Ray でPHP のデバッグをちょっと快適 にする 2025/2/26 第173 回 PHP 勉強会＠東京 @muno_92 1

自己紹介 X ( 旧Twitter): @muno_92 趣味: カンファレンススタッフ PHP カンファレンス名古屋2025 ( 当日) PHPerKaigi 2025 ( コア) PHP カンファレンス小田原2025 ( コア) PHP Conference Japan 2025 ( 実行委員) 2

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デバッグどうしてますか？ print デバッグ Xdebug PsySH Debugbar etc 5

こんな時ありませんか？ ブレークポイントで止めずに一気に処理を流したいが、変数の中身 やどこを通ったかは確認したい ログは見やすく表示されて欲しい ( 色々な理由があって) Xdebug を使えない 6

こんな時ありませんか？ ブレークポイントで止めずに一気に処理を流したいが、変数の中身 やどこを通ったかは確認したい ログは見やすく表示されて欲しい ( 色々な理由があって) Xdebug を使えない ↓ Ray はどうでしょう？ 7

Ray ならこんな事ができます ray('Hello'); ray(['a' => 1, 'b' => 2]); 8

目次 Ray とは 使い方 Ray の仕組み 便利な機能 まとめ 9

Ray とは デバッグ結果を表示するデスクトップアプリ 有償 (4,566 円/ 年) 。お試し可能 対応OS Windows / Mac / Linux 対応言語 PHP / JavaScript / Bash / Go / Ruby 仕組み( 後述) 的に他の言語でも使えそう https://myray.app/ 10

使い方 11

セットアップ 1. デスクトップアプリをインストール 2. ray() をPC 共通 or プロジェクト単位でインストール PC 共通 composer global require spatie/global-ray global-ray install プロジェクト単位 composer require spatie/ray https://myray.app/docs/php/vanilla-php/installation 12

ログの出力 ray() これだけで十分便利 配列・オブジェクトは折りたたみ・展開可能 色を変更可能 (green / orange / red / blue / purple / gray) ray("It's green")->green(); 13

PhpStorm と連携 ログのファイル名をクリックするとPhpStorm で該当ファイル・該 当行を開いてくれる 便利 14

仕組み 15

シンプル Ray アプリがポート23517 番で待ち受け ~ > lsof -i:23517 COMMAND PID USER FD TYPE DEVICE SIZE/OFF NODE NAME Ray 45800 ******* 50u IPv6 0xd2f89e7cd65af8a 0t0 TCP *:23517 (LISTEN) プログラムからlocalhost:23517 にPOST curl_exec($curlHandle); https://github.com/spatie/ray/blob/441f904ae89e825a18d11e2e5 819a60a1c7e632a/src/Client.php#L84 16

つまりコンテナを使った開発では そのままだとホスト側のアプリに繋がらない 設定ファイル(ray.php) でPOST 先を切り替える必要あり return [ 'host' => 'host.docker.internal', 'port' => 23517, 'remote_path' => null, 'local_path' => null, ]; https://myray.app/docs/environments/docker 17

適切な形式でPOST さえすればログ出力可能 { "uuid": "ca539a10-bfd5-3e5a-6271-0c4a95612132", "payloads": [ { "type": "custom", "content": { "content": "hello world!", "label": "HTML" }, "origin": { "function_name": "test", "file": "/home/user/projects/test-project/test.php", "line_number": 16, "hostname": "my-hostname" } } ], "meta": { "php_version": "7.4.16", "php_version_id": 70416, "ray_package_version": "1.20.1.0" } } https://myray.app/docs/developing-ray-libraries/payload 18

便利な機能 19

表示を見やすくするしてくれる機能 指定形式の文字列を配列同等の折りたたみ表示に ray()->json('JSON形式の文字列') ray()->xml('XML形式の文字列') ray()->carbon(Carbonインスタンス) 20

デバッグ時に便利な機能 ray()->backtrace() ray()->if(条件式)->text('ログ') 条件式がtrue の場合のみメソッドチェーンで繋げた処理が実行さ れる ray()->once('ログ') ループの最初の一回にログ出力を限定できる ray()->notify('通知メッセージ') デスクトップ通知 21

計測 ray()->measure(); // 何か重い処理 ray()->measure(); // 何か重い処理 ray()->measure(); 22

まとめ Ray を使うとデバッグログをデスクトップアプリから見やすい形式 で確認できるようになる 色々便利な機能はあるが、シンプルに ray() 関数を使うだけでも十 分便利 PHP で開発する際のデバッグツールの選択肢に加えてみるのもアリ ではないでしょうか 23

ご清聴ありがとうございました 24

補足 (ray 関数の削除忘れ防止) ray() を削除するRector のカスタムルール https://myray.app/docs/php/vanilla-php/automatically-remove- ray-calls ray() の削除忘れ検知 PHPStan https://myray.app/docs/php/vanilla-php/phpstan 検知用公式パッケージ https://myray.app/docs/php/vanilla-php/x-ray 25

補足 ( リモートサーバーから使う場合) SSH 接続情報を設定すれば使用可能 https://myray.app/docs/environments/remote 26

補足 (WSL から使う場合) 下記①〜③のいずれかの方法で使用可能（公式推奨は①・②） Windows に特定のIP を設定した上でRay の通信先に設定 ① 固定IP を振る ② DHCP Reservation を設定 ③都度都度Windows のIP アドレスを設定 https://myray.app/docs/environments/windows#wsl2 27