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マイクロプラスチック等の流出実態調査 2020年度版 および問題解決への挑戦 一般社団法人/株式会社ピリカ 1 2021.03.25公開 2023.03訂正・アップデート

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© 2023 Pirika, Inc. 目次 2 - 一般社団法人/株式会社ピリカとは - なぜ(マイクロ)プラスチックの流出が問題か - 「アルバトロス」プロジェクトとは - マイクロプラスチックの流出実態調査 2020年度版 - 問題解決に向けた今後の課題と挑戦

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© 2023 Pirika, Inc. 一般社団法人/株式会社ピリカとは 代表:小嶌 不二夫(こじま ふじお) 7歳の時に読んだ本の影響で環境問題の解決を志す。 大阪府大で環境工学、京大院でエネルギー経済を 専攻。大学院時代に世界を一周し、ごみの自然界 流出問題に着目。帰国後にごみ拾い SNSピリカの 開発を開始。2011年に京大を中退し、ピリカを設立。 副業、インターン等を含め 50人以上の多様なメンバーが所属 3 科学技術の力であらゆる環境問題を解決 することを目指す非営利組織/会社。 一歩目としてごみ(特にプラスチック)の 自然界流出問題に注力している。 ※ピリカ = アイヌ語で「美しい」 沿革: 2010年 京大の学生発プロジェクトとして開始 2011年 メンバーが中退、株式会社を東京で設立 2018年 環境大臣賞(掃除大賞2018)を受賞 非営利型の一般社団法人を設立 2019年 令和元年度の環境白書に取り組みが掲載

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© 2023 Pirika, Inc. なぜプラスチックの流出が問題か 4 人口と1人あたりのプラスチック使用量が共に増加 →プラスチック消費量と流出量が指数関数的に増加 流出プラスチックが生態系へ悪影響を及ぼす懸念 - 海の生物への影響(窒息、餓死、怪我) - 気候変動への影響(プランクトンのCO 2 吸収を阻害) プラスチック流出問題の影響予測は困難だが、重大かつ 不可逆な影響を及ぼす懸念があり、地球温暖化問題の ように予防原則※が適用されるべき問題と言える ※予防原則:新技術などに対して、環境に重大かつ不可逆的な影響を及ぼす仮説上の恐 れがある場合、科学的に因果関係が十分証明されない状況でも、規制措置を可能にする 制度や考え方のこと。

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© 2023 Pirika, Inc. なぜ「マイクロ」プラスチックの流出が問題か 5 マイクロプラスチック = 5 mm未満のプラスチック - サイズが小さなマイクロプラスチックは、飲料 や食物を通じて人体に取り込まれやすいため、 大きなサイズのプラスチックと比較して人体へ のリスクが高いと言われている - プラスチック自体は無害だが、プラスチックに は人体に有害な物質が含まれていることがある

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© 2023 Pirika, Inc. 「アルバトロス」プロジェクトとは ? プラスチックの流出を止めるための流出実態調査 流出を止めるためには 流出製品と流出経路の 解明が不可欠 6

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© 2023 Pirika, Inc. 従来の流出プラスチック調査手法の課題 従来手法(船による網の牽引)は高コスト&使えない場所も 浅い川、狭い川は 船が入れない 船は高コスト

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© 2023 Pirika, Inc. マイクロプラスチック採取装置の開発 小型の調査装置を開発、低コスト&どこでも調査可能に 1号機 3号機 7号機 特許出願中

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© 2023 Pirika, Inc. 拡大するアルバトロス調査網 国連でも導入, 世界最大規模のマイクロプラスチック調査網に ※タイ, ベトナム, カンボジア, ラオスの調査は国連環境計画 のプロジェクトCounterMEASUREの一環として実施

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© 2023 Pirika, Inc. 流出製品の推定に挑む 採取された5,000以上のサンプルを1つ1つ分析。東工大、東京理科大、 プラスチック成形加工会社らと連携し、流出製品の推定に取り組む。

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© 2023 Pirika, Inc. 「アルバトロス」プロジェクト2020実施体制 11 実施主体 一般社団法人ピリカ 技術協力 株式会社ピリカ (機材やノウハウの開発と提供) 資金サポート(助成、協賛、寄付) 日本財団(海と日本プロジェクト) エフピコ環境基金 日本水産株式会社 株式会社ファンケル アドバイザー・パートナー 東京工業大学 福原 学先生 分析プロセスの指導・監修 株式会社オオスミ 分析業務の委託 株式会社ミヨシ  プラスチック製品の推定への協力 東京理科大学 二瓶 泰雄先生 流出量計算プロセスへのアドバイス 八千代エンジニヤリング株式会社 水の流出量データの提供 住友ゴム工業株式会社 人工芝の分析協力

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© 2023 Pirika, Inc. パートナーシップ構築 流出量の計算 問題解決に向けた事業開発 質量の測定・計算 2019年度プロジェクトの流れ 2020年度プロジェクトの流れ プロジェクトの流れ(昨年との比較) 12 プラスチック候補粒子の採取 前処理 分析 製品の推定 考察 調査地点選定

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© 2023 Pirika, Inc. ①パートナーシップ構築 全国20自治体+2大学と連携、コロナ禍でも各地の調査が可能な体制を構築した。 13 地域 パートナー 北海道 北海道 関東 埼玉県、多摩市、深谷市、我孫子市、 館山市、港区、世田谷区、東京都市大学 中部 山梨県、三重県、志摩市、豊橋市、 三島市、四日市大学 関西 滋賀県、堺市、亀岡市、 神戸市(六甲アイランド高校) 中国 岡山市 九州 福岡市(宇美町、志免町と共同実施 )、 霧島市

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© 2023 Pirika, Inc. 各パートナーと協議し、地域からの調査要望、 安全性などを考慮し、調査地点を選定した。 (右図:港区の例) 従来の水面付近に加えて、一部地域で水底付近 からもプラスチックの採取を行った。(下図) ②調査地点の選定 14 水面 水底

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© 2023 Pirika, Inc. バッテリー駆動のスクリューで水面付近の水をネットに流し込む方式の採取装置 (アルバトロス7)を用いて、プラスチック候補粒子の採取を行った。 ③プラスチック候補粒子の採取 15 採取装置「アルバトロス7」の仕組み 網目0.3 mmの プランクトン ネットを使用 ろ水計で通過した 水の量を計測 バッテリー駆動 (流速0でも使用可) 3分間で1~5 m3程度 の水を採取 ダンボール1箱で 収納•輸送が可能

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© 2023 Pirika, Inc. ③プラスチック候補粒子の採取風景 16

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© 2023 Pirika, Inc. 比重分離に使用した薬品 水面サンプル: NaCl, 1.2 g/cm3 水底サンプル: NaI, 1.5 g/cm3 洗浄に使用した薬品と条件 30 wt% H 2 O 2 +0.05 M Fe(Ⅱ) (1:1), 50 ℃, 1h ④前処理 17 溶液による比重分離と酸化試薬による洗浄を併用し、砂や植物、生物の死骸など の自然物とプラスチック候補粒子を選り分けた。

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© 2023 Pirika, Inc. ⑤分析 18 フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)、顕微鏡、ノギス等を使用し、プラスチック 候補粒子の成分、色、大きさ、厚み、形状などのパラメータを取得した。

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© 2023 Pirika, Inc. ⑥製品の推定 19 (株)ミヨシや住友ゴム工業(株)の協力を受け、マイクロプラスチックの製品推定手法を開発 ・改良し、本プロジェクトに用いた。例えば、同じように見える人工芝も、成分、形状、大きさ などから3種類に分類し、流出源を切り分けることができた。 射出成型 (玄関マット, ゴルフ練習場など) 押出成型 - ロングパイル (サッカー場など) 押出成型 - その他 (テニスコートなど)

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© 2023 Pirika, Inc. ⑦マイクロプラスチックの質量の測定・計算 20 成分、形状、面積からマイクロプラスチックの質量を推定する手法を開発。 マイクロプラスチックの質量が低コストで計算可能になった。(特許出願中)   ①マイクロプラスチックの成分、形状、面積を測定 ②成分、形状ごとの計算式に面積を入力し質量を計算

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© 2023 Pirika, Inc. ⑧マイクロプラスチック(MicP)流出量の計算 東京理科大, 八千代エンジニヤリングの研究論文に記載された手法に基づき計算 (Yasuo Nihei,Takushi Yoshida,Tomoya Kataoka and Riku Ogata. High-Resolution Mapping of Japanese Microplastic and Macroplastic Emissions from the Land into the Sea. Water 2020, 12(4), 951. https://www.mdpi.com/2073-4441/12/4/951) 21 ※1 2020年度のアルバトロスプロジェクトから得られた結果のうち、水面付近かつ河川で採取されたデータを用いた ※2 ピリカによる計算では市街地率のみを考慮し、人口密度は考慮しなかった ※3 1 kmグリッドごとの水の流出量のデータは八千代エンジニヤリング (株)から提供を受けた 計算の流れ 1. 観測されたMicP濃度※1と河川流域特性(人口密 度や市街地率※2 )から1 kmグリッドのMicP濃度を 計算 2. 1 kmグリッドの水の流出量を計算 ※3 3. [1]×[2]が1 kmグリッドのMicP流出量となり、日本 全土の値を合計すると日本の MicP流出量が計 算できる

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© 2023 Pirika, Inc. ⑨発泡スチロールの詳細な分類 22 発泡スチロール協会の協力を受け、発泡スチロールの詳細を分類し、流出源を切り分け ることができた。発泡スチロールは他のポリスチレンを主成分とするプラスチック製品と比 較して軽量である。そのため、発泡スチロールを流出源とするマイクロプラスチックに関し ては専用の計算式を作成し質量を推定した。 EPS (Expanded Polystyrene) 緩衝材、魚箱など PSP(Polystyrene Sheet) 食品トレーなど

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© 2023 Pirika, Inc. 国内120地点中、112地点でマイクロプラスチックを採取 - 人工芝、コーティング肥料、発泡スチロール等の製品が見つかった - 他国と比べ日本は流出製品に占める人工芝の割合が突出して高かった 水底29地点中、28地点でマイクロプラスチックを採取 - 水面と同様、PEなど比重の軽いプラスチックが大多数を占めた - 水面調査では見つからなかった比重の重いプラスチックが複数種類存在した 質量を計算することで新たな流出実態が判明 - コーティング肥料の深刻な流出実態が明らかになった - 玄関マット, ゴルフ練習場等からその他スポーツ由来の約 4倍の人工芝が流出していた マイクロプラスチックとして年間140トンが日本から流出 明らかになった事実 23

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© 2023 Pirika, Inc. 120地点中112地点でマイクロプラスチックを採取 24 地域 都道府県 マイクロプラスチックが見つかった河川、港湾、湖 北海道 北海道 安平川、勇払川、太平洋 関東 東京都 荒川、乞田川、大栗川、芝浦公園付近運河、芝浦アイランドタワー付近運河、天王洲運河、京浜運河、 東京湾、多摩川、野川、神田川、日本橋川、仙台堀川、隅田川、目黒川 埼玉県 荒川、利根川、福川、唐沢川、中川 千葉県 館山湾、銚子港、利根川、手賀沼 茨城県 利根川、霞ヶ浦 中部 愛知県 豊川、梅田川 山梨県 塩川、富士川、荒川、平等川、笛吹川 静岡県 松毛川、境川、大場川、御殿川 関西 大阪府 石津川、東除川、狭間川、大和川 滋賀県 祖父川、茶釜川、琵琶湖、瀬田川 兵庫県 大阪湾(神戸港) 京都府 千々川、年谷川、南郷池、西川、保津川 三重県 英虞湾、的矢湾、海蔵川 中国 岡山県 砂川、笹ヶ瀬川、倉敷川、足守川 九州 福岡県 宇美川 鹿児島県 天降川、郡田川

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© 2023 Pirika, Inc. 今年度流出が確認されたプラスチック製品の例 25 人工芝(射出成型) シート類(ブルーシート等) ロープ類(PEロープ、PPロープ等) コーティング肥料 発泡スチロール 人工芝(押出成型)

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© 2023 Pirika, Inc. 東南アジア、EUとの比較(水面付近) 東南アジア(ベトナム、ラオス、カンボジア)、EU (フランス、オランダ、英国)と本調査結果 (日本)を 比較したところ、流出マイクロプラスチックの製品 割合に大きな地域差が見つかった。 - 人工芝 流出マイクロプラスチック個数中の人工芝の割合は日本では 19.5%だった。日本の人工芝割合は東南アジア諸国 (11.3%) と比べて約2倍、EU諸国(0.8%)より約25倍大きかった。 - 発泡スチロール 流出マイクロプラスチック個数中の発泡スチロールの割合は 日本では10.3%だった。東南アジア諸国は 10.8%で日本と同 程度だったが、EU諸国では64.7%と大きな割合を占めた。 26

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© 2023 Pirika, Inc. 水底29地点中28地点でマイクロプラスチックを採取 27 地域 都道府県 マイクロプラスチックが見つかった河川、港湾、湖 関東 東京都 荒川、神田川、日本橋川、仙台堀川、隅田川、目黒川 千葉県 館山湾、銚子港、手賀沼 中部 愛知県 豊川 静岡県 境川、大場川 関西 大阪府 石津川 滋賀県 琵琶湖、瀬田川 京都府 犬飼川、保津川 九州 福岡県 宇美川 鹿児島県 天降川

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© 2023 Pirika, Inc. 比重の重い新しいプラスチック+軽いプラも ● 水底でも水面と同様に比重の軽いプラスチック(PE、PP等)が多く見つかり、全体の 8割以上を占めた ● 水底ではPVCなど比重の重いプラスチックが多種類確認された ● 人工芝は水底からも多数見つかり、全体個数の11.2%を占めた 28 マイクロプラスチックの成分個数比

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© 2023 Pirika, Inc. 質量比で見えたコーティング肥料流出の深刻さ 流出プラスチックの製品割合は個数比と質量比で大きく割合が異なった。特にコーティ ング肥料は個数比では1.1%であったが、質量比では16.2%※を占めた。質量比の観点 から、マイクロプラスチックの流出問題において、コーティング肥料の流出が非常に大き な割合を占めていることが明らかになった。 ※コーティング肥料は、条件による流出量の偏りが大きく、地域・時期によっては更に割合が大きい可能性もある。 29

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© 2023 Pirika, Inc. 参考:コーティング肥料とは 30 表面をプラスチックで覆うことで、効果が長持ちする肥料。主に水田で利用される ため、稲作地帯では流出マイクロプラスチック個数の60%以上を占めることも。

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© 2023 Pirika, Inc. 押出成型 人工芝(質量比16%) その他: テニスコートなど 射出成型 人工芝(質量比83%) 玄関マット, ゴルフ練習場など 詳細分類×質量比で人工芝の流出実態が明らかに 31 ロングパイル: サッカー、フットサル、野球など 種類ごとの 人工芝の流出質量比 劣化前 劣化後

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© 2023 Pirika, Inc. 年間140トンのマイクロプラスチック(MicP)が流出 32 日本の年間マイクロプラスチック流出量は140トン(人工芝は22トン)と算出された* 東京理科大 , 八千代エンジニヤリングの研究論文に記載された手法に基づき、本プロジェクトの調査結果を用いて計算。同論文による計算結果は 204〜294トン/年であった。 (Yasuo Nihei,Takushi Yoshida,Tomoya Kataoka and Riku Ogata. High-Resolution Mapping of Japanese Microplastic and Macroplastic Emissions from the Land into the Sea. Water 2020, 12, 951. https://www.mdpi.com/2073-4441/12/4/951) *PSを成分とする MPについてスライド 22に記載した発泡スチロールに関する質量の補正をしていない値   [2] 1 kmグリッドの 水の流出量を計算 [3] 1 kmグリッドのMicP流出量を計算 全てを足し合わせると日本全土の MicP流出量に [1] MicP濃度と市街地 率から1 kmグリッドの MicP濃度を計算

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© 2023 Pirika, Inc. 問題解決に向けた今後の課題と挑戦 1. 調査網とパートナーシップの拡大 - 国内:各地域の企業・団体とパートナーシップを組み、自治体・議員等から調査業務を受注 - 海外:国連環境計画や現地の大学等と連携し、東南アジア地域の調査網を拡大 2. 情報公開の加速 - 今回の調査結果は原則オープンデータとして公開 - 独自開発した管理・分析・オープンデータ化システムの外部公開 3. プラスチックの流出源を探る研究 - 人工芝(射出成型)など、流出プラスチックに占める割合が大きな製品の流出源を深掘る - 日本財団 海と日本プロジェクトの 2021年度事業として助成を受けて実施 4. 問題解決に向けた技術・事業の開発 - 人工芝の流出対策 - その他製品の流出対策 33

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© 2023 Pirika, Inc. 1. 調査網とパートナーシップの拡大 国内事業 - 地方自治体・地方議員らから調査業務を受注 - 各地の企業・団体とパートナーシップを組み対応 ※ - 助成金無しでできる自立した事業へと発展 海外事業 - 国連環境計画(UNEP)とメコン川流域における マイクロプラスチック調査業務で連携 - 現地の大学等とパートナーシップを組み対応 ※ ※各パートナーは、簡単な講習を受けることで、アルバトロスの採取装置や システムを用いた調査ができるようになる(商用利用可) 34

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© 2023 Pirika, Inc. 調査結果は原則オープンデータとして公開 - https://opendata.plastic.research.pirika.org - 自由に利用可、商用利用も OK - 問題解決の促進と透明性の向上が目的 システムは本プロジェクト用に独自開発 - サンプル管理・分析・オープンデータ化などの機能を実装 - 今後はシステムも積極的に外部提供する予定 - 既に千葉工業大やUNEPの調査でも活用されている Global monitoring of microplastics in oceans all over the world, 千葉工業大学, 亀田研究室, https://www.casio.kamedalab.com 2. 情報公開の加速 35

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© 2023 Pirika, Inc. 3. プラスチックの流出源を探る研究 2021年度も日本財団 海と日本プロジェクトと連携。 まだ明らかになっていないプラスチックの流出源を明らかにするため に、新たな調査を実施予定。 36 ①タカノメ調査(スマホをAIを用いた散乱ごみ調査 ) ②流出懸念製品調査 (水辺付近のごみを回収・分析 )

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© 2023 Pirika, Inc. 人工芝流出問題解決に向けた連携 - 住友ゴム工業株式会社 - 清水建設株式会社 - プロジェクト イッカク その他製品の流出問題解決に向けた事業・連携 - 製品・流通ごとのパートナーシップ拡大 - ごみ拾いSNS「ピリカ」による清掃活動促進 4. 問題解決のための技術・事業の開発

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© 2023 Pirika, Inc. 人工芝流出問題解決に向けた連携 住友ゴム工業株式会社とは 1. 人工芝流出の研究 2. 再資源化用サンプルの提供 などの面で連携 特に、人工芝の分類手法開発においては スポーツ用人工芝分野でトップクラスの 実績を持つ住友ゴム工業の知見が大きく 役立った 38 ×

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© 2023 Pirika, Inc. 人工芝流出問題解決に向けた連携 清水建設株式会社 技術研究所と連携し、水路経由での人工芝流出を抑止するための フィルターを研究開発中。 流出する人工芝の粒径を考慮したフィルターを検討中。 39 ×

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© 2023 Pirika, Inc. 流出前人工芝を回収 (協力: 住友ゴム工業、他) 洗浄・選別 (協力: 東京理科大学、TBM) 小石やゴムチップは落下 人工芝は 吹き飛ばされる 人工芝流出問題解決に向けた連携 40 × 破砕・ペレット化 (協力: 平和化學工業) ブロー成形でボトルを製造 (協力: 平和化學工業)

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© 2023 Pirika, Inc. その他製品の流出問題解決に向けた事業・連携 製品・流通ごとのパートナーシップ拡大 - 人工芝(押出成型)以外の流出問題解決にもメーカー・流通との 連携が必要 - 特に人工芝(射出成型)とコーティング肥料は流出量が大きく、 対策は必須 ごみ拾いSNS「ピリカ」による清掃活動促進 - 流出前の散乱ごみ回収は、問題の直接的な解決手段として重要 - ごみ拾いSNS「ピリカ」はサービス開始 10年間で、世界最大規模 のごみ回収事業へと成長 - これまでに世界108カ国から累計1.8億個のごみを回収した - 今後も自治体・企業連携を拡大、清掃活動の普及促進に努める 41

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© 2023 Pirika, Inc. 更新情報 2023年3月31日 マイクロプラスチックの個数密度に関するデータ訂正 2023年3月31日 発泡スチロールと推定されるマイクロプラスチックの質量計算公式を更新 42