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プログラミング演習科目に おける自動採点ツールを用いた 自由進度学習 2024年2月16日 2023 年度「龍谷 ICT 教育 学長賞」の公開審査会 先端理工学部 知能情報メディア課程 奥 健太

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授業の概要と課題 「科学技術計算・演習」(3年生1Q) ❏ プログラミング言語であるPythonを用いて、科学技術計算の基礎とな る行列演算やベクトル演算のコーディング法を学ぶ ❏ 受講生 84 名という大規模演習科目 ❏ 163 問のプログラミング課題 学生の 理解度 や 進度、学習スタイル も多様であり、 すべての学生を満足させられる授業を展開することは困難

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自由進度学習 [1] ❏ 自分のペースでどんどん問題を解いていく。進度が速い学生は、次の 内容に進んでも良い。進度が遅くても最終期日までに課題を提出すれ ば良い。 ❏ 自分で目標を立て、目標が達成できたかを振り返る。 ❏ 自分なりの最適な学びの場、学習スタイルを探求する。 ❏ 一人で黙々と問題を解く ❏ 友達同士で教え合いながら問題を解く 授業の進度を学習者自身で自由に決められる自己調整学習 [1] 蓑手章吾, 子どもが自ら学び出す! 自由進度学習のはじめかた, 学陽書房, 2021. 自己調整学習力(自立して学ぶ力)を身に付ける

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演習の進め方

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演習時間(180分)の流れ ミニレクチャー 目標の記入 振り返り 演習 20分 5分 140分 15分

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ミニレクチャー ミニレクチャー 目標の記入 振り返り 演習 20分 5分 140分 15分 ❏ 本日の学習ポイント ❏ 前回の目標、振り返り状況に基づく講評

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目標の記入 目標の記入 ミニレクチャー 振り返り 演習 20分 5分 140分 15分 本日の演習での目標を respon で宣言 ❏ 目標達成が学習の目的ではない ❏ ぎりぎり達成できない目標が良い 目標の立て方のポイント ❏ 今日の章の問題を全問解く ❏ 一度も解答を見ずに自力で解く ❏ リスト内包表記を理解する

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演習 ミニレクチャー 目標の記入 振り返り 演習 20分 5分 140分 15分

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演習の流れ 問題文を読む Google Colaboratoryで コードを入力し、実行する 要件に合った実行結果が出た? TechFULから答案を提出する わからない? 「わからないときは?」 を参照 YES NO NO YES 提出対象課題か? NO 次の問題へ YES 正答した? YES NO

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わからないときは? 1) 公式チュートリアルを調べる。 2) 要件に記載されているキーワードやエラーメッセージなどを手がかり にWeb検索する。 3) 他の受講生と相談する。 4) TAに質問する。 5) 飛ばして次の問題に進む。

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振り返り ミニレクチャー 目標の記入 振り返り 演習 20分 5分 140分 15分 1) きりが良いところで解答をみて自己採点 2) 振り返りについてresponに記述 ❏ 目標が達成できたか ❏ 達成できた/できなかった理由 ❏ 特に難しいと感じた問題

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自由進度学習実現のための課題 解説動画の作成と共有 プログラミング課題の自動採点 個々の学生の進度の把握

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MAXHUB(電子黒板)による解説と録画 手書きツールを用いた解説 解説を録画し、Googleドライブで学生に共有 2023年度より演習室に導入

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TechFULによる自動採点

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TechFULによる自動採点 ①ここにコードを書いて ②採点開始

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TechFULによる自動採点 ③テストケースによる自動採点 ブラウザ上で課題提出、即時採点が可能

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TechFULによる自動採点 提出対象課題 44問 を登録

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TechFULによる進度の監視 問題ごとの合格率、学生ごとの進度を監視

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アンケート結果より

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演習課題でわからないときの対応 N=83、複数選択可 人数

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演習課題でわからないときの対応 人数 ● 教員やTAに頼らず、自力や他の受講生に質問するなど、 自律的な学習がみられた ● 模範解答や解説動画の公開が自律的な学習に役立っている N=83、複数選択可

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公開している模範解答の使い方 解答は一切見なかった 一通り、自力で解いた後、確認のためだけに解答をみた 最初は自力で考えてみて、 どうしてもわからない課題だけ 解答をみた まず解答をみてから考えた ほぼ解答どおり写した N=83

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公開している模範解答の使い方 解答は一切見なかった 一通り、自力で解いた後、確認のためだけに解答をみた 最初は自力で考えてみて、 どうしてもわからない課題だけ 解答をみた まず解答をみてから考えた ほぼ解答どおり写した ● 模範解答の公開が自律的な学習に役立っている ● 模範解答の写すだけというのは2%のみ N=83

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まとめ ①学習(教育)効果の向上 ②対面授業における課題の改善 ③新たな教育手法・学習スタイルの創出 自由進度学習の導入が学生の自己調整学習力の向上に寄与 自動採点ツールにより学生の進度に応じた指導を可能とした 自由進度学習により学生の多様な学習スタイルに合った教育環境を創出