Slide 1

Slide 1 text

マルチアカウントな環境で パッチ運用をしたい JAWS-UG東京 ランチタイムLT会 #13 mogro

Slide 2

Slide 2 text

業務 興味 名前 好きなAWSサービス お客様システムの設計/構築をしています mogro 自己紹介 @mogro04 ・旅 小黒 水樹(Mizuki Oguro) インフラエンジニア ・日本酒(推しは御湖鶴) ・メダカ Step Functions, SSM

Slide 3

Slide 3 text

アジェンダ ある案件の運用設計にて… 検証 まとめ

Slide 4

Slide 4 text

アジェンダ ある案件の運用設計にて… 検証 まとめ

Slide 5

Slide 5 text

 各アカウントのEC2インスタンスに対してパッチ適用を行いたいです。  AWS Systems ManagerのPatch Managerを使えば、Organizationsの  管理アカウントから配下のアカウントに対してパッチ適用が行えると認識しています。 お客様 インフラ担当者 設計チーム  最近アカウントも増えてきているのでOrganisationsの管理アカウントから一元的に  管理ができるのが理想です!  現状、AWSのマネージドサービスについてはサービスごとの機能を利用してパッチ  適用やセキュリティアップデートを実施していますが、各アカウントにあるEC2  インスタンスについてはパッチ管理ができていません。  実際に検証を行った上で提案させてください!

Slide 6

Slide 6 text

お客様のAWS アカウント組織構造イメージ

Slide 7

Slide 7 text

各環境がOUで分かれている。 (Test, Staging, Production, etc…) AWSアカウントはお客様が提供する サービスごとに切られている。 お客様のAWS アカウント組織構造イメージ Test, Staging, Production OUには それぞれのサービス用のAWSアカウ ントが存在している。

Slide 8

Slide 8 text

Run Command Automation Change Calendar Run Command Session Manager Documents Incident Manager Maintenance Windows Parameter Store Change Manager Patch Manager State Manager AWS Systems Manager (SSM)とは? AWSやその他の環境(オンプレミスや他クラウド)のリソ ースを管理し、安全に運用するためのソリューションを提 供するサービスです 他にも色々… (参考)Black Belt 今回はPatch Managerについてお話します

Slide 9

Slide 9 text

管理アカウントからのパッチ適用イメージ

Slide 10

Slide 10 text

アジェンダ ある案件の運用設計にて… 検証 まとめ

Slide 11

Slide 11 text

その前に、EC2インスタンスを SSM Patch Managerでマネージドノードとして 管理するための準備が必要です!!

Slide 12

Slide 12 text

EC2インスタンスの準備  1. SSM AgentとPythonのバージョン確認 SSM Agent: バージョン2.0.834.0以降 Python: OSによって異なります (参考)Patch Manager の前提条件 AWSが提供するAMIなどには、デフォルトでSSM Agentが導入済みのものもあります Amazon Linux 2での例

Slide 13

Slide 13 text

① ② EC2インスタンスの準備  2. パッチリポジトリに接続できることを確認 yum upgrade的なコマンドが通る必要があるというイメージです ①EC2のSecurity Group (out)でS3の  プレフィックスリスト宛の443を開く ②EC2が属するサブネットに紐づくルート  テーブルに、VPCエンドポイント(S3 GW)  へのルートがあるか確認する Amazon Linux 2での例

Slide 14

Slide 14 text

今回は Private Subnet からなので EC2インスタンスの準備  3. Private SubnetからSSM(VPC外のサービス)   にアクセスできるようにVPC Endpointを設定します ① ② ③ (参考) Systems Manager のために VPC エンドポイントを使用して EC2 インス タンスのセキュリティを強化する ②com.amazonaws.{region}.ssm  SSM サービスのエンドポイント ①com.amazonaws.{region}.ssmmessages  Session Manager を使用して安全なデータチャネルを経由し  インスタンスに接続する場合に必要 ③com.amazonaws.{region}.ec2messages  SSMが、SSM AgentからSSMサービスへの呼び出しを行う  エンドポイント

Slide 15

Slide 15 text

EC2インスタンスの準備  4. 対応するOSであることを確認 (参考)Patch Manager の前提条件

Slide 16

Slide 16 text

管理アカウントで、 SSMの「高速セットアップ」から パッチポリシーを作成します

Slide 17

Slide 17 text

①OU(環境)の制御 ②アカウント(サービス)の制御 ③OSの制御 再録 管理アカウントからのパッチ適用イメージ 考慮事項

Slide 18

Slide 18 text

パッチポリシー作成 まだ「高速セットアップ」できないリージョン結構多い (大阪リージョンもまだ)

Slide 19

Slide 19 text

パッチベースラインの設定 ①OU(環境)の制御 ③OSの制御

Slide 20

Slide 20 text

パッチベースライン OSを選択して作成 「当てるパッチの種類」や 「リリースされてどれくらい経ったら承認するか」など 環境(OU)ごとにベースラインを作って、 承認までの日数をずらしてテストを行うというような運用も…! なに?

Slide 21

Slide 21 text

パッチベースライン どこ? SSMコンソールの「パッチマネージャー」→「パッチベースライン」

Slide 22

Slide 22 text

①OU(環境)の制御 ②アカウント(サービス)の制御 ターゲットの設定 ターゲットOUの指定が可能 リージョンの指定 インスタンスタグで対象の指定が可能

Slide 23

Slide 23 text

パッチスキャン/適用確認 それぞれのアカウントで管理インスタンスとして認識され、パッチスキャンの状況を確 認することができました! (検証環境を再構築したタイミングで適用対象のパッチがなく、パッチ適用についてキ ャプチャがありません。 )

Slide 24

Slide 24 text

注意点

Slide 25

Slide 25 text

1つのインスタンスに対して複数のパッチポリシーが紐づく状態は避ける 「環境ごとに複数のパッチポリシーを作成する」はOK パッチマネージャーの「今すぐパッチ適用」も併用するのはよろしくない パッチスキャンや適用の結果は個別アカウントのPatch Managerコンソ ールから確認をする必要がある 「マネージドインスタンスが何台で、アンマネージドインスタンスが何台」くらい の情報であれば管理アカウントから確認できる(SSMのエクスプローラーから) 注意点

Slide 26

Slide 26 text

アジェンダ ある案件の運用設計にて… 検証 まとめ

Slide 27

Slide 27 text

まとめ 管理アカウントで、SSMの「高速セットアップ」から配下のOU向けの パッチポリシーを作成することが可能。 パッチベースラインを環境ごとに分けてポリシーを作成することで、パ ッチがリリースされてから適用までの期間を環境で分けるような実装も 可能。 パッチ運用は要件の数だけパターンが存在します。様々なパターンを実 現するために検討→検証のサイクルが重要だと感じました。