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©2025 TVer INC.     全員が手を動かす組織へ 生成AIが変えるTVerの開発現場 2025/08/05 GENDA Tech Talk #1 脇阪 博成 株式会社TVer サービスプロダクト本部本部長

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©2025 TVer INC. 2 自己紹介 脇阪 博成 @tohaechan 株式会社TVer サービスプロダクト本部 / 本部長 DeNA、ZOZOなどのメガベンチャーでEMや開発組織の本部長として従事 直近はスタートアップでのCTOを経て現職 2024/04から技術統括として、TVerサービスの開発組織全体のマネジメントを行う 趣味はマジックザギャザリング。生涯獲得賞金 $3,600 Confidential

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©2025 TVer INC. ● 実装から離れていたEM ● 実装したことのないPdM ● QA、UXデザイナー、広報 このような人たちが(広義の意味で)開発に参画するに至った経緯と、その後に生まれた成果について共有します。 ※この資料のアウトラインはClaudeに書かせました 3 実装から離れていた人も、技術職じゃない人も、開発に参画できる時代に 本日のテーマ Confidential

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©2025 TVer INC. 4 Agenda 01 なぜ今、あらゆる職種が開発に参画するのか? 02 転換点: 生成AI開発合宿 03 生成AIシフト後の事例紹介 04 学びと展望 Confidential

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©2025 TVer INC. 01 なぜ今、あらゆる職種が開発に参画するのか? Confidential

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©2025 TVer INC. 6 理由1: 開発リソースの慢性的不足 Confidential ● 急成長したが、それまでが人が少なく停滞し ていたため、やりたいことが詰まっている状 態 ● 採用・業務委託にも限界があり、生産性の向 上は永遠のテーマ

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©2025 TVer INC. 7 「作る」ハードルの劇的な低下など ※これまで(これから)の登壇でも語られてると思うので省略 理由2: Claude Code/Gemini等の生成AI登場による転換点 Confidential

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©2025 TVer INC. 8 生成AIに可能性を感じているが、普段の業務に追われなかなか集中的に検討が進んでいなかった GitHub Copilotは使っていて、ClaudeもDevinもPoC的に契約をして、一部の人は利用開始はしていた 世間的にはClaude Codeが積極的に活用されており、Slackで嘆く声も… 課題: 生成AIを組織として本格的に活用できてない Confidential ※ 2025/03/17にMCPと人事評価に追われてる様子

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©2025 TVer INC. 02 転換点: 生成AI開発合宿 Confidential

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©2025 TVer INC. 10 組織目標にAI活用を入れたりしていたが、それだけでは埒が明かなかった 強制的に時間を作るために、湯河原で1泊2日の開発合宿を実施 生成AIの活用、業務改善・新企画をテーマにチームを組んで開発 https://techblog.tver.co.jp/entry/entaku/dev-camp-1 解決策: そうだ 湯河原、行こう Confidential

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©2025 TVer INC. 11 ● 全員が生成AI縛りで開発 ● 生成AI無しでは作りきれないだろう成果物が産まれた ● 利用者は確かな手応えと知見を得ることができた ● 「百聞は一見にしかず」「習うより慣れろ」 ● Claude Codeの全社展開を望む声が多数 結果: 確かな手応え Confidential

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©2025 TVer INC. 12 合宿の成果物を添えたClaude Code全社利用の提案資料を作成し、役員会で共有。 以下のような成果につながった ● 成果物のできが良かったこともあり、Claude Code MAXの全社展開へ ○ Claude Codeに限らず、生産性が上がるのであれば積極的に投資すべきという判断 ● 合宿で作成されたプロトタイプの本格的なプロジェクト化も始動するという思わぬ副産物も… ● エンジニアで先行して成功事例ができたことで、多職種でも活用のモチベーションが高まった ○ 組織として生成AI利用へシフトしていくことに 合宿の成果 Confidential

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©2025 TVer INC. 03 生成AIシフト後の事例紹介 Confidential

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©2025 TVer INC. 14 開発合宿に参加してたEM陣がまず真っ先に活用を開始 MTGの合間にIssueを作成して、MTG中にコードを書かせ るという流れ ● バックエンドのAPI開発 ● iOSのテスト基盤構築 ● インシデント調査・対応 ● Claude Code Action環境の構築 など、マネジメントの片手間に実装できるようになった 事例1: マネジメントに専念していたEMも開発へ Confidential ※ 開発合宿後に急に草が生えた様子

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©2025 TVer INC. 15 ● 一人のPdMがバックエンドとiOSにPull Requestを送った事例 ● Claude Codeが実装し、Geminiがコードレビューをしている図 CI/CDの整備、QA環境の整備は必須だが、逆にそこを整備さえす れば可能性は広がるため、どこまでできるか模索中 事例2: PdMのClaude Code Action利用 Confidential

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©2025 TVer INC. 16 事例3: QAの不具合分析 Confidential アプリの各リリースバージョンごとの、不具合 の傾向をAnthropic APIを利用して分析させて いる事例 当然GASの開発も生成AIを利用していますし、 左図もClaudeが書きました

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©2025 TVer INC. 17 事例4: UXデザイナーのペルソナ作成 Confidential ● アンケートデータを元に、Geminiを利用してペ ルソナを作成 ● これまでは1日1ペルソナ程度だったところを、量 産できる体制を構築した ???「本気出せば1日500人は行けます。生産性推定 500倍っす!」 とのこと(誇張表現あり)

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©2025 TVer INC. 18 ● コーポレートサイトは広報チームが管轄している ● 社内のエンジニアのアサインはゼロ ● ベンダーの提案が正しいのか判断できていない 似たような状況はどこの会社にもあるのではないでしょうか? そして仲の良いエンジニアがふらっと相談されてませんか? 右の資料はGemini Deep Researchが2分で作ったものですが、そこ は本質ではなく、エンジニア無しでも十分調査可能ということを お伝えしたい。 エンジニアはこのような生成AI活用事例を布教し、自身の工数確 保のため、社内DXの推進をやるのがおすすめです 事例5: 広報チームの技術的支援 Confidential

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©2025 TVer INC. 19 その他: まとめきれなかったもの Confidential ● SlackのAI活用部チャンネル ● 非エンジニアが生成AIを活用して実装した事例 ○ コンプライアンス違反検知システム ○ 番組単位での分析を行うSlackコマンドの実装 ● マーケの事例 ○ HTMLメールのマークアップ実装 などなど 懇親会でお話できればと思います!!!

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©2025 TVer INC. 04 学びと展望 Confidential

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©2025 TVer INC. ● 開発プロセスの様々な場面で活用可能 ● Issue分析、ドキュメント作成、設計検討など ● 全体の開発速度向上につながる 21 コーディングだけじゃない 生成AI活用の本質 Confidential

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©2025 TVer INC. ● 設計・実装だけでなく、組織全体の生成AI活用をリード ● 他職種への展開・サポート 22 生成AIの知見を持つエンジニアの価値 エンジニアの新しい役割 Confidential

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©2025 TVer INC. ● エンジニア以外も同じ ● 活用のための時間確保が必須 ● 経営層の理解とサポート 23 「習うより慣れろ」は全職種共通 組織的な取り組みの重要性 Confidential

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©2025 TVer INC. ● 個人の生産性が上がると、レビュー・検証が追いつかないなど、さらなる課題が生まれる ● これに対してはマネージャーの先回り行動が鍵 ○ ボトルネックの予測 ○ プロセスの継続的改善 ○ チーム全体の最適化 24 生産性向上がもたらす新しいボトルネック 新たな課題への対応 Confidential

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ご清聴ありがとうございました! ©2025 TVer INC. 2

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