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ガバメントクラウド先行事業 中間報告を読み解く 2024.11.1 GovTech東京 杉井正克

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自己紹介 2 杉井 正克(すぎい まさかつ) GovTech東京 テクノロジー本部 シニアエキスパート ● SIer : プログラマ/SE/PM/管理職、オフショア、アジャイル部署の立ち上げ ● スタートアップ:開発部門の責任者、スマートフォンアプリ開発 ● クラウドインテグレーター:クラウドを活用したモダンアプリケーション開発・内製化支援コーチ ● 2022年11月 東京都デジタルサービス局 入都 ● 2023年9月 GovTech東京 入職 Career SIer Start Up Cloud Integrator ● プログラマ/SE/PM/管理職 ● 大規模WEBサービス ● 大規模PM ● オフショア(中国/インド) ● SIerの中でアジャイル推進 ● 開発部門責任者 ● 2億ユーザー規模の自社サービス ● スマホアプリの受託開発 ● 開発プロセス、採用・育成制度の刷新 ● アジャイル・クラウドの活用 ● アマゾン ウェブ サービス (AWS) を活用した モダンアプリケーション開発 ● 内製化支援コーチ (開発組織作りのコンサル) ● 東京都 デジタルサービス局 戦略部 デジタルシフト推進担当課長 ● GovTech東京 シニアエキスパート ● 都内 区市町村のデジタル推進支援 (島しょ地域担当) ● クラウド推進、ガバメントクラウド支援担当 ● アジャイル型開発支援 『アジャイル型開発プレイブック』

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自己紹介 3 杉井 正克(すぎい まさかつ) • 総務省 地方公共団体の経営・財務マネジメント強化事業アドバイザー • X : @sugiim 東京都および全国の自治体のDX推進 ● 東京都クラウドインフラ構築、ガバメントクラウド技術支援 ● アジャイル事業支援(「東京都アジャイル型開発プレイブック」) ● 東京都 島しょ地域DX支援 大島町/利島村/新島村/神津島村/三宅村/御蔵島村/八丈町/青ヶ島村/小笠原村 Mission

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自己紹介 4 杉井 正克(すぎい まさかつ) ◆能登半島地震 支援 ・被災者の状況把握に向けたシステム構築等を技術面・法務面でサポート 令和6年2月16日報道発表(東京都) https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/02/16/17.html ・派遣期間:令和6年2月19日~3月29日 ・派遣人数:3名(東京都2名、GovTech東京1名) ・派遣先:石川県庁(総務部 デジタル推進課(現デジタル推進監室 )) ◆石川県 広域被災者データベース・システム構築事業(デジ田 Type-S) ・ワーキンググループ構成員 ・東京都総務局総合防災部 / 東京都デジタルサービス局 / GovTech東京がWGに参加

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自己紹介 5 杉井 正克(すぎい まさかつ) ● IPA情報処理技術者 システムアーキテクト ● 認定スクラムマスター/認定スクラムプロダクトオーナー(Scrum Alliance) ● JSTQB認定テスト技術者 Advanced Level テストマネージャー ● DASA DevOps Fundamental ● AWS Solutions Architect Associate(SAA)/ AWS Solutions Architect Professional (SAP) ● OCI 2023 Certified Architect Associate ● さくらのクラウド検定 Certification Speak ● DevLove現場甲子園2013 『バラバラの同僚を社内勉強会でつなげよう』 ● Agile Samurai Basecamp (2015年3月) 『はじめてのふりかえり』 ● XP祭り2019 『オフショアだから失敗したの?~誤解だらけのオフショアと、アジャイルの再発見~』 ● XP祭り2022 『週刊スクラム御意見番』 ● XP祭り2023 『東京都庁でアジャイルを実践するための「都庁アジャイルプレイブック」のご紹介』 ● Agile Japan 2023 『東京都庁でアジャイルを実践するための「都庁アジャイルプレイブック」のご紹介』 ● AWS Summit Japan 2024 『東京都のクラウド戦略』

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6 ※発言は個人の見解に基づくものであり、所属組織を代表するものではありません。

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ガバメントクラウド先行事業 中間報告を読み解く 7

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ガバメントクラウド先行事業(市町村の基幹業務システム等)の中間報告 8 https://www.digital.go.jp/policies/local_governments/government-cloud-interim-report#interim-report 2024/9/6 更新 全体概要資料と以下が5つが更新されている • 投資対効果検証の結果 • ネットワーク接続のあり方検証 • 標準準拠システムのシフト検証 • コストメリットや運用効率性が享受できる構成 への移行検証 • 運用における目標管理指標の検証

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10 本日は「1.投資対効果の検証」を見ていきます

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ガバメントクラウド先行事業の中間報告 「投資対効果検証の結果」の概要と前提条件 11

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13 • 令和5年度のコスト評価の分析結果 • 推奨構成や共同利用方式を採用した場合の構成を試算し、更なる費用削減効果を明らかにする

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16 • あくまでデジタル庁による机上での試算 • 1米ドル=115円での試算

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ガバメントクラウド先行事業の中間報告 ランニングコスト 17

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20 • 報告のサマリでは「費用逓減される試算結果」となっているが…? • せとうち3市、宇和島市、須坂市、美里町・川島町、笠置町が「コスト増」となっている

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22 • 神戸市、盛岡市、佐倉市:現行システムが単独利用・個別システムの場合はコスト減 • せとうち3市、宇和島市、須坂市、美里町・川島町、笠置町: 自治体クラウドなどすでに共同利用でシステム運用している場合は「コスト増」となった

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ガバメントクラウド先行事業の中間報告 ランニングコスト増の課題と対策 23

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26 • 課題: • 現行環境がデータセンターや自治体クラウドにより共同化されている場合はコスト増となる • 「通信回線費」「クラウド利用料」「ソフトウェア借料・保守料」の増加が主な原因 • 対策: • 「通信回線費」「クラウド利用料」「ソフトウェア借料・保守料」への対策 • 令和7年度末までの対策、8年度以降の対策が提示されている

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30 【削減内容】 ※1 検証事業において、「コストAとコストBの差分(増減率)」からの削減要素として以下を適用 し試算したもの ○ 通信回線について地方公共団体が合理的と判断する通信回線サービスに見直す ○ 大口割引:AWSが目指す上限20%を適用 ○ 長期継続割引:地方公共団体のシステム構成要素のうち長期継続割引が適用可能な 割合57.2%に対し、長期継続割引1年間、WINDOWS R1 21%を適用して試算 ※2 システム最適化等として以下を適用し試算したもの ○ 令和6年度予算の政府情報システムにおける運用等経費コスト削減率31%で試算 ○ ※1で計上した長期継続契約割引率を戻すとともに国の利用状況調査による長期継続 割引が適用可能なシステム構成要素の割合15.9%に対し、長期継続割引3年、 WINDOWS R1 33%を適用して試算 ○ 標準化に伴うパッケージ料金等の増については現存データがないため反映していない

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31 • 通信回線費:20%(地方公共団体が合理的と判断する通信回線サービスへ見直す) • クラウド利用経費: • 大口割引:20%(AWSが目指す上限) • 長期継続割引(3年):33% (ただし現状ガバメントクラウドではRIは1年のみ利用可) • ソフトウェア借料・保守料:31%(政府情報システムにおける運用等経費コスト削減率を適用)

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ガバメントクラウド先行事業の中間報告 まとめ 32

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ガバメントクラウド先行事業(市町村の基幹業務システム等)の中間報告 33 • 現行システムが個別システムの場合はコスト減となる(神戸市、盛岡市、佐倉市) • 逆に、自治体クラウドなど共同利用をしている場合は「コスト増」(せとうち3市、宇和島市、須坂市、 美里町・川島町、笠置町) • 費用増加の主な原因は「通信回線費」、「クラウド利用経費」、「ソフトウェア借料・保守料」 • 対策と試算(削減内訳) • 通信回線費:20%(地方公共団体が合理的と判断する通信回線サービスへ見直す) • クラウド利用経費: • 大口割引:20%(AWSが目指す上限) • 長期継続割引(3年):33% (ただし現状ガバメントクラウドではRIは1年のみ利用可) • ソフトウェア借料・保守料:31%(政府情報システムにおける運用等経費コスト削減率を適用) • 試算の結果、笠置町以外はコスト減となる想定 • ただし、上記は1米ドル=115円での試算

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ガバメントクラウド先行事業 中間報告を読み解く 2024.11.1 GovTech東京 杉井正克 34