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すぐに始めるAWSコスト削減 短期でできる改善策と長期的な運用 負荷軽減への取り組み方を解説 NCDC Onlineセミナー 2024年9月5日 NCDC株式会社

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齋藤 諒 コンサルタント・エンジニア フロントエンド・バックエンドの両方を扱えるエンジニア。 AWSを利用したサービス開発を得意とする。 また、大手建設業のシステム開発内製化を支援するアジャ イル開発プロジェクトにおいては、実装作業のみならず顧 客の要望を踏まえた詳細設計の提案も行うなど、幅広い領 域で活躍している。

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Business 新規事業⽴ち上げからの伴⾛ 業務改⾰やIT改⾰の⽀援 Design ユーザ視点での設計 Technology 技術による課題解決 Innovation Consultant デザイナーやエンジニアと協⼒して、 新規サービス⽴案の⽀援や新規性の⾼ いシステムの要件定義を⾏う。プロ ジェクト全体のマネジメント役も担う。 UX/UI designer UIデザインはもちろん、デザ イン思考やUXデザインのフ レームワークを⽤いて上流⼯ 程(サービス全体のUX設計) を担う。 Engineer モバイルやWeb、クラウド、 IoTやAIなど、新しい領域の技 術に特化。つくるだけでなく 技術コンサルティングができ る知⾒を持つ者も多数在籍。 l AWS サービスパートナー l AWS Lambdaパートナー l 内製化⽀援推進AWSパートナー Tech×Design×Biz 一体でお客さまを支援 l 3領域でサービスを展開 l 各領域のスペシャリスト を社内に揃える体制 3

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知識、経験、および実績 に基づく認定 AWSに関する強み 4 自社運営で培った豊富な AWSのノウハウ NCDCは、内製化支援推進AWSパートナー、 サーバーレス(AWS Lambda)のサービス デリバリーパートナーなど AWS利用の知識、経験、 および実績に基づく認定を 取得しています。 AWSサービスデリバリープログラムとは、特定のAWSサービ スをお客さまに提供する上で深い技術的知識、経験、および 実際の成功事例があるAWSパートナーをAWSが認定するプロ グラムです https://aws.amazon.com/jp/partners/programs/service-delivery/ NCDCは、AWS上で稼働する自社サービス も提供しており、システム開発からサー ビス運営まで行っています。 サービスを自社運営する中で長年蓄積し てきたノウハウを基に、コストの最適化 から、AWSの多様なサービスをフルに活 用するクラウドネイティブなアーキテク チャの設計まで、実践的なサポートを行 います。

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本日のテーマ

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本日のテーマ l AWSのコスト最適化とは何か? l 『AWSコストを削減(最適化)するには?』 l AWSのコスト削減 1. AWSコスト削減相談の事例 2. AWSコストに無駄が生じる理由 3. 短期でできる改善方法 l 今日からできる基礎的な手法をご紹介 4. 長期的な運用負荷軽減への取り組み方 l より高いレベルでAWSを活用するには? l AWSのコスト最適化とは 6

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AWSのコスト最適化とは何か? l 最適化=削減だけではない l AWSのコストは増え続ける l AWS利用料が減ることだけがゴールではない l 何のためにAWSを使うのか? 7

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AWSのコスト削減 1. AWSコスト削減相談の事例

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AWSコスト削減相談の事例 l よくあるお悩み l どこにお金がかかっているかわからない l 削減できる無駄がありそうだとはわかっているが、 忙しくてその対応に手が回らない l 自社で十分な対策をやっているつもりだが、本当 に最適な設定にできているのかわからない l アプリが乱立していて全体像が把握できないため、 サーバー管理者の方で削減できる無駄があるのか どうかもわからない l アーキテクチャを見直すことでコストを減らせる のかどうかわからない 9

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AWSコスト削減相談の事例 l 多くの企業で、AWSのコストが高い・無駄があると感じている担 当者が多い l 一方で、それに対し適切な打ち手を打てている企業は少ない印象 l 実際に無駄や過剰がある企業は多く、また、無駄遣いをしていな くてもコスト削減余地の残されている企業がほとんど l 本日紹介する手法で、コスト削減の多くが達成可能 10

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2. AWSコストに無駄が生じる理由

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AWSコストに無駄が生じる理由 l AWSにおける無駄なコストとは? l 全く使っていないリソースにかかっているコスト=「無駄」 l 必要なリソースだが、必要以上のスペック・稼働時間になっているこ とによって余計にかかっているコスト=「過剰」 l 「無駄」を削減するのは簡単だが、削減余地は多くはない(はず) l 「過剰」な部分をいかに削るか、という観点が重要 12 無駄? 過剰? 無駄? 過剰?

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AWSコストに無駄が生じる理由 l 「無駄」や「過剰」はなぜ発生するか? l 「AWSの運用ルールがない・徹底されていない」ことがほとんど l 「とりあえず作ろう」・現場の裁量に任せる l AWSの良いところでもあり、必要なことでもある l 定期的な見直しなど、その後のフォローアップが重要 l AWSの料金明細がわからない・見ていない l どこに無駄な料金がかかっているか?がわからない l AWS運用担当者にコスト削減の知識がない l このセミナーで身につけましょう! 13

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3. 短期でできる改善方法

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短期でできる改善方法 l 「無駄」を洗い出す l 使っていないリソースを見つけて削除する l 使っていなさそうなリソースを洗い出す l 終了したプロジェクトの開発用リソース l 目的が不明なサーバー・DB l どこで使っているかわからないもの l CloudWatch メトリクスでCPU使用率・ネットワークIN/OUTが小さいもの l AWS Trusted Advisor も助けになる l 普段から情報を整理しておくことが重要 15

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短期でできる改善方法 l 「過剰」なリソースを見直す l インスタンスサイズ(EC2・RDS) l スペックが余っているリソースを最適なサイズに変更する l 稼働時間(EC2・RDS) l 業務時間にしか利用しないものは業務時間外は自動的に停止しておく l マルチAZ(RDS) l 可用性が求められないDBはシングルAZで運用する l アクセス頻度(S3) l アクセス頻度が高くないログファイルなどはGlacierなどの廉価ストレージ を利用する 16

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Cost Explorer の活用 17

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Cost Explorer の活用 18 l 内訳がこんな感じで出ます l RDSが一番多く(20%)、次いで EC2その他 l EC2その他=NAT Gateway や EBS、通信量など l EC2インスタンス自体は全体 の5%程度

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Cost Explorer の活用 19 l RDSの内訳を分析 l ここではリソースのタイプご とに分析 l m5.largeサイズが一番お金が かかっている l t3.mediumも同じくらいか かっているので、数が多そう

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Cost Explorer の活用 20 l コストタグを使うことで、利用目的別のコストを算出できる l 上記はあるサブプロジェクトAに使われているコストを抽出したもの l このサブプロジェクトでは、Lambdaが中心に使われている プロジェクトA

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短期でできる改善方法 l Saving Plans・リザーブドインスタンスの購入 l AWSと今後の利用量をあらかじめ約束しておくことによって、単価の 割引が受けられる仕組み l 一括仕入れによって割引が適用されるのと同じようなイメージ l 先払いするとさらに割引率が上がる l 実際の利用量が少なくても、約束した利用量に応じた金額がかかるた め、購入量によっては損をすることも 21 2023年の1年でこのDBを1000ドル 分以上使います! では、1000ドル分までは30%引きし ますね! AWSの人

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Saving Plans・リザーブドインスタンスの仕組み 22 2023年で500ドル分しか使わなかっ たよ… 約束なので、残りの500ドル分はお 支払いくださいね AWSの人 もっとたくさん割引してもらえま せんか? 3年分の利用をお約束いただければ、 割引率があがります! AWSの人 料金を一部または全部前払いいただ くと、さらに割引が増えますよ! l 実際の使用が少なかった場合 l 割引率を上げるには

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注意 l 「過剰」と「バッファ」を間違えない l スペックが大きいのは、アクセス集中に耐えるためかもしれない l 必要な稼働時間をきちんと確保できているか l やりすぎると不便になる・リスクがあるものがある l スペックが小さすぎて遅くなってしまう l シングルAZだといざという時にすぐに使えないリスクが上がる l Saving Plans・リザーブドインスタンスも払い過ぎのリスクあり 23

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コスト削減のステップ 1. 全体の分析をする l どこにどれくらいコストがかかっているか? l Cost Explorerなどを活用 2. コストがかかっている部分から削減余地を探す l 大きいインスタンスの稼働率を確認(CloudWatchなど) l 使ってなさそうなインスタンスを探す 3. 「絶対に今後も使う」部分を特定し、Saving Plans/リザーブドイ ンスタンスの導入をする l 購入量に気をつける 4. 効果を測定する・分析を続ける l 継続した活動にする・分析に必要なルールを作る 24

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4.長期的な運用負荷軽減への取り組み方

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長期的な運用負荷軽減への取り組み方 l AWSの運用ルールを定め、AWSアカウント上に実装する l ルールだけあっても守られない l 自動で守らせる仕組みを作る・自動化する l 開発者には一定サイズ以上のインスタンスを作らせない、スポットインス タンスを使わせる l テスト用の資源にはタグをつけさせる・プロジェクト識別用のタグをつけ させる l 上記をIAMやAWS Configで強制する l Cost Explorer や AWS Budgets、Cost Anomaly Detectionなどのサービスを活用 し利用料を監視・アラートする 26

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長期的な運用負荷軽減への取り組み方 l アーキテクチャをコスト最適になりやすいものに変える l EC2でサーバーを立ててサービス提供をするのは過剰スペックになり やすい l サーバレスアーキテクチャ・コンテナアーキテクチャの導入で「使っ た分だけ」「必要な分だけ」のコスト発生の実現ができる 27

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コスト最適なアーキテクチャ 28 EC2 1台でアクセスを捌く場合 コンテナ・サーバレス アクセス数に応じてオートスケール 2台目を立てる・ サイズを増やす 自動調整 暇な時は数 を減らす 余剰又はバッファ

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AWSのコスト最適化とは

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AWSのコスト最適化とは何か l なぜAWSを使うのか? l DXを推進するため l IT関連のコストを下げるため l システムのクラウド化が進むほど、AWS費用は当然上がる l AWS費用を減らしたいなら、AWSを使わなければいい l クラウド化が進むと、AWSの費用は上がるが、全体の費用は下がる 30

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クラウドとオンプレの費用内訳(イメージ) 31 クラウド 利用料 アプリ構築、検証、 新機能追加コスト サーバー 費用 クラウド費用 オンプレ費用 機能改修・ 障害対応コスト アプリ構築、検証、 新機能追加コスト 機能改修・ 障害対応コスト サーバー費用だけ見るとオンプレが 優位でも 新しいことに挑戦しようとするほど オンプレでの対応が難しくなる 運用保守費用 運用保守費用 運用保守は大変 インフラ 費用 アプリの コスト

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AWSのコスト最適化とは何か l 目先のことを考えると、AWS費用は低い方がよい l 今日紹介した方法でコストを削る努力は大切 l 長いスパンで考えると、AWS費用の低さが必ずしも正義ではない l 適切にお金を払って、クラウドの恩恵を受け取る l コストに見合ったDXのメリットが享受できているか l メリットが小さい部分のAWS利用をカットして費用を最適化していく 32

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AWS事例(ライフネット生命保険株式会社) 33

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クラウド活用事例:ライフネット生命保険株式会社 l 改修・メンテナンスにコストがかかるようになっていたコン シューマー向け販売サイトを刷新 l 徹底的なサーバレスの採用で、サーバーを持たない構成に l CI/CDによる開発速度の向上 34 利用者 CloudFront Cognito API Gateway 認証基盤 ルーティング SPA 配置 S3 API管理 処理実行 Lambda DynamoDB CodePipeline CodeBuild 開発者 デプロイ Commit CI/CDフロー オンプレ

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クラウド活用事例:ライフネット生命保険株式会社 l 特徴 l 構成はスタンダードなサーバレスアプリケーション l フロントエンド・バックエンドのデプロイを全自動化 l 環境構築もCloudFormationで自動化し、いつでも複製可能に l コスト観点 l フロントエンドとバックエンドの分離、バックエンドのマイクロサー ビス化により変更しやすいアーキテクチャに l デプロイの全自動化により開発終盤でも即時に不具合修正反映 l メンテナンスフリーなインフラ基盤(監視するべきメトリクスがほと んどなくなった) l 環境複製による検証環境追加が容易になり、都度コストが大幅減少 35

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まとめ

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本日のまとめ l AWS利用料の「無駄」「過剰」は運用ルールと知識不足で起こる l まずできることは以下の2つ l 「無駄」「過剰」を削減する l Saving Plans/リザーブドインスタンスの導入 l 長期的な取り組みとして、ルールの整備とアーキテクチャの最適 化が必要 l なぜAWSを使っているのか忘れずに! 37

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ここで宣伝です 38

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成果報酬型のAWSコスト削減サービスを提供中 l コスト削減の可能性を調査・ご説明し、同意の上で施策を実行 39 計測期間 無料ヒアリング・アセスメント 既存インフラ、アプリケーション、利用状況などの確認 ヒアリング内容を分析し、適用するコスト削減手法の検討 アセスメント (当社) コスト削減効果の計測 再構築実施翌月のAWS利用料でコスト削減効果を計測 作業フェーズ (当社) 改善作業の実施 ご契約時の提案内容(コスト削減施策案)に従い、AWS環境を再構築 ご提案:アセスメント結果と、AWSコスト削減施策のご提案 ご契約:コスト削減施策案にご同意いただいた後ご契約 ご提案・ご契約 結果報告・請求 効果計測月のAWS利用料が確定した後、コスト削減効果をまとめてご報告

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アセスメント資料サンプル l 無料のアセスメント実施後に、コスト削減可能見込み額がわかる レポートをご提示します。 l レポートに記載したコスト削減施策案とその効果にご同意いただいて からの契約となります l アセスメントは削減金額を保証するものではありません 40

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AWSコスト削減サービス 費用イメージ l 実際に削減した月額費用を確認し、成果報酬でサービス費用をい ただきます l 初期費用などの成果報酬以外の費用はかかりません 41 月 作業前の1ヶ月 の利用料 作業後完了後 初月の利用料 あらかじめ季節変動や弊社提案以外のコスト削減施策による影響が想定される場合は削減額の算出方法を事前に相談いたします 作業期間を 含む月 作業実施前の1ヶ月の利用料と 作業完了後の1ヶ月の利用料を比較し、 コスト削減効果を測定 利 用 料 $ 月 額 '

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発展的なご提案も可能 l アプリケーションのアーキテクチャを更新(コンテナ化、サーバ レス化など)することで、更なるコスト削減が可能な場合、アプ リ開発を含むご提案も可能 (オプション提案は、成果報酬契約の中に含まれない施策をご提案する場合もあります) 42 l ご感想や関連分野でお困りのこと、ご質問等があればお聞かせください l ご質問やご相談をいただいた方には後日当社からメール等でご連絡いたします ご相談はアンケートフォーム、もしくはNCDCのWEBサイトからお願いします

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