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店舗向けSaaSにおける 顧客要望活⽤の実践アプローチ プロダクトマネージャー 市川 雄⼆朗

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2 ⾃⼰紹介 株式会社tacoms プロダクトマネージャー 市川 雄⼆朗 2024年3⽉に株式会社tacomsに⼊社し、モバイルオーダー 「Camel Order」のプロダクトマネジメントを代表から引き 継ぎ、顧客とユーザーの課題解決に取り組みながら、プロダ クトマネジメントのプロセス整備やチームの構築を推進。 前職は楽天ラクマ、電通デジタル、IMJ。 ⼆児の⽗。趣味はお酒とサウナとキックボクシング(超初 ⼼者)。

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4 飲⾷業界向けVertical SaaS「Camelシリーズ」の提供 デリバリー、テイクアウトサービスからの 注⽂⼀元管理 POS/基幹システムへの連携 ⾃社店舗/ブランドのオリジナルのテイクアウト‧ デリバリー注⽂サイトの⽴ち上げ 受け渡し⽇時指定〜商品選択〜決済‧購⼊まで⽀援

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飲⾷業界のオンライン注⽂‧CRMをマルチプロダクトで⽀える 売上データ‧顧客データ‧商品データ‧外部API連携 注⽂ 管理 オンライ ン決済 店頭 Kiosk CTI / IVR 対⾯ 決済 デリバ リーPF 連携 POS 連携 店外 モバイル オーダー オープン API 店内 モバイル オーダー オンライン注⽂ 顧客 管理 セグメン ト分析 サブスク 管理 メルマガ / SMS プッシュ 通知 外部 CRM連携 クーポン 公式 アプリ ⾃社 ポイント ハウス カード CRM / マーケティング

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6 toCとtoBにおける、顧客要望の位置の付け違い toCとtoBでは⼀票の重みが異なる 顧客の要望:⽜丼が⾷べたい 顧客の課題:すぐにお腹を満たして満⾜したい  ソリューション:⽜丼、おにぎり、ゼリー飲料、ハンバーグ atoCa ⼀つの要望に惑わされず、本質的な課題 を⾒極め最適で全体としてインパクトの あるソリューションを提供すべき atoBa そうは⾔っても、 ⼤事なお客様の要望は叶えたい

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7 店舗ビジネスにおける要望の多層性 業態(和⾷‧洋⾷‧中華‧スイーツetc.) × 規模(チェーン‧個⼈店) × 運営形態(フランチャイズかどうか) × 利⽤者ユーザーの役割(本部社員‧店⻑‧店舗スタッフ) 掛け合わせで視点が無限に増える

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8 Camelシリーズに集まる顧客要望 1,000件以上

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9 相反する要望 ○○○は⽬⽴たせてほしい ↑ ↓ ○○○は⽬⽴たせないでほし い 特定の業態特有の 要望 ピザのハーフ&ハーフを選択 しやすいUIにしてほしい ニーズはあるが売 り上げに繋がりに くい要望 通知⾳を⾃由に選べるように してほしい Camelシリーズに集まる顧客要望

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10 相反する要望 ○○○は⽬⽴たせてほしい ↑ ↓ ○○○は⽬⽴たせないでほし い 特定の業態特有の 要望 ピザのハーフ&ハーフを選択 しやすいUIにしてほしい ニーズはあるが売 り上げに繋がりに くい要望 通知⾳を⾃由に 選べるようにし てほしい Camelシリーズに集まる顧客要望

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11 顧客要望から着想を得た新プロダクト Camel ピアノ ⾃分で作曲す ることも お店の雰囲気 に合わせて AIが⾃動で作 曲する機能も シチュエー ションに 合わせて⾳を 切り替え ※ウソです。開発の予定はありません。

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12 ‧‧‧という 判断をしてしまわないために、 PdMはどうしたら良いか?

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13 店舗向けSaaSの顧客要望活⽤における課題 ①本部(飲⾷店企業本社など)と店舗  どちらから実装すべきか? ③重要顧客、かつ特定業態や企業特有の  要望の扱いは? ②toB要望とtoC要望  どちらを優先すべきか?

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14 皆さんならどうするか ⼀緒に考えながら 聞いてもらえるとうれしいです!

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① 本部(飲⾷店企業本社など)と店舗 どちらから実装すべきか? 15

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16 (前提の説明)本部と店舗 本部 (飲⾷店企業本社など) 店舗 店舗 店舗 店舗 店舗 メニュー作成や設 計、販売促進、全体 の売上げ管理など 調理や受け渡しなど の実際の店舗業務

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17 (前提の説明)Camelシリーズにおける管理画⾯ 本部 (飲⾷店企業本社など) 店舗 管理画⾯的な役割が⼆つ存在する ダッシュボード (全体の管理) 注⽂受注画⾯ タブレット設定 ユーザー 注⽂サイト 各種 デリバリープ ラットフォーム (UberEats等)

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18 本部と店舗の要望の性質の違い ⾃由 本部(飲⾷店企業本社など) 店舗 個別 即時 管理 ⼀括 予定 本部と店舗では 求められる機能の性質が異なる

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19 本部と店舗どちらでも設定できるのが ベターな場合もあるかもしれないが、 最初から⼆つ開発するのは避けたい ※開発したいものは他にもある、メンテナンス性が下がるなど理由は⾊々‧‧‧

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20 ①本部を優先するケース(例:店舗の休業⽇設定) 本部 (飲⾷店企業本社など) 店舗 ダッシュボード (全体の管理) 注⽂受注画⾯ タブレット設定 ユーザー 注⽂サイト 各種 デリバリープ ラットフォーム (UberEats等) 年末年始は 全店舗⼀括で 休業⽇を 設定したい

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21 ②店舗を優先するケース(例:プリンタ設定) 本部 (飲⾷店企業本社など) 店舗 ダッシュボード (全体の管理) 注⽂受注画⾯ タブレット設定 ユーザー 注⽂サイト 各種 デリバリープラット フォーム (UberEats等) 印刷される レシートの設定 を変えたい

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22 ③迷ったケース(例:配達員への固定メッセージ) 本部 (飲⾷店企業本社など) 店舗 ダッシュボード (全体の管理) 注⽂受注画⾯ タブレット設定 ユーザー 注⽂サイト 各種 デリバリープ ラットフォーム (UberEats等) デリバリー配達員 へ⼊⼝の場所など の固定メッセージ を設定したい

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23 変更頻度×本部管理重要性(≒⼀次情報の持ち主) ①店舗の 休業⽇設定 ③配達員への固定 メッセージ ②プリンタ設定 管理の重要性が ⾼く、頻度が少ない ものも本部向けから 個別性が⾼く、頻度 が多いものは店舗向 けから 店舗の休業⽇設定 企業によっては、各店 舗で設定したいという 要望も多かったため、 店舗向けも開発 管理⾼ ≒⼀次情報が本部 管理低 ≒⼀次情報が店舗 頻度多 頻度少

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24 ①本部(飲⾷店企業本社など)と店舗どちらから実装すべきか? 管理の重要性と設定頻度がキーになりそう。 企業によって状況が異なるので、リリースし た後も要望を継続注視(リリースによって要 望が出やすくなる⾯も)。

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② toB要望とtoC要望 どちらを優先すべきか? 25

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26 ⾃社店舗/ブランドのオリジナルのテイクアウト‧ デリバリー注⽂サイトの⽴ち上げ 受け渡し⽇時指定〜商品選択〜決済‧購⼊まで⽀援 BtoBtoC

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27 aB to B to Ca tacoms 飲⾷企業 (顧客) エンド ユーザー 会社の直接の顧客は飲⾷店企業

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28 “結局のところ、 あなたがやるべきなのは、 要件を満たすことでない、 世界を変えることなのだ” ユーザーストーリーマッピング Jeff Patton (著), 川⼝ 恭伸 (監修), ⻑尾 ⾼弘 (翻訳)

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29 tacoms 飲⾷企業 (顧客) エンド ユーザー エンドユーザーに価値を感じてもらうこ とが、飲⾷店企業にとっても⼤切 aB to B to Ca

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30 対⾯がBなので、toB視点の要望が相対的に多 くなる。また、toC視点要望は個々ではインパ クトも⼩さくなりがち。 オペレーション ‧プロモーション関 連は要望強い →B視点ではある が、これらを通して ユーザー体験が向上 する⾯も⼤きい キラーファンク ションになりうる 使いやすさなどの UIUX改善 →C視点の要望に近い

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31 要望を増やす or ⼿数を増やす

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32 要望を増やす 飲⾷店企業がよりエンドユーザーに向き合える⼿助け PdM起点で社内メンバーを巻き込み 飲⾷企業にユーザー⾏動をインプットする ダッシュボード + 定期的な社内勉強会 CSやセールスがファクト ベースの提案ができるように

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33 ロードマップ検討サイクル 顧客要望収集サイクル プロダクト⽅針 Aプロダクト ロードマップ ロードマップ アイテム ロードマップ アイテム Bプロダクト ロードマップ ストーリー ストーリー ストーリー 顧客要望リスト 顧客要望 プロダクトバッ クログ 開発サイクル 顧客要望 顧客要望 バックログア イテム バックログア イテム バックログア イテム ロードマップアイテムと顧客要望をつなげて管理 顧客要望 ⼿数を増やす ロードマップアイテムの中で実装する 顧客要望の記録

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34 should nice to have must ⼿数を増やす ロードマップアイテムの中で実装する 開発が肥⼤化しないよ うに優先度はつける 例1 店舗や注⽂⽅式を 切り替えやすくするための ナビゲーション 例2 注⽂⽅式名を店の呼び名に合わせる (飲⾷店によって異なるため変更可 能に)

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35 ②toB要望とtoC要望どちらを優先すべきか? 直接の顧客はBだが、C視点も重要。 C視点を取り⼊れ、ロードマップアイテムと合 わせて実⾏できるような仕組みを⽤意するこ とで、BとCどちらにも応えていく。

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③ 重要顧客、かつ特定業態や企業特有の 要望にどう向き合うか? 36

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37 例えばこういう要望(モバイルオーダー) ピザのハーフ&ハーフ を選択しやすいUIにし てほしい 当選者限定のキャンペー ン機能(抽選)が欲しい 商品に名前を⼊れて カスタマイズしたい マグロの⽇だけ価格 を⾃動で変えたい コーヒーのサブスク リプション機能 🍕 ☕ 🍜 麺の種類について細か く説明したい 🍰 🍣 🎁

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38 例えばこういう要望(モバイルオーダー) ピザのハーフ &ハーフを 選択しやすい UIにして ほしい 当選者限定のキャンペー ン機能(抽選)が欲しい 商品に名前を入れてカ スタマイズしたい マグロの日だけ価格 を自動で変えたい コーヒーのサブスクリ プション機能 🍕 ☕ 🍜 麺の種類について細か く説明したい 🍰 🍣 🎁 これら全て⼤⼿飲⾷チェーンの要望 ビジネスとしては要望を満たして 新規受注やアップセルにつなげたい

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39 まず、向き合う (気持ち!)

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40 開発しないで実現できる⽅法を探す 既存機能の活⽤ 実現したいことを把握し、既存機能の活 ⽤で実現できないか? 他社サービスの機能の 活⽤ 先⽅が契約済みのサービスや公開サービス で代替え可能か? 内部向けの開発や オペレーションで回避 トライアルとして⼯数を1/5くらいにする ことはできるか? 開発しないで実現する⽅法にも段階がある

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41 汎⽤性を⼀気に上げる ユースケースを10倍にする (この機能で座席番号の指定もできるように) 商品に名前を⼊れて カスタマイズしたい (英数字7桁、特定 の記号のみ⼊⼒可能 にしたい) カスタム注⽂フィールド機能 ‧⾃由な項⽬を作れる ‧任意‧必須の指定 ‧注⽂⽅式(テイクアウト‧デ リバリー‧店内飲⾷)の指定 ‧⼊⼒内容のバリデーショ ンを正規表現でできる

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42 ③重要顧客、かつ特定業態や企業特有の要望にどう向き合うか? まず、向き合う(気持ち!)。 その上で、限られた開発⼯数の中で、課題を 解決できる⽅法を探す。 開発する機能は、別の課題も解決できない か、という視点も持つ。

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学び 43

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44 PdMとして⼤事にしていること ①本部(飲⾷店企業本社など)と店舗どちらから実装すべきか? ②toB要望とtoC要望どちらを優先すべきか? ③重要顧客、かつ特定業態や企業特有の要望にどう向き合うか? 複雑さを⼀旦受け⼊れつつも、⾃分なりに論理⽴て て筋の通った判断をする toBだからといって、toCの視点を諦めない 安易なゼロサム思考に陥らず、広い課題を解決できる アイディアを探す

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45 採⽤情報 新規プロダクトを 担当してくれるPdM を全⼒で募集中です!!! https://herp.careers/v1/tacoms/NYY8stjzzP7b