Slide 1

Slide 1 text

私たちが取り組んできたアクセシビリティと これから取り組んでいくアクセシビリティについて 森田 雄 / 株式会社ツルカメ 2024年5月18日 アクセシビリティの祭典2024

Slide 2

Slide 2 text

森田 雄について • 東芝EMIやマイクロソフト、ビジネス・アーキテクツなどを経て、2010年、株式会社ツルカメを 設立し代表取締役社長に就任。インフォメーションアーキテクト。UXデザイナー。アクセシビリ ティ、ユーザビリティのスペシャリスト。 • 2017年より一般社団法人 Evolve Art & Design Japan理事。2008年より広告電通賞審議会 選考委 員/イノベーティブ・アプローチ副委員長。2014年より公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構 幹事/人材育成プロジェクト サブリーダー。 • 内閣総理大臣賞、グッドデザイン賞、Web人賞など受賞多数。 • 主な著書(共著)に「UX侍~スマホアプリでユーザーが使いやすいデザインとは~」など。Web 担当者Forumにて「Web系キャリア探訪」を2023年3月まで連載。 2

Slide 3

Slide 3 text

株式会社ツルカメについて • 「社会のあらゆる視点でのデバイドを解決するデザイン会社」として2010年に設立 し、現在15期目です。 • 近年は、エンタープライズ企業のデザインシステム策定、グローバルサービスの情 報アーキテクチャ設計、SaaSサービスの事業開発伴走、 BtoB業務システムの設 計・デザイン、サブスクサービス体験設計、…などやっています。 • 社長と専務だけの零細企業ですが、どうにかこうにか生きています。もっと社会に 必要とされたいので、何でもご相談ください。 3

Slide 4

Slide 4 text

私たちが取り組ん できたアクセシビ リティ • ……といいつつ、弊社は特にアクセシビリティ 専業というような会社ではないので、これと いって言えるようなことはないような…… • とりあえず、ツルカメというより、森田が取り 組んできたことも含めて捻り出してみます。 4

Slide 5

Slide 5 text

技術評論社 Web Site Designで 「実践アクセシブルHTML」を連載をしていました。 Vol.8 2003/6/17発売、Vol.9 9/17発売、Vol.10 2004/3/26発売 画像出典:https://gihyo.jp/ 5

Slide 6

Slide 6 text

第1回は「altはつけるだけじゃなくて」という記事で、 alt属性の話だけで12ページでした。 この記事の原稿はCC BY 4.0で公開しており、現在でも各社のアクセシビリティガイドライン等からご 参照頂いております。ありがたいことです。 https://yuugop.com/articles/practicalaccessiblehtml/pah01.html 6

Slide 7

Slide 7 text

2007年2月、NPO法人日本ウェブ協会 設立 副理事長として参画し、アックゼロヨン・アワードを運営 • 「日本語のウェブの質を向上させよう」がスローガンのNPO団体。 • 特にアクセシビリティの啓もう活動に力を入れていて、アクセシビリティがんば るとダサくなる、カッコ悪いサイトになる、という当時ありがちだった風潮(ま あ今なお根強いですが)を払拭すべく、アクセシビリティを重点審査項目に加え たクリエイティブアワード「アックゼロヨン・アワード」を主催。 • 後援団体として外務省、総務省、厚生労働省、経済産業省、文部科学省、環境省、 国土交通省が名を連ね、グランプリには同時に内閣総理大臣賞が授与されるとい う、なかなか強いアワードだったと自負しています。 • 日本ウェブ協会自体は2016年に解散(僕は2009年まで参画)したが、2015年、日 本Webソリューションデザイン協会が「日本Web協会」に改称するかたちで、意 志は存続している模様。 7

Slide 8

Slide 8 text

2010年、2011年、だれもが使えるウェブコンクール 実行委員会 統括ディレクターとして参画 • NPO法人ハーモニー・アイ主催 • 先述のアックゼロヨン・アワードとはうってかわって、クリエイティブアワード感は特になくて、 むしろアクセシビリティアワード感のど真ん中。 • 審査委員会に、視覚障害や上肢障害の当事者が参画していて、アクセシビリティの取り組みを正 しく評価し、継続するモチベーション向上を図るといった狙いがありました。 • アワードそのものだけでなく、応募促進・集客のためのセミナーイベントも開催していました。 ものすごい手弁当感満載で、関係者みんなでワイワイがんばっていた思い出。 8

Slide 9

Slide 9 text

2023年8月、 改正障害者差別解消法に関するセミナーを企画・運営 • 公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 デジタ ルマーケティング研究機構 主催。 • この団体は、主に広告主企業によって構成されて いるが、2024年4月1日の改正法施行まで半年切っ たけど、何かしてますか?という問いかけを積極 的にしていくべきだろうと考え、企画し、運営を 主導。 • このセミナーでは、東大先端研 福島智研究室の大 河内直之さんにも登壇して頂き、会員社の広告主 企業のウェブサイトを閲覧して、サイト内を探索 できないありさまを実演してもらいました。 森田による講演のアーカイブはYouTubeで公開しています。 https://www.youtube.com/watch?v=2gESGUHjUCs 9

Slide 10

Slide 10 text

マイナビ出版 Web Designing 2024年6月号 特集「Webアクセシビリティ最前線」に出まくり 2024/04/18発売 画像出典:https://book.mynavi.jp/ 10

Slide 11

Slide 11 text

ナビゲーター的な立ち回りで、 3つの対談を企画し、実施し、考察した 16ページに渡る特集記事の全ページにおいて、僕の名前か顔かがひたすら載っているという、登場しまくり なやつでした。非常に面白い内容になっていると思いますので、是非お読みください。 画像出典:https://x.com/WD_editors 11

Slide 12

Slide 12 text

• 2000年から2009年まで、株式会社ビジネス・アーキテ クツで社員および取締役社長代行代行を務めましたが、 その間もだし、 • 2010年から現在に至るまで、株式会社ツルカメで代表 取締役社長を務めておりますが、こちらにおいても、 • 数多の、アクセシビリティを踏まえたフロントエンド 実装やデザインディレクション。 • そもそも要件として特に求められていなくても、そう したことを当たり前のこととしてやって納品する。 • もちろん求められれば、アクセシビリティガイドライ ン策定、JIS試験の設計やディレクションなども実施。 • …といったことを、淡々とやってきました。 そもそも日常的な取り組みとして 12

Slide 13

Slide 13 text

• 2013年から2019年まで「宣伝会議 Webデザイン・ディレ クション基礎講座」の講師を務めましたが、この講座の中 で、「Webサイトをどう表示するかは閲覧者側に裁量があ る。スクリーンリーダーでの閲覧を考慮せよ」と、ずっと 言い続けてきました。 • 2021年に、インターネット・アカデミー「UI/UX上級講 座」のカリキュラム・教材を、株式会社まぼろしの松田直 樹さんと開発しましたが、「UXデザインの考え方」の中に 「アクセシビリティ」の章を設けました。 当たり前なので、淡々と 13

Slide 14

Slide 14 text

これからのアクセシビリティの取り組み 技術面では、代替テキストに関して、画像単体の内容の自動記述はわりと普及しつつありますが、 今後はさらに、前後文脈を加味した値が自動で挿入されるようになることに期待しています。 14 私および弊社としては、今までと変わりなく、淡々と、アクセシビリティを踏まえたデザイン 活動に従事していくことでしょう。 我々自身の歳のこともあいまって、もはや自分たちのためだといっても過言ではなく、それを お金を頂いてやれるのだから、ありがたいことこの上ありません。

Slide 15

Slide 15 text

やっててよかった アクセシビリティ • 以上、お粗末様でした。 • ご清聴ありがとうございました。 15