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何もしなくても予算が溶ける時代。 情報システム部のコスト防衛戦記 グリーホールディングス株式会社 情報システム部 伊藤仁美

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伊藤仁美 グリーホールディングス株式会社 情報システム部 シニアマネージャー 2004年に新卒で地元 IT企業へSEとして入 社。2011年にグリー株式会社(現:グリーホー ルディングス株式会社)へ参画し、一貫して情 報システム業務に従事。現在はシニアマネー ジャーとして、社内インフラ・ SaaS管理、契約 管理、各種ITオペレーション領域を統括する チームのマネジメントを担う。 2

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目次・アジェンダ ● 第一章:平和な時代の終わり 〜気づいたら予算が消えていた女の話〜 ● 第二章:敵の正体を見極めよ 〜コストを喰らう四天王〜 ● 第三章:我々はいかに戦ったか ● 第四章:戦果と次なる戦い 〜自社コスト防衛戦の全記録〜 〜防衛戦は終わらない〜 3

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第一章 平和な時代の終わり 〜気づいたら予算が消えていた女の話〜 4

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予算が溶け出す 去年と同じツールを、同じ人数分だけ契約したはずなのに... 予算が足りない! 5

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第二章 敵の正体を見極めよ 〜コストを喰らう四天王〜 6

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四天王① ゾンビ・ライセンス 退職や異動をした社員の「魂(アカウント)」が、整理されぬままク ラウド上で動き続けている姿。 必殺技: サイレント・ドレイン 1つは月額数千円と微々たるものだが、チリも積もれば年間数百万 円。誰も使っていないアカウントが、毎月確実に予算を吸い取り続け る。 主な生息地: 各種SaaS、PC・モバイル端末などの物理備品 7

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四天王② ドル・ヴェンダー 逆らえない絶対的な権力者。円安の波に乗り、「グローバル価格改定」 の大義名分を掲げて定期襲来する。 必殺技: 無慈悲な自動更新 「価格改定のお知らせ(英文)」をひっそりと送りつけ、気づいた時に は手遅れ。サービス内容はそのままに、前年比20%増の請求書を突きつ けてくる。 主な生息地: 外部ベンダー全般(国内企業であっても例外ではない) 8

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四天王③ ドッペル・ツール 現場の「業務を効率化したい」という純粋な意欲を糧にして、いつの間 にか社内に発生・蔓延する怪物。 必殺技: インビジブル・オーバーラップ デザインツールとコミュニケーションツールなど、本来は別々の目的で 導入されたツールがアップデートを重ねる中で「ドキュメント共有機 能」などの同一機能を搭載。結果として、同じ機能に対して二重にコス トを支払い続ける状況に。 主な生息地: 「生産性を極限まで高めたい」と願う、先進的で前向きなプロジェクト チームや部署 9

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四天王④ レガシー・インフラ 「昔から使っているから」という惰性の理由で鎮座し続ける、オンプレ ミスのサーバーやブラックボックス化した旧型システム。 必殺技: 保守費の高騰・電気代の呪い メーカーサポート終了に伴う延長保守費用の上乗せや、データセンター の電気代高騰など、維持・運用するだけでコストが跳ね上がり、移行し ようにも構成が複雑化しすぎており、容易に手を付けられない状態に陥 る。 主な生息地: 自社データセンター、長年稼働し続けている基幹システム 10

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第三章 我々はいかに戦ったか 〜自社コスト防衛戦の全記録〜 11

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第一の作戦:棚卸し大作戦 討伐対象:ゾンビ・ライセンス 使用アイテム ➢ ➢ ➢ ServiceNow タナーさん(bot) 管理会計 攻略手順 ➢ ➢ ➢ ボスの断末魔 「覚えておけ……っ! アカウントIDが残る限り …………次の異動シーズンにも……再び蘇るの だからな……ッ!! 」 ➢ ServiceNowへ全アカウント情報・利用 資産を一括集約・管理 棚卸しBot「タナーさん」による定期棚 卸しの実行 各利用者のコストを可視化し、「タナー さん」からの定期通知で全社的なコスト 意識を醸成 未利用アカウントを徹底的に洗い出し、 即座に停止・解約を徹底 12

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第一の作戦:棚卸し大作戦 定期的な棚卸(情報システム部) 全社的なコスト意識 定期的な棚卸(ユーザー) 13

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第二の作戦:ベンダー交渉 討伐対象:ドル・ヴェンダー 使用アイテム ➢ ➢ ➢ 契約更新カレンダー 代替ツールの相見積もり 利用実績データ ボスの断末魔 攻略手順 ➢ ➢ ➢ ➢ 早期に交渉を開始 実際の利用実績と最新プランを照らし合 わせ「真に必要な契約規模」を精密に試 算 代替ツールの相見積もりを準備 価格維持・最適規模への見直し・他社乗 り換えを視野に入れた条件交渉を展開 「ぐぬぬ……! ワシのドル箱が……っ! 中堅 企業が1年間で稼ぎ出す営業利益ほどの巨額が ……泡となって消えていく……ッ!! 」 14

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第二の作戦:ベンダー交渉 最適なライセンスの算出 携帯電話プラン見直し 出典:Microsoft公式 PDFリンク (2026/10/14時点) https://cdn-dynmedia-1.microsoft.com/is/content/microsoftcorp/microsoft/bade/documents/products-and-services/en-us/education/Modern-Work-Plan-Comparison-Enterprise.pdf 15

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第三の作戦:SaaS断捨離 討伐対象:ドッペル・ツール 使用アイテム ➢ ➢ 機能比較マトリクス 利用部署へのヒアリング ボスの断末魔 攻略手順 ➢ ➢ ➢ 導入済み全SaaSの「主要機能マトリク ス」を作成し、重複機能を明確に可視化 利用部署へのヒアリングを通じ、現場で の実利用頻度や業務依存度を詳細調査 「継続利用するツール/廃止するツー ル」を厳密に判定し、統合・削減を断行 「ツールを増やすたび……街で見かけるあの高 級外車が、何台もドブに捨てられていくのだ ……っ!! 」 16

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第三の作戦:SaaS断捨離 iPaaSの見直し FAQ bot/横断検索などのナレッジツール見直し 17

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第四の作戦:社内説得 討伐対象:レガシー・インフラ 使用アイテム ➢ ➢ ➢ 維持コストの未来予測(見えないコスト) リスクの数値化 投資対効果(ROI)プレゼン資料 ボスの断末魔 「第2形態突入! 移行予算を獲得し、現在絶賛 解体中」 攻略手順 ➢ ➢ ➢ ➢ 「維持コストの総決算」表を作成:電気 代・床代・保守費・人件費を足し合わ せ、維持コストの全容を可視化 リスクの言語化:単なる「システム脆弱 性」ではなく「障害発生時に事業が何時 間停止するか」というビジネスインパク トへ変換 経営陣への直談判:事業リスクの明示と 「移行コスト vs 現状維持コスト」の比 較分析で決断を促す 全社プロジェクト化:単なる情シスのコ スト削減ではなく、「全社のリスク管理 ・未来への投資」として巻き込む 18

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第四章 戦果と次なる戦い 〜防衛戦は終わらない〜 19

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激闘の戦果 防衛成功 【金額規模】 中堅企業の年間利益にも匹敵するレベル (どのくらいか想像つきますか?) 【情報システム部の進化】 システム運用・保守の管理部門⇒⇒⇒⇒⇒経営戦略のパートナー 20

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新たなる魔界の門:次世代の厄災 ● ● ● 厄災① 第二世代の擬態:【AIツールの乱立】 ○ 各部署が独自にAIサービスを契約する「AIシャドーIT」。機能の重複のみ ならず、機密データの流出リスクまで伴う、極めて巧妙な脅威です。 厄災② 霧深き魔境:【クラウドコストの迷宮】 ○ クラウド移行に伴い、従量課金やデータ転送量、AI推論コストなどが複雑 に入り組む構造へ。油断すれば一瞬で予算が呑み込まれる新時代の迷宮で す。 厄災③ 無限増殖の呪い:【新世代のゾンビ群】 ○ 組織規模の拡大に伴い、解約漏れアカウントや「特例対応」という名の亡 霊が高速で再生産される、終わりのない負のループ。 21

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「コスト防衛」から「コスト経営」へ 死守した予算は、ただの余剰ではありません。 新しいAIやクラウドを安全に使いこなすための「攻めの投資」の原資です。 現状維持こそ最大の敗北を招く時代。 明日から、あなたの会社でも『コスト防衛戦』を始めませんか? 22

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ご清聴ありがとうございました 23

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情報システムのブース BOOTH4 情報システム部は、グリーグループの社内システムを横断的に担当している部⾨です。 私たちのブースでは、実際に活⽤しているITツールのカオスマップを展⽰する他、⽣成AIを活⽤したバーチャルサービ スデスクのデモや情報システム部の思いをまとめた冊⼦をご⽤意しています! また、メンバーも複数名おりますのでお気軽にお声がけください。 24

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