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SIGBIO78 1 テンソル分解を用いた教師なし学習による変数選択法 のシングルセルマルチオミックスデータ解析への応用 田口善弘(中央大学)・ターキー ターキー(キング・アブ ドゥルアズィーズ大学)

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SIGBIO78 2 この研究は2021年9月に原著論文として刊行済みです

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SIGBIO78 3 宣伝:テンソル分解を用いた教師なし学 習による変数選択法の教科書の第2版 第2版 が2024年8月31日に発売です。大巾に 内容を増強して500頁超の大著(?)に なりました。ぜひ、お買い上げください。 ←お買い上げ はこちらから

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SIGBIO78 4 本講演の内容は原著論文ではなく、 第2版の当該部分に準拠しています。

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SIGBIO78 5 Single cell data sets: GSE154762: Dataset 1 GSE121708: Dataset 2

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SIGBIO78 6 Type of Measurements ● scRNA-seq ● scMethyl-seq ● scATAC-seq Sample (〜103 single cells) vs 〜104 genes (scRNA-seq) 〜107 sites (scMethyl-seq, scATAC-seq) Large p small n problem

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SIGBIO78 7 研究の目的 ● 遺伝子発現プロファイル、DNAメチル化、ATAC-seq をいい具合に統合解析してラベルに整合的な2次 元埋め込みをUMAP等で作れるようになりたい。 ● 遺伝子選択を行って現象に重要な遺伝子を選択し たい。

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SIGBIO78 8 統合解析手法:テンソル分解を用いた教師なし学習 による変数選択法 M N1 N2 N3 特異値分解 テンソル テンソル分解 x i k jk =∑ l=1 L u li k k λ l k v l jk x ljk =∑ i k =1 N k u li k x i k jk =∑ l 1 =1 L 1 ∑ l 2 =1 L 2 ∑ l 3 =1 L 3 G(l1 l2 l3 )ul 1 l ul 2 j ul 3 k M M

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SIGBIO78 9 データの前処理 メチル化プロファイル: メチル化:+1 非メチル化:−1 非検出:0 ATAC-seq: 200塩基長(ヒストン+リンカー)で平均

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SIGBIO78 10 j(single cell)に付与された特異値ベクト ルvlj ,ul2j とラベルの整合性チェック →カテゴリ回帰 v ljk =a lks δ js +b lk u l 2 j =a l 2 s δ js +b l 2 δjs :single cell j がラベルsの時1,それ以外は0

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SIGBIO78 11 j(single cell)に 付与された特 異値ベクトル vlj ,ul2j とラベル の整合性は全 3プロファイル を使った時が 最良

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SIGBIO78 12 u l 2 j ∈ℝL×M→ UMAP 個別プロファイル→ (L=10) 2プロファイル統合→ (L=10×2) 全3プロファイル統合→ (L=10×3) Data set 1

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SIGBIO78 13 個別プロファイル→ (L=10) 2プロファイル統合→ (L=10×2) 全3プロファイル統合→ (L=10×3) Data set 2 u l 2 j ∈ℝL×M→ UMAP

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SIGBIO78 14 図が小さくてわからないかもしれません が、全3プロファイルを使った場合が一番 ラベルとの整合性がいいです。

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SIGBIO78 15 遺伝子選択 ラベルと有意に相関しているul2j だけを用いて、以下 の量を計算。 最大の値をとるのはdata set 1,2ともl1 =1だったの でl1 =1であるul1l(つまりu1l)を採用。 ∑ l 2 ∑ l 3 =1 3 G(l 1 l 2 l 3 )2

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SIGBIO78 16 u 1i 1 =∑ l=1 L u 1 l u li 1 1 Pi 1 =Pχ2 [> (u1i 1 σ l 2 )2 ] Benjamini-Hochberg基準で多重比較補正して 0.01以下の遺伝子のみ選択。 (k=1: RNA-seq) 累積χ2分布 (ガウス分布が帰無仮説)

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SIGBIO78 17 Data set 1 :47遺伝子、Data set 2:175遺伝子 エンリッチメント解析サイトEnrichrで解析したと ころ、生物学的に意味がある多数のアノテーショ ンと相関していたので、遺伝子選択にも有効であ ることが分かった。

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SIGBIO78 18 この方法は大部分が欠損している場合にもOK

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SIGBIO78 19 利点 ● 一千万次元×細胞数の行列を扱える(疎行列な のでRのSparse Matrix Formatを使う)。 ● 特異値分解も疎行列用の関数使用 ● 殆どが欠損値であってもそのまま扱える ● 次元数が異なっている複数の行列を簡単に統 合解析可能。

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SIGBIO78 20 Bioconductorパッケージをリリース