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1 © PKSHA Technology All rights reserved. AIエージェント縛りで 社内ハッカソンを開催した話 2025.7.23 名古屋LLM MeetUp#7 株式会社PKSHA Technology 矢嶋 真也

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2 © PKSHA Technology All rights reserved. 自己紹介 矢嶋 真也 AI Solution事業本部 ソフトウェアエンジニア/EM # 自己紹介 2022年入社。AI Solution事業のSWEとして要件定義から開発、運 用までなんでもやります。AWS, CDK, Python, React, etc インターンや社内ハッカソン、LT大会などイベント好き。 新卒で入った会社は刈谷の某グループのIT会社。 新卒研修でダイキャスト工場でバリ取りしたり、ERP導入で タイやインドネシアの工場にひたすら出張したりしてました。 # 趣味 沼ること(デスク沼、ツール沼)、推し活(V) - スライド作らなきゃいけないのにAM1時から「Slidevやってみようかな」 「Obsidian整理したいな」とか脱線して沼ってました... - AIベンチャー・PKSHAグループで働くみんなのデスク環境 国産AI製品が生 まれる職場をチェック @ssss_yajima やじま しんや

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3 © PKSHA Technology All rights reserved. 開発におけるAIツール利用 - 日々新しいツールや活用ノウハウが生まれる現状 - GitHub Copilot, Cursor, Devin, ClaudeCode, etc - PKSHAでも利用しているが、個人やチームによって活用度は異なる - DevinやClaudeCode(Actions)のような環境構築や費用の工面が必要なツールは 使い始めるハードルが高い - またリモートワーク主体だと暗黙的なノウハウ共有がやりづらい 社内ハッカソン開催! - 構築済の環境を用意してチーム戦=モブプロ - 手を動かしながらチームで議論することで実践的な知見を得たうえで、 エージェント前提の開発プロセスを探索 - 単なる事例紹介というより、運営目線での具体的なお話をしようと思います

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4 © PKSHA Technology All rights reserved. レギュレーション - AIエージェント縛り(Devin or ClaudeCodeAction) - 最初と最後の30分だけ手動OK - Notion Likeなアプリ開発(の可能性を示す) - 参加者全員が機能を熟知している - 複雑な機能、3時間で作るという生産性要求 - 44名11チームが参加(職種や事業部を横断して編成) 時間 内容 15:00 - 15:15 ルール発表 15:15 - 15:45 手動作業OK 16:00 - 18:30 AIエージェントOnly 18:30 - 19:00 手動作業OK 19:00 - 20:00 成果発表・デモ 20:00 - 20:30 懇親会・採点 20:30 - 21:00 結果発表・表彰式

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5 © PKSHA Technology All rights reserved. ハッカソンで利用したAIエージェント Devin Cognition AI 社のエージェントツール。 GitHubやSlackと連携して開発や調査ができる。 独自のナレッジを蓄積したり開発環境を育てたりと機能が豊 富で「AI社員」のような存在。 このハッカソンでは主にSlackから開発者として利用。 Claude Code Action Anthropic社のClaude Code(PCで動くCLIツール)をGitHub Actionsで動かすもの。 GitHub上で作業指示をして設計や調査を行う。 現時点で最も開発能力が高いツールのひとつ。

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6 © PKSHA Technology All rights reserved. 事前準備 - Devin 困りごと - まず費用が読めない - Devinの課金は1ACU(Agent Compute Unit)あたり$2 ~ $2.25 - セッションごとにインスタンスが立ち上がって初期化〜タスク実行を行う形 - どういうタスクがどれだけACUを消費するのか全く分からない... - 権限管理に制約がある - Enterpriseプランでない場合、Devin内で細かい権限管理ができない - GitHub OrgとDevin Orgが1対1対応となり、Devinと紐づけたレポジトリに対して 全ユーザーがDevin経由で操作できてしまう 対処 - 実際にプロダクト開発に利用しているチームの使用量からエイヤ - 通常利用とは別に、ハッカソン専用にGitHub OrgとDevinアカウントを用意 - Slackワークスペースも別に用意して、チームごとにチャンネル作成

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7 © PKSHA Technology All rights reserved. 事前準備 - Claude Code Action 前提 - Amazon BedrockのClaude Sonnet 4をクロスリージョン推論で利用 - localのClaude Codeはナシ 困りごと - クオータが厳しい(2025年7月時点) - Cross-region model inference requests per minute for Anthropic Claude Sonnet 4 V1 : 200 - Cross-region model inference tokens per minute for Anthropic Claude Sonnet 4 V1 : 200,000 - 重いタスクを投げると個人利用でもAPIリミットに引っかかることがある 対処 - チームごとに地域を分けて利用(Team1〜4: APAC, Team5〜8:EU, Team9~12:US) - このあたりの作業はCDK, GitHub CLI, ClaudeCodeなどでほぼ自動構築 - これを超えると正直どうしようもなく、実務でヘビーユースするとやや不便

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8 © PKSHA Technology All rights reserved. 当日、順調なスタート - 準備の甲斐あって順調にスタート - 各チーム、開発機能の選定、タスク設計など 考えながら冒頭の手動作業タイムを過ごす - 運営はSlackを11チャンネル開いて高みの見物 「いやー、意外と何も問題起きないですね。  よかったですねー。」

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9 © PKSHA Technology All rights reserved. - 手動OKの30分が過ぎ本格的に動き出すDevin - 11チームで30~40セッションが動いている状態 - 事前チャージしたACUがすごい勢いで燃え始める - 開始2時間で燃え尽きそうだったので色々調整して必死にACUチャージする運営 - ハッカソン予算のやりくり、経理との会話とか必死に調整していました... 燃え尽きるDevin

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10 © PKSHA Technology All rights reserved. 感謝 - Devinに感謝するとACUが返ってくる場合がある - 感謝を捧げるエンジニア達 - 最終的に約20ACU返ってきた - ギリギリ完走

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11 © PKSHA Technology All rights reserved. 優勝チーム - ブロックエディタ+同時編集を実装 - 同じ機能を複数人(AI)で同時開発して、うまくできた実装をマージする方針 - 同じようなプルリクが複数あり、1つマージして残りを破棄している 開発物とアプローチの紹介

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12 © PKSHA Technology All rights reserved. 開発物とアプローチの紹介 準優勝チーム - 階層ページ+Notion DBを実装 - 初期に設計やタスク計画を詰めたが個別の開発が完走せず苦戦 - PRがマージできず、初期Issueがクローズできず(右下図) - ミニマム機能で動く状態に至ってからペースアップ

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13 © PKSHA Technology All rights reserved. ふりかえり ハッカソンから得た学び - AIエージェント前提の開発・議論を実践する場として手応えあり - 開催しておわりにせず、参加者アンケート、社内外への発表、感想戦、etc - Tips, 活用ケースなどノウハウ収集&展開 - DevinやClaudeCodeの利用拡大に向けた具体的な課題が明確化 個人的な感想 - 全く手動で介入せずに大きな開発を破綻なく進めるのは想像以上に難しい - 「AIとの伴走」と「AIへの移譲」を使い分けるとよい - 技術選定、初期構築、Linterなどを足回りを整備するのは大事 - 「AIへの移譲」においても、AIとの関わり方には多くのノウハウがある - 形式知化が難しいため、ハッカソンやモブプロによる暗黙知共有は意外と効率的

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14 © PKSHA Technology All rights reserved. - 開発領域でのAI動向は変化が激しい - 頭でっかちにならず、手を動かして知識と感触を セットで得ることが大事 - 社内ハッカソンのすゝめ - PKSHAでは定期的にハッカソンを開催 - 今回(AIエージェント) - 直近だと「BizのClaudeCode活用」ハッカソン開催 この後の懇親会でも、手を動かすための個人やチームの 取組などについて皆様とお話できればと思います! Learning Machine: By practice-based research

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15 © PKSHA Technology All rights reserved. 余談