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IT業界用語紹介 他では通じないかもしれないアレコレ/Part-2 1

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2 はじめに

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はじめに 3 業界用語の使い方 • 用法、用量を守って正しく使いましょう。 • 時と場合をわきまえましょう。 • 過度の利用は技術者としての品位を落とします。 • 依存性のある言葉もありますのでご利用はほどほどに。

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4 名詞、モノや行為を表すことば

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名詞、モノや行為を表すことば 5 押下(おうか) • マウスのボタンやキーボードのキーを「押す」ことを、なぜか作業手順書や設計書など では「おうか」と書きます。 • ボタンを「押し」「下げる」ので「押下」。 • なんででしょう。普段は使わない言葉なのですが。

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名詞、モノや行為を表すことば 6 温度感(おんどかん) • 物事に対する「捉え方」や「切迫度」の度合いを指す言葉です。 • 用例:「どうもあちらさんと温度感が違うんだよねぇ。問題視してないというか、軽く 見てるというか」。 • たいていの場合、「切迫度が違う」 「認識がずれている」場合に使います。

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名詞、モノや行為を表すことば 7 決めの問題(きめのもんだい) • 複数選択が可能な状態で、どれを採用するか明確な基準が無い状況を指します。 • 「どうするよこれ?」「どちらでも違和感がないので、結局は決めの問題ですね」 のよ うな使い方をします。 • 言葉が出るときは、最終決断を誰も下したくない状況か、全員がどうでもよいと思っ ている状況だったりもします。

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名詞、モノや行為を表すことば 8 サービスイン(Service-In) • システムが完成し、稼働開始すること。カットオーバーやリリースとほぼ同義。 • 和製英語のため海外では通用しません。

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名詞、モノや行為を表すことば 9 進捗(しんちょく、Progress) • 物事がはかどることを表す言葉です。通常、「状況」という言葉と併せて「進捗状 況」として使われます。 • 進捗状況で悩むプロジェクトリーダーやマネージャーにとって、「進捗どうですか?」 という言葉は殺し文句になります。

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名詞、モノや行為を表すことば 10 人海戦術(じんかいせんじゅつ、Human Wave Tactics) • IT用語ではありませんが、普段の生活では登場しない言葉。 • 問題を人数で解決しようとする戦術。たいていの場合、この戦術が口頭に上がる 時点で手遅れであることが多く、うまくいく話をあまり聞かない。 • 上司が 「で、何人欲しいんだよ?」 と聞いてきたら発動の予感。

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名詞、モノや行為を表すことば 11 打鍵(だけん、Keystroke、Type) • キーボードを押すことを指します。 • 「叩く」とか「押す」とかいうことも多いですが、作業手順書やマニュアルなどの場合 「打鍵してください」といった文面で使われることがあります。 • テスト仕様書などでも「打鍵テスト」のような形で使われることもあります。 • もともとは鍵盤楽器の世界で使われる言葉ですね。

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名詞、モノや行為を表すことば 12 たたき台(Draft、Basiss for Discussion) • 資料など、検討が必要なものの「第1版」「素案」。指摘修正が出ることを前提に、 まずは作ってみよう!といった雰囲気がある場合に使われる言葉です。 • 用例:「とりあえずざっくりでいいのでたたき台出してみてよ」 • たたき台とはいえある程度は根拠と自分なりの検討を重ねた結果をもっていかない と叱られます(そもそも集団で検討する時間を省こうとして作らせてるものなので)。

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名詞、モノや行為を表すことば 13 土管、土管屋(どかんや、Drainpipe、Infrastructure) • ネットワークの物理的な部分や配線などのレイヤーを担当する人のことを「土管屋」 と呼ぶことがあります。 • 大規模システムなどでの作業分担や担当、体制の話で「土管」が出てきたら、たい てい物理インフラ、もしくはその担当チーム、担当者です。 • 実際のライフラインにおける上下水道などの インフラに例えているのでしょうね。

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名詞、モノや行為を表すことば 14 突合(とつごう、Collation、Veify、Check) • データ動詞を照合したり、突き合わせて同じであることを確認することを指します。 • 銀行、金融系の業務システム関係者がよく使う言葉です。

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名詞、モノや行為を表すことば 15 ボール(Ball、Initiative、Responsibility) • 物事の主導権や責任の所在を表す意味で使われます。 • 「この件、どっちがボール持ってるんだっけ?」「あちらです。こちらは回答待ち、という 認識です」 というような使い方。 • たいてい主導権が明確で「ない」場合に使います。ボール持ってないと思ってるほう が「本当にボール持ってなかったっけ??」という 不安に駆られて確認するケースが6割強(当社比)。

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名詞、モノや行為を表すことば 16 マター(Matter) • 直訳だと「モノ」や「事柄、事項」です。 • 会議などの場で使われる場合「~の件」の「件」の部分に相当する言葉として使わ れがちです。問題点や懸念点といった意味でもだいたいあっています。 • 用例:「この件って何マターなの?お金?人員?」 • 「何が問題なの?」といえばいいのですが、ちょっとおしゃれに 会議を演出したい場合に使うと格好がつきます?

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17 動詞、ふるまいを表すことば

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動詞、ふるまいを表すことば 18 怒られる(Yelled、Got Angered、Warned) • 開発ツールやコンパイラーなどがエラーや警告を出すことを指します。 • 用例:「そこ、セミコロン抜けで怒られてるよ」 。 • 自分で自分のプログラムに対して言う場合、どちらかというと「悪いのはコンパイラー」 的な空気を醸し出して責任転嫁したい気分を込めていることが多いので多用する と本当に怒られます。

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動詞、ふるまいを表すことば 19 キックする(Kick、Run) • 特定の処理やプログラムを稼働させることを指します。特に、いわゆる「スケジュール されたジョブ」のようなものを稼働させることを指すことが多いようです。 • 用例:「準備が終わったらジョブのキックお願いね」 。 • キックとは言いますが「蹴る」とは言わないの なんででしょうね…

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動詞、ふるまいを表すことば 20 コケる(Fall Over、Aborted) • プログラムや業務上の処理が予期しないエラーなどで停止、失敗している状況を指 します。 • 用例:「夜間のデータ取り込み処理がコケまして……」 。 • 「転ぶ」とは言わないのでここはあえて「こける」で言ってください。

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動詞、ふるまいを表すことば 21 投げる(Throw、Send、Transfer) • データなどを別システムなどに送信することを投げるという場合があります。 • 用例:「夜間に処理結果をシステムに投げるよう設定してあります」 。 • 「投げ出す」「本当に投げる」「捨てる(北海道限定)」などの意味も兼ねているの で文脈から判断しなければなりません。

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動詞、ふるまいを表すことば 22 食う、食いつぶす(Spend、Consume、Waste) • メモリーやディスクなどのリソース(資源)を消費し尽くすことを「食いつぶす」という 場合があります。 • 用例:「あのアプリ、メモリすぐ食いつぶすから気を付けてね」。 • どちらかというとネガティブな表現で、無駄に消費する、 というニュアンスを含むので使う場面はよく考えて。

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動詞、ふるまいを表すことば 23 食べる、食べさせる(Eat、Take) • プログラムやシステムに何かデータを入力したり、取り込ませることを「食べる」「食べ させる」、すこし汚い言い方だと「食わせる」といったりします。 • 用例:「昨晩、データ食わせたらシステムがエラー吐いて死んだ」

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動詞、ふるまいを表すことば 24 握る(Negotiate) • 複数の組織や担当者間で調整しなければならないことについて、事前に根回しし たり話をつけておくことを指します。 • 用例:「あの件だけど大丈夫?」「相手先の担当とは握ってありますので」。 • 公式の場で言うと場を凍らせますので注意。 ×:「先日握らせていただいた件ですが」

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動詞、ふるまいを表すことば 25 抜く(Take Away、Take Out) • 何か重要なものを取り出したり、コピーしたりすることを指します。どちらかというとネガ ティブなシチュエーションで多用される気がします。 • 用例:「とりあえずサーバーに出てるログを抜いておいて!」。 • ネットスラングで「IPアドレスを特定する」というような意味合いで使うこともありますね。

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動詞、ふるまいを表すことば 26 入る(Enter、Get In、Logon、Access) • アクセス制限されているようなコンピューターなどに接続し、利用可能な状態にする ことを「入る」と表現することがあります。 • 用例:「パスワードはAdministratorね。サーバーに入ったらすぐにこのプロセス殺 しといて」。 • ちなみに「入られる」は不正侵入を 指す場合が多いです。

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動詞、ふるまいを表すことば 27 吐く(Vomit、Output、Dump) • コンピューターやシステムが何かを出力することを「吐き出す」「吐く」と呼ぶことがあり ます。たいていの場合「ログ」だったり「エラー」だったり。 • UNIX系システムの場合、致命的なエラーがでるとその時点のメモリ情報などを記 載した「Core Dump」と呼ばれるデータファイルを出力してプログラムが強制終了さ れるので、「プログラムがコア吐いて死んだ」などと よく……いわない?

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動詞、ふるまいを表すことば 28 プッシュする(Push) • 依頼事項に対して動きがみられない場合や、動きが鈍い場合に、相手に行動を促 すよう何かしらの催促を行うことをプッシュするという場合があります。 • 用例:「あの件どうなってる?軽く客先の担当にプッシュしといてよ」 • 切羽詰まった状況ではあまり使いません。まだ少し猶予がある場合に使うことが多 いようです。

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動詞、ふるまいを表すことば 29 掘る(Dig、mkdir、Make Directory/Folder) • ディレクトリーやフォルダーを新しく作り、ファイル保存場所の階層を深くする(掘り下 げる)ことを指します。 • 用例:「設定ファイル用のディレクトリはもう一段掘ったところにあるから」。

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30 その他もろもろ

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その他もろもろ 31 がっちゃんこ(Merge) • 2つの何かを合わせることを、なぜかこの業界では「がっちゃんこ」「がっちゃんこする」と いうことがあります。 • 用例:「このデータとこちらのデータをがっちゃんこしたらいいんじゃない?」 • どんなまじめなシーンでも使われることがあるので違和感を感じるかもしれませんが、 くれぐれも「なに言ってんだこの人?」という表情を浮かべてしまわないように気を付け てください。

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その他もろもろ 32 正直ベースで(Honestly Speaking) • 何か話しづらいことや建前と本音があることが分かっている状況で、相手に対して 「悪いようにはしないから話してみてよ」的な持ちかけをする際に使われがちな枕詞 です。 • 用例:「で、実際のところ、正直ベースで話すとどんな感じなのよ?できそうなの?」

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その他もろもろ 33 そもそも論(Somo-Somo) • 膠着状態になった会議や議論において、議論の根底からひっくり返すこともやぶさか ではない提案や示唆を行う際の枕詞的な何か。 • 用例:「そもそも論なんだけれど、この顧客要求自体が無意味なんじゃないか?」

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その他もろもろ 34 ほげ(hoge)、ふが(fuga) • プログラムや設計などの例示等において、「適当な名称」としてよく使われる単語。 正式には「メタ構文変数(meta-syntactic variable)と呼ばれるもので、だれ もが「意味がない言葉であることを知っている」という単語のことです。 • 用例:「private int hogehogeが宣言されたとして…」 • 海外だと「foo」、「bar」「foobar」などが使われます。

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その他もろもろ 35 ほぼほぼ(Hobo-Hobo) • 「ほぼ」の強化版。「おおよそ」や「あらかた」に近いですが、どちらかというとそこに至る までの努力や労力に対する評価要求を匂わせるニュアンスや、ベストエフォート的な (最大限の努力はするが確約はできない)ニュアンスがこもる場合があります。 • 用例:「データ移行の準備は?」「ほぼほぼ終わっています。」