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EMがマジ価値を届けきる ために考え⾏動したこと 〜freeeカードチームの歩み〜 mattsun 2024年6⽉1⽇

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  いきなりですが、質問です EM(Engineering Manager)な⼈、これからEMになりたい ⼈?󰢧

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  EM(Engineering Manager)としてどのような姿を⽬指しま すか?🤔 あるいは、⾝近なEMにはどのような姿を⽬指してほしいです か?🤔 いきなりですが、質問です

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  EM(Engineering Manager)としてどのような姿を⽬指しま すか?🤔 あるいは、⾝近なEMにはどのような姿を⽬指してほしいです か?🤔 👉2年間、EMのロールを担った私なりの考えを⽰します いきなりですが、質問です

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5 mattsun
 freeeには、2022年入社。
 新卒でNTTコミュニケーションズ入社。ECサイ ト開発、新規事業開発などに従事。
 2017年にシリコンバレーでEngineerとしてイ ンターン。「良いチームの大切さ」を実感し、EM を志す。
 ⽀出管理 カードチーム エンジニアリングマネージャー

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  本発表における「EM」が指すもの ● 狭義のEM定義 = 下図のうち、ピープルマネジメント中⼼ ○ 私がこの役割だけ担ってきたというわけではありません。いわゆ る「プレイングマネージャー」を担ってきました。本発表では、 「プレイヤーとしての動き」は扱わないということです。 ● この考えに⽴つと、EMは、直接プロダクト開発する役割ではなく、 チームやメンバーへアプローチする役割。どんな⾏動をすればイン パクトが出せるだろうか? 広⽊ ⼤地さん「エンジニアリングマネージャ/プロダクトマネー ジャのための知識体系と読書ガイド」 より、⼀部改変    

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  freeeカードチームの歩みと、私の役割 2022.01 2023.01 2024.01 プロダクト リリース チームに馴染む EMを担い始める = 1チームをリード チーム編成 ‧チーム⽴ち上げ カードの追 加発⾏ WEBでカード 申込完結 ポイント 決済後に領収 書提出通知 バーチャル カード freeeカード で経理 カード発⾏上 限数の拡⼤ 管理画⾯UI の刷新

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  1. チームに馴染む 2. チームをリード 3. チーム編成、新チーム⽴ち上げ ⽬次

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  1-1.信頼獲得のため、強みを活かす ● 強みを活かす = 愚直にインパクトを出す ○ 初⽇にスクラムマスターを引き受けた ○ Goによる開発 ○ 仕様理解⼒‧⾔語化⼒

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  1-2.関係構築のための、ゆるふわ ● すべては関係構築から始まる ● 1on1 ○ 最初はゆるふわ ○ メンバーに興味を持つ、⾃分を開⽰する ● freeeの雰囲気 ○ 気軽に1on1しようね、って認識 ■ EMとメンバーのペアに限らず、メンバー同⼠とか、別ロールの メンバーとか気軽に予定⼊れてOK ○ やりすぎ1on1 ■ 新たにチームにjoinしたメンバーと既存メンバーは、最初多めに 1on1しようね、って考え⽅がある

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  1. チームに馴染む 2. チームをリード 3. チーム編成、新チーム⽴ち上げ ⽬次

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  2.チームをリード チームの状態から考える 1. やってみせ。まず少し変えてみる 2. フィードバック。GoodもMottoも 3. メンバーの衝突へ向き合う 4. 向き直り 5. プロダクト‧ユーザーを知る ryuzeeさん「⼈を集めたからといってすぐ機能するわけじゃないという話」

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  2-1.やってみせ "やってみせ、⾔って聞かせて、させてみせ、ほめ てやらねば、⼈は動かじ" ● 今より少し良い状況は、体験してみないとわからなかったりする ● ずっと「⾃分がやる」だとチームの成⻑は望めないが、特に「チー ムの形成期」においては、まずやって⾒せるのは⼤事だと考えた ● 現状よりも少し良い状態、1歩1歩着実な変化を⽬指す

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  2-2.フィードバック ● 当初は、次のように考えていた ○ Goodは、みんなの前で ○ Mottoは、個⼈に対して個別に伝える ● ⽂化‧雰囲気をつくるためには、Mottoすらみんなの前で即座に伝える ことも⼤切では?! ○ 🙁個⼈を責める ■ 例: xxさん、期⽇通りにタスクを終わらせなきゃだめだよ。 ○ 😄⾏動に対して「私は違うと思う。なぜなら〜〜」 ■ 例: このPRのサイズが⼤きすぎませんか?(=⾏動)なぜなら、レ ビュー負荷も⾼いし、タスク完了までのリードタイムも⻑くなると 思うので。

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  2-3.メンバーの衝突に向き合う ● チームの成⻑にあたって、必ず衝突はある。 ● チームの振り返りで話題に上げた a. 「個⼈vs個⼈」ではなく、「課題vsチーム」の構図にする b. 前提を合わせる、事実→考えの順で場に出す ● 状況の例: AさんとBさんの意⾒が対⽴して、議論ではなく、⼝論に なってしまった ○ 🙁AさんBさん、どちらが悪いのか追求する ○ 😄チームとして建設的な議論をするために、どういうやり⽅が取 れるだろうか?その改善策を考えるために、あの場はなぜ「⼝ 論」が起きたのか原因深堀りしてみる

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  2-4.向き直り ● Weeklyの振り返りでは短い⽬線で着実な改善を⽬指しているが、も う少し⻑い⽬線でチームのありたい姿をあわせる ● チームでこういった議論をするのは難しく、ファシリテーション⼒ が問われる。切り⼝をベースに議論を進める。 向き直りと振り返りをうまく活用して成 長していったチームの物語

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  2-5.プロダクト‧ユーザーを知る ● マジ価値のためには必須 ○ PdMから市場の状況やプロダクトの⽅針を聞く ○ ユーザーインタビューに参加 ○ スプリントレビュー(Weeklyのデモ)の場に、ステークホルダー を呼ぶ ○ プロダクトKPIをみる   などなど いわゆる「PdM=考える⼈」「Eng=つくる⼈」みた いな分離をしすぎずに、互いに理解‧協働しながら プロダクト開発していけるような場作り

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  1. チームに馴染む 2. チームをリード 3. チーム編成、新チーム⽴ち上げ ⽬次

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  3.チーム編成、新チーム⽴ち上げ ● ⼀般的に、安定して機能するチームとなるには時間がかかる。ゆえに、基 本的にはチームは変えない⽅が良いと考える。 ○ ⼀⽅で、環境は変わるもの。異動‧採⽤‧組織変更など。 ● 問:このような状況下で、機能するチームにするためにどうすべきか? ● Whyから⾔語化し、チーム‧メン バーと共に考えた ● どのように進めるか(ロードマッ プ)を⽰しながら詰めていった

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  3-1.チーム編成と、分割2ヶ⽉後の振り返り ● チーム分割前に「期待すること」「懸念点」を洗い出してみた ○ 対策を考えきるまではできなくとも、懸念点を挙げたことで不安が減った ● 分割後には ○ 最低限、機能しているかを意識した ○ 2ヶ⽉後に振り返りを実施

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  3-2.新チーム⽴ち上げ:関係構築 ● 振り返りで関係構築 ○ Good:感謝、良かったこと ○ News:気付いたこと、発⾒ ● 想い:今のチームでKPTをすると「Problem」に⽬がいきがち。 ○ 感謝とかをちゃんと取り上げられるチームにしたい ○ そのため、Goodは時間を使って全項⽬を読み上げた

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  3-3.新チーム⽴ち上げ:トレードオフスライダー ● 状況 ○ 期⽇も、スコープもモリモリ! ○ ビジネス上も重要度が⾼い!! ● にもかかわらず、チームは⽴ち上げたばかり‧‧‧😭 ● ⼤切にすべきこと、優先度を落として良いこと、そ の理由状況がチーム内で共通認識としてもてた ○ 個別判断をチームでスムーズに実施できた ○ 迷いがなくなった

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  まとめ 1. 強みを活かして信頼獲得、関係構築 1.1. Goでの開発、仕様理解‧⾔語化、スクラムマスターをやってみた 1.2. ゆるふわ、⾃⼰開⽰ 2. EMを担いはじめたころ、チーム状態から考える 2.1. やってみせ 2.2. メンバーの衝突に向き合う 2.3. フィードバック。GoodもMottoも。 2.4. 向き直り 2.5. プロダクト‧ユーザーを知る 3. チーム編成、新チーム⽴ち上げ 3.1. チーム分割‧分割後のふりかえり 3.2. 振り返りで関係構築 3.3. トレードオフスライダーで⽬線合わせ

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  冒頭の質問 ● EMとして「なりたい姿」とは? ● 狭義のEMは、直接プロダクト開発する役割ではな く、チームやメンバーへアプローチする役割。 ○ どのようなインパクトを出せばよいのだろうか 🤔

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  現時点の⾃分の答え ● EMとは、よりマジ価値を届けきる「チーム‧個⼈」 に近づけるために、成⻑⽀援したり、環境を整える 役割 ● プロダクトやチームの状況に応じて、少し先を⾒据 えてチーム‧個⼈が「チームミッションを達成」し やすくなるようにアプローチすることが⼤切

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  余談:freeeのEMの定義‧責務 社内資料:freee developers 役割の⼀覧

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  余談:freeeのEMの責務と、⾏動例とのマッピング ● Team build ○ 3.チーム編成、新チーム⽴ち上げ ○ 3-1チーム分割‧分割後のふりかえり ● Team & Culture Management ○ 2-2.メンバーの衝突に向き合う ○ 2-4.向き直り ○ 2-5.プロダクト‧ユーザーを知る ○ 3-2.振り返りで関係構築 ● People Management ○ 2-3.フィードバック。GoodもMottoも。 ○ 3-3.トレードオフスライダーで⽬線合わせ

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