Slide 1

Slide 1 text

事業を成長させる組織になる EM of EMsのビジョンと施策について 株式会社はてな / yigarashi 2025/04/21 EMConf expansion!関西編 1

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 ● 五十嵐 雄 / id:yigarashi ● Xは @yigarashi_9 ● 大阪府茨木市在住 フルリモート勤務 ● 関西EMコミュニティ EM Lounge スタッフ ● 7月に第一子の爆誕を控えておりドキドキ! 2

Slide 3

Slide 3 text

経歴 ● 2019/4 株式会社はてな 新卒入社 ○ WEBアプリケーションエンジニア ○ エンジニアリングマネージャーを目指す若者の戦略 ■ 早い段階でEMが面白そうだなと思って狙いを定める ● 2023/6 はてなブックマークチームのEMに ○ はてなEMキャリアパス 最速攻略RTA 新卒部門 ● 2024/4 コンテンツ本部 EM of EMsに 3

Slide 4

Slide 4 text

コンテンツ本部EM of EMs 本部のエンジニアリング組織の長 管掌する事業にEMの4つのPで貢献する期待 4

Slide 5

Slide 5 text

5 複数事業に影響する インパクトの大きい 成果が期待される

Slide 6

Slide 6 text

6 どうやったら そんな成果が 出せるだろう?

Slide 7

Slide 7 text

成果を出す道筋を考えていく ● まずは観察と状況分析 ○ 本部の事業方針はBtoBに力を入れた成長 ○ エンジニア組織も前のめりに売上に貢献するストイッ クな姿勢へと変わることが期待されていた ● 売上(≒組織の成果)を最大化し事業を成長さ せるのはマネージャーの使命でもある ● この変化の旗振りが自分の仕事では? 7

Slide 8

Slide 8 text

変化の旗を振るとは ● 全てをマイクロにコントロールは困難 ● 変化したい方向に自己組織化を促す必要 ● であるならば…… ○ 行動や思考の指針となるビジョン ○ ビジョンに沿った行動変容を促す施策 ● このふたつが自分のやることではないか 8

Slide 9

Slide 9 text

9 改めて今日のタイトル

Slide 10

Slide 10 text

事業を成長させる組織にな る EM of EMsの ビジョンと施策につい て 10

Slide 11

Slide 11 text

アジェンダ ● 自己組織化のためにビジョンを掲げる ● ビジョンに沿った行動変容を促す2つの施策 ○ 事業を成長させるエンジニアのマネジメント体制 ○ 事業を成長させる技術的負債のマネジメント 11

Slide 12

Slide 12 text

12 自己組織化のために ビジョンを掲げる

Slide 13

Slide 13 text

なぜビジョンを掲げるか ● 優秀なエンジニアほど主体的に考える ○ how、what、whyと論理の全体像を探索し自分の思 考に強度を持たせて行動する ○ そこで立ち戻る場所がみんなバラバラになると結果と して生まれる行動もバラバラ ● 論理の根をビジョンで揃えることで組織の ゴールに向かった自己組織化を促す 13

Slide 14

Slide 14 text

ビジョンを納得させる難しさ ● 必ずしも論理やファクトが絶対ではない ○ 「組織がどうありたいか」の解は無数にある ○ 複雑な現実の前では別のビジョンを支持する論理や ファクトは容易に並べられる(=解釈の多義性) ● 「今をこう解釈しよう」と足並みを揃えるナ ラティブ(物語)とリーダーシップが重要 14

Slide 15

Slide 15 text

ビジョンを掲げる時にやったこと ● 直近5年の本部の歩みを整理する ○ 外部環境がどのように変化したのか ○ 自分たちがどんな行動をしてどんな結果を得てきたか ○ ゆえに何が課題で、どうなる必要があるのか ● 自分が言い続けるキーワードを決める ○ 繰り返し浸透させるのはビジョンの基本 ● 色々な人にフィードバックをもらう 15

Slide 16

Slide 16 text

実際の組織ビジョン 事業を成長させる組織になる ※当日限定で詳細なストーリーを公開しました 16

Slide 17

Slide 17 text

そして言い続ける 毎月15分トークの機会にビジョンを話し続ける 17

Slide 18

Slide 18 text

得られた成果 ● 事業成長に向かう自己組織化は一定得られた ○ 事業責任者が指し示す売上と価値提供に向かって各事 業チームが団結できている ○ 職能横断のコミュニケーションが円滑に ○ 事業目線でエンジニア同士が議論する頻度も高まった ● 自分自身の言動にも一貫性を与えてくれた ○ 何かを考える時に自分もビジョンから考えられる 18

Slide 19

Slide 19 text

19 事業を成長させる組織に なるために何をするか? ビジョンに沿った行動変 容を促す2つの施策

Slide 20

Slide 20 text

20 施策(1) 事業を成長させる エンジニアの マネジメント体制

Slide 21

Slide 21 text

当時のマネジメント体制 21 事業A 事業B エンジニア メンター 事業責任者 メンタリングと 育成について ”エンジニアが” 定期的に話し合う 横串のグループ

Slide 22

Slide 22 text

課題: 育成と成果の分断 22 事業A 事業B エンジニア メンター 事業責任者 メンタリングと 育成について ”エンジニアが” 定期的に話し合う 横串のグループ (専門スキル育成に責任) Aさんは次のステップとして リーダーシップを取れると 良さそうです 調整しますね ……ということでこう いうロール入れ替えは どうでしょう? (成果に責任) 育成のためなら良いけど、 今のメンタリング体制だと ちょっと不安。成果出せる ようにフォロー体制作って 確かに それはそうですね Aさんのフォロー体制 どうしようか (専門スキル育成に責任) だったらBさんに1on1の頻 度を上げてもらおうか

Slide 23

Slide 23 text

ゴールは事業を成長させること ● 軸足の違う二者がおり距離が遠い ○ メンバーの中長期的な育成 / 短期的な成果発揮 ○ 事業を成長させるためにはどちらも等しく重要 ● 両者をトレードオフとせず統合したい ○ 特にエンジニアメンターに育成だけでなく事業責任者 の目線を取り入れて関わって欲しい ● 育成と成果を両立する体制設計には事業の文 脈に沿った深い会話も必要のはず 23

Slide 24

Slide 24 text

新しいマネジメント体制 24 事業A 事業B エンジニア メンター 事業責任者 事業Aのメンター 事業Bのメンター 1h/月で事業ごとに会話

Slide 25

Slide 25 text

得られた成果 ● 毎期、事業状況、期待する成果、育成計画を 統合したマネジメント方針で検査と適応 ● エンジニアメンターに育成だけでなく成果貢 献の目標管理も委譲できるようになった ● 事業責任者がフィードバックしやすくなった ○ エンジニアが良いと思っていても、事業責任者の視点 から見ると全く物足りない発揮ということも 25

Slide 26

Slide 26 text

26 施策(2) 事業を成長させる 技術的負債のマネジメン ト

Slide 27

Slide 27 text

テクノロジーマネジメントの状況 ● 各事業でテックリードを任命 ● 事業の技術面に責任を持って動いてもらう ○ 技術的な話題のチームの窓口 ○ 技術的な意思決定 ○ 技術面の中長期的な計画 ○ ……などなど 27

Slide 28

Slide 28 text

課題: 実行力のある進め方ができてない ● 技術的負債に対処する仕組みが不足 ○ 対処計画が立てられるかはテックリード次第 ○ 対処計画をいつどんな形式で出せば良いかわからない ○ 作っても事業計画と連動しないので実行性が低い ○ 作っても各施策のバリューがうまく伝わらない ● 結果として機能開発が優先されがち ○ やったら得をする施策もありそう…… 28

Slide 29

Slide 29 text

ゴールは事業を成長させること ● 事業とはある種の系(システム) ○ リソースを投入しプロダクトを開発 ○ それを売って価値を提供しお金を回収する ● その系の改善幅が大きい活動ができれば良い ○ 機能開発でプロダクトの価値提供を大きくするのか ○ 技術的負債への対処でリソース効率を改善するのか ● 機能開発が計画されるタイミングで技術的な 情報も俎上に載って比較できれば良い 29

Slide 30

Slide 30 text

やったこと ● テックリード向けのテンプレを用意 ○ システムの状況を事業責任者の関心軸で記述 ■ Four Keysやインフラ費用、セキュリティなど ○ 関心軸の改善に沿って取り組み計画を記述 ● 半期に一度の事業計画時に↑を提出 ○ 読み合わせも行って認識を擦り合わせる ○ 事業責任者に技術面の情報をインプットし、開発や人 員の計画に組み込めるようにする 30

Slide 31

Slide 31 text

得られた成果 ● 事業責任者と技術面について深く議論 ○ 「これは結局どういう成果に結びつくの?」 ○ 「費用削減がサチってるのはわかった。新しい技術を 取り入れたりもっと攻めの施策はないの?」 ● 事業責任者が技術面を踏まえた意思決定 ○ 「喫緊の課題がないので機能開発の人員で十分」 ○ 「MUSTラインは組み込めた。それ以上はごめんだけ ど人員が増やせそうな来半期で頼む」 31

Slide 32

Slide 32 text

32 まとめ

Slide 33

Slide 33 text

EM of EMsのビジョンと施策 ● 自己組織化のためにビジョンを掲げる ○ 「事業を成長させる組織になる」 ○ ナラティブを語り変化の指針を示し続けた ● ビジョンに沿った行動変容を促す2つの施策 ○ 共通するのはエンジニアが事業責任者の目線を持てる 仕組みを作り越境を促したこと 33

Slide 34

Slide 34 text

ビジョンとリーダーシップ どの組織にも無数の「なるべき姿」があるが、全部になるこ とはできない。組織的な成果を生み出すには限られたリソー スが投じられるべき未来を示す必要がある。その未来こそが ビジョンであり、その選択と集中こそがリーダーシップでは ないかと思う。だからリーダーはビジョナリーであるべきだ し、自らが率先してビジョンに一貫しなければいけない。 34

Slide 35

Slide 35 text

hatena.co.jp/recruit 35 35