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Backlogを使って、 デジタルファーストの 新規事業を立ち上げてみた 「Geeks Who Drink - Atlassian x Increments x Nulab -」発表資料 翔泳社 CodeZine編集部 斉木(2017-02-24)

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自己紹介 • 名前:斉木 崇(さいき・たかし) • 所属:株式会社翔泳社/CodeZine編集長 • 仕事:オンラインメディア運営、書籍制作など • Backlog歴:約3年(2014年3月~) • 出版業界での活用事例を紹介

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媒体紹介 • CodeZine(オンラインメディア) • デブサミ(イベント) • 書籍(技術書) • 翔泳社のその他の専門媒体

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Backlog導入の背景(当時の課題) • まず、CodeZine編集部で導入 • プロジェクト管理、情報共有ツールとして使い始めた • オンライン編集の業務は、記事、ニュース、書籍制作、 イベント運営など、タスクが多岐にわたり進行管理が煩雑 • 少人数で回している(編集部あたり1.5~3名) • 仕事が属人化しがち • 急な休みといった場合に業務が引き継げない、状況がわからない

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Backlog導入の決め手 • 自前での調達も考えたが、メンテコストを考えるとASPサービス • 編集部員の状況把握に「ガントチャート」が使いたかった(★) • クローズドなGitレポジトリが欲しかった (原稿のやりとり、管理のため) • 請求書支払いに対応していた • ユーザー数「無制限」の月額課金プランがあった(★)。 筆者などにも使ってもらう前提だと、ユーザー課金は厳しい (★:プレミアムプラン以上)

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Backlog導入後 • 当初期待していた効果は 実感できた • 検索機能が思いのほか便利 • メールの転記などにより、他の 編集部員の状況も把握できる • 連載企画の重複なども 簡単に把握できる

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書籍制作での活用 • 書籍『システムテスト自動化 標 準ガイド』の制作に活用 • 複数人で執筆。全員がエンジニ アなので、Gitでの原稿管理か ら、Issueによる連絡までフル活 用

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事例紹介(翔泳社デジタルファースト) • 「電子書籍」「プリントオンデマンド(POD)」といった、 新たな出版方式を利用して、従来の書籍として 企画が成立しづらい書籍を提供するプロジェクト • 海外では、ベータブック(β版からの提供)、サブスクリ プション(定額課金)といった、電子書籍を活用した技 術書の提供が以前から行われている。日本でもやり たい • 現在は、制作ノウハウを蓄えて、 低コスト化を図っている段階

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デジタルファーストの商材紹介(一部) 新刊 キャリアインタビュー(デブサミ連携) 技術系同人誌 改訂版

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翔泳社デジタルファースト制作の流れ • 自動組版(ページレイアウト)の技術を活用 • 日本語組版で実績のあるRe:VIEWを採用した • POD本の制作については、当初Texを使用、 現在はCSS組版のVivliostyleを採用 整形 ウェブ記事な どの元原稿 自動組版 Re:VIEW 形式の原稿 デジタルデータ として 直接提供 ePub、PDF

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どのような構成で使っているか • 通常業務にプラスアルファの活動 ⇒制作が停滞しがち ⇒ひとまず、ウェブ連載を加筆修正した カットアップ書籍にターゲットを絞った • ウェブ記事からの原稿整形や組版を、 編集プロダクション(トップスタジオ)に協力してもらう形 • 執筆者、編プロ、編集部が、原稿の管理から連絡まで、 すべてBacklog上でコラボレーション

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Backlogでやり取りしている様子

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やってみた結果 • 2500部以上売れた『プロジェクト・デザイン・パターン』 • 売れ行きはべき乗に分布、500部@点以上の売り上げが目標 0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000 2,500,000 3,000,000 3,500,000 4,000,000 4,500,000 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 デジタルファースト商材の売上実績(2016.04~) 冊数 金額 電子書籍+PODで 2650部を売り上げ (2017.02時点) それに加え、 書店流通化も果たした

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デジタルファースト事業自体の現況 • ロングテールのばらつきはあるものの、 中にはヒット作も出てくることが分かった (平均して、1点あたり500部以上が目標) • 来期は、各編集部を巻き込んで、 定期的な刊行を計画(予算化) • 売れ行きがプロモーションに依存するので、 マーケ体制づくりが課題

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今後の展望、課題 • Webhookの仕組みがせっかくあるので、 今後は自動化/CIの形にもっていきたい • ベータブックや、スマホアプリのような 電子書籍のアップデート提供、 サブスクリプション提供といった選択肢も視野に入るはず • 他の編集部だと、ソフトウェア開発の知識がないので、 原稿管理などの部分で仲介が必要(何かラッパーがいる?)

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むすび • ご清聴、ありがとうございました。 • 記事や書籍、イベント講演ネタなどの企画持ち込み、 お待ちしております! [email protected]