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企業とユーザーの関係構築をより良いものにする会社 株式会社真摯 コンテンツマーケティングの戦略設計 取り組むべきはオーディエンスビルディング いちしま泰樹 2025年版

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株式会社真摯 2 ニュースレター https://cinci.jp/letter この資料の解説コンテンツ https://cinci.jp/docs/content-marketing-strategy 月1回ほどコラムや情報をお届けいたします。 Web解析とコンテンツマーケティングが領域です。 各章のトピックスを記事で詳しく解説しています。

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株式会社真摯 3 コンテンツマーケティングの定義 Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action. コンテンツマーケティングとは、 明確に定義されたオーディエンスを魅了して関係性を持つために、 興味関心に沿った価値あるコンテンツを制作し配信する 戦略的なマーケティングアプローチのこと。 その最終的な目的は収益性の高い顧客行動の促進である。 What is Content Marketing? - Content Marketing Institute https://contentmarketinginstitute.com/what-is-content-marketing/

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株式会社真摯 4 オーディエンスは自分たちの次のメッセージを届けられる購読者やフォロワー コンテンツを起点にして企業が特定領域を象徴する存在としてオーディエンスに認識されることが、 コンテンツマーケティングの一つのあり方。 「再アプローチ可能なユーザーとの関係構築」が必要な要素。 Content marketing is not about what you sell; it’s about what you stand for. Epic Content Marketing - Joe Pulizzi / ジョー・ピュリッジ 『エピック・コンテンツマーケティング』 コンテンツマーケティングは 「あなたが何を売るか」ではなく 「あなたが何を象徴するか」である。 ※Joe PulizziはContent Marketing Instituteの創業者

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株式会社真摯 5 2014年にニューヨークタイムズがDXを目指して作成した社内文書。 Buzzfeedがリークした後、その内容の先見性から メディア関係者を中心に広く読まれることになる。 The New York Times Innovation Report The New York Times Innovation Report (2014) This story begins

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株式会社真摯 6 The New York Times Innovation Report (2014) ニューヨークタイムズのInnovation Reportのチャプター1は「Growing Our Audience」。 それまではコンテンツの視点に重きを置き 読者開発が軽視されていたことへの反動として掲げられた強いメッセージである。

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株式会社真摯 7 最も重要なのは「読者開発」(古田大輔氏による記事) 「読者開発」しないと、良いコンテンツも届かない 【イノベーション・リポート】|メディアコラボ・古田大輔 https://note.com/masurakusuo/n/n6a98ef04985f 元BuzzFeed Japan編集長だった古田氏による2020年のブログ記事。 Innovation Reportを踏まえたメディアが取るべき戦略について。 最も重要な概念は「読者開発」。

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株式会社真摯 8 コンテンツマーケティングの4つの戦略軸 ⚫ Discovery 発見 ⚫ Promotion 拡散 ⚫ Connection 関係構築 ⚫ 誰に/どのような需要に/どのような流通で ⚫ どのようなコンテンツを ⚫ Hero/Hub/Help ⚫ 新規作成/編集/パッケージ ⚫ 最適なフォーマット ⚫ 所有チャネル/他者チャネル ⚫ 複数回アプローチを ⚫ パッケージにして届ける ⚫ 認知/閲覧/利用 ⚫ 理解 ⚫ 反応/評価/共有/コメント ⚫ 関連コンテンツアクセス ⚫ 関係を持つ/交流 ⚫ 一定量の再訪問 ⚫ 問い合わせ/購入 ⚫ 推薦 下記を参考に当社作成 「読者開発」しないと、良いコンテンツも届かない 【イノベーション・リポート】|メディアコラボ・古田大輔 https://note.com/masurakusuo/n/n6a98ef04985f オーディエンスビルディング エンゲージメント獲得 コンテンツ ディストリビューション

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株式会社真摯 9 コンテンツマーケティングの4つの戦略軸 ⚫ Discovery 発見 ⚫ Promotion 拡散 ⚫ Connection 関係構築 ⚫ 誰に/どのような需要に/どのような流通で ⚫ どのようなコンテンツを ⚫ Hero/Hub/Help ⚫ 新規作成/編集/パッケージ ⚫ 最適なフォーマット ⚫ 所有チャネル/他者チャネル ⚫ 複数回アプローチを ⚫ パッケージにして届ける ⚫ 認知/閲覧/利用 ⚫ 理解 ⚫ 反応/評価/共有/コメント ⚫ 関連コンテンツアクセス ⚫ 関係を持つ/交流 ⚫ 一定量の再訪問 ⚫ 問い合わせ/購入 ⚫ 推薦 下記を参考に当社作成 「読者開発」しないと、良いコンテンツも届かない 【イノベーション・リポート】|メディアコラボ・古田大輔 https://note.com/masurakusuo/n/n6a98ef04985f オーディエンスビルディング エンゲージメント獲得 コンテンツ ディストリビューション 限られた資源ですべてを初期から網羅的に取り組むのは困難。 選択あるいは優先度を設けよ

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株式会社真摯 10 目的、ゴール、戦略を決める ゴール Goals • 目的を達成しているか(いつ頃までに) 計測 Measurements • 目的達成をどうやって評価するか • 何をKPI、重要指標とするか Why How What 目的 Objective • なぜやるのか • どのような状態を目指すのか • 事業においてどのような役割を担うのか 戦略 Strategies • どのような方向性で取り組むのか • どのように解決していくのか 戦術 Tactics • どのような手法で解決していくのか • 具体的な施策は ⚫ 目的が最初に必要 • なぜやるのか • どのような状態を目指すのか ⚫ ゴールは目的を達成している状態 • いつ頃までに(長期戦) ⚫ 戦略を考える ⚫ 戦略に沿って戦術を考える • 戦略が正しければ、戦術(施策)のミスは挽回 できる • 戦略が誤っていれば、戦術(施策)をどれだけ やっても誤った方向に進んでしまう ⚫ 戦略は重要

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株式会社真摯 11 戦略は限られた資源の配分である ゴール Goals • 目的を達成しているか(いつ頃までに) 計測 Measurements • 目的達成をどうやって評価するか • 何をKPI、重要指標とするか Why How What 目的 Objective • なぜやるのか • どのような状態を目指すのか • 事業においてどのような役割を担うのか 戦略 Strategies • どのような方向性で取り組むのか • どのように解決していくのか 戦術 Tactics • どのような手法で解決していくのか • 具体的な施策は 戦略は限られた資源の配分である ヒト チームの人員 クリエイター モノ 利用ツール サービス カネ 予算 時間 スケジュール 期限 情報 コンテンツアイデア 社内ノウハウ 多くのケースで、資源は非常に限られている 選択と優先度が重要になる

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株式会社真摯 12 長期戦+適切な期待値と戦略の設計を 1~2年 更新の問題 質の問題 更新頻度 運用体制 社内評価 成果の問題 コンバージョン獲得 コンテンツと自社商品の関連性 顧客化や関係構築 コンテンツ品質 オーディエンスビルディング ディストリビューション エンゲージメント獲得 コンテンツマーケティングは成果が出始めるまでに1~2年と長い期間を要する。 難易度も年々高くなっている。 早急な成果を求めるのではなく、適切な期待値と戦略設計が必要。 コンテンツマーケティングのみに成果を求めてもいけない。 下記を参考に当社作成 オウンドメディアの成功法則を全6万字で徹底解説(戦略・記事・運用・認知のポイント) | baigie https://baigie.me/officialblog/2023/02/20/owned-media/

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株式会社真摯 13 4つの戦略軸 オーディエンスビルディング オーディエンス ビルディング エンゲージメント 獲得 コンテンツ ディストリ ビューション

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株式会社真摯 14 4つの戦略軸 オーディエンスビルディング オーディエンス ビルディング オーディエンスを見つけ、 伝え、関係を構築する オーディエンス コンテンツに触れてそのブランドに魅了された、 再アプローチ可能なユーザー

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株式会社真摯 15 コンテンツマーケティングの目的は 「接点を作り関係を築くこと」「信頼を得ること」に概ね集約される • 自社を知ってもらう。認知を高める • 潜在顧客のエンゲージメントを高める • 見込み顧客の獲得 • 潜在顧客のエンゲージメントを高める • 既存顧客の満足度やロイヤルティの向上 • 関係を深める 接点作り、関係構築 信頼獲得 「最近この企業をよく見かけるよね」 「この企業の発信は信頼できるよね」 最終的に固有名詞で指名検索されるには どのようなコンテンツマーケティングに取り組むべきか、と考える オーディエンスはコンテンツ単位ではなく「取り組み全体」に対してポジティブに反応する オーディエンスとの オーディエンスからの

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株式会社真摯 16 オーディエンスビルディング視点でのコンテンツマーケティングのプロセス 価値ある存在 として知ってもらう 認めてもらう 関係を深める 満足してもらう 出会う よく取り組まれる領域 あまり取り組まれないが重要な領域

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株式会社真摯 17 期待するオーディエンスは誰か 誰に 核となるターゲットオーディエンス 何を 届けるコンテンツ オーディエンスが得る成果 オーディエンスにどうなってほしいか ミッションステートメント 例:真摯のコンテンツマーケティングの取り組み アクセス解析やWebサイト改善、コンテンツマーケティング に携わっている人。Web担当者と支援側 マーケティング活動における分析やコンテンツの考え方、 分析手法やツールの理解など、 活動の向上に貢献するコンテンツ Web担当者や支援側が自走できるようになる 誰に 何を オーディエンスが得る成果

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株式会社真摯 18 期待するオーディエンスと現状との差を認識する 誰に 核となるターゲットオーディエンス 何を 届けるコンテンツ オーディエンスが得る成果 オーディエンスにどうなってほしいか ミッションステートメント 提供すべき価値が不十分であれば 差は大きい ディストリビューション エンゲージメント獲得 コンテンツ 期待するオーディエンス 現在のオーディエンス

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株式会社真摯 19 「オーディエンスペルソナ」の必要性 バイヤーペルソナ オーディエンスペルソナ オーディエンスビルディングで 信頼を獲得する 信頼を得た状態を起点として 顧客化する CPM CPC CPL CPA LTV Engage Subscribe Model Segment Reach Visit Nurture Buy Loyal 検索エンジンマーケティングと相性がいい Content Marketing UniversityにおけるRobert Rose氏のセッション資料およびJADE伊東周晃氏の作成資料より筆者作成 https://contentmarketinguniversity.com/ , https://ja.dev/ バイヤーペルソナだけでなく、オーディエンスペルソナも設定すべき

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株式会社真摯 20 オーディエンスは顧客層の外側を含めよ 顧客層 オーディエンス オーディエンスは支持者 支持層が厚くなる オーディエンスが顧客層に推薦する機会が生まれる オーディエンスは将来の顧客層になり得る オーディエンスの熱量は先行指標

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株式会社真摯 21 オーディエンスビルディングで取り組むこと オーディエンス ビルディング オーディエンスを見つけ、 伝え、関係を構築する Discovery Promotion Connection コンテンツの到達容易性の確保 コンテンツの告知、拡散 オーディエンスとの関係構築 ディストリビューション エンゲージメント獲得 下記を参考に当社作成 New York Times Innovation Report (2014) ディストリビューション コンテンツ

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株式会社真摯 22 どうすればユーザーに「次のメッセージ」を届けられるか オーディエンス ビルディング オーディエンスを見つけ、 伝え、関係を構築する 再アプローチ可能なユーザーの獲得と関係構築 単にPVやトラフィック規模を追うのではなく、 再アプローチ可能なユーザーリストを作り、エンゲージメントを獲得し、 アクティブにする ファーストパーティデータを意識 アプローチ制限の可能性のある他社プラットフォームに依存するのではなく、 自社で収集するファーストパーティデータを意識する 会員登録、購入履歴 MA/CRMデータ Web/アプリ行動データ ソーシャルメディア フォロワー

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株式会社真摯 23 なによりオーディエンスがいれば安定したトラフィックを期待できる オーディエンスビルディング あり オーディエンスビルディング なし 検索エンジン経由 ソーシャルメディア PR その他のチャネル コンテンツ 集客の負担が 毎回発生 検索エンジン経由 ソーシャルメディア PR その他のチャネル コンテンツ 集客の負担が 毎回発生 オーディエンス 安定した トラフィック オーディエンストラフィックは定数、検索やソーシャルメディアのトラフィックは変数 検索トラフィックは、AIを活用した検索の影響を受けて減少する可能性がある

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株式会社真摯 24 オーディエンスビルディングによるレバレッジ効果 オーディエンスの拡大で ディストリビューションや エンゲージメント獲得の 拡大が期待できる エンゲージメント 獲得 ディストリビューション オーディエンスビルディング レバレッジ

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株式会社真摯 25 コンテンツマーケティングの 「質の問題、成果の問題」を解決する土台はオーディエンスビルディング 下記を参考に当社作成 オウンドメディアの成功法則を全6万字で徹底解説(戦略・記事・運用・認知のポイント) | baigie https://baigie.me/officialblog/2023/02/20/owned-media/ 更新の問題 質の問題 更新頻度 運用体制 社内評価 成果の問題 コンバージョン獲得 コンテンツと自社商品の関連性 顧客化や関係構築 コンテンツ品質 オーディエンスビルディング ディストリビューション エンゲージメント獲得 メディアの「質の問題」「成果の問題」を解決するには、 土台となるオーディエンスビルディングが鍵を握る 1~2年 オーディエンスビルディング ディストリビューション エンゲージメント獲得 レバレッジ コンテンツ更新頻度

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株式会社真摯 26 ページビューばかりに注目が集まり、 「どれだけ関係性のあるユーザーを作れたか」はないがしろにされがち。 もっとオーディエンスへの注目を

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株式会社真摯 27 コンテンツマーケティングは一種の「文化圏」を作る取り組み 会員プログラムなどの プラットフォーム的ベネフィット、 あるいは機能的ベネフィットや 経済的合理性でユーザーに支持 コンテンツや雰囲気にも魅了、 メッセージやポリシーへの 賛同も得るなどで ユーザーに支持 経済圏 文化圏 #コスパ #高機能 #神商品 #世界観 #○○のある暮らし 仕組みの整備、商品開発 人の関与や熱量、情緒 コンテンツマーケティングは一種の「文化圏」を作る取り組み。 オーディエンスという「支持者」を時間をかけて増やしていく。 コンテンツ マーケティング

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株式会社真摯 28 オーディエンスとの関係性の段階と取り組みの種類 ロイヤル購読者 購入者 購読者 初期購読者 再訪問 ユーザー 通りすがり 非読者 認知 興味 登録 継続、コンバージョン ソーシャルメディア 動画 ポッドキャスト メール アプリ ファンプログラム ニュースレター ホワイトペーパー 資料請求 アプリ(会員) アプリ(ゲスト) コミュニティ アンバサダープログラム ファースト パーティ データ ファースト パーティ データへの 転換を図る

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株式会社真摯 29 オーディエンスとの関係性の段階と取り組みの種類 自然検索経由のトラフィック • 基本的にはプル型である • 興味関心に関連するフィードはあるがコントロール不可(Google Discover) ロイヤル購読者 購入者 購読者 初期購読者 再訪問 ユーザー 通りすがり 非読者 認知 興味 登録 継続、コンバージョン 検索エンジン インフォメーショナルクエリ トランザクションクエリ ナビゲーショナルクエリ Google Discover

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株式会社真摯 30 オーディエンスとの距離と所有の違いを意識する 参照:Joe Pulizzi “Content Inc., Second Edition” https://www.amazon.co.jp/dp/B08NTWNQFQ https://www.joepulizzi.com/news/a-social-media-warning/ オーディエンス ビルディング オーディエンスを見つけ、 伝え、関係を構築する そのオーディエンスは他社プラットフォームのものか 自社収集のファーストパーティデータかを意識する。 より「アドレサブル」な距離の近い層への 誘導を図ること。 ソーシャルメディアなどにおけるフォロワーとの関係は 自社が所有しているものではない。

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株式会社真摯 31 オーディエンスの関係性の段階と施策例 ロイヤル購読者 購入者 購読者 初期購読者 再訪問 ユーザー 通りすがり 非読者 告知、配信、集客 コンテンツへのタグ付け、SEO 速報、バズコンテンツ、パッケージ おすすめピックアップ、パーソナライズ、メール 購読者向け施策、イベント 購読者投稿、参加型コンテンツ 認知 興味 登録 継続、コンバージョン 下記を参考に当社作成 New York Times Innovation Report (2014) 特典、割引 オーディエンス ビルディング オーディエンスを見つけ、 伝え、関係を構築する

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株式会社真摯 32 4つの戦略軸 コンテンツ オーディエンス ビルディング エンゲージメント 獲得 コンテンツ ディストリ ビューション

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株式会社真摯 33 4つの戦略軸 コンテンツ ⚫ 誰に/どのような需要に/どのような流通で ⚫ どのようなコンテンツを ⚫ コンテンツの分類 ⚫ ストックとフロー ⚫ 新規作成/編集/パッケージ ⚫ 最適なフォーマット コンテンツ どのようなコンテンツを どのようなバランスで作るか

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株式会社真摯 34 コンテンツを「誰に/どのような需要に/どのような流通で」届けるのか 誰に どのような需要に、検索意図に どのような情報流通で オーディエンスビルディング ディストリビューション 調査 どのようなユーザーに届けたいか ターゲット層、ペルソナ、心理状態 顕在ニーズと潜在ニーズ、テーマ、キーワード どこで、どのように、どのフォーマットで コンテンツ どのようなコンテンツを どのようなバランスで作るか

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株式会社真摯 35 届けるコンテンツは需要や目的によって異なる コンテンツ どのようなコンテンツを どのように作るか どのような需要に、検索意図に 顕在ニーズと潜在ニーズ、テーマ、キーワード 認知のきっかけとなる 話題性のあるテーマ Heroコンテンツ Hubコンテンツ Helpコンテンツ 既存ユーザーや 会員向けのテーマ ユーザーの抱える 課題への解決や提案 ユーザーが反応する言葉や要素を使う コピーライティング、コミュニティ内の言葉 ユーザーが検索する キーワードを使う キーワードツール 「検索エンジンからの流入を期待するもの」だけがコンテンツではない

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株式会社真摯 36 コンテンツは「自分たちだからこそ伝えられること」「自分たちも見たいもの」 自分たちが 伝えたいこと 他者が 伝えたいこと 顧客の興味関心 自分たちだからこそ 伝えられること 他者も 伝えられること 「他者も伝えられること」が一定の割合を占めるのは避けられないが 「自分たちだからこそ伝えられること」「自分たちも見たいもの」を意識する 自分たちがコミュニティの一員であれば 「自分たちも見たいもの」 「チームの誰かが見たくなるもの」 バリュープロポジション

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株式会社真摯 37 どのようなコンテンツを提供するか(形式) 下記を参考に当社作成 The Content Marketing Matrix https://www.smartinsights.com/content-management/content-marketing-strategy/the-content-marketing-matrix-new-infographic/ 感情的 理性的 認知 コンバージョン バイラル系 コンテンツ クイズ 投稿 コンテスト ゲーム ウィジェット 著名人の 推薦 受賞や 評価記事 口コミ評価 イベント メール配信 製品の特徴 事例紹介 操作可能な デモ チェック リスト カタログ 価格表 シミュレー ション ウェビナー レポート ホワイトペーパー デモ動画 電子書籍 記事 プロモ動画 コミュニティ フォーラム インフォ グラフィック プレス リリース ガイド トレンド レポート 動機付け 説得 娯楽 啓蒙

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株式会社真摯 38 どのようなコンテンツを提供するか(テーマ) 参照:BtoBのためのWebコンテンツの考え方|稲田英資/Web活用支援 https://note.com/inada123/n/n2df3ddc4d6c0

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株式会社真摯 39 コンテンツの分類を意識する 例:Hero/Hub/Help Hero/Hub/Help のコンテンツ分類と評価指標 Hero コンテンツ 話題性のある注目を集めるコンテンツ。 幅広い顧客層にリーチして 認知や興味関心を獲得 ⚫ リーチ、インプレッション ⚫ 集客 ⚫ 話題の拡散やシェア Hub コンテンツ 顧客層との関係構築のためのコンテンツ。 主に既に関係性のある顧客層に向けた プッシュ型コンテンツ ⚫ アクティブユーザーの維持 ⚫ 再訪問の頻度 ⚫ エンゲージメントやアクション Help コンテンツ 具体的な課題や疑問を解決するコンテンツ。 日常的に検索されるプル型のコンテンツで、 関係構築のきっかけを作る ⚫ 集客(主に検索流入) ⚫ エンゲージメントやアクション ⚫ コンバージョン、顧客化 評価 コンテンツ どのようなコンテンツを どのように作るか 下記を参考に当社作成 Schedule Your Content – Think with Google https://www.thinkwithgoogle.com/marketing-strategies/video/schedule-your-content/ Hero/Hub/Help のそれぞれの軸で顧客にアプローチする。 意識しないとHelpコンテンツばかりになりがち。

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株式会社真摯 40 コンテンツの分類を意識する 例:Hero/Hub/Help Blurred Lines Between Branded Video Content and Ads https://www.thinkwithgoogle.com/marketing-strategies/video/youtube-insights-stats-data-trends-vol8/ Think with Google https://x.com/thinkwithgoogle/status/598157806076833792 Hero/Hub/Help Content Googleが2014年に動画コンテンツのマーケティング活用として提唱したコンテンツ分類のモデル

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株式会社真摯 41 ‐ 「ターゲット層」と「期待するアクション」が それぞれ大きく異なる分類が良い ‐ 分類は多すぎない方が良い。3個程度 自分たちにふさわしい分類で 構わない

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株式会社真摯 42 コンテンツをユーザーのライフステージで分類 例:ファネル ToFu Top of the Funnel MoFu Middle of the Funnel BoFu Bottom of the Funnel 集客力の評価 メディアの リテンション評価 コンバージョンの評価 ⚫ 再訪問 ⚫ アクティブユーザー化 ⚫ その後のユーザー行動での 期待コンバージョン ⚫ カスタマージャーニー コンテンツへの エンゲージメント評価 ⚫ 期待アクション ⚫ 反応 ⚫ 時間、末尾到達 Heroコンテンツ Helpコンテンツ Hubコンテンツ Heroコンテンツ Helpコンテンツ Hubコンテンツ Helpコンテンツ オ ー デ ィ エ ン ス ビ ル デ ィ ン グ 重要指標 サブ指標

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株式会社真摯 43 どのようなコンテンツを提供するか(コンバージョンとの距離) ToFu Top of the Funnel MoFu Middle of the Funnel BoFu Bottom of the Funnel オ ー デ ィ エ ン ス ビ ル デ ィ ン グ コンバージョンに近いコンテンツ どこから着手すべきか迷ったときの優先

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株式会社真摯 44 どのようなコンテンツを提供するか(オーディエンスビルディング視点) ToFu Top of the Funnel MoFu Middle of the Funnel BoFu Bottom of the Funnel オ ー デ ィ エ ン ス ビ ル デ ィ ン グ 一定時間を占有するコンテンツ 頻度の高いコンテンツ 距離の近いコンテンツ クローズドなコンテンツ 接触時間や回数を増やす 想起を高める オーディエンスビルディング視点

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株式会社真摯 45 関係性はコンテンツ単位よりも取り組み全体から醸成される 接点作り、関係構築 信頼獲得 「最近この企業をよく見かけるよね」 「この企業の発信は信頼できるよね」 オーディエンスとの オーディエンスからの 接触時間や回数を増やす 想起を高める オーディエンスビルディングの視点

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株式会社真摯 46 コンテンツのストックとフローを意識する コンテンツ どのようなコンテンツを どのように作るか ストック型 コンテンツ フロー型 コンテンツ ⚫ 長期間の利用が期待できるコンテンツ ⚫ 検索性の確保が必要 ⚫ 短期間での利用を想定したコンテンツ ⚫ 話題性や興味関心の喚起が必要 「記憶に残らないような 一過性のコンテンツ消費」に 終わらないようにどうすればよいかを考える。

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株式会社真摯 47 コンテンツの「新規作成/編集/パッケージ」を意識する 新規作成 編集 パッケージ ⚫ 既存コンテンツを編集、手直し ⚫ 異なる切り口で再作成 ⚫ マガジン化、シリーズ化 ⚫ タグ付け、関連コンテンツ ⚫ リパッケージ ディストリビューション コンテンツ どのようなコンテンツを どのように作るか

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株式会社真摯 48 コンテンツは最適なフォーマットを選び、組み合わせる 記事 ストック型/フロー型 画像 ストック型/フロー型 PDF 動画 ストック型/フロー型 音声 ストック型/フロー型 どれか一つを選ぶのではなく チャネルによって最適なフォーマットでの配信を検討する コンテンツ どのようなコンテンツを どのように作るか ライブ配信 ディストリビューション

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株式会社真摯 49 コンテンツは他のフォーマットに変換できる • 複数をまとめてブログ記事 • 画像化してInstagram • ポッドキャスト • ホワイトペーパー • 画像化してXやInstagram • 複数をまとめてホワイトペーパー • 動画/ショート動画 • セミナー 動画 • 切り抜きショート動画 • ブログ記事 • ホワイトペーパー • 画像化してXやInstagram 投稿 ブログ記事 コンテンツ ディストリビューション

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株式会社真摯 50 コンテンツ展開の初期は少数のチャネルに資源を集中させる 特に初期は少数のチャネルに資源を集中し、チャネルを育てること。 初期から多様なチャネルに手を出しすぎてはいけない。 限られた 資源 コンテンツ ディストリビューション

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株式会社真摯 51 コンテンツのリリースはゴールではなく中間地点 オーディエンスビルディング ディストリビューション エンゲージメント獲得 コンテンツ更新 コンテンツのリリースはゴールではなく中間地点。成果に向けてのスタート地点。 コンテンツマーケティングはコンテンツのリリースで終わりではない。 コンテンツマーケティング コンテンツマーケティング コンテンツ リリース 下記を参考に当社作成 オウンドメディアの成功法則を全6万字で徹底解説(戦略・記事・運用・認知のポイント) | baigie https://baigie.me/officialblog/2023/02/20/owned-media/ 更新の問題 質の問題 更新頻度 運用体制 社内評価 成果の問題 コンバージョン獲得 コンテンツと自社商品の関連性 顧客化や関係構築 コンテンツ品質 オーディエンスビルディング ディストリビューション エンゲージメント獲得

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株式会社真摯 52 4つの戦略軸 ディストリビューション オーディエンス ビルディング エンゲージメント 獲得 コンテンツ ディストリ ビューション

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株式会社真摯 53 ディストリビューションでは所有チャネルと他者チャネルを踏まえる ディストリビューション どのようなコンテンツを どのようにして届けるか 所有チャネル 他者チャネル プラットフォーム チャネル オーガニックチャネル 広告チャネル 検索エンジン ソーシャル メディア Webサイト ニュースレター ソーシャルメディア プレスリリース RSSフィード そのコンテンツの プラットフォーム 口コミ リポスト シェア ソーシャルメディア 広告 SERP Google Discover リスティング広告 アドネットワーク配信 ネイティブアドなど インフル エンサー AD そのコンテンツのプラットフォームだけで伝えようとせず 所有チャネルと他者チャネルを活用すること

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株式会社真摯 54 「集客」と「コンテンツを届ける」は異なる オ ーディエンス オ ーディエンス オ ーディエンス 集客 オ ーディエンス オ ーディエンス オ ーディエンス 届ける 各チャネルに 誘導の役割を 担ってもらう 特定チャネルを強化するのか、各チャネルでオーディエンスビルディングを図るのか 各チャネルで 楽しんでもらい 関係性を温める 「届ける」のであれば、各チャネルに適切なフォーマットでコンテンツを届け、 そこでエンゲージメント獲得とオーディエンスビルディングを(集客はオプション)。 ソーシャルメディアは、プラットフォーム内での滞在を望んでいる。

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株式会社真摯 55 ディストリビューションでは複数回のアプローチを ニュースレター ディストリビューション どのようなコンテンツを どのようにして届けるか 配信 翌週にも 同トピックスを 配信 1カ月後にも 同トピックスを 配信 X投稿 ポスト 翌日に 違う表現で ポスト 2日後に 自投稿を リポスト 期待しているよりもユーザーは発信すべてを見ていない。気付いていない。 接触回数を増やして確実なアプローチを。

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株式会社真摯 56 複数コンテンツをパッケージにして届ける パッケージ ⚫ マガジン化、シリーズ化 ⚫ タグ付け、関連コンテンツ ⚫ リパッケージ ディストリビューション どのようなコンテンツを どのようにして届けるか Instagram ストーリー ハイライト YouTube 再生リスト note マガジン ブログの関連記事 同一タグの記事 その著者の記事 関連記事 「キーパーソンインタビュー」 「スタッフの愛用品」 「中央線グルメ」 テーマ別記事

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株式会社真摯 57 企業内の個人アカウントは信頼を得やすく距離も近い 会社や組織のアカウントで伝え届けるだけでなく 所属する個人のアカウントも力を入れること。 人は個人に強い信頼を寄せる。 あなたが強く思えばオーディエンスは耳を貸してくれる。 オーディエンス 企業 個人 ディストリビューション どのようなコンテンツを どのようにして届けるか

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株式会社真摯 58 関係構築とコミュニケーションの質量 お役立ち情報 意見、主張 ストーリー コミュニケーション 質 量 知ってもらう 認めてもらう 関係を深める 関係構築 コンテンツ内容 下記を参考に当社作成 これから影響力を持ちたい人は何から発信するといいのかを考えてみた - けんすうhttps://kensuu.com/n/n6eec7cb9b7e8 お客様との関係構築は3段階 -高橋浩一 https://x.com/takahashikoichi/status/1907196710365073688 関係構築の各段階とコミュニケーションの質量を意識する。 初期はコミュニケーション量が必要。

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株式会社真摯 59 オーディエンスがどこにいて どのようなアプローチをすれば 伝わるのか、を考える ‐ 「集客」と「届ける」を分けて評価する ‐ オーディエンスのいる場所に行く

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株式会社真摯 60 ディストリビューションは 難しくなりつつある ‐ コンテンツの飽和、可処分時間の奪い合い ‐ ソーシャルメディアは「集客チャネル」として そろそろ厳しい ‐ 各プラットフォームはその中での滞在を望んでいる ‐ より価値を持ち始めるオーディエンスの存在

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株式会社真摯 61 いかに想起集合(エボークトセット)に入り、指名検索されるか ディストリビューション どのようなコンテンツを どのようにして届けるか いかにしてターゲット層による購入の際に 「想起集合(エボークトセット)」に入れてもらえるかを考える A? B? C? A? D? F? ○○と いえば? ユーザーの行動やタイムラインの中で、ユーザーの視界に入ること。 顔を出し、挨拶し、興味関心のある話題を提供し、「自分たち側」と思ってもらえるか。 ディストリビューションでは一方通行に終わらない方法を考える。 ユーザーとどのチャネルでどのような接点を持ち、どうコミュニケーションを取るか。 指名検索

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株式会社真摯 62 4つの戦略軸 エンゲージメント獲得 オーディエンス ビルディング エンゲージメント 獲得 コンテンツ ディストリ ビューション

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株式会社真摯 63 ユーザーに コンテンツ利用の次のアクションとして 何を期待するか ‐ 「アクションの誘発」がエンゲージメント獲得につながる ‐ まだ関係性のないユーザーに どうすれば「次のメッセージ」を届けられるかを意識する

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株式会社真摯 64 エンゲージメント獲得の設計。次のアクションとして何を期待するか エンゲージメント獲得 どのようなアクションを 期待しているか コンテンツ CTA(行動喚起要素) シェアボタン/購読 関連/同テーマ/おすすめ 「短絡的な目先のコンバージョン獲得」ではなく 「段階的に受け入れてもらう」設計も必要 エンゲージメント獲得の設計というよりもユーザージャーニーにおけるコンテンツ設計の一環。 優先したいのはオーディエンスビルディング。 アクション誘発の準備を整える ‐ どの要素を置くか ‐ どれを優先するか ‐ どんな表現にするか ‐ どの位置に置くか ‐ 視線誘導を意識 計測

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株式会社真摯 65 エンゲージメント獲得では「関係性の分岐点」を意識する 認知/閲覧/利用 理解 反応/評価/共有/コメント 関連コンテンツアクセス 関係を持つ/交流 一定量の再訪問 問い合わせ/購入 推薦 インプレッション、PV、再生数 エンゲージメント時間、コンテンツ末尾到達 いいね、シェア、ソーシャルメディアエンゲージメント 関連コンテンツ遷移、同テーマ遷移 メール登録、ソーシャルメディアフォロー 履歴の多いリピーター、アクティブユーザー数 コンバージョン アンケート評価、NPS、友だち紹介システム 関係性の分岐点 まだ関係性のできていないユーザーに どうすれば「次のメッセージ」を届けられるか 評価 エンゲージメント獲得 どのようなアクションを 期待しているか

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株式会社真摯 66 エンゲージメント獲得は「信頼」と引き換えである エンゲージメント獲得 どのようなアクションを 期待しているか 有益さ おもしろさ/驚き/メッセージ etc. エンゲージメント 特に関係性まわりのエンゲージメントは 一定の信頼が必要 メール登録/アカウントフォロー/一定量の再訪問/ コンバージョン/推薦 コンテンツ ユーザー 信頼

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株式会社真摯 67 評価

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株式会社真摯 68 立場や目的によってコンテンツマーケティングの評価軸は異なる 事業への貢献 オーディエンスの成長 コンテンツへの反応 コンテンツ経由での売上貢献。 評価は容易ではない オーディエンスや購読者、 コミュニティの規模と成長 どれだけ利用されたか、 反応やその後のアクション 編集長/Mgr. 経営陣 クリエイター/ライター オーディエンスやコンテンツの評価は立場によって異なる どの領域に責任を持って取り組んでいるか。それによってKPIや指標は異なる 見落とされ あいまいに されがち

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株式会社真摯 69 評価:”Content Marketing Pyramid” 参照:Measuring the Impact of Your Content Marketing Strategy: The Pyramid Approach https://contentmarketinginstitute.com/articles/measuring-impact-content-marketing-strategy-pyramid-approach/ 初出『Managing Content Marketing』 Robert Rose (著), Joe Pulizzi (著) 2011 事業への貢献 オーディエンスの成長 コンテンツへの反応

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株式会社真摯 70 立場や目的によって評価軸は異なる 事業への貢献 オーディエンスの成長 コンテンツへの反応 コンテンツ経由での売上貢献。 評価は容易ではない オーディエンスや購読者、 コミュニティの規模と成長 どれだけ利用されたか、 反応やその後のアクション 編集長/Mgr. 経営陣 クリエイター/ライター 契約に至ったリード数 獲得総コスト オーディエンスの規模 リード増加数 リード獲得経路の内訳 リードの質 各段階のリード獲得コスト ユーザーあたりコスト PV数 ユーザー数 ユーザーの傾向 人気コンテンツ 検索キーワード 参照元 主要ランディングページ コンバージョン数 リードスコア メール購読者数 フォロワー数 エンゲージメント シェア数いいね数 下記を参考に当社作成 Measuring the Impact of Your Content Marketing Strategy: The Pyramid Approach https://contentmarketinginstitute.com/articles/measuring-impact-content-marketing-strategy-pyramid-approach/ 初出『Managing Content Marketing』 Robert Rose (著), Joe Pulizzi (著) 2011

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株式会社真摯 71 ‐ オーディエンスを捉えよ ‐ エンゲージメント獲得を捉えよ コンテンツマーケティングの評価視点

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株式会社真摯 72 「オーディエンスをどれだけ構築できたか」は コンテンツマーケティングの先行指標的KPI ‐ コンテンツの評価にとどまらず、 オーディエンスに目を向けよ、捉えよ、理解せよ オーディエンスを捉えよ

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株式会社真摯 73 なぜオーディエンスを測るのか ‐ 「どれだけ関係性のあるユーザーを作れたか」の把握のため ‐ ユーザーの興味関心やライフステージを把握するため ‐ 信頼を獲得できているかの把握のため

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株式会社真摯 74 オーディエンスの規模をどう測るか Cookie規制などさまざまな事象 課題 通算n回目以上訪問の アクティブユーザー (Cookie or User ID) Webサイト

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株式会社真摯 75 Googleアナリティクス「オーディエンス機能」 特定条件のユーザーをグルーピングできる機能。 「次のメッセージを届けられる購読者やフォロワー」ではないが ユーザーのライフステージの把握や「関係性のあるユーザーをどれだけ作れたか」の把握に役立つ。 コンテンツの閲覧履歴を軸にしたオーディエンスの状況把握の例(ライブラリでの標準レポートのカスタマイズ)

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株式会社真摯 76 Webサイトの「ユーザー」の計測に関する課題 • Cookie分散:Webサイトの複数ドメイン運用 • コンテンツシンジケーションでの他メディア配信 • Cookie分散:複数端末利用 • Cookie分散:アプリ内ブラウザー表示 • Cookie分散:ITPの影響 • Cookie集約:同一端末の複数人利用 • Cookie非同意 • 広告ブロッカーによる計測ブロック • プライベートブラウジング利用 Webサイト側 ユーザー側 あいまいな「ユーザー数」 • 一定数いる「計測されないユーザー」 • 割り増しされる「計測ユーザー」

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株式会社真摯 77 オーディエンスの規模をどう測るか アクティブなフォロワー • リーチしたフォロワー (Instagram) • 投稿のインプレッションの中央値 (X) • リピーターの視聴者 (YouTube) • エンゲージメント数 ソーシャルメディア 計測の仕様や定義、指標がまちまち。仕様の変化もあり 課題

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株式会社真摯 78 オーディエンスの規模をどう測るか アクティブなコンタクト数 メール • 開封数 • クリック数 • その次の指標を Apple社製品OSでの開封やクリックの扱い 課題

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株式会社真摯 79 メール開封やクリックの計測に関する課題 https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iphf084865c7/ios https://support.apple.com/ja-jp/guide/mail/mlhl03be2866/mac https://www.benchmarkemail.com/jp/blog/ios15-apple-mail-privacy-policy/ Apple社製品OSにてユーザーが「メールプライバシー保護」を有効している場合、 標準メールアプリで受信するHTMLメールはすべて「開封扱い」になる(2021年9月~) Apple社は2023年にも特定環境下でのリンクのトラッキングパラメー タの自動削除「Link Tracking Protection」の実施を発表している。 [メールアプリ、メッセージアプリ、Safariプライベートブラウジング]

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株式会社真摯 80 Apple社製品OSでの「開封扱い」、ニュースレター開封率への影響は? フェルミ推定 70% Webサイトユーザー モバイル 70% モバイル iPhone 25% iPhone iPhone標準メールアプリ Webサイトユーザー iPhone標準メールアプリ iPhoneの標準メールアプリの 利用ユーザーは Webサイトユーザーの12%? ニュースレター購読者の12%は 「開封扱い」? 12.3%

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株式会社真摯 81 オーディエンスの把握は重要ながら 大ざっぱな内容にとどまりやすい ‐ データの分散化 ‐ 仕様や時代の変化に伴い期待通りに計測されない 木を見つつ森を類推する意識を ‐ オーディエンスは成長しているか ‐ オーディエンスはどのステージか ‐ コンテンツはウェルカムに受け入れられているか MAツールとの紐付け

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株式会社真摯 82 すべてを計測し把握することは不可能。 データ統合もハードルは高い。 ‐ 俯瞰で見つつコンテンツごとの評価はほどほどに ‐ ダッシュボードだけではわからない事象も多い ‐ しかし期待するアクション誘発にはこだわる。接点作りを

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株式会社真摯 83 デバイスやアプリ利用の多様化、プライバシー規制など、さまざまな理由により 成果がどのデジタルマーケティングチャネルに紐付くかの評価は非常に困難になった。 オーディエンスの獲得やそのリフト、エンゲージメントの獲得の把握にシフトするべき。 The End of Digital Attribution (Rand Fishkin) - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=JIqrtu_Nz_I 「成果を何かの施策に紐付けるような視点の時代は終わった」

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株式会社真摯 84 エンゲージメント獲得を捉えよ 認知/閲覧/利用 理解 反応/評価/共有/コメント 関連コンテンツアクセス 関係を持つ/交流 一定量の再訪問 問い合わせ/購入 推薦 インプレッション、PV、再生数 エンゲージメント時間、コンテンツ末尾到達 いいね、シェア、ソーシャルメディアエンゲージメント 関連コンテンツ遷移、同テーマ遷移 メール登録、ソーシャルメディアフォロー 履歴の多いリピーター、アクティブユーザー数 コンバージョン アンケート評価、NPS、友だち紹介システム 関係性の分岐点 評価 アクションを計測し指標化する 「網羅的に計測せよ」ではない。 「重要だと考えるアクションをきちんと計測せよ」。

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株式会社真摯 85 オーディエンスとコンテンツ分類を組み合わせて、立体的な把握を ToFu Top of the Funnel MoFu Middle of the Funnel BoFu Bottom of the Funnel 集客力の評価 メディアの リテンション評価 コンバージョンの評価 ⚫ 再訪問 ⚫ アクティブユーザー化 ⚫ その後のユーザー行動での 期待コンバージョン ⚫ カスタマージャーニー コンテンツへの エンゲージメント評価 ⚫ 期待アクション ⚫ 反応 ⚫ 時間、末尾到達 Heroコンテンツ Helpコンテンツ Hubコンテンツ Heroコンテンツ Helpコンテンツ Hubコンテンツ Helpコンテンツ オ ー デ ィ エ ン ス ビ ル デ ィ ン グ 重要指標 サブ指標

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株式会社真摯 86 Webサイトでの状況把握の例 オーディエンスと組み合わせて把握 「どういったオーディエンスが」「どのようなタイプのコンテンツで」 「どのような反応をしているか」を立体的に把握しやすい エンゲージメント獲得の状況

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株式会社真摯 87 Q A コンテンツマーケティングの評価に関するFAQ コンテンツマーケティングは コンバージョンや売上の責任を 負うべきか? 獲得したオーディエンスが将来に コンバージョンや売上に貢献する必要がある コンテンツはオーディエンスに対して一定の働きかけをして 体温を高める必要がある。 コンテンツ閲覧から直接的にコンバージョン獲得を狙う必要はない。 それはキャンペーンランディングページなどの役割である。

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株式会社真摯 88 コンテンツマーケティングのビジネス側面での評価例(事業貢献) コンテンツマーケティングが 獲得したオーディエンスのうち Webサイトに訪問したユーザー 5万人 オーディエンスからのコンバージョン獲得 10件 契約に至った件数と金額規模 5件, 合計 500万円 コンテンツマーケティング予算/月 10万円 XX月 コンバージョン獲得/予算 * 1万円 * 契約/予算 * 2万円 * * オーディエンスはあくまで計測できたものを対象としているため、計測できているものだけで効果を評価するべきではない。 コンテンツマーケティングが生む効果は計測できない領域にも多く、また他のさまざまな施策も関与していることを理解すべきである。

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株式会社真摯 89 コンテンツマーケティングの評価に関するFAQ テキストコンテンツのページビューは KPIになるか? Q A ページビューでの評価は コンテンツの質を担保できない。 オーディエンスやエンゲージメントの獲得を 追うべき。 ページビューをはじめとした基礎指標は把握する必要はある。 しかしページビューをKPIとして増加を図ると誤った方向に向かってしまう。

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株式会社真摯 90 コンテンツマーケティングの評価に関するFAQ Q A テキストコンテンツの読了率は KPIになるか? コンテンツ末尾に到達しただけであれば 「精度の高いページビュー」程度である。 期待するアクションで評価すべき。 ページビューをはじめとした基礎指標の一つにはなる。 しかし読了率をKPIとしてその増加を図るよりも他を優先すべき。

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株式会社真摯 91 計測して管理、評価することは重要である一方で、計測できないが管理すべきものも多い。 それらの混在した中で判断を下さなければならない。 「デジタルだから計測しやすい」は裏を返せば「計測しやすいものを具体化しただけ」。 計測しているのは一部にすぎない。 計測できるものだけで都合良く評価してはいけない 計測は常に一部であり不完全。 「計測できない重要なもの」にも目を向けよ。 しかし計測と向き合え。

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株式会社真摯 92 AI時代のコンテンツマーケティング

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株式会社真摯 93 生成AIはコンテンツマーケティングに 積極的に活用すればよい テーマのアイデア 構成設計 コンテンツ作成 ブラッシュアップ リサーチ 「キーワードを盛り込んだ検索に強いコンテンツ」の 効果的な大量作成を生成AIに期待しても そのコンテンツマーケティングは機能しにくい ユーザーの検索行動の変化 情報の希少性価値の低下 埋没するコンテンツと発信者の存在

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株式会社真摯 94 情報提供を維持しつつ関係構築へのシフトを 価値ある存在 として知ってもらう 認めてもらう 関係を深める 満足してもらう 出会う 関係構築がコンテンツマーケティングの核心 ユーザーの信頼獲得 ユーザーの帰属意識の醸成 生成AI活用 ユーザーとの接点創出と関係構築にどのように活かせるかの視点が必要 オーディエンスビルディング

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株式会社真摯 95 まとめ

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株式会社真摯 96 オーディエンスを捉えよ エンゲージメント獲得を捉えよ オーディエンスとの関係を構築せよ 01 02 03

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株式会社真摯 97 ニュースレター https://cinci.jp/letter この資料の解説コンテンツ https://cinci.jp/docs/content-marketing-strategy 月1回ほどコラムや情報をお届けいたします。 Web解析とコンテンツマーケティングが領域です。 各章のトピックスを記事で詳しく解説しています。 この資料が少しでもお役に立てるようでしたら、ぜひ同僚の方々やSNSでご紹介してください。 スライドのスクリーンショットと共に感想をシェアしていただくことも大歓迎です。 \シェア/

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株式会社真摯 98 企業とユーザーの関係構築をより良いものにする会社 ユーザーを知る ユーザーの信頼を獲得する Googleアナリティクス活用支援 Googleアナリティクス導入設定 ダッシュボード構築 アクセス解析+改善 コンテンツマーケティング支援 Web解析のデータを意思決定のヒントに コンテンツマーケティングを持続的成長の土壌に

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株式会社真摯 99 大学卒業後、外食チェーンストアに入社。その後の百貨店での勤務も含め、 店舗現場での実務や接客コミュニケーションが仕事の原点でもある。 2002年にWebビジネスの領域へ。 2004年からアクセス解析を軸としたWebマーケティング支援を手掛ける。 2005年からのGoogleアナリティクスの誕生から普及へと向かう中で、 クライアントと共に改善に向き合う。 Web制作会社、インターネット広告代理店を経て2010年に独立、 のち株式会社真摯へ法人化。 「企業とユーザーの関係構築をより良いものにする」ために クライアントのデジタル領域のビジネス改善を支援している。 いちしま泰樹 @makitani

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株式会社真摯 100 https://cinci.jp/