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©MIXI 共闘ことばRPG コトダマンの 自律分散型QA組織 安里 大志 開発本部 CTO室

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©MIXI 2 自己紹介 安里 大志(あさと たいし) 氏名 所属 略歴 開発本部 CTO室 2015年11月ミクシィ(現 MIXI)入社。 モンスターストライクのQAからスタートし、 直近はQA組織のマネジメントのお仕事が 中心です。 入社前は、ゲームQAやったり、 ゲームプログラマやったり。

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©MIXI 3 共闘ことばRPG コトダマンとは? 「ことば」で闘う新感覚RPG
   『コトダマン』とは、 
 「ことば」を用いて闘うスマートフォン向け新感覚RPG です。
  最大4人で文字の精霊「コトダマン」が持つ文字を組み合わせ、 
 「ことば」を作って 敵を攻撃! 
 出来た「ことば」の数や長さで、敵に与えるダメージが変化します。 
   生き物の名前から、流行のあのワードまで…… 
 収録される「ことば」は日々更新され、無限に楽しみが広がっていきます。 
 「ことば」で思わず笑いが生まれる、究極のことば遊びゲームです。 
  24年4月で6周年を迎えます。 
 <配信開始>
 2018/4/16~
 <タイトル> 共闘ことばRPG コトダマン <配信国> 日本 <ジャンル> ことば合わせRPG <価格> 基本無料(アイテム課金有り) <ターゲット> 20代前半~30代男女 https://kotodaman.jp/ Apple および Apple ロゴは米国その他の国で登録されたApple Inc. の商標です。 
 App Store は Apple Inc. のサービスマークです。 
 Google Play および Google Play ロゴは、Google LLC の商標です。 
 


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©MIXI 4 今日の概要 ● コトダマンQAチームの動き方 ● 一般的なゲームQAとの比較、並びに、それぞれの特徴 ● ゲームQA業界全般の課題について

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©MIXI 5 コトダマンのQA体制について QAチーム クライアント ・インゲーム/アウトゲームの 新機能のテスト ・回帰テスト ・リファクタリングに伴うテスト ・etcetc.. 運用 ・課金アイテムの内容検証 ・ストーリーのシナリオ検証 ・ことば判定される辞書登録内容の検証 ・etcetc..

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©MIXI 6 コトダマンのQA体制について 今日お話する内容は、「クライアント」QAチームのお話となります。 「運用」QAチームは、また違った体制で業務しています。 クライアント ・インゲーム/アウトゲームの 新機能のテスト ・回帰テスト ・リファクタリングに伴うテスト ・etcetc..

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©MIXI 7 開発フロー、QAフローについて 機能ごとに、企画・デザイン・開発・QAが走る 企画 実装 QA 企画 実装 QA QA 企画 実装 回帰テスト・フリーチェック 機能A 機能B 機能C 締切

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©MIXI 8 開発フロー、QAフローについて 実際はこんなイメージ(1サイクルが1~1.5ヶ月くらい) 締切

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©MIXI 9 ところで「自律分散型」とは ChatGPTに聞いてみた

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©MIXI 10 自律分散型のQA組織とは それぞれの機能開発に対して、QAスタッフが1~3名アサインされる(多くは1名で対 応)。アサインされたQAスタッフは、テスト管理、折衝、テスト設計、テスト実行、進捗管 理までを一気通貫で行う。 アサインも現場スタッフが話し合って決めている。 今やるべきことを、管理ではなく話し合いで決めている。

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©MIXI 11 よく見かけるゲームQAの体制 管理者、設計者、実施者で分かれている。 開発チームとは、管理者を通してコミュニケーションすることが多い。 QA組織 企画・デザイン・開発 テスト管理 テスト設計 テスト実施 報連相 指示 報連相

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©MIXI 12 コトダマンQAのイメージ QA組織 企画・デザイン・開発 特定の管理者、窓口担当は居ない。 QA内部はフラットな関係で、情報やタスクのやり取りが行われる。

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©MIXI 13 特徴 自律分散型QA 一般的なゲームQA 強み 弱み ・リードに依存しない ・スタッフの成長が早い ・リソースの移動が容易 ・個人の強みを活かしやすい ・長期的には効率が上がる ・大規模な案件がやりやすい ・優秀なリードQAが居れば、チー ムとして機能しやすい ・チームを立ち上げやすい ・スタッフの増減が容易 ・リードQAの負担が大きい ・仕事内容が限定的で成長が止ま りやすい ・特にQA費用が抑えられるわけで はない ・採用の基準が高くなる ・QAスタッフの単価が高くなる

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©MIXI 14 自律分散型をやるために必要なこと スタッフのスキルに応じた適切なタスクを見極めて、渡す。 ちょっと背伸びするくらいだと良い。 徐々に難易度の高い機能が対応できるようになる。 周囲の人のサポート。 「わからないことがあったら聞いてね」だけでは足りないので、 レビューやモブワークを仕組み化する。 タスクやスケジュールの可視化。 全員が同じ粒度の情報を把握しておく必要がある。

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©MIXI 15 なぜそのようなスタイルに? 以前は役割が分かれている一般的なゲームQAのスタイルに近かったみ たいですが、前任者たちが徐々に今のカタチにしていった。 ちなみに、モンスターストライクのQAチームも自律分散型に近い。 モンスターストライクからコトダマンに異動してきたメンバーの 影響を受けているのかもしれません。

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©MIXI 16 管理者に当たる人はいないのか? います。 議論に決着をつける、タスクの優先度をつける、ルールを決める、 ルールを変える、採用、アサイン、などなど。 管理者が居ないと、チームは最適化はされることはあっても、 変化は生まれにくい印象。 管理者というよりは、意思決定者に近い。

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©MIXI 17 現状の課題 もっと流動性を上げる。 ソフトウェアテスト/ソフトウェア開発の知識を会得する。 それらを達成することで、一人ひとりの生産性を上げ、 サービスの品質を高めていきたい。

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©MIXI 18 ゲームQA業界の課題 業務が細分化されているため、スキルが伸びにくい。 キャリアパスも限定的で、また、他の業界(Web業界等)にスライドしにくい。 一般的なソフトウェアテストの知見を土台にして、どの業界でも通用するやり方を 身につけ、「どこでも働けるが、今はゲーム業界で働いてる」という状況が理想的 だと思ったりしてます。 最初からゲームに特化するのではなく、ソフトウェアテストの基礎を身に着けたあ とで、ゲームに特化する。 自律分散型のQA組織は、その手がかりとなりうるかもしれません。

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©MIXI 19 ご清聴ありがとうございました