Slide 1

Slide 1 text

© LayerX Inc. 「転職直後のPMこそ誰よりも泥にまみれろ」 LayerX 秋葉 佑哉 2024/11/6 @estie PM Meetup #3

Slide 2

Slide 2 text

© LayerX Inc. 2 自己紹介 秋葉 佑哉 (あきば ゆうや) 株式会社LayerX バクラク事業部 プロダクトマネージャー プロダクト マネージャー エンジニア 事業開発 略歴 1人目エンジニア兼PdM ギフトEC「TANP」の企画・開発 バックグラウンド ‧広義のプロダクトが好き ‧願いは「最⾼の仲間とともに、愛されるプロダクトを創り続 ける」こと ‧プロダクトを通してあらゆる⼈の可能性を最⼤化したい #ドラム #キャンプ #サウナ #ラジオ #SaaS #Eコマース #新規事業 #⼀級船舶 #宅建⼠ @yuyaki_0618 印刷事業「ラクスル」 部門横断PdM 事業責任者・新規事業立ち上げ バクラク事業部 PdM 立ち上げ、アライアンス系

Slide 3

Slide 3 text

3 © LayerX Inc. 「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げ、 法⼈⽀出管理サービス「バクラク」や企業内業務のデジタル化を⽀援するサービスを提供しています。 事業紹介 バクラク事業 企業活動のインフラとなる法⼈⽀ 出管理(BSM)SaaSを開発‧提供 Fintech事業 ソフトウェアを駆使したアセットマネジ メント‧証券事業を合弁会社にて展開 AI‧LLM事業 ⽂書処理を中⼼とした、LLMの活⽤によ るプロセスのリデザイン

Slide 4

Slide 4 text

© LayerX Inc. 4 本⽇のイベントテーマである「PMは転職後の世界でどう戦うか?」に沿って、 転職して約半年ほどの私が、いちPMとして転職後どのように動いたのかを話します。     ‧PMとして転職後の半年間、どのように動いたか     ‧半年間の動きから得た学びについて 今⽇話すこと 伝えたいこと

Slide 5

Slide 5 text

© LayerX Inc. 5 ● 2023年11⽉末頃から、転職を視野に⼊れて動き始める ● 現職に残るか次のチャレンジを選ぶか決め切る為に1ヶ⽉で53社とコンタクト ● この時点での選択肢 👉 現職 / 独⽴‧起業 / 転職(53社) ● そこから具体的にカジュアル⾯談に進んだのが23社、選考に進んだのは5社 ● 最終的に4社からオファーを頂き、オファー後も複数名社員と⾯談, 会⾷, 業務委託等を通し⾒極め ● 最終的に2社で迷った末に、LayerXのPMとして⼊社を決意(2024年1⽉)   →「最もカオスな環境下で、最速で成果を出して⼤きな波を作っていくぞ 🔥」 次のチャレンジを求め、55の選択肢から選び抜いた転職活動 転職活動の話

Slide 6

Slide 6 text

© LayerX Inc. 6 ⼊社後のエネルギーカーブ 4⽉ 5⽉ 6⽉ 7⽉ 8⽉ 9⽉ 10⽉ ‧⼊社直後から新規領域探索(CPOと⼆⼈三脚) ‧紙芝居を⾼速で作りながら30社/⽉ 以上の顧客  インタビューで解像度を上げまくる ‧最終的に”今はやらない意思決定”をして、  チームは約1.5ヶ⽉で解散する ‧領域をフォーカスして、⾃⾝の得意領域で     徐々に価値を発揮 ‧新規プロダクト企画グループの新設 ‧アライアンス等含め新規⽴ち上げPdMとして活動 ‧基幹チームのPdMとして既存チームに加⼊して、  新規探索を担う ‧既存プロダクトのPdM & プロダクト内の新規探索に  おいて、⾃分の関わり⽅や価値の出し⽅に暗中模索 ⼊社して6ヶ⽉のエネルギーカーブ ‧結果は⼊社直後だけ良かったもののすぐに下落し、そこから⻑い間に渡って低い位置でモチベーション‧パフォーマンスが停滞 ‧成果、パフォーマンスが出せないことによって、エネルギーも低下するという悪いループが回ってしまっていた

Slide 7

Slide 7 text

© LayerX Inc. 7 最初の6ヶ⽉でやって良かったこと ‧とにかく顧客に会って解像度を上げることができたこと  - 6ヶ⽉で93社と話した ‧とにかく社内の⼈と話したこと  - ⼊社3ヶ⽉で50名以上と話した ‧毎⽇顧客要望をみて、プロダクトを触ったこと  - 毎⽇寄せられる数⼗件以上の顧客要望/FBからプロダクト‧顧客解像度をひたすら上げる ‧あらゆる⼿段でドメインへのディープダイブをしたこと  - ⼊社して1ヶ⽉以内に簿記取得。経理系の本を読みまくる。バックオフィス系の⽅と個⼈的に繋がりインタビュー。 ⼊社後6ヶ⽉の動き

Slide 8

Slide 8 text

© LayerX Inc. 8 ‧とにかく顧客に会って解像度を上げることができたこと  - 6ヶ⽉で93社と話した ‧とにかく社内の⼈と話したこと  - ⼊社3ヶ⽉で50名以上と話した ‧毎⽇顧客要望をみて、プロダクトを触ったこと  - 毎⽇寄せられる数⼗件以上の顧客要望/FBからプロダクト‧顧客解像度をひたすら上げる ‧あらゆる⼿段でドメインへのディープダイブをしたこと  - ⼊社して1ヶ⽉以内に簿記取得。経理系の本を読みまくる。バックオフィス系の⽅と個⼈的に繋がりインタビュー。 最初の6ヶ⽉でやって良かったこと ⼊社後6ヶ⽉の動き → 圧倒的解像度なくして、課題を正しく捉え、価値を創り、アウトカムを出すことはできない為、  勉強マシーンと化して、とにかくまず顧客/事業/ドメイン/組織解像度を上げることに注⼒をした

Slide 9

Slide 9 text

© LayerX Inc. 9 ‧最初からあまねく理解して、全体戦略を綺麗に描こうとしたこと  - 最初から全プロダクトを触って、要望を理解して、その上で正しい意思決定をしようとしていた  - 結果的に中途半端になってしまい具体的なアクションに⾄るまで時間をかけてしまった  - 最初だからこそとにかく⾏動量を増やして、FBサイクルを回しながら解像度を上げるべきだった  - 頭を使うことに多くの時間を割いてしまっていた ‧これまでの社内のやり⽅を過度にリスペクトしようとしすぎたこと  - これまでの⾃分のやり⽅を意識的に抑えて、これまでの社内の既存やり⽅をまず踏襲しようとしていた  - これまでのやり⽅はこれまでは正しかったが、今後も最適とは限らないかもしれない  - ⾃分への期待も、フェーズの変化に応じてギアを⼀段上げることだったが  -「 配慮はしても、遠慮はするな 」 最初の6ヶ⽉の反省ポイント ⼊社後6ヶ⽉の動き

Slide 10

Slide 10 text

© LayerX Inc. 10 ‧最初からあまねく理解して、全体戦略を綺麗に描こうとしたこと  - 最初から全プロダクトを触って、要望を理解して、その上で正しい意思決定をしようとしていた  - 結果的に中途半端になってしまい具体的なアクションに⾄るまで時間をかけてしまった  - 最初だからこそとにかく⾏動量を増やして、FBサイクルを回しながら解像度を上げるべきだった  - 頭を使うことに多くの時間を割いてしまっていた ‧これまでの社内のやり⽅を過度にリスペクトしようとしすぎたこと  - これまでの⾃分のやり⽅を意識的に抑えて、これまでの社内の既存やり⽅をまず踏襲しようとしていた  - これまでのやり⽅はこれまでは正しかったが、今後も最適とは限らないかもしれない  - ⾃分への期待も、フェーズの変化に応じてギアを⼀段上げることだったが  -「 配慮はしても、遠慮はするな 」 最初の6ヶ⽉の反省ポイント ⼊社後6ヶ⽉の動き → 解像度が不⾜している中で、どうにか無理やりでも綺麗な答え創っていくことに急いでいた   成果をスマートに出すことにこだわりすぎていて、努⼒の⽅向性を誤っていた

Slide 11

Slide 11 text

© LayerX Inc. 11 ‧成果を出すことを”過度に”焦りすぎない(健全な焦りは必要だと思う) ‧まずとにかく誰よりも⾜を動かして解像度を⾼めること ⼝はほどほどにして⽿と⽬と⾜を動かせ ⼊社後6ヶ⽉の動き 最初の100⽇でもっともしてはいけないことで共通するのが「華麗に ビジョンを語り戦略を策定して期待値をあげること」はしてはいけな い。逆に最初にすべきことはなにか?「勉強マシーンになること。具 体的には資料を読み⼈に会って話を聞きまくる」こと。つまり最初の 100⽇は「⼝はほどほどにして⽿と⽬と⾜を動かせ」ということだ。 最初の100⽇で何をすべきで何をすべきではないか? | miyasaka

Slide 12

Slide 12 text

© LayerX Inc. 12 (PMのイベントなのでPMと添えているけどPM以外も) ‧転職直後はいわゆる無敵のスター状態。  今が最も無邪気になんでも聞ける‧動ける‧話せる状態。 ‧最初のスター状態時に動き回らずに、⽴ち⽌まって  頭ばかり使っているのは⾮常にもったいない ‧綺麗な戦略なんて最初から描けないし、描く必要もない。 ‧なるべく早く、なるべくできるだけ多くの失敗をして、  FBサイクルを回すべき 転職直後のPMこそ誰よりも泥にまみれろ 伝えたいこと 出典:井上雄彦『 SLAM DUNK』第28巻(集英社)

Slide 13

Slide 13 text

© LayerX Inc. 13 そもそもPMは「泥にまみれる」もの 伝えたいこと 出典:井上雄彦『 SLAM DUNK』第28巻(集英社)

Slide 14

Slide 14 text

© LayerX Inc. 14 参考: どん欲に泥臭く「100社ヒアリング」を続ける本当の理由(P4) 羅針盤8 : 実行と戦略をわけない LayerXでいう「戦略」とは綺麗なパワーポイントを指すものではありません。現場を通じて、「業務の課題を理解する」「どんな価値が刺さっているかを理 解する」「不確実なものは営業やヒアリングのプロセスを通じて理解を深めていく」ことを重視します。戦略とはそこで生まれる考察を言語化し、苦渋の思 いで絞った優先度をさします。 プロダクト立ち上げ時 エンジニアが業務を理解 PMM/PdMがまず売ってくる 経理研修で請求書業務を体感 金融のプロとAMプロセスを理解 PdMがニーズ検証のため商談 (バクラク請求書) 福島/牧迫が100社ヒアリング (バクラクカード) 福島が50社ヒアリング 戦略を考える人 / 実行をする人と分けることはソフトウェア企業にとっては致命的な間違い(=ユーザーに使 われないものを作る)につながる。戦略と実行を分けずに、戦略の最終意思決定をするリーダー層こそ最も泥臭 い部分をやる。 PMMがセミナーでリード獲得 私の好きな「LayerX羅針盤」紹介

Slide 15

Slide 15 text

© LayerX Inc. 15 羅針盤16 : 失敗する人が偉い 口では「チャレンジしよう」と言っても、失敗を責める文化であったり、失敗からの学習がなされない文化の会社では、チャレンジという言葉自体が形骸化 します。チャレンジを支える文化、失敗を活かす組織の風土こそ最も大切なLayerXの資産です。 「NoじゃなきゃGo」 「Bad News First」 「人を責めず、仕組みを疑う」 「大きな失敗を防ぐため、小さく失敗しよう」 補完 ここだけ主張しても形骸化 チャレンジの文化は、失敗 からの学習・失敗への態度 とセット 失敗からの学習・失敗への態度 私の好きな「LayerX羅針盤」紹介

Slide 16

Slide 16 text

© LayerX Inc. 16 ● 「LayerX羅針盤」公開しています ● おすすめnote①: 「最初の100⽇で何をすべきで何をすべきではないか?」 ● おすすめnote②: 「強い⼈が転職した途端に活躍できなくなるビジネスイップスを乗り越えるには」 終わり 終わり 各ポジション募集しております