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2024/07/29 青木 貴志 前職と現職で感じた スクラムの違い 株式会社 Hajimari 「脱!なんちゃってスクラム」実践事例から学ぶ Lunch LT

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青木 貴志 自己紹介 あおき たかし G社 M社 株式会社 Hajimari 株式会社 Hajimari ・今までにSESや自社の社内ツールの開発をしていました ・現在は、開発メンバーとして自社サービスの開発に携わっています ・最近はアジャイルやスクラムの価値観を学ぶのが好きです ・LT初登壇です @arfaben__5816 @Takashi5816 フリーランスマッチングサービス 稼働管理システムの開発

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3月にこんな記事を書きました

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今回お話しする内容 G社 M社 株式会社 Hajimari ここ! 前職 現職

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前職 M社 ・美容医療、精神科クリニックの運営を行っていました ・クリニックスタッフが使用する社内ツールの開発に携わりました ・はじめからスクラムを導入していたわけではなく、途中からスクラムを導入しました 前職

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スクラムを導入するまでの チーム構成・働き方 前職 働き方 チーム構成 ● ディレクター(PM) ● リーダー ● アーキテクト ● メンバー  4名(私) 7 名 フル出社

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タスクが渡ってくるまでの流れ 前職

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しかし、リーダーの方が退職されたことをきっかけに ディレクター > 自律したチームづくりを 目指そうという動きに! 前職

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ということでスクラムを導入することに 前提として、チーム内でスクラムを経験した方は誰もいなく、 唯一、ディレクターの方だけが理解している状況でした しかし数ヶ月後にディレクターが退職 そのためにも導入したんだな・・ 前職

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チーム構成とスクラム 前職 とりあえず一通りのスクラムイベントは行いましょうとなり、スタート! 1スプリント 働き方 チーム構成 ● PM(ディレクター) ● スクラムマスター ● プロダクトオーナー(私) ● メンバー 3名 6 名 フル出社 1 週間

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・スプリントプランニングの中で実施 ・ディレクターからタスクの説明を開発チームに行い、そのタスクに関しての質問・不 明点をメンバーに問いかける ・実際にどういった作業が必要になるか列挙し、Backlogに課題を切る ・質問がなくなったらプランニングポーカーを実施して開発工数を設定 バックログリファインメント 前職

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・PO(私)がファシリテーターとなり、ディレクターとスクラムチームにタスクの実 装確認を行いました ・私自身がこれはPOの業務だと思い、どのタスクに対しても私が画面共有しながら確 認し説明するということを行なっていたので正直辛かった面が多かったです... ・お通夜ミーティングのような雰囲気で、今思うと心理的安全性が低い状態でした ・SMの助言もあって、次第に実装したメンバーに説明してもらうなどのサポートをお 願いしました スプリントレビュー 前職

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現職 現職 株式会社 Hajimari ・フリーランスと企業様のマッチング支援事業を展開しています ・稼働者、企業担当者の双方に提供している稼働管理ツールの開発をしています ・立ち上げ当初からスクラムで行っていて、スクラム実施期間は2年程です

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現職 チーム構成とスクラム ※記事執筆時の構成 毎週水曜日は出社 対面でスクラムイベント ● スクラムマスター(SM) ● プロダクトオーナー(PO) ● メンバー 3名(私) ● 業務委託 1名 週 1 出社 1 週間 6 名 1スプリント 働き方 チーム構成

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現職 参画して早々、対面でのスクラムイベントがあり緊張し ていました けど前職でのスクラム経験もあるし 大体同じ流れだろうとその当時の私は感じていました

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現職 ところが・・・

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まずはじめに行ったのは「偏愛マップ」というワークショップでした! 自分の好きなものや興味があることをMiroでまとめ、それぞれ発表するということを行 いました 現職

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偏愛マップが終わった後は、「ムービング・モチベーターズ」というマネジメント3.0の ゲームを行い「仕事に対するモチベーション」というテーマのもと、上位3つまでそれ ぞれ発表を行いました 現職

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・チームメンバーの趣味・どんな価値観を持っているのかを知る機会になりました ・ワークショップを提案してくれたSMをはじめ、業務委託の方もチームの関係性を 一番大事にしているなどチームとしてオープンマインドをすごく大切にされていて、 発言しやすい環境づくり・心理的安全性が高いチームを意識しているんだなと当時と ても衝撃を受けました。 ワークショップを通じて・・・ 現職

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・タスクを詳細にしていくという過程で「実例マッピング」というワークショップを用 いながら週に2・3回程行っています。時間は1時間で区切って行います ・ステークホルダーの方々にもご協力いただいてます ・実例マッピングの説明についてはここでは割愛しますが、ステークホルダーの方々と 協力しながら実際に開発する機能や仕様について固めていきます バックログリファインメント 現職

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スプリントゴールの内容的にステークホルダーの方々にも参加していただくべきか検討 します 単なるレビューの場となるのではなく、ステークホルダーからフィードバックをいただ いたり、実際に操作してもらい直感的に操作することができているかチームが感じとる 場とすることを意識しています スプリントレビュー 現職

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現職と前職の違い

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前職・現職を振り返ってみて ・実装にかける時間は前職と比較するとだいぶ短くなりました → バックログリファインメントにかけている時間が大きく異なるためです ・前職では、ユーザーストーリーがあらかじめ具体になっている状態でスタートするた め、あとは実装方法、必要になる作業を洗い出すだけでした ・現職は不確実性が高く、抽象度が高い要望が多いです。リファインメントに時間をか けることで、抽象がより具体になり手戻りが少なくなります 前職はトップダウン・現職はどちらかというとボトムアップという組織的な違いもある なと感じました

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前職・現職を振り返ってみて ・チーム内であまり雑談できていませんでした ・デイリースクラムも、ただの進捗共有の場になってしまっていました → 発言しづらい環境になってしまっていたなと思います 私が伝えたかったことは決して前職のスクラムが酷かったということではないです チームとしてスクラムの知見がなかったこと、熟練度が低かったことなど仕方ないことだと思ってます。私 自身も当時は技術面でのスキルアップの関心度が高く、組織開発やチームビルディングに関しては関心度が 低かったです 大事なのは、その経験をした上で、チームとしてどうやって進めていくのが一番効果的かチームで模索する ことだと現職のスクラムを通じて感じました

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まとめ 現職と前職のスクラムを経験してみて ・チームビルディングに力を入れ、発言しやすい環境を作ること ・1人で改善するのではなく、チームで改善すること ・ステークホルダーを巻き込みながらユーザーと近い距離感で開発すること の大切さを学びました! スクラムはプラクティスを取り入れるだけでは機能しなくて、上記3つを大切にするか らこそ機能するんだなと現職のスクラムを通じて感じました! 今回の発表がスクラムを実践する上で少しでも参考になれば幸いです!

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ご清聴ありがとうございました!