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Web人材育成は失敗していないか? 2023/3/6 林 真理子

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当スライドの位置づけ ⚫ 「Web人材って、どこの誰を指して?」は、読んでくださった方に範囲指定をお任せしたく、 ⚫ 「うちのことだわー」とか、「うちは該当しないわー」とかあれば、「うちって、どこの誰を指し て?」を、むしろ私が教えてほしい!という仮説検証フェーズのスライドです。 ⚫ 当スライドを話し合いのきっかけ(仮説)とし、各現場検証に使っていただければ幸いです。

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Webの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが続々と流入 Webスタンダード ⇒Web人材に求められるパフォーマンスの専門分化・高度化は不可避 情報アーキテクチャ 人間中心設計 UIデザイン プロジェクトマネジメント UXリサーチ サービスデザイン 開発エンジン マネジメントツール UXライティング アプリ開発 プロダクトマネジメント

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業界コミュニティが形成され、情報交換・ノウハウ共有が活発 Webの普及・発展に伴い、 新しい学習テーマが流入 ⚫ Webスタンダード ⚫ UIデザイン ⚫ 情報アーキテクチャ ⚫ プロジェクトマネジメント ⚫ 人間中心設計 ⚫ UXデザイン ⚫ サービスデザイン ⚫ 開発・マネジメントツール ⚫ UXライティング ⚫ アプリ開発 ⚫ プロダクトマネジメント 専門分化・高度化が不可避 ⇒本人にやる気さえあれば、いくらでも 「学ぶ機会」 にあふれている⁉ SNS 技術ブログ 専門メディア記事 同業コミュニティのイベント 社内イントラ ・Slack 社員研修 オンライン講座 入門書籍 有志の社内勉強会

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しかし、その 「学ぶ機会」 を仔細に観てみると… Webの普及・発展に伴い、 新しい学習テーマが流入 ⚫ Webスタンダード ⚫ UIデザイン ⚫ 情報アーキテクチャ ⚫ プロジェクトマネジメント ⚫ 人間中心設計 ⚫ UXデザイン ⚫ サービスデザイン ⚫ 開発・マネジメントツール ⚫ UXライティング ⚫ アプリ開発 ⚫ プロダクトマネジメント 専門分化・高度化が不可避 →認知・認識 →現場で発揮・定着 →洗練・伝授 SNS ブログ 専門メディア記事 同業コミュニティの イベント 社内イントラ ・Slack 社員研修 オンライン講座 入門書籍 自分の現場では 試せる機会がない (やらずじまい) 機会あったら やってみよう (忘却の彼方) とりあえず取り入れた、 いい感じ♪ (FBなし、できてるつもり) 慣れた案件タイプ、周囲の サポートありきで遂行可 (環境変わると応用不可) 社内勉強会 ふぅん 面白そう なるほど! 人に教える中で 学び直すことも多い 学ぶ機会は“入り口”に集中している気も… 現場で発揮している人は、実際どれだけ育っているのか?

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学ぶ機会は、「入門者を育てる」施策に偏っていないか? Webの普及・発展に伴い、 新しい学習テーマが流入 ⚫ Webスタンダード ⚫ UIデザイン ⚫ 情報アーキテクチャ ⚫ プロジェクトマネジメント ⚫ 人間中心設計 ⚫ UXデザイン ⚫ サービスデザイン ⚫ 開発・マネジメントツール ⚫ UXライティング ⚫ アプリ開発 ⚫ プロダクトマネジメント 専門分化・高度化が不可避 到達人数 SNS ブログ 専門メディア記事 同業コミュニティの イベント 社内イントラ ・Slack 社員研修 オンライン講座 入門書籍 社内勉強会 気づく 注意を向ける 興味をもつ 価値を知る 原理・原則・方法 を理解する オフィシャルな 場で人に説明 できる 試行経験をもつ (実際やってみる) 自分の至らぬ点と 学習法がつかめる 欠点を意識し、支 援・助言を得なが ら自ら完遂できる 自動化され、当た り前にできる(他へ 意識を向けられる) →認知・認識 →現場で発揮・定着 特定の文脈・環境下 を前提とせず、多様な パターンで応用できる 入門者を育てる 一人前を育てる →洗練・伝授 熟練者を育てる 後進育成が できる(指導、 助言、支援) 玉石混交の 情報供給過多 一気に撃沈⁈ 百花繚乱 ⇒自己啓発の活動に委ねるだけでは、一向に“入り口”から脱出できない

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「一人前を育てる」 施策が手つかず/手薄になっていないか? Webの普及・発展に伴い、 新しい学習テーマが流入 ⚫ Webスタンダード ⚫ UIデザイン ⚫ 情報アーキテクチャ ⚫ プロジェクトマネジメント ⚫ 人間中心設計 ⚫ UXデザイン ⚫ サービスデザイン ⚫ 開発・マネジメントツール ⚫ UXライティング ⚫ アプリ開発 ⚫ プロダクトマネジメント 専門分化・高度化が不可避 到達人数 気づく 注意を向ける 興味をもつ 価値を知る 原理・原則・方法 を理解する オフィシャルな 場で人に説明 できる 試行経験をもつ (実際やってみる) 自分の至らぬ点と 学習法がつかめる 欠点を意識し、支 援・助言を得なが ら自ら完遂できる 自動化され、当た り前にできる(他へ 意識を向けられる) →認知・認識 →現場で発揮・定着 特定の文脈・環境下 を前提とせず、多様な パターンで応用できる 入門者を育てる 一人前を育てる →洗練・伝授 熟練者を育てる 後進育成が できる(指導、 助言、支援) SNS ブログ 専門メディア記事 同業コミュニティの イベント 社内イントラ ・Slack 社員研修 オンライン講座 入門書籍 社内勉強会 玉石混交の 情報供給過多 一気に撃沈⁈ 百花繚乱 ⇒本人が発揮する現場の文脈が組み込まれた実践機会にバトン渡す必要

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学習の“入り口”にとどまってしまう要因を考察してみると… 「一人前を育てる」施策に手つかず/手薄になる要因 ⚫ 「一人前を育てる」フェーズを踏めるかは、本人次第と思い込んでいる ⚫ 「一人前を育てる」施策は手間がかかるし、長期的に取り組む余裕がない ⚫ 「一人前を育てる」施策を仕組み立てて展開する専門ノウハウを持たない 「入門者を育てる」施策に偏ってしまう要因 ⚫ 「入門者を育てる」施策は単発・短期的に実現し、インパクトを得やすい ⚫ イベント・講座・書籍は集客力・販売数を求め、間口広い入門者層に傾注

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「一人前を育てる」施策が、個人・組織・産業の成長を盤石にする Webの普及・発展に伴い、 新しい学習テーマが流入 ⚫ Webスタンダード ⚫ UIデザイン ⚫ 情報アーキテクチャ ⚫ プロジェクトマネジメント ⚫ 人間中心設計 ⚫ UXデザイン ⚫ サービスデザイン ⚫ 開発・マネジメントツール ⚫ UXライティング ⚫ アプリ開発 ⚫ プロダクトマネジメント 専門分化・高度化が不可避 気づく 注意を向ける 興味をもつ 価値を知る 原理・原則・方法 を理解する オフィシャルな 場で人に説明 できる 試行経験をもつ (実際やってみる) 自分の至らぬ点と 学習法がつかめる 欠点を意識し、支 援・助言を得なが ら自ら完遂できる 自動化され、当た り前にできる(他へ 意識を向けられる) →認知・認識 →現場で発揮・定着 特定の文脈・環境下 を前提とせず、多様な パターンで応用できる 入門者を育てる 一人前を育てる →洗練・伝授 熟練者を育てる 後進育成が できる(指導、 助言、支援) ここの人材育成支援こそ重点課題