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Snowflakeデータ基盤で挑むAI活用 〜4年間のDataOpsの基礎をもとに〜 みっつ 2026年02月25日

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スピーカー紹介
 2 みっつ(三ツ橋 和宏) 
 ○業務経験  前職では長年に渡ってアドテクノロジーのデータ処理を担当。  オンプレHadoop, EMR, Redshift, Spark, BigQuery, Beam...etc ○株式会社kubell(旧Chatwork株式会社)  Staff Data Engineer ○Snowflake関連の活動 ❄Data Superhero’26/'25/'24/'23 ❄Data Polaris'22 ○情報発信  X:@kaz3284 この資料もアップ予定。

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3 事業概要 ● 国内最大級のビジネスチャット「Chatwork」を展開。業界のパイオニアであり国内利用者数No.1*1、導入社数は97.3万社*2を突破 ● 圧倒的な顧客基盤のあるプラットフォームを背景に、チャット経由で業務を請け負いDXを推進するBPaaS「タクシタ」を展開  ビジネスチャット「Chatwork」 BPaaS「タクシタ」 ● 国内利用者数No.1*1 有料ユーザーの97%が中小企業ユーザー ● 日本の1/5を占める導入社数97.3万社以上*2 806万ユーザー ● 全業界・全職種の方が日常的に使うプラットフォーム チャット経由で業務を請け負いDXを推進 業務代行 経理・総務・事務な ど幅広い業務に対応 人事・労務など専門 性の高い業務に対応 採用 経理・会計 労務 営業事務 AI・SaaSを徹底活用 *1 Nielsen NetView Customized Report 2025年7月度調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。 調査対象はChatwork、Microsoft Teams、Slack、LINE WORKSを含む44サービスを株式会社kubellにて選定。 *2 2025年12月末時点

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我々のデータ基盤の状況について

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5 Snowflakeを中心としたデータ活用基盤 プロダクト データ イベント データ Salesforce market zendesk …etc DWH Data モデル 取り込み 取り込み 取り込み 利用 実装・制御 SSoT(Single Source of Truth) Stremlit dbt Notebook BIツール各種

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6 CortexCodeが衝撃的だった 解禁日の02/06に導入。Snowflakeを直接使うユーザーが倍増!! CortexCode前← →CortexCode後

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データ基盤プロジェクトとして、着実に進歩を重ね、 全社的なデータ利活用の実現までに、 もう少しのところまで来た!

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8 4年かけて進めてきたDataOpsが花開いた!

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ココにいたるには、4年間で様々な壁があった 線形な成長ではなく、非連続な成長だった

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壁を越えて、非連続な成長につながった転換点 〜DataOpsの壁を乗り越えた先に見えた新境地〜

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11 壁を越えて、非連続な成長につながった転換点 ● ステージ1:旧世代を捨て、新世代のデータ基盤をゼロから立ち上げる ○ 価値があるデータ基盤を素早く立ち上げる(旧世代から新世代へ) ○ 開発・運用を洗練する ○ 属人性を作らない(いつでもどこでも非同期に開発できる) ● ステージ2:データエンジニアがボトルネックにならない開発体制を実現する ○ 人手不足の...壁に立ち向かう ○ 仕組みの展開で領域を広げる ○ 属人性を排除する(運用でカバーに妥協しない仕組み作り) ○ AIは、まずは成果を出しやすいところ(開発)から導入する ● ステージ3(現在進行中):データ基盤の活用を加速するAI導入について ○ ユースケースを開拓しながら進める ○ SnowflakeのAI機能で加速するAI活用 ○ CortexCodeとSnowflake Intelligenceを適材適所で使う

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ステージ1:旧世代を捨て、新世代のデータ基 盤をゼロから立ち上げる

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13 価値があるデータ基盤を素早く立ち上げる(旧世代から新世代へ) 旧世代のボトルネックを克服し、自然と移れる圧倒的な新世代へ。 現行基盤コスト 次世代データ基盤コスト ※横軸:時間。経過時間に対して同じ機能を提供すると仮定 ※コスト:利用料金、開発コスト、運用コスト、技術的負債の蓄積、精神的負荷...の合計値 数千万円/年相当のコスト減。 +α データ利活用の促進。

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14 開発・運用を洗練する 最初期から運用のアンチパターンを回避するシステム構成にした。 ● パターナリスト症候群 ○ ゲートキーパー:ある人が権力を持ってしまう体制になってしまう。 ● アラート疲れ ○ アラートが多いと業務時間外の対応が頻発してしまう状況。 参照:「システム運用アンチパターン」 データモデル DWH(SSOT) DB モデル CI 開発(ローカル、 devcontainer) deploy DWH構成 (IaC) deploy deploy ユーザ 管理 同期 SCIM dbt, Cursor, docker GitHub Actions,Dagster Okta GitHub Actions,Terraform GitHub GitHub ※現在の開発・運用フロー図 再初期からあまり変わっていない。(不要になったもの を削ってシンプルになった)

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15 属人性を作らない(環境・コミュニケーションに縛られない開発にする) ×環境・コミュニケーションに縛られる開発 ● 開発を始める時は、まず環境構築するところから入る(半日から1日かけて)。 ● タスクに着手したら、誰かに必要な情報を聞くことから始める。 ● Dev環境の調子が悪いと開発が進まない(できない)。 ● 誰かに動作確認(テスト)してもらわないと開発完了にならない。 ○環境・コミュニケーションに縛られない開発 ● 開発を始める時は、PCを起動すればスグに始められる。 ● タスクに着手しようとする時は、一人で始められる。 ○ 方向性または設計が決まっている ○ 過去の経緯がdocsにあって自分で調べられる ● 開発の際に、他の開発者の影響を一切受けずに自分のペースで進められる。 ● 自分で確認をしたら開発完了となる。 開発環境のコンテナ化、IaCの整備...DevOpsを洗練することに加えて、 意思決定の過程、検証、設計、議事録などできるだけ記録に残すようにした。

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ステージ2:データエンジニアがボトル ネックにならない開発体制を実現する

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17 人手不足の...壁に立ち向かう 急速な需要の高まりに応じて、越えなければならない壁が見えてきた ● 色々な部門、関連会社から同時多発的に需要が起こる ● データは生き物、どんどん変化していく ○ データソース追加、カラム追加(仕様変更) ● 人員拡張が困難 ○ データエンジニアは母数が少ない シンプルな直列型ではデータエンジニアが確実にボトルネッ クに... 直列体制のままの悪循環 ● データ基盤の信頼低下 ● データ基盤が使われなくスプシ運用が頻発することによるデータのサイロ 化、データスワンプ(沼)...etc ● とりあえず動けばよいという大きな泥団子問題...etc 直列型

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18 仕組みの展開で領域を広げる 一部で確立した仕組みを全体へ展開してデータ基盤の領域を拡大する。 仕組み化できていれば、素早く展開できる。 Salesforce market …etc 外部ストレージ AWS Lambda S3 分析DWH DB モデル 取り込み 書き出し 書き出し ETL reverseETL ジョブ実行 制御 Digdag dbt 各種 saas データ利活用 プロダクト データ イベント データ 事業A 事業B 事業B

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19 属人性を排除する(運用でカバーに妥協しない仕組み作り) データ基盤開発に機動性を持たせるために、 ● (誰かに頼まないとできない)属人性はスケールする際のボトルネックになり得る。 ● (仕組み化を進める際に感じる)存在価値がなくなることへの疑念は早く手放す方がお得。 ○ 自転車(二輪車)と同じで常に前進すれば転ぶことはない ○ データエンジニアリングは、ヤルベキことが無限にある ○ データ活用に貢献する方が遥かに価値が高い

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20 まずは、成果を出しやすいところ(開発)から導入する ● まずは、AIとの協業の親和性が高い、開発業務の支援から導入を始める。 ○ 冒頭で紹介した2年連続2倍の機能追加の土台となった。 cf. https://creators-note.chatwork.com/entry/2025/12/02/113550 ○ 1年目は開発体制の転換の効果が大きかった。 ○ 2年目はAIによる開発支援で全体的な生産性が底上げできたことが大きかった。 ● (属人性排除の目的で進めた)ドキュメンテーション文化が、AIへの+αの効果が あった。 ○ 開発支援のコンテキストになった。 ○ これまでやってきたコトの延長が、コンテキスト整備の文化へ繋がった。 ● AIはデータエンジニアリングにも、開発や利用の根幹を変えうる大きな変化の波を もたらしている。この機会を活かせるのはエンジニアの醍醐味かと。

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ステージ3(現在進行中): データ基盤の活用を加速するAI導入について

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22 ユースケースを開拓しながら進める ● 開発スピードが上がり、「スピードを活かしてどこに向かうか」をAIによる利用者 支援と定めた。 ● データ基盤のユースケースは利活用現場にある。 ○ 現場に近い方々と一緒に進める必要がある。(目標を見失い、有らぬ方向に向 かって崩壊してしまうR&Dを何度経験したことか...) ● ユースケースに紐づけてトライ&エラーを繰り返すことで洗練された形へ到達でき るのではないかと考えている。 cf.https://creators-note.chatwork.com/entry/2026/01/19/160816

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23 SnowflakeのAI機能で加速するAI活用 CortexCodeで、これまで整備してきたことが花開いた感がある ● 解禁日以降にSnowflakeでクエリを実行するユーザーが倍増した。 ● マーケティングやセールスなどの最前線の現場の方々が直接データを見る ようになった。 ● SQLは書けるが、どこを参照すれば欲しいデータが取れるかわからず使え てなかったエンジニアも気軽に使うようになった。 ● 何もせず自然に、ただCortexCodeが解禁されただけで革命が起きてる! CortexCode前← →CortexCode後

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24 CortexCodeとSnowflake Intelligenceを適材適所で使う 多様な質問に答えるCortexCodeと、領域を深ぼるSnowflake Intelligence ● CortexCodeは、すぐに使い始めることができる、全社員向け。 ○ 「text to SQL」として基本的な質問は、しっかり回答してくれる ※ココで見せられないのが残念すぎる ○ dbtのdescriptionをpersist_docsでSnowflakeへ設定してある ● Snowflake Intelligenceは、細かくカスタマイズ(制御)できる、専門家向け。 ○ まずセマンティックの定義が必要だが、信頼性を担保できる ○ アナリストなど用の「text to SQL」として整備する方向へ

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まとめ

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26 まとめ コツコツと積み上げてたDataOpsはAIにもつながると実感できている! ● それぞれのステージのポイント: ○ ステージ1の立ち上げ期は、素早く基礎を確立するように。 ○ ステージ2の拡大期は、仕組み化でスケールするように。 ○ ステージ3(進行中)は、より多くのユーザーがAI支援でデー タ活用できるように。 ● AI時代につながるDataOps: ○ 小さく価値を出し続けること。 ○ 属人化させないこと。 ○ 人(組織)がボトルネックにならないよう仕組み化すること。 ○ 技術は使われるのではなく使うこと。

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働くをもっと楽しく、創造的に