Amazon Q Developer for CLIの使い方 2024-06-11 / JAWS-UG 佐賀 Tetsuya Shibao 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 1 

目次 - Amazon Q Developer for CLIとは - モデル選択　New!! - チャットセッションの基本 - チャットコマンド一覧 - ツールのアクセス許可管理 - 会話の永続性 - 画像の取り込み - MCPサーバの設定 - セキュリティ設定 - 実践的な使用例 - エディタコマンドの活用 - Git対応ファイル選択 - コンテキストプロファイル - 設定とカスタマイズ - オートコンプリート機能 - 貢献方法 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 2 

Amazon Q Developer for CLIとは AWSが提供するAIアシスタントツール コマンドラインから直接利用可能 コードの生成、デバッグ、最適化をサポート 自然言語での対話が可能 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 3 

プラン比較（無料・Pro） プラン別の主な違いは次の通りです。 機能 無料プラン Proプラン（19USD/ユーザ） IDE コード補完 含まれています 含まれています チャット (質疑応答) 50 回のチャットインタラクション/月 含まれています チャット (エージェントコーディング) 2025 年 6 月 1 日まで追加利用が無料* *2025 年 6 月 1 日を過ぎると変更される場合があります。 2025 年 6 月 1 日まで無料* *2025 年 6 月 1 日を過ぎると変更される場合があります。 コマンドライン パブリック CLI 補完 含まれています 含まれています チャット 50 回のチャット/月 含まれています セキュリティとプライバシー リファレンストラッキング あり あり パブリックコードの提案の抑制 あり あり 認証 AWS ビルダー ID または IAM ユーザー IAM アイデンティティセンター データ収集 オプトアウト可能 自動的にオプトアウトされています 料金は、2025年6月9日時点のものです。最新の情報は https://aws.amazon.com/jp/q/developer/pricing/ をご確認ください。 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 4 

モデル選択 New!! Amazon Q Developer for CLIでは、チャットセッションごとに利用するAIモデルを選択できます。 利用可能なモデル： Claude 3.5 Sonnet Claude 3.7 Sonnet（デフォルト） Claude 4 Sonnet モデルの切り替え方法 セッション中に /model コマンドを実行し、リストから選択 選択したモデルはそのセッション中のみ有効 実行例 > /model Select a model for this chat session · claude-4-sonnet Using claude-4-sonnet > チャット開始時にモデルを指定 q chat --model claude-4-sonnet デフォルトモデルの設定 q settings chat.defaultModel claude-4-sonnet 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 5 

チャットセッションの基本 q chat コマンドでチャットセッションを開始 インタラクティブな対話が可能 自然言語での質問やコマンドの実行 Ctrl+D または /quit で終了 $ q chat ⢠⣶⣶⣦⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⢀⣤⣶⣿⣿⣿⣶⣦⡀⠀ ⠀⠀⠀⣾⡿⢻⣿⡆⠀⠀⠀⢀⣄⡄⢀⣠⣤⣤⡀⢀⣠⣤⣤⡀⠀⠀⢀⣠⣤⣤⣤⣄⠀⠀⢀⣤⣤⣤⣤⣤⣤⡀⠀⠀⣀⣤⣤⣤⣀⠀⠀⠀⢠⣤⡀⣀⣤⣤⣄⡀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⢠⣿⣿⠋⠀⠀⠀⠙⣿⣿⡆ ⠀⠀⣼⣿⠇⠀⣿⣿⡄⠀⠀⢸⣿⣿⠛⠉⠻⣿⣿⠛⠉⠛⣿⣿⠀⠀⠘⠛⠉⠉⠻⣿⣧⠀⠈⠛⠛⠛⣻⣿⡿⠀⢀⣾⣿⠛⠉⠻⣿⣷⡀⠀⢸⣿⡟⠛⠉⢻⣿⣷⠀⠀⠀⠀⠀⠀⣼⣿⡏⠀⠀⠀⠀⠀⢸⣿⣿ ⠀⢰⣿⣿⣤⣤⣼⣿⣷⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⢀⣴⣶⣶⣶⣿⣿⠀⠀⠀⣠⣾⡿⠋⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⡇⠀⢸⣿⡇⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⠀⠀⠀⢹⣿⣇⠀⠀⠀⠀⠀⢸⣿⡿ ⢀⣿⣿⠋⠉⠉⠉⢻⣿⣇⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⣿⣿⡀⠀⣠⣿⣿⠀⢀⣴⣿⣋⣀⣀⣀⡀⠘⣿⣿⣄⣀⣠⣿⣿⠃⠀⢸⣿⡇⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠈⢿⣿⣦⣀⣀⣀⣴⣿⡿⠃ ⠚⠛⠋⠀⠀⠀⠀⠘⠛⠛⠀⠘⠛⠛⠀⠀⠀⠛⠛⠀⠀⠀⠛⠛⠀⠀⠙⠻⠿⠟⠋⠛⠛⠀⠘⠛⠛⠛⠛⠛⠛⠃⠀⠈⠛⠿⠿⠿⠛⠁⠀⠀⠘⠛⠃⠀⠀⠘⠛⠛⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠈⠛⠿⢿⡧ ╭─────────────────────────────── Did you know? ──────────────────────────────── ╮ │ │ │ Use /model to select the model to use for this conversation │ │ │ ╰────────────────────────────────────────────────────────────────────────────── ╯ /help all commands • ctrl + j new lines • ctrl + s fuzzy search ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ You are chatting with claude-3.7-sonnet 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 6 

チャットコマンド一覧 コマンド 説明 /import JSONファイルから会話状態をインポート /export 会話状態をJSONファイルにエクスポート /prompts 利用可能なすべてのプロンプトを一覧表示 /usage コンテキストウィンドウの使用状況の見積もりを表示 ! Amazon Q CLIセッション内からシェルコマンドを実行 ctrl-j 複数行入力を許可 ctrl-k あいまい検索 /editor 設定されたエディタでプロンプトを作成 /help 利用可能なコマンドの一覧を表示 /issue 問題の報告や機能リクエスト /model 利用可能なモデルの表示と選択 /quit チャットセッションを終了 /clear 現在のセッションのチャット履歴をクリア /reset 会話コンテキストをリセットし、すべてのメッセージをクリア /tools Amazon Qが利用できるツールとその権限を管理 /acceptall 廃止済み 。Qがシステムでアクションを実行する際の確認プロンプトを無効化 /profile Q Developerコマンドのプロファイルを管理 /context Amazon Qで利用可能なコンテキスト情報を管理 /compact 会話履歴を圧縮し、圧縮された履歴の出力を表示 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 7 

ツールのアクセス許可管理 /tools コマンドで管理 信頼状態の設定 信頼済み：確認なしで使用可能 リクエストごと：毎回確認が必要 主なツール fs_read : ファイル・ディレクトリの読み取り fs_write : ファイルの作成・変更 execute_bash : bashコマンドの実行 use_aws : AWSサービスとの連携 report_issue : 問題報告 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 8 

会話の永続性 ディレクトリベースの自動保存 手動での保存と読み込み /export で保存 /import で読み込み チーム開発での共有が可能 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 9 

画像の取り込み 画像ファイルをドラッグ＆ドロップでチャットに追加可能 画像パスを入力して指示を追加するだけで解析・説明・コード生成などが可能 fs_read ツールで画像を明示的に指定して解析も可能 主な用途例： エラーメッセージのスクリーンショット解析 アーキテクチャ図からのコード生成 UI/UXデザインのHTML/CSS化 フローチャートや技術図の解説 対応フォーマット：JPEG/JPG, PNG, GIF, WebP（10MB以下、最大10枚/回） 高解像度・明瞭な画像推奨、複雑な図は追加説明も有効 2024-06-11 詳細: Working with images - Amazon Q Developer “ “ © Tetsuya Shibao 10 

MCPサーバの設定 MCPサーバはQの機能拡張用サーバ 設定ファイルはJSON形式（グローバル: ~/.aws/amazonq/mcp.json 、ワークスペー ス: .amazonq/mcp.json ） タイムアウト設定例: q settings mcp.initTimeout 60000 （ミリ秒単位） サーバ設定例: { "mcpServers": { "markdown-tools": { "command": "npx", "args": ["-y", "@example/markdown-mcp"] } } } 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 11 

セキュリティ設定 QはシステムやAWSリソースを操作可能なため、意図しない変更やデータ損失に注 意 /tools trustall や /acceptall は本番・機密データで非推奨 /tools untrust fs_read や /tools untrust use_aws で都度確認を要求可能 重要データはプロジェクト外や権限制限ディレクトリに保管 /tools reset で権限をデフォルトに戻す リスク例 「古いファイルを削除」→重要ファイル消去の恐れ 「EC2最適化」→インスタンス停止・削除の恐れ 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 12 

実践的な使用例 # チャットセッションの開始 $ q chat # プロンプトの作成 Amazon Q> /editor # エディタでプロンプトを作成 # 保存して閉じると自動的に送信 # ツールの信頼設定 Amazon Q> /tools trust fs_read Amazon Q> /tools untrust execute_bash # 会話の保存 Amazon Q> /export conversation.json # 会話の読み込み Amazon Q> /import conversation.json 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 13 

エディタコマンドの活用 /editor で好みのエディタを開き、複雑なプロンプトやコード例を作成 $EDITOR 環境変数でエディタ指定（例: vi, nano, code -w） 保存して閉じると内容がそのままプロンプトとして送信 空ファイルは送信されない 活用例 複数行の質問やコードレビュー依頼 Markdownで構造化した質問 組み合わせ例 /context で参照ファイル追加 → /editor で質問 /editor で質問 → /compact で簡潔な回答 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 14 

Git対応ファイル選択 Gitリポジトリ内のファイル選択が簡単に Fuzzy finderがGit情報と連携し、効率的にファイルを選択 /context add でGit管理下のファイルを一覧表示 Gitステータス（M:変更, A:追加, ?:未管理）が表示される ステータスやファイル名で絞り込み・選択可能 最近変更されたファイルが優先表示 .gitignore で無視されたファイルも選択可能（優先度は低） 2024-06-11 詳細: Using Git-aware File Selection - Amazon Q Developer “ “ © Tetsuya Shibao 15 

コンテキストプロファイル プロファイルごとに開発ルールや標準を切り替え可能 プロジェクトや役割ごとにプロファイルを作成・切り替え グローバル/プロファイル単位でコンテキスト（参照ファイル）を管理 例: terraform用・python用・dev/prod用など /contextコマンドの主な使い方 追加: /context add ファイル名.md （ --global で全プロファイル共通） 表示: /context show （現在のグローバル/プロファイルコンテキスト一覧） 削除: /context rm ファイル名.md （ --global で全プロファイル共通） クリア: /context clear （ --global で全プロファイル共通） 2024-06-11 詳細: Context management and profiles - Amazon Q Developer “ “ © Tetsuya Shibao 16 

設定とカスタマイズ 設定GUI起動・編集: q settings / q settings open 設定一覧表示: q settings all プロファイル管理: q profile テーマ設定: q theme 出力フォーマット変更: q settings -f json 詳細ヘルプ: q [COMMAND] --help ログファイルについて ログはローカル保存（AWSには送信されません） 保存場所: macOS: $TMPDIR/qlog/ / Linux: $XDG_RUNTIME_DIR や /tmp ログレベル: Q_LOG_LEVEL （error/warn/info/debug/trace） 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 17 

オートコンプリート機能 Amazon QはコマンドラインでAIによる自動補完を提供 Tabキーで補完候補を選択、 q settings でカスタマイズ可能 インライン補完の無効化: q inline disable SSH接続先でもAI補完が利用可能（SSH連携セットアップ要） 主なサポートツール例 AWS CLI / Git / Docker / npm / kubectl / terraform など 自然言語→Bashコマンド生成 q translate で自然言語からコマンド生成 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 18 

貢献方法 フィードバックの提供 バグレポート 機能リクエスト ドキュメントの改善提案 GitHubリポジトリでのプルリクエスト・ディスカッション コマンドラインからの貢献 バグ報告: q issue コマンドを実行し、プロンプトに従って内容を記入 システム情報やログも自動添付 フィードバック送信: q feedback コマンドを実行し、プロンプトに従って意見や要望を送信 GitHubでの貢献 Amazon Q Developer CLI GitHubリポジトリ ソースコード閲覧・プルリクエスト Issue登録・ディスカッション RFC（新機能提案） テレメトリデータのオプトアウト 利用状況データの送信を停止: q telemetry disable 再度有効化: q telemetry enable 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 19 

Thanks for your time! :) https://speakerdeck.com/midnight480 https://www.docswell.com/user/midnight480 2024-06-11 / JAWS-UG佐賀 2024-06-11 © Tetsuya Shibao 20