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Go × 軽量ワークフロー言語で実 装する LLM ワークフロー Sales Retriever - 営業向けSaaSプロダクト 2025/2/17

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自己紹介 ● 濱田 (@yohamta) ● Go言語 が好きなバックエンド開発者 ● 個人開発とスタートアップのプロダクト 開発に携わる 略歴 ● SIer, ゲーム業界, 楽天, 証券会社, スタートアップ → ? 模索中

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本日のトピック 複雑な LLM ワークフローを軽量なワークフロー言語を用いて実装する話

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プロダクトの概要

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どんな営業でもトップ営業と同じように 企業のリサーチを行えるようにするプロダクト

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メイン機能 ● テーブル形式の UI / UX ● 調べたいことを列として設定できる ● テーブルに行として企業を追加する → 自動でリサーチ

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LLM を用いた自動 リサーチのワークフロー

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LLMを用いたリサーチのワークフロー 調査項目を入力として、以下5つのステップで自動リサーチを行い、 その結果をテーブルのセルに保存する 1. 検索ワードの拡張 2. Web 検索処理 3. Web ページのコンテンツ取得 4. コンテンツの判定、重要箇所の抜粋 5. 要約 ※説明のため簡略化しています

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リサーチのワークフロー実 装における課題

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実装における課題 1. リサーチ間の依存関係を設定したい 2. 効率的に並列処理を行いたい

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具体例 ● 多段階でのリサーチを行いたい(以下、例)

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具体例 ● 多段階でのリサーチを行いたい(以下、例)

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具体例 ● 多段階でのリサーチを行いたい(以下、例)

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実装における課題(2/2) ● 大量の Web 検索, LLM の実行処理を行うため並列化が必須 大まかなワークフローのタスク数:   総タスク数 = リサーチ対象セル数 × 各セルに対する検索ワード拡張数 × Web 検索結果数   例: 10 列 × 4 キーワード × 検索結果 10 件 =400 タスク → どう実装するか?

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簡易的なワークフロー 言語を実装

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ワークフロー言語とは ● ワークフロー言語は一連のタスクの流れを記述するプログラミ ング言語の一種 ● 今回のようなリサーチ処理のタスクの流れをワークフロー言語 を用いて記述できる

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LLMプロダクトにワークフロー言語を用いる恩恵 ● 再実行 ● 進捗、エラー箇所の監視 ● 分散・並行処理 ● 柔軟性 ○ 動的にワークフローの組み換えができる ● 拡張性 ○ 新しいタスク種別を追加しても, 基盤のコードを そのまま利用できる

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具体例 タスクの依存関係をワークフロー言語で定義する例(YAML) タスク間の依存関係 ワークフロー言語表現

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Goで実装する恩恵 ● シングルバイナリ ● 並行処理(goroutine + channel) ● 静的型付け ● 速度 ● 可読性 ● 標準ライブラリ ● 後方互換性 コード品質と生産性を両立しやすい言語

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ワークフロー層の実装 ● ワークフロービルダー、実行レイヤを内部に包含 アプリケーション内部のモジュール構造

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バックエンド全体で Go を採用 Workflow Executor Backend API Backend DB Workflow Job LLM API (Open AI etc) Company Data source Client

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パフォーマンスの 比較(ざっくり)

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β版と製品版の比較 ● β 版は Python で実装 ● 製品版は Go で実装し、ワークフロー機構を内蔵 ● 1回のリサーチ時間は 2~3 分 → 40秒程度になり、 ざっくり 70% ほど高速化

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まとめ ● LLM に関する一連のタスクをワークフロー言語で記述することで様々な恩恵 が得られる ● Go 言語を用いてワークフローを実装することでアーキテクチャをシンプルに できる

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宣伝

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宣伝(1/2) ● Sales Retriever 社の開発初期メンバー募集中

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宣伝(2/2) ● Dagu という OSS のワークフローエンジンを開発しています 🚀 dagu-org/dagu 🚀

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宣伝(2/2) ● Dagu のユースケース ○ 衛星観測データの取り込みパイプライン ○ IoT のエッジデバイス上でのデータ処理 ○ メディアファイルの変換パイプライン ○ 従業員の入退社に関するワークフロー自動化

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宣伝(2/2) ● スター1万を目指してOSSを開発しませんか?

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以上 ありがとうございました