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より効果的な社内研修を創り上げる/effective in-house training
 
 2020/11/10 @iwashi86


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研修や勉強会に
 参加されてますか?


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あるあるなやつ
 ● 研修や勉強会に参加して「大変勉強になった」
 
 ⇒ 後日、行動が何も変わらず満足だけ
 


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あるあるなやつ
 ● 研修や勉強会に参加して「大変勉強になった」
 
 ⇒ 後日、行動が何も変わらず満足だけ
 
 ● あえて業務に直結しないものに参加したが
 
 ⇒ 3ヶ月後には何も覚えていない


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● 研修を受けた従業員の47%が現場で実践すると
 研修直後には考えているが、
 半年後は12%、一年後には9%に減ってしまった
 Hughes, P. D., & Grant, M. (2007). Learning and Development Outlook 2007: 
 Are We Learning Enough?. Conference Board of Canada. 
 あなただけじゃない(特に実践)


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研修が、行動と実践されるまでの12の障害 1. 直属上司が、研修をそもそも支持していない 2. 職場の雰囲気が、研修の意義を認めていない 3. 学んだことを試す機会がない 4. 学んだことを試す時間が無い 5. 学んだスキルが、そもそも仕事にあてはまっていない 6. 業務システム・プロセスが学んだことに合致していない 7. 学んだことを試すための資源がない 8. 業務の変化により、学んだことがもはやあてはまらない 9. 今の職場にスキルが適切ではない 10. 学んだことをためしてみる必要性がない 11. 古い慣習を変えることができない 12. 報酬システムが新たなスキルにあっていない https://unsplash.com/photos/HYcGoy6HnLc 引用: Phillips and Phillips(2002), 中原淳『研修開発入門---会社で「教える」、競争優位を「つくる」』

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うまいこと活用して
 実践につなげたい!


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さて
 本題に入る前に


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免責
 ● 個人の見解であり、組織の公式見解ではないです ● この2冊を読んでる方は、おおかた既知


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● 岩瀬 義昌 (@iwashi86) ● NTT Communications HR部 人材開発とか 組織文化開発とか ● Podcaster

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本題


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研修の定義
 ● アカデミックなのだと ○ “組織のかかげる目標のために、仕事現場を離れた場所で、 メンバーの学習を組織化し、 個人の行動変化・現場の変化を導くこと”

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研修の定義
 ● アカデミックなのだと ○ “組織のかかげる目標のために、仕事現場を離れた場所で、 メンバーの学習を組織化し、 個人の行動変化・現場の変化を導くこと” ● シンプルにいえば ○ “経営に資するための取組み” ○ “研修を通じて、行動・組織が変わってビジネス成功”

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良い研修とは?
 組織目標達成に貢献した 組織目標達成に貢献してい ない 研修で学ぶことができた 目指すべき研修 「あー良い研修だった」で終 わる研修 研修で学べなかった そもそも研修を やらなくて良かった そもそも研修を やらなくて良かった “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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良い研修とは?
 ポジティブな行動変化・現場 の変化が起きた ポジティブな行動変化・現場 の変化が起きなかった 研修で学ぶことができた 目指すべき研修 「あー良い研修だった」で終 わる研修 研修で学べなかった そもそも研修を やらなくて良かった そもそも研修を やらなくて良かった “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 ⇒ すなわち、行動変容につながり   現場や組織にポジティブな変化がおきる研修が良い研修

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良い研修とは?
 ポジティブな行動変化・現 場の変化が起きた ポジティブな行動変化・現場の 変化が起きなかった 研修で学ぶことができた 目指すべき研修 「あー良い研修だった」で終わ る研修 研修で学べなかった そもそも研修を やらなくて良かった そもそも研修を やらなくて良かった “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 ⇒ すなわち、行動変容につながり   現場や組織にポジティブな変化がおきる研修が良い研修 ここを計測(評価)したい

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まず古典から学ぼう


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カークパトリックの4 STEP Model 
 ● 先に注意 ○ 実データで妥当性が検証されているわけではない ■ むしろ因果関係的に実証されていないという説もある ■ (このあたり、マズローの5段階モデルに類似) ● ただし ○ 様々な研究の基礎になるものであり 応用可能な概念は多い ○ 研修企画者は知識として抑えておくこと

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カークパトリックの4 STEP Model 
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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カークパトリックの4 STEP Model 
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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カークパトリックの4 STEP Model 
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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カークパトリックの4 STEP Model 
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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どれが一番大事?
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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どれが一番大事?
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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どれが一番大事?
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 これ研修だけが要因ではない むしろ市場や自社戦略のが大きい

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じゃあ研修やる意味ないの?
 ● そういうわけでもない

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じゃあ研修やる意味ないの?
 ● そういうわけでもない ● コントロール容易性? ○ 市場:コントロールが困難(外部要因だから) ○ 戦略:コントロールできなくもない ■ 組織部長などに何か研修に出てもらう ○ 行動:コントロールできやすい

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じゃあ研修やる意味ないの?
 ● そういうわけでもない ● コントロール容易性? ○ 市場:コントロールが困難(外部要因だから) ○ 戦略:コントロールできなくもない ■ 組織部長などに何か研修に出てもらう ○ 行動:コントロールできやすい ● 戦略をブレイクダウンして実行に落とす = 行動 ● 戦略と行動には密接な関係がある

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もう1つの曲者
 レベル 説明 例 測定手法 時期 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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Lv4の評価が大変
 ● 真面目にやろうとすると以下を分けて検証 ○ 実験群 ■ 独立変数の操作を加える(研修を実施する) ○ 統制群 ■ 独立変数の操作を加えない(研修を実施しない) ● しかも、対象者は無作為化が必要 (ランダムにアサインして 統計的に差分がキャンセルされるように)

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Lv4の評価が大変
 ● 真面目にやろうとすると以下を分けて検証 ○ 実験群 ■ 独立変数の操作を加える(研修を実施する) ○ 統制群 ■ 独立変数の操作を加えない(研修を実施しない) ● しかも、対象者は無作為化が必要 (ランダムにアサインして 統計的に差分がキャンセルされるように) Lv4 Results評価はコスパが悪い!

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Lv4 評価が難しいのは分かった
 
 では、どうやって測定・評価しようか?


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再掲: カークパトリックの4 STEP Model(順番を逆転)
 レベル 説明 例 測定手法 時期 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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再掲: カークパトリックの4 STEP Model(順番を逆転)
 レベル 説明 例 測定手法 時期 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 Lv4成果は前述の通り、測定が困難 だが、Lv3行動は測定可能であり、先行指標とみなせる ⇒ 行動が変わることを研修企画側は狙う

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では
 何が転移(学習から行動への落とし込み)を促すのか?
 
 ⇒ 研修転移マトリクス


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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 講師 受講者本人 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 講師 受講者本人 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 講師 2 受講者本人 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 3 講師 2 受講者本人 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 3 講師 2 4 受講者本人 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 3 講師 2 4 受講者本人 5 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 8 3 講師 2 4 9 受講者本人 7 5 6 どれが最も効果があったか? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 講師 受講者本人 転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 8 3 講師 2 4 9 受講者本人 7 5 6 どの程度の使用頻度か? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 5 6 9 講師 2 1 7 受講者本人 8 6 4 転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 8 3 講師 2 4 9 受講者本人 7 5 6 どの程度の使用頻度か? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 5 6 9 講師 2 1 7 受講者本人 8 6 4 転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 8 3 講師 2 4 9 受講者本人 7 5 6 どの程度の使用頻度か? “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 5 6 9 講師 2 1 7 受講者本人 8 6 4 転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 管理職 / 上司 1 8 3 講師 2 4 9 受講者本人 7 5 6 どの程度の使用頻度か? 研修以外の要素が強い影響を持つ 特にマネージャの働きが重要 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変

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To: マネージャの皆様
 
 研修いかせっぱなし
 になってませんか?


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で、具体的に何やればいいの?


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研修転移マトリクス
 研修前 研修中 研修後 受講者 事前課題 自己効力感 電話コーチング 研修 ニーズ分析 研修設計 経営陣やマネージャの巻き込み 双方向、学習者参加型 インストラクショナルスタイル 目標設定 自己学習 L3「行動変化」リマインド 再トレーニング 職場 マネジャーによる支援 研修参加の目的化 職場メンバーの協力 活用機会の提供 マネージャ・同僚の支援 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 以降で、ここからいくつか紹介

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研修「前後」のマネージャ+同僚の振る舞い
 ● 前:マネージャと研修参加目的をすり合わせ ○ マネージャからは期待値を伝える ○ 受講生は目的を自分事として考える(考えさせる)

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研修「前後」のマネージャ+同僚の振る舞い
 ● 前:マネージャと研修参加目的をすり合わせ ○ マネージャからは期待値を伝える ○ 受講生は目的を自分事として考える(考えさせる) ● 後:研修で学んだ内容を活かせる機会の創出・提供 ○ そもそも使える機会があるなら一番良い (どうしても難しいこともあるが…) ○ マネージャや同僚からのフィードバック (行動が変わったかどうか)

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転移を促すには
 時間を置きつつ、頻度をあげた
 アンケートが効果的
 (そもそもやってない?)
 “In other words, an increased frequency of training evaluation was related to higher transfer rates, as predicted by the improvement hypothesis.”

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どのように双方向・参加型にするか?
 ● 双方向で話す場を持つ ○ 受講生と講師で ■ e.g. 適宜、学びを共有してもらう ○ 受講生同士で ■ e.g. 技術系ならペアプロ

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どのように双方向・参加型にするか?
 ● 双方向で話す場を持つ ○ 受講生と講師で ■ e.g. 適宜、学びを共有してもらう ○ 受講生同士で ■ e.g. 技術系ならペアプロ ● 特にオンラインで大人数の場合 ○ チャットで非同期で、全員に書いてもらう ■ e.g. 後述するリフレクションの時間をとって書く

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研修カリキュラムの
 企画時に意識してほしい原理


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学びの原理①
 ● 目的の原理 ○ 受講生が研修で学ぶメリット・目的を理解すること 引用:研修開発入門 ――会社で「教える」、競争優位を「つくる」

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学びの原理①
 ● 目的の原理 ○ 受講生が研修で学ぶメリット・目的を理解すること ● 学習者中心の原理 ○ 学習者の状況にあったコンテンツを学べること (知っていることなら意味がない。  テーラーメイド研修が有利な理由) 引用:研修開発入門 ――会社で「教える」、競争優位を「つくる」

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学びの原理①
 ● 目的の原理 ○ 受講生が研修で学ぶメリット・目的を理解すること ● 学習者中心の原理 ○ 学習者の状況にあったコンテンツを学べること (知っていることなら意味がない。  テーラーメイド研修が有利な理由) ● 多様性と螺旋の原理 ○ 飽きやすい問題? ○ 座学⇒グループワーク⇒演習⇒座学 のように コンテンツを多様化させて、螺旋をのぼるように学ぶ 引用:研修開発入門 ――会社で「教える」、競争優位を「つくる」

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学びの原理②
 ● 学習者コミュニティの原理 ○ 学習を促す際に他者と学べる環境を提供 引用:研修開発入門 ――会社で「教える」、競争優位を「つくる」

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学びの原理②
 ● 学習者コミュニティの原理 ○ 学習を促す際に他者と学べる環境を提供 ● フィードバックと内省の原理 ○ 自ら実践し、他者からのフィードバックを受け 自ら内省(リフレクション)する機会を ■ カリキュラムのなかでふりかえる時間を持つ 引用:研修開発入門 ――会社で「教える」、競争優位を「つくる」

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学びの原理②
 ● 学習者コミュニティの原理 ○ 学習を促す際に他者と学べる環境を提供 ● フィードバックと内省の原理 ○ 自ら実践し、他者からのフィードバックを受け 自ら内省(リフレクション)する機会を ■ カリキュラムのなかでふりかえる時間を持つ ● エンパワーメントの原理 ○ 学習内容によっては、「痛み」「葛藤」が伴う ■ e.g. これ職場で実施するの大変すぎでは... ○ 学習者が少しでも元気を出して帰ってもらえるように エンパワーメントする 引用:研修開発入門 ――会社で「教える」、競争優位を「つくる」

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ちなみに
 Lv3(⇒Lv4)ばかり話してきたが…


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再掲: カークパトリックの4 STEP Model(順番を逆転)
 レベル 説明 例 測定手法 時期 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 では、Lv1やLv2は意味がないのか?

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再掲: カークパトリックの4 STEP Model(順番を逆転)
 レベル 説明 例 測定手法 時期 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 “研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 ” を参考に改変 では、Lv1やLv2は意味がないのか? 意味はある Lv2: そもそも習得できないと活用できない かつ、アウトプットは定着を促す

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再掲: カークパトリックの4 STEP Model(順番を逆転)
 レベル 説明 例 測定手法 時期 4 成果 Results ビジネス上の影響 売上・利益 従業員満足度 退職率 実験群と統制群の比較 成果につながる要素の分析 研修数ヶ月後 3 行動 Behavior 行動変容が起きたか 活用度 本人へのアンケート 他者へのアンケート インタビュー 行動観察 研修数ヶ月後 2 学習 Learning 知識・技術の獲得 学習内容 獲得度 テスト ロールプレイング 研修前・研修後 研修中 1 反応 Reaction 研修に対する印象など 満足度 有用度 自己効力感 本人へのアンケート 研修直後 Lv3 を予測するLv1(反応)がある かつLv1は測定が容易(※詳しくは記事+動画参照) ※ 株式会社ラーンウェルの関根氏の講義より http://learn-well.com/blogsekine/2021/07/post_532.html#more

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まとめ


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お話したこと
 ● 良い研修とは ● 研修の評価手法 ○ カークパトリックの4 STEP Model ● 研修転移とは ○ 転移に何が有効か:転移マトリクス ○ 具体的に何をやればいいのか?