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Rで広告効果のモデリング 2023.04.22 第105回R勉強会@東京

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Introduction • 生息地:二子玉川 • 広告(マーケティング)系の分析屋 • Python畑にRを(無理やり)普及中 • Meta主催のオンラインhackathon(2022年9月〜11月開催)に参加 • 運用苦手なSNSたち・・・ • Twitter • LinkedIn

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Marketing Mix Modeling(MMM)とは? • 各広告の投下予算を説明変数、KPI(売上、コンバージョン等)を目的変数とする広告効果のモデリン グ • 広告の作用(Ad-Stock, Diminishing Returns)を考慮している 1. 残存効果(Ad-Stock) • 投下した広告の効果がどのくらい持続するか? 2. 飽和効果(Diminishing Returns) • 広告がもたらす効果の限界

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Marketing Mix Modeling(MMM)は何が嬉しいか? • 実行可能性 • 集計データ(日次や週次の広告予算、各チャネルのimpression/click数)を活用したソリューション → 1st partyデータに比べて入手難易度が低いため、データ収集の観点でのハードルが比較的低い • トラッキングの難しいオフラインチャネル(TV, OOH, DMなど)も含めたモデリングが可能 • アウトプットのバリュー • トータルメディアプランニングができる • チャネルの最適な予算配分が可視化される

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Rで簡単にMMMできちゃう…!

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RベースのMMMパッケージ「Robyn」 • Meta社がOpen Sourceで開発しているRベースのパッケージにより、手軽にMMMを活用することがで きる

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RobynにおけるMMMのアウトプットイメージ

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RobynによるMMMの特徴 1. 広告効果の変換 • Ad-Stock/Diminishing Returnsの性質を描く確率分布を用いてデータを加工 • Ad-Stockの変換:商品特性や広告効果の特性に基づき分布を選択 2. 時系列要素の取り扱い • トレンド、休日(祝日)、季節性の要素を付与 3. モデル • 各変数の線形結合 • チャネル間の相関(多重共線性)への対処 4. シミュレーション • モデリングで最適化された係数・ハイパーパラメータによる最適予算配分、各チャネルでの KPIを可視化 • ビジネスケースに基づき、柔軟なシミュレーションが可能 5. Decomp.RSSD • Robyn独自の評価指標 • ビジネス的妥当性の高い結果を出すことができる

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RobynによるMMMの特徴 – 1. 広告効果の変換

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RobynによるMMMの特徴 – 2. 時系列要素の取り扱い • Meta Prophetにより処理された時系列効果(休日、季節性、トレンド)をモデルに含 めることができる • データ:祝日とその年月日の一覧を使用 ※Robynのフォーマットでは、`country`列を追加し、どの国の休日体系を利用するかを指定する必要があ る • 加法モデルにフィッティングし、各種効果の推定値を算出 • その他理論面の詳細は[2][3]を参照 DATE holiday country year 2020/01/01元日 JP 2020 2020/01/13成人の日 JP 2020 2020/02/11建国記念の日 JP 2020 2020/02/23天皇誕生日 JP 2020 2020/02/24休日 JP 2020 2020/03/20春分の日 JP 2020

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RobynによるMMMの特徴 - 3. モデル • 以下変数を線形に結合 1. チャネルごと広告投下予算(Ad-Stock, Diminishing Returns変換済み) 2. 時系列要素(休日、季節性、トレンド) 3. その他 (マーケティング予算が発生しない活動、マクロ経済的要素) • チャネル間の相関(多重共線性)に対処するためのリッジ回帰を実装

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RobynによるMMMの特徴 - 4. シミュレーション • モデリングによって最適化されたハイパーパラメータ・係数をもとに、過去の予算配 分とそれに基づくKPIの変化をシミュレート • ビジネスケースに基づき、柔軟なシミュレーションが可能 • 各チャネルのアロケーション減少率・増加率の制限 • 合計予算を特定の値に指定した時のアロケーションとKPIの推定値

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RobynによるMMMの特徴 - 5. Decomp.RSSD

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実務における使い勝手 • メリット • 分析者用のドキュメントとサンプルスクリプトが整備されており、わりとすぐ使える • 結果のビジュアライズが綺麗、そのままレポーティングに使いやすい • モデル選択の評価指標Decomp.RSSDがビジネス活用しやすい • ソースコードにアクセスでき、プロセスがブラックボックス化しにくい • デメリット • 結果の妥当性に関するモラルが求められる • 柔軟に調整できすぎて、提案側に過剰に都合の良い結果にならないよう注意が必要 • モデルがリッジ回帰かつインプットデータが基本的に少量のため、説明変数の数の制約を受けやすい • 実行時間がかかる

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MMM/Robynの課題 • MMMに関する課題 [5] • データに関する制約 • 少量データでの実施を想定した上で推定値の妥当性を担保できるようなモデル実装 • 蓄積できるデータの期間が限定的な場合の汎化性能の担保 • セレクションバイアス • 広告に接触していない潜在的な要素をモデルに組み込めない • ファネルの考慮 • 広告チャネルにはファネル特性(バナーや TVは認知拡大向け、検索広告や DMは検討層をコンバージョンに至らせる役割な ど)がある • 現状のMMM(及びRobyn)では、それらを全て同等に評価してしまっている • Robynに関する課題 • 効果検証を含めたソリューションとしての展開

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参考 [1] Robyn https://facebookexperimental.github.io/Robyn/ [2] Taylor SJ, Letham B (2017). “Forecasting at scale”. PeerJ Preprints 5:e3190v2 https://peerj.com/preprints/3190/ [3] Prophet入門【理論編】Facebookの時系列予測ツール https://www.slideshare.net/hoxo_m/prophetfacebook [4] Decomp RSSD: Optimizing for Politics https://getrecast.com/decomp-rssd/ [5] David Chan & Mike Perry (2017). “Challenges And Opportunities In Media Mix Modeling”. research.google.com. https://research.google/pubs/pub45998/ ※Robyn関連のドキュメント: • Webページ:https://facebookexperimental.github.io/Robyn/ • ソースコード:https://github.com/facebookexperimental/Robyn • ユーザーコミュニティ:https://www.facebook.com/groups/954715125296621

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Enjoy!