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働き方のプロトタイピング 伊原 力也 / BA 2016.07.24 @ Adobe Design Jimoto vol.2 in 渋谷

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@magi1125 • BA(ビジネス・アーキテクツ) • シニア・インフォメーションアーキテクト • HCD-Net認定 人間中心設計専門家 • ウェブアクセシビリティ基盤委員会 WG1委員 • 共著「デザイニングWebアクセシビリティ」
 監訳「コーディングWebアクセシビリティ」 • クリエイティブユニットmokuva • 東京生まれ東京育ち、渋谷には週3で通い

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今日お伝えしたいこと • 働き方のプロトタイピングとは? • 受託側と事業側のどちらでもないスタンスがある • 自分の役割とやり方を適切に選んで「早く帰る」

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受託側と事業側の
 どちらでもないスタンス

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いまの働き方 • UXとかUIとかのデザインをしています • 会社にはほとんど出社していません • 出社してても机にはほとんど座っていません

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担当プロジェクトの割合 事業会社常駐 50% 受託案件B 30% 受託案件A 20%

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事業会社常駐でやっていること • ユーザー調査、コンセプト立案、プロトタイピング • 打ち合わせへの参加、ファシリテーション、立ち話 • 月2回リリースでの継続的な改善 • 他アプリのレビューや、設計プロセスの提案 • 月額定額制、ベストエフォート • 1年半ほど継続中

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受託案件でやっていること • まずは要件定義 • それ以降はさっきとだいたい一緒 • やっぱり会社の自席にはあんまりいない • 一括請負 • 3ヶ月~半年で区切り

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よく言われる「受託と事業会社の違い」 • 仕事のスタイル • 受託側:様々な業種や案件が並行して進む • 事業側:いちサービスにじっくり取り組む
 • アウトプット • 受託側:Webやアプリなど対象物が固定されがち • 事業側:サービス周囲の様々なものが対象

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よく言われる「受託と事業会社の違い」 • 進め方 • 受託側:課題を受け、イチから作り、納期に追われる • 事業側:課題を設定、少しずつ改善、目標に追われる
 • 成果 • 受託側:知りにくい(納品で区切り、追いにくい) • 事業側:逃げられない(区切りなく、追い続ける)

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良いとこどりできないのか? • 受託の面白さ「視野の広がり」 • 様々な業種や案件の経験 • 長年の歴史を短期間で吸収
 • 受託(一括請負)の弱点「区切り」 • 納品で一区切りしてしまう • 仮説検証後もユーザーを見なければUXは向上しない

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受託というスタイルは死ぬのか? • 単なる制作だけでは厳しいが、
 UXデザイナーにおいては、さにあらず
 • 事業会社がUXデザイナーを抱えるハードル • まだよくわからないものを雇用する難しさ • 第三者の専門家的スタンスの重要さ

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ユーザー視点&ビジュアルドリブン ユーザー調査 プロトタイピング コンセプト立案 ファシリテーション

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受託案件にも良いフィードバック • やりすぎの防止 • 調査に正解はない、設計にも正解はない • 投げてみないとキャッチできるかわからない
 • 必要なものを必要なだけ • 割り切りに注力する姿勢 • とりあえず作ってみる姿勢

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自分の役割とやり方を
 適切に選んで「早く帰る」

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私の生活 • 稼働は8時~17時 • 残業なし、休日稼働なし • 有給は月2日取る • こぼれたら自宅作業

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プレイヤーとしてコスパを上げるには • 机にいない顧問UXデザイナーとして先鋭化 • やらないものを決めること • やり方を調整して加速すること

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やらないものを決めること • 相性が悪い案件はやらない • 資料は作らない • フィニッシュワークはやらない

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相性が悪い案件はやらない • 広告プロモーション系は回避 • タスク実行型のアプリ系や大規模ガバナンス系を選択 • コンセプトを割とロジカルに反映できる • プロトタイピングでもある程度方向を示せる • 方向性、一貫性、流れ、実現可能性などが重視 • 自分が短時間で出せるアウトプットとの相性がいい

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資料は作らない • 社内の承認を取る、開発仕様、証跡といった資料は
 クライアント担当者に作業をお任せする契約に • 受託側がやって千本ノックになるより、
 会社のルールを知る担当がやったほうが早い • 合意形成の場の運営はするけれど、
 振り返りの資料は作らない、という割り切り

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フィニッシュワークはやらない • ビジュアル表現はアートディレクターにお任せ • とはいえ割とアグレッシブな進行も • ミーティング中にPhotoshopでその場でデザイン、
 アートボードを駆使して設計込みでいきなりデザイン • 詳しくは 9月2日のAdobe MAX Japan C-15 にて!


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やりかたを調整して加速すること • どこを調整するのか? • マクロな時間の使い方:ワークフローを変える • ミクロな時間の使い方:MTG時間の使い方を変える

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ワークフローの変更 • 要件定義→調査分析→設計→デザイン→実装 • 要件自体が移り変わる、設計して気づく、
 動いてからわかる、動かせないことがわかる… • いろいろひっくりかえる
 • 調査→ホワイトボード→プロトタイピング→テスト • 資料はサブ、合意形成の場そのものをメインに • 議論に必要なネタを集めたり作ったり • プロトタイプは「舵を取るため道具」

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時間の使い方の変更 • とにかく「持ち帰らない」こと。持ち帰ると死ぬ • どこまで決めたら良いのかを先に考える • 必要な材料は揃え、足りない場合はその場で作る • ホワイトボードで積極的にファシリテーション • せめて「あと何があれば決まる」まで進める

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まとめ

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まとめ • 受託側と事業側のどちらでもないスタンスがある • 受託は面白い、でも事業側も知りたい、制作だけはしんどい • 実は「UI/UX顧問」を求めている事業会社、割とあるはず • 第三の選択を、UXデザイン+プロトタイピングで • 自分の役割とやり方を適切に選んで「早く帰る」 • やらないことを決める(怖いけど) • 「モノづくり」から「場作り」に転換する • 持ち帰らずに決めていく、そのためのプロトタイピング

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Adobe XD やろうぜ!

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ありがとうございました @magi1125