Slide 1

Slide 1 text

πʔϧɾϓϥΫςΟεͷಋೖͱਁಁʹ͓͚Δ՝୊ͱରࡦ -*/&גࣜձࣾ $PNNVOJDBUJPO4FSWJDF*OUFHSBUJPOࣨ 43&݉ 5FDI-FBET NBSV !NBSVMPPQ 5FDI'FFE&YQFSUT/JHIU

Slide 2

Slide 2 text

1. 2. 3. 4. 成長し始めたSRE組織での課題 解決のための発想 私たちがやっていること まとめ

Slide 3

Slide 3 text

LINEスタンプなどにフォーカスするSREチームの歴史 年 SRE専任の人数 担当プロダクト SREing活動 2019 0 N/A SWEsがSREing 2020 1 LINEスタンプ SREsとSWEsで一緒に 2021 2 LINEスタンプ SREsがリード 2022 3 LINEスタンプ、ウォレットタブ、ホームタブ SREsがリード 2023 4 LINEスタンプ、ウォレットタブ、ホームタブ SREsがリード

Slide 4

Slide 4 text

SRE専任の人数によるSREing活動の変化 SREs SWEs - 設計やコードのレビューで常にSWEsと一緒 - 担当できるプロダクト数に限りがある SREsが0〜1⼈

Slide 5

Slide 5 text

SRE専任の人数によるSREing活動の変化 SREs SWEs - 設計やコードのレビューで常にSWEsと一緒 - 担当できるプロダクト数に限りがある SREs SWEs 導入 - SREs内で開発が素早く進む - 複数のプロダクトに横展開できる SWEs2 導入 SREsが0〜1⼈ SREsが3⼈〜

Slide 6

Slide 6 text

SRE専任の人数によるSREing活動の変化 SREs SWEs - 設計やコードのレビューで常にSWEsと一緒 - 担当できるプロダクト数に限りがある SREs SWEs 導入 - SREs内で開発が素早く進む - 複数のプロダクトに横展開できる SWEs2 導入 破壊的な大きな変更は後回しになりがち。 横展開する余裕が少なく、サイロ化しがち。 検討段階で開発者(SWEs)の声を拾いきれない。 変化が早すぎ・劇的すぎて、SWEsが疲弊する。 SREsが0〜1⼈ SREsが3⼈〜

Slide 7

Slide 7 text

SRE専任の人数によるSREing活動の変化 SREs SWEs - 設計やコードのレビューで常にSWEsと一緒 - 担当できるプロダクト数に限りがある SREs SWEs 導入 - SREs内で開発が素早く進む - 複数のプロダクトに横展開できる SWEs2 導入 破壊的な大きな変更は後回しになりがち。 横展開する余裕が少なく、サイロ化しがち。 検討段階で開発者(SWEs)の声を拾いきれない。 変化が早すぎ・劇的すぎて、SWEsが疲弊する。 サイロ化とビルドトラップのトレードオフ SREsが0〜1⼈ SREsが3⼈〜

Slide 8

Slide 8 text

どうやって解決するか?

Slide 9

Slide 9 text

どうやって解決するか? そうだ、ヒトの進化の歴史を思い出そう(?)

Slide 10

Slide 10 text

なぜ、ヒトの進化仮説に注目するのか? ヒトは、様々な淘汰圧に対して、適応しながら発展してきた ヒトの進化

Slide 11

Slide 11 text

なぜ、ヒトの進化仮説に注目するのか? ヒトは、様々な淘汰圧に対して、適応しながら発展してきた 他の種、特に霊長類と比較して、何が差別化要因となったか ヒトの進化 進化仮説とは?

Slide 12

Slide 12 text

なぜ、ヒトの進化仮説に注目するのか? ヒトは、様々な淘汰圧に対して、適応しながら発展してきた 他の種、特に霊長類と比較して、何が差別化要因となったか ヒトの進化 進化仮説とは? SREing適用時の解決方法のヒントがあるかもしれない! SREingとヒトの進化仮説

Slide 13

Slide 13 text

ヒトの進化仮説の例 • ハイブリット化仮説(Hybridization Hypothesis) • 他のヒト属の種と交雑することで遺伝的多様性が増し、異なる能力や特性を持つ個体の発生や、感染 症への抵抗力が向上し、集団生活における生存に寄与したとするもの。 • 社会的脳仮説(Social Brain Hypothesis) • 大きな社会的な集団で生活することで、社会的な相互作用と認知能力が向上し、協力や競争・対立に よって脳が発達し、役割分担などの社会性を得て効率的に生存したとするもの。 • 持久走仮説(Endurance Running Hypothesis) • 霊長類の中でも特徴的な長距離を走行できる能力に着目し、獲物を狩ることができることで肉食化し 、摂取するエネルギー総量の向上により脳の発達に繋がったとするもの。 • 料理仮説(Cooking Hypothesis) • 牛が草を食べるように、ヒトは料理したものを食べるように進化したという仮説。消化吸収効率の向上 により脳が発達し、行動範囲も広がったとするもの。 • etc なお、これらの仮説は相互に関連し、補完し合っているようです。

Slide 14

Slide 14 text

ヒトの進化仮説から得られたヒント 異なる能力や特性を持つ個体でチームを組織し、 ハイブリット化仮説

Slide 15

Slide 15 text

ヒトの進化仮説から得られたヒント 異なる能力や特性を持つ個体でチームを組織し、 協力と対立ができる集団で役割分担して効率的に ハイブリット化仮説 社会的脳仮説

Slide 16

Slide 16 text

ヒトの進化仮説から得られたヒント 異なる能力や特性を持つ個体でチームを組織し、 協力と対立ができる集団で役割分担して効率的に 新しい知識や技術などの導入や改善の総量を増やし ハイブリット化仮説 社会的脳仮説 持久走仮説

Slide 17

Slide 17 text

ヒトの進化仮説から得られたヒント 異なる能力や特性を持つ個体でチームを組織し、 協力と対立ができる集団で役割分担して効率的に 新しい知識や技術などの導入や改善の総量を増やし 導入や改善されるツールやプラクティスの消化効率をあげる ハイブリット化仮説 社会的脳仮説 持久走仮説 料理仮説

Slide 18

Slide 18 text

SRE専任の人数によるSREing活動の変化 SREs SWEs SREs SWEs 導入 SWEs2 導入 - 異なる能力や特性で協力 - 導入されたツールやプラクティスの消化効率が良い - 役割分担をして効率的 - 導入や改善の総量が多い

Slide 19

Slide 19 text

SRE専任の人数によるSREing活動の変化 SREs SWEs SREs SWEs 導入 SWEs2 導入 - 異なる能力や特性で協力 - 導入されたツールやプラクティスの消化効率が良い - 役割分担をして効率的 - 導入や改善の総量が多い どのように両立させるか?

Slide 20

Slide 20 text

その1:関係性を変える(中・長期的な改善) SREs LINEスタンプ ウォレットタブ ホームタブ - 各プロダクトに明確にSREsをそれぞれ埋め込む(Embedded) - SWEsとSREs、異なる能力や特性で協力 - 各プロダクトの課題を集約して解決&知見の共有 - 導入や改善の総量を増やす - SWEやSREといった役割分担はそのまま - 役割を明確にし、オーナーシップを取りやすく 知見や課題

Slide 21

Slide 21 text

その2:導入のアナウンス方法を変える(短期的な改善) 導入されたツールやプラクティスの消化効率向上のために、アナウンス方法の変更 • 以前まで • Slackと週次の進捗報告会議で共有 • 例 “Fluentdの設定を変更し、K8sのEventログをKibanaで検索できるようにしました!” • 現在 • 変更ごとにプレスリリースを発行 • SREs視点のリリースノートではなく、SWEs視点の改善記事 “今まで開発者がPodがKillされた原因を調べようとした時に、K8sに接続してログを見る必要がありました。 また、EventログはClusterに1時間しか保存されないため、必要なログが既になくなっていることがあります。 SREチームでは、それらのログをデータ分析基盤に送信するようにしました。 そのため、K8sに接続する必要なく、Kibanaを使って調査できるようになりました。 例えば、PodがKillされた原因を調べたい場合は、下記のようなクエリを書いてください。” • 毎月、変更点をまとめて共有する会議を設定 • 一ヶ月間に発行されたプレスリリースを紹介 • 一ヶ月間に発生した関連する障害の共有 • 現在進行中のタスクなどの共有 • オープンディスカッション

Slide 22

Slide 22 text

まとめ • 開発者がSREingをやること、SRE専門チームを組織すること、それぞれでメリットデメリットがある • どちらにしても、独りよがりなSREingにならないための工夫が重要 • ヒトの進化仮説についてはトリビア程度に • このスライドは、ChatGPTが頑張ってくれました • ChatGPTとの会話履歴はこちら • https://zenn.dev/maruloop/articles/609d620fc0598b