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©ADWAYS DEEE Inc. 1 プロダクト開発の貢献を アピールするための目標設計や認知活動 2024.10.09 Omagari Tomohisa エンジニア組織の成果を伝えたい! 経営層や非エンジニア組織との会話、どうしてる?

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©ADWAYS DEEE Inc. 2 ADWAYS DEEEの紹介 - 広告システムを作っております 2 ※ Adways IR資料(2023年12月期 決算説明会)

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©ADWAYS DEEE Inc. 3 ADWAYS DEEEの紹介 - 広告システムを作っております - 認知メインの広告(ディスプレイ広告)ではなく 体験メインの広告(アフィリエイト、リワード)を扱っている 3

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©ADWAYS DEEE Inc. 4 自己紹介 大曲 智久(オオマガリ トモヒサ) - ADWAYS DEEE 取締役CTO - テクノロジー、プロダクト 4 セミナー発表 ・2024XP祭り|多様性のあるプロダクトチームを目指した共創の3年間の変化 ・Tanzu Labs Meetup 2024 開催レポート ・UXへの投資と組織変革 ─ ビジネスに貢献するUXチームの飛躍 ─ エンジニアブログで書いた記事(2012年から続くブログ) ・20周年を迎えたサービスでビジネスドメインと向き合いモダナイゼーションを推進 ・エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ・新たな組織改善にチームトポロジーを活用したいと思っているところ ・プロダクト開発のロードマップや優先度付けでプロダクトマネージャーが利用する図の話

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©ADWAYS DEEE Inc. 5 伝えたいこと - 経営陣とはどんな話をしているか? - 発表はするけど、正解ではないと思う 懇親会で色々と教えて欲しいです - 非エンジニアに対して、開発組織からアプローチ していることはなにか? - 発表はするけど、正解ではないと思う 懇親会で色々と教えて欲しいです 5

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6 アジェンダ ©ADWAYS DEEE Inc.

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©ADWAYS DEEE Inc. 7 アジェンダ - 経営陣との会話で使った指標 - ビジネス側とコミュニケーション 7

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©ADWAYS DEEE Inc. 8 経営陣との会話で使った指標

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9 経営陣との会話で使った指標 ©ADWAYS DEEE Inc. - (過去)PLと売上貢献の数値 - (現在)期待付加価値のアウトプット数

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10 経営陣との会話で使った指標 ©ADWAYS DEEE Inc. - (過去)PLと売上貢献の数値 - (現在)期待付加価値のアウトプット数

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11 経営陣との会話で使った指標 PL - 営業の取り分と開発の取り分を決めた=システム利用料 - 事業貢献を可視化し、P/Lに近い目標設定 ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc.

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12 経営陣との会話で使った指標 PL 経営陣(事業責任者)との会話は、PLで会話する 「XXの付加価値をやる予定なので、ざっくりXXX万円の新たな投資をしたい」 作られた数字なので、信頼関係のあった上での合意です(笑) ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc.

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13 経営陣との会話で使った指標 PL システム利用料の定義を策定し、どのサービスがどの定義に合致するか事業責任者と合意 ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc. システム利用率 内容 50% 業界をリードするもしくは新たなジャンルでも実績が出ている 例: ターゲティング性能やデザイン力を元にアプローチできなかった市場でも成果を出せた 40% ・システムの機能品質次第で事業数値へのインパクトが高い 機能品質は機能の有無ではなく、機能が提供する精度に基づくもの 例: 配信ロジックの品質が事業全体の CVRに影響する 推論精度に基づくトラッキングで売上の半分を占める ..etc 30% ・システムのみの提供+データマーケティング機能の提供 プロダクトとして広告の価値を上げるための データマーケティング機能を営業に浸透させ売上に貢献している状態を作る 20% ・システムのみの提供 他サービスでも代用できない状態 例:自社にカスタマイズされて、最適化されている 10% ・システムのみの提供 他サービスでも代用できる状態 例:パッケージ化されたサービスに切り替えが容易

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14 経営陣との会話で使った指標 PL サービス単位のみではなく 細かなジャンルごとで PLを策定してプロダクト側 で注力すべき部分を決める ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc.

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15 経営陣との会話で使った指標 PL 現場メンバーとの会話は 「この案件の価値はいくらだと思う?いつくらいに回収可能?」 シンプルで難しい この押し問答をやる。 ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc.

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16 経営陣との会話で使った指標 PL ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc. 組織の責任者として 一定の期間に一定の成果が出続けられることを責任を持つ そのための投資を活性化させる データ最適化売上貢献の推移 リリース直後では売上貢献は付かない あくまで利用されてから

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17 経営陣との会話で使った指標 PL ※ エンジニアの事業貢献のために、開発生産性っぽいものを定量化した話 ©ADWAYS DEEE Inc. よかった部分 - 仮のPLであっても、数値で議論するのはやりやすい - 完璧でなくとも距離感は縮まりやすい - PLのパターン(予算の松竹梅)で投資可能な範囲を自分自身で示せる - ここまで開発側は目指すから、ここまで投資させてくれ!!!と言える モヤモヤ部分 - 仮のPLはあくまで仮であり、最終的にはお互いの信頼がモノをいう - 大きな数字へのインパクトは出せても、 次の事業の柱となる新規価値へのアプローチがうまく説明できない

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18 経営陣との会話で使った指標 ©ADWAYS DEEE Inc. - (過去)PLと売上貢献の数値 - (現在)期待付加価値のアウトプット数

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19 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 組織が子会社化したタイミングで事業部全体が最適化された ※会社分割(簡易新設分割)による子会社設立に関するお知らせ

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20 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. データドリブンでユーザーを幸せにする ミッション ビジョン 開発組織からプロダクト組織へ 圧倒的にセールスしやすいプロダクトを作るチーム データ・・広告データだけでなくユーザーの感情データも含まれる ユーザー・・生活者、広告主、メディア

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21 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 年 アウトプット 期待付加価値 理想稼働 新規価値 全プロダクトチーム 運用含め 2023 1.0倍(10件) 1.0倍(4 チーム) 1.0倍(5 チーム) 2024 1.7倍(17件) 2.0倍(8 チーム) 2.0倍(10 チーム) 2025 3.5倍(35件) 2.5倍(10 チーム) 2.5倍(13 チーム) ※数値は適当 現在は、プロダクト組織面として期待付加価値とプロダクトチームの数を 経営陣とは合意している

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22 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 年 アウトプット 期待付加価値 理想稼働 新規価値 全プロダクトチーム 運用含め 2023 1.0倍(10件) 1.0倍(4 チーム) 1.0倍(5 チーム) 2024 1.7倍(17件) 2.0倍(8 チーム) 2.0倍(10 チーム) 2025 3.5倍(35件) 2.5倍(10 チーム) 2.5倍(13 チーム) ※数値は適当 現在は、プロダクト組織面として期待付加価値とプロダクトチームの数を 経営陣とは合意している

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23 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 理想のチームは PdM、デザイナー、エンジニアが揃っているチームを指している 特徴 - PdM、プロダクトデザイナー、エンジニアの3ロールで構成し、 オーナーは存在しない(スクラムのPOとは違う) ※ お客様の DX を支援する Tanzu Labs とは (パート 1)   スクラムは何であって何ではないのか。XP、そしてLeanXPは何が違うのか

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24 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 理想とするチーム(A,B,C)が 組織設計として増えることを 目指す DやEなどは違う。

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25 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 理想のチームがディスカバリーからデリバリーまでチームとして共創することで チームの分断(認知負荷が高い..etc)も無く、一体感を持って進められる 分断している状態 ※ ユーザーストーリーを元にした会話と定着

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26 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 年 アウトプット 期待付加価値 理想稼働 新規価値 全プロダクトチーム 運用含め 2023 1.0倍(10件) 1.0倍(4 チーム) 1.0倍(5 チーム) 2024 1.7倍(17件) 2.0倍(8 チーム) 2.0倍(10 チーム) 2025 3.5倍(35件) 2.5倍(10 チーム) 2.5倍(13 チーム) ※数値は適当 現在は、プロダクト組織面として期待付加価値とプロダクトチームの数を 経営陣とは合意している

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27 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. 目標設計の形 - プロダクト戦略と技術戦略に責任を持っている - プロダクトチームはプロダクト戦略を行う - 技術改善チームがプロダクト技術戦術を行う (SRE、プラットフォームエンジニアリン グ..etc)

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28 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. プロダクト戦略は状況によって様々だが、ある程度のパッケージ化は出来ている XXXのリードタイム削減、IMP数 XXX…etc 事業目標・事業KPI・ビジョン・プロダクトKPI..etc フェーズ CPF (Customer Problem Fit): 顧客の問題が明確であり、解決のための代替手段が明らかになっている。 FPF (Founder Problem Fit): 創業者(重要ステークホルダーや上長)が顧客の問題を理解している。 (組織としてそれを進めることに同意し熱量を持てている状態) PSF (Problem Solution Fit): ソリューションが顧客の問題を解決する可能性があると証明される。 SPF (Solution Product Fit): ソリューションを具体的なプロダクトや サービスとして持続的に提供できるようになっている。 PMF (Product Market Fit): プロダクトが市場の需要に適合し、顧客から十分な価値を得られると感じられ、市場で成功する 可能性が高いと証明される。

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29 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. アウトプットとは何か? → 仮説検証PJの中で、新規価値として成立したものを指す   MVP開発で止まらず正式なプロダクトのデフォルト機能として提供するもの 経営陣(事業責任者)との会話は 「この事業ではXX件くらい挑戦して、新規価値を生み出し、事業の差別化とし てXX件くらい価値を出します」 プロダクトビジョンと事業戦略のつながりは明確なので投資の話もしやすい 細かい数値を出さなくて事業の未来に投資する判断がスムーズ

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30 経営陣との会話で使った指標 期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. アウトプットとは何か? → 仮説検証PJの中で、新規価値として成立したものを指す   MVP開発で止まらず正式なプロダクトのデフォルト機能として提供するもの 現場メンバーとの会話は 「プロダクト戦略のどれに貢献するの?」 「これ、プレスリリース出そうよ!」← 最近のブーム 事業の差別化を目指すため、対外的にアピールできないと意味がない プレスリリースは対外だけではなく、内部にも良い影響がある (達成感がある、営業もアピールしやすい内容がまとまる)

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31 経営陣との会話で使った指標  期待付加価値 ©ADWAYS DEEE Inc. よかった部分 - 数値化せずとも事業の将来性をもとに投資判断がしやすくなっている - プロダクト組織としてはプロダクト戦略の達成と組織としての向き合い(アウ トプット数と理想とするチーム数)を目標にする - プレスリリースを行うことで、自ずと対外を強く意識する必要性と向き合える - 提案資料のストーリーにも活用できる モヤモヤ部分 - プロダクト全体に対する数値(NSM)がやはり欲しい気持ちもある - プロダクトとしてどうあるべきかをプロダクト戦略で満たしているため 大きなマイナスは無いが、プロダクトとしての全体バランス調整で 欲しくなったりする

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32 経営陣との会話で使った指標 ©ADWAYS DEEE Inc.

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©ADWAYS DEEE Inc. 33 ビジネス側とコミュニケーション

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34 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. - スプリントレビュー - ラジオ形式 プロダクトーク - プロダクト全体定例

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35 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. - スプリントレビュー - ラジオ形式 プロダクトーク - プロダクト全体定例

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36 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. 開発プロセス - (ずっと前からやっていること)スプリントレビューで ステークホルダーを巻き込み、どうプロダクトを売り込むのかを議論したり 検証結果をビジネス側も巻き込み議論

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37 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. - スプリントレビュー - ラジオ形式 プロダクトーク - プロダクト全体定例

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38 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. 項目 内容 なぜ 仮説検証をやるプロダクトチームは どの組織の中で、一番新しいことに挑戦している ことになりやすい。 会社として挑戦していること・進化していることを体現する必要がある 全てが成功するわけではないが、失敗もまた正しく共有を行い 色々な挑戦している姿を見せる場。 みんなの希望の光でありたい。 いつ 2・3ヶ月に1回のペース(理想は2ヶ月に1回を目標) 誰が CEO(司会)とPdMメイン 何を 仮説検証での新機能や学びを共有する どのように Zoomのウェビナー 会社全体に届けるメッセージでもある

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39 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. - スプリントレビュー - ラジオ形式 プロダクトーク - プロダクト全体定例

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40 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. ※ セールス、プロダクトが相互理解を持つための取り組み

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41 ビジネス側とコミュニケーション ©ADWAYS DEEE Inc. 組織ごとの定例会とは別で実施 組織の全ての情報を伝えるので はなく、事業としてプロダクト として注力するべき部分に フォーカスして月一の定例会を 実施している ProdOpsチームが推進して 運営している

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©ADWAYS DEEE Inc. 42 まとめ

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©ADWAYS DEEE Inc. 43 まとめ 43 - 経営陣とはどんな話をしているか? - 過去は、数値化を行い説得材料にしていた - 現在は、プロダクトのビジョンや事業戦略を共有し、 事業の未来に対し積極的な投資ができている - プレスリリースはプロダクト組織においての健康指標の一つと思う - 非エンジニアに対して、開発組織からアプローチしていることはなにか? - 関係者のみ集まるスプリントレビューでは限界が来ている - 会社全体で新機能に向き合うための情報共有を リモートだからこそやりやすい仕組みで対応する

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©ADWAYS DEEE Inc. 44 おわり