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Gemini CLI ハンズアウト ターミナルで使うAI アシスタント 1

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Gemini CLI とは Google が開発したオープンソースのCLI ツール ターミナルから直接 Gemini 1.5 Pro を使用 100 万トークンの大容量コンテキスト 無料で1日1000回まで利用可能 コーディング、ファイル操作、検索など多機能 2

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前提条件とインストール準備 必要な環境 Node.js 18 以上がインストール済み npm / npx が使用可能 Googleアカウント(個人用推奨) Node.js のインストール確認 node -v npm -v バージョンが表示されない場合は、Node.js公式サイトからLTS版をダウンロードしてください。 3

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Gemini CLI のインストール 方法1: 一時実行(お試し用) npx https://github.com/google-gemini/gemini-cli 方法2: グローバルインストール(推奨) npm install -g @google/gemini-cli インストール確認 gemini --version ハンズオン: 実際にインストールしてみましょう 4

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初回セットアップ 1. 初回起動 gemini 2. テーマ選択 複数のカラーテーマから選択します。 3. 認証方法選択 **「Login with Google」**を選択します。(推奨) 60リクエスト/分, 1,000リクエスト/日まで無料 4. ブラウザでGoogle 認証 自動でブラウザが開き、Googleアカウントでログインします。 5

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基本的な使い方 - 対話モード 対話モードの開始 gemini 基本的な質問 > このプロジェクトの構造を教えて > README.mdファイルを作成して > この関数のバグを修正して 終了方法 Ctrl + C または /quit ハンズオン: 簡単な質問から始めてみましょう 6

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基本的な使い方 - 非対話モード プロンプトオプション ( -p ) 単発のタスクを実行するのに便利です。 gemini -p "現在のディレクトリの内容を説明して" パイプ使用 他のコマンドの出力を gemini に渡せます。 echo "このコードをレビューして" | gemini モデル指定 gemini --model gemini-1.5-flash -p "高速処理が必要なタスク" 7

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スラッシュコマンド ( / ) - CLI 制御 基本的なスラッシュコマンド /help # ヘルプ表示 /clear # 画面クリア(Ctrl+Lでも可) /quit # 終了 /about # バージョン情報 /tools # 利用可能ツール一覧 /stats # 使用統計表示 会話管理 /chat save プロジェクトA # 会話を保存 /chat resume プロジェクトA # 会話を復元 /chat list # 保存済み会話一覧 /chat delete プロジェクトA # 会話を削除 ハンズオン: 各コマンドを実際に試してみましょう 8

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アットコマンド ( @ ) - ファイル操作 ファイル・ディレクトリ読み込み コンテキストにファイルやディレクトリを追加します。 @package.json # 特定ファイルを読み込み @src/ # ディレクトリ全体を読み込み @. # 現在ディレクトリ全体 複数ファイル同時読み込み @package.json @README.md @src/index.js 実践例 > @src/utils.js このファイルのテストコードを作成して > @components/ すべてのコンポーネントをドキュメント化して 9

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シェルコマンド ( ! ) - システム操作 単発コマンド実行 !ls -la # ファイル一覧表示 !git status # Git状態確認 !npm install # パッケージインストール シェルモード切り替え ! # シェルモードON/OFF切り替え # exit でGemini対話モードに戻る AI 主導のコマンド生成 > !このディレクトリの.jpgファイルを全て.pngに変換して > !Git履歴から過去1週間のコミットを表示して 10

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コマンドラインオプション 基本オプション gemini --help # ヘルプ表示 gemini --version # バージョン表示 gemini --debug # デバッグモード 実行モード制御 gemini --model # モデル指定 gemini --all-files (-a) # 全ファイルを再帰的に読み込み gemini --yolo # 自動承認モード(確認なし実行) gemini --checkpointing # ファイル変更前にバックアップ作成 ハンズオン: デバッグモードで動作を観察してみましょう 11

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安全機能 - サンドボックス & チェックポイント サンドボックス実行 Dockerコンテナ内で安全にコマンドを実行します。 gemini --sandbox # Docker環境で安全実行 gemini -s # 同上(短縮形) チェックポイント ファイル変更前にバックアップを作成します。 gemini --checkpointing 安全な組み合わせ 危険な操作を行う可能性のあるプロンプトは、これらのオプションと組み合わせるのが安全です。 12

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プロジェクト設定 - GEMINI.md プロジェクトルートに GEMINI.md を置くことで、AIにプロジェクトの文脈やルールを継続的に伝えられます。 GEMINI.md 設定例 # プロジェクト概要 Next.js + TypeScript プロジェクト # コーディング規約 - ESLint設定に従う - 関数コンポーネントを使用 - Tailwind CSSを使用 # 制約事項 - jQueryの使用禁止 - 外部API呼び出しは/api経由のみ ハンズオン: プロジェクト用の GEMINI.md を作成してみましょう 13

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実践例 1 - コード理解・生成 新しいプロジェクトの探索 > このプロジェクトのアーキテクチャを説明して > セキュリティの実装方法を教えて > API仕様を抽出してドキュメント化して コード生成・修正 > GitHub Issue #123 の機能を実装して > このバグを修正して: @src/buggy-file.js > テストコードを生成して: @components/ ハンズオン: サンプルプロジェクトでコード分析を実践しましょう 14

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実践例 2 - ファイル操作・自動化 ファイル一括処理 > このディレクトリの全ての.jpegファイルを800px幅にリサイズして > PDFファイルを月別にフォルダ分けして > 全ての.tsファイルにJSDocコメントを追加して Git 操作支援 > 過去1週間のコミット履歴をまとめて > マージコンフリクトを解決して > プルリクエスト用のブランチを作成して ハンズオン: 実際のファイル操作を体験してみましょう 15

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実践例 3 - Web 検索・外部連携 Web 検索機能 > Gemini CLIの最新情報をWebで調べて > Next.js 14の新機能について検索して教えて > TypeScriptのベストプラクティスを調査して 複合タスク > ライブラリの最新バージョンを調べて、package.jsonを更新して、 > 互換性をテストして ハンズオン: Web検索機能を使って最新情報を取得してみましょう 16

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トラブルシューティング よくある問題と解決方法 認証エラー: /auth で認証を再設定 パフォーマンス問題: /compress で会話履歴を圧縮、 /clear や /memory clear でリセット ファイル変更の取り消し: /restore で復元(要 --checkpointing ) git checkout . でGit管理下の変更を破棄 デバッグ: gemini --debug で起動 /stats でトークン使用量確認 17

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ベストプラクティス 安全な使用方法 1. 重要な作業前はバックアップ git stash や gemini --checkpointing を活用 2. 段階的実行 まず gemini --sandbox で確認し、問題なければ通常実行 3. GEMINI.md でプロジェクト設定 コーディング規約や制約を明記して、意図しない変更を防ぐ 効率的な活用方法 具体的な指示を出す 複数ファイルは @ コマンドで一括指定 会話は /chat で保存・管理 18

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まとめ・次のステップ 習得した機能 基本操作: 対話・非対話モード コマンド体系: / , @ , ! の使い方 安全機能: サンドボックス、チェックポイント 設定: GEMINI.md、会話管理 実践: コード生成、ファイル操作、Web検索 次のステップ 1. 日常的な開発に導入する 2. チーム設定の共有(共通 GEMINI.md 作成) 3. カスタムワークフローを構築する 19

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Q&A ・補足情報 よくある質問 Q: 無料枠を超えた場合は? A: Google AI Studio APIキーを使用し、従量課金に移行可能です。 Q: プライベートコードの取り扱いは? A: Googleのプライバシーポリシーに従います。詳細は設定で確認・制御可能です。 Q: VS Code との違いは? A: ターミナルに特化しており、システム操作やファイル操作が得意です。 トラブル時の連絡先 GitHub Issues: バグ報告・機能要望 /bug コマンド: CLI内からの問題報告 ご清聴ありがとうございました! 20