より デモ制作の裏話を紹介します

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「薬の飲み忘れ防止」 株式会社ソラコム Connectivity Project Manager 久住 仁(くすみ じん)

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作ろうと思ったきっかけ

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毎日薬飲まなきゃいけない 習慣化すると飲んだかどうか不安になる 写真撮って記録するんだけどフォルダがいっぱいに・・・ 高価なソリューションはあるけれど、持ち歩けない 1回分ずつピルケースに分ければいいけど、 そんなまめなことできるなら困ってない ちゃんと飲んでくれてるかなー ついつい飲むのを忘れてしまう 飲み忘れの 悩みは多いが

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十分頑張ってるんですよ ほめて ほしい!

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作ったもの 開閉センサー付き ピルケース 記録用アプリ PC、スマホ対応 リマインダー& リアクション プラシーボ(偽薬)です

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システム構成 SORACOM Beam SORACOM LTE-M Button Plus & 磁気センサースイッチ SORACOM Harvest Data SORACOM Lagoon Unified Endpoint Google Spreadheets Google AppSheet Slack

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苦労した点

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スプシにデータいれるの面倒だけど早い • ユーザ認証 • スプレッドシートのアクセス権限と Google Apps Script で作っ た Web アプリのアクセス権限は別管理 • GAS 自体はとても簡単。Max の記事が参考になった (https://qiita.com/ma2shita/items/bf86e46385a8c0b26c74) • 作ってしまえば後の見せ方をいくらでも工夫できるので良い

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ノーコードは万能ではないけど早い • スプレッドシートがリレーショナルデータベースになっていく • 何でバグっているのかわかりにくい • ぱぱっと動くものができるのでとても便利

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面倒だけどいろんな条件を作れる 平日朝は Slack がいい 飲んだら通知いらない ピルケース開けても 飲んだとは限らない 打ち合わせしてたら 後にして欲しい 休日はメールか LINE 連続で達成できたら いっぱい褒めて欲しい

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使ってみての感想

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使ってみての感想 • 1週間わすれずに飲むことができた • 飲んだ日時がデータで可視化できる点が便利 • 記録が付くことや、褒めてもらえることで飲み続けるモチベー ションになった • 見守りにも使えそう • 人間にも褒めてもらいたい • 「これ、自分でも作れるのかな?自分でもやってみたいなぁ」 という気持ちが湧いてきた。「動くものを見せる」というのが、 社内で IoT の仲間/協力者を増やす効果がある

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展示してお客様と話しての感想

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今後の展望

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複雑なことは Gen AI にやらせよう • リマインダーやリアクションの最適な通知先を選択す るためにフローチャートを作るの面倒 • あとから簡単に条件を追加編集したい • ユーザーからヒアリングした条件をそのまま反映したい

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できそう プロンプト # 指示 あなたは最適な通知タイミングと通知チャンネルを判断す る者です。 ユーザに「今の日時と時間を教えてください」と 聞き、 条件に合致する通知タイミングと通知チャンネル を提示してください。 条件を絞り込みたい場合はユー ザーに質問してください。 # 条件 平日の9時から17時は仕事をしているのでSlackでメンショ ンして欲しい。 それ以外の時間はスマホを見ることがあ るのでLINEで通知して欲しい。 休日は家事をしているこ とが多いのでAlexa経由で通知してもらえると嬉しい。 毎 月1日と15日はオフィスにいるので、オフィスのスピー カーから通知されるといい。 毎日、平日13時から14時は 打ち合わせが入っているので打ち合わせの後で通知して 欲しい。 回答 理解しました。それでは、最適な通知タイミングと通知チャ ンネルを決定するために、今の日時と時間を教えていた だけますか? ユーザーの入力 2024/6/19 13:30です 回答 最適な通知タイミングとチャンネル 通知タイミング: 2024 年6月19日14:00 通知チャンネル: Slackでメンション

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さらなる課題

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「会議室の予約時間終了を使 用者へお知らせ」 株式会社ソラコム シニアソフトウェアエンジニア,ネットワーク 絹原政樹

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作ろうと思ったきっかけ

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きっかけ - 会議室あるある 会議室 議論が白熱して、会議室の 予約終了時間に気づかない 予約の延長をしたいけど、自分が 喋っていてその余裕がない 自分の予約時間なんだけど、 中に人がいるみたい お客さんとの会議かもしれな いので、ノックしづらい

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作ったもの

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システム構成 会議室 SORACOM Arc SORACOM Funk AWS Lambda M5Stack ① 5分ごとにFunk経由で Lambda呼び出し ② Googleカレンダーから 会議室の予定を取得 ③ 予約終了時間が10 分を切っていたらお知 らせ ④ 予約を延長したい場 合はボタンを押す ⑤ Googleカレンダーから会 議室の予定に書き込み

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苦労した点、上手くいった点

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苦労した点 やることたくさん 「IoTはテクノロジーの総合格闘技」 脇道に逸れるポイント、つまづきポイントたくさん モチベーションの低下、挫折

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上手くいった点 使えるものは何でも使う SORACOM IoT DIYレシピ SORACOM のドキュメント QiitaなどのWeb記事 生成 AI チームメンバーのヘルプ 目に見えるモノに速く到達し、モチベーションを維持できた 「ただし、この総合格闘技は独りで闘う必要はない」 IoTで外部データを表示する情報端末 - SORACOM (ソラコム) IoT DIY レシピ https://soracom.jp/recipes_index/2960/ ArduinoやM5StackでSORACOMのメタデータ サービスを使いこなそう #M5stack – Qiita https://qiita.com/Plemling138/items/cd817 13cb5fb943f5471 リファレンス: SORACOM Funk から送信されるデータ フォーマット | SORACOM Funk | ソラコムユーザーサイト - SORACOM Users https://users.soracom.io/ja-jp/docs/funk/format/)

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使ってみての感想

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使ってみての感想 • ミニマムな機能としては良さそう • 会議室ツールの導入となると、大掛かりになりすぎる • 以下の機能があるとなお良さそう (会議室ツールにあるような) • 会議名、終了時間などの表示 • 予約延長が 15 分以外も可能 • 会議室の利用状況を照明などで確認できると、 より IoT ぽい

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展示してお客様と話しての感想

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今後の展望

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まだまだ必要な検討 • 外部の人も出入りする会議室において、物理的な セキュリティの確保 • 実際の会議室のカレンダーに書き込み権限を持って 良いか (今回はサンプルカレンダーを使用) • コーポレート IT と要相談 • 実際に利用してみる • 使用感のフィードバックをもらう • エラーハンドリングなどをブラッシュアップする

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「会議室の利用状況を 外へ見せる」 株式会社ソラコム グローバルコーポレートITエンジニア 西村 由佳里

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作ろうと思ったきっかけ

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入社当日、MTG 予定のある会議室で...

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入社当日、MTG 予定のある会議室で... 中の様子が分からない!! 会議時刻になったけど 前の人まだ中にいる?? Occupied(利用中)の プレートは本当に正しい??

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会議室の問題点 • 利用中表示プレートは手動 • 切り替え忘れで実態と合わない状況が起きがち • 正確性に欠ける • 内部の様子を確認できる機構がない よくあるやつ

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作ったもの

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作ったもの

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作ったもの

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作ったもの

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システム構成

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苦労した点

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苦労した点 • IoTデバイスデータを外部に送信のナレッジは多い • 公式リファレンスやネットの公開記事ですぐに実行可 • 外部データをIoTデバイスで受信のナレッジは少ない • 実装を自分で考える必要があった • Funk は GET メソッド未対応(POSTのみ) • GET でデータを受け取ろうとして動かずハマった

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苦労した点

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使ってみての感想

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使ってみての感想 • 部屋の状態が透視でき、外側の人間には安心感 • 中の人にはプレッシャー与えないよう、カメラ位置工夫の余地 がありそう • ソラカメAPIの都合上、30 秒に一回の画面更新 • 大部分はこのリフレッシュレートでOK • 会議室に出入りするバタバタのタイミングでは もどかしく感じるかも

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展示してお客様と話しての感想

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今後の展望

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今後の展望 • 人物(物体)検出を利用した利用中表示の自動化 • 画像内に人がいれば利用中、なければ空室表示に • セキュアな会議をする部屋ではこちらのほうが安心 • 今や↑を実装するために高度な画像解析処理等は不要 • SORACOM Fluxなど

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UG の作品は、19:00〜のセッションで紹介

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デモの制作・展示の注意点 ✓ 共感が得られるソリューションか? ✓ 見栄えにリスクはないか? ✓ デバイスなどの予算が確保できているか? ✓ 当日のロジスティクスは十分か? • 置き場所、電源、説明文、デモ用の PC など

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まとめ • IoT のデモは数週間で作れる時代になった • 作らず創る • 先駆者の知恵を大いに活用する • 作ってみることで気付けることが多い • フィードバックをもらうことで気付けることも多い • 仲間と作ることで、より速く、遠くへ進める

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SORACOM の願い クラウド ⇒ 多くの Web サービス SORACOM ⇒ 多くの IoT システム 日本から、世界から、たくさんの IoT プレイヤーが生まれますように

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IoTの「つなぐ」を簡単に You Create. We Connect.