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SIM? LTE-M? SORACOM? セルラーLPWA通信 まるわかり! Jul. 6, 2024 SORACOM with M5Stack ハンズオン in マルツ金沢 株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 享平 (Max / @ma2shita)

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株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 享平 (まつした こうへい) "Max" • 静岡県民 新幹線通勤族 • 講演や執筆を中心に活動、登壇数600以上/累計 • 経歴: 東証二部ハードウェアメーカーで情シス、 EC 事業、IoT 事業開発を経て2017年より現職 • 好きな言葉「論よりコード」 • X(旧Twitter): @ma2shita • 最近、ラジオ体操(第二まで)やってます WiJG?, Public domain, via Wikimedia Commons NEW!! NEW!!

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運営も参加者も みんな、ありがとう!! みんなで作るのが「コミュニティ」感謝のポストをぜひ!! #SORACOM

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クラウド センサー/デバイス “モノ” ネットワーク 現場をデジタル化 現場とクラウドをつなげる デジタルデータの活用 モノやコトをデジタル化 人手に頼らずデータを集める、現場を動かす IoT とは?

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クラウド センサー/デバイス “モノ” ネットワーク デジタル化の課題「ネットワーク」 ネットワークの 設定? セキュリティ 対策や更新? クラウドとの 連携? “モノ” の開発や 管理

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SORACOM は IoT の「つなぐ」を簡単に IoT デバイス クラウドサービス IoT 通信 IoT SIM (カード型 / eSIM / iSIM) LPWA / Satellite パートナーデバイス 《200種類以上》 パートナー・クラウド サービス 《AWS / Microsoft / Google》 Wi-Fi / Wired(VPN) 3G / LTE / 5G LTE-M パートナーテクノロジー / パートナーインテグレーション 通信モジュール クラウド型カメラ センサー SORACOM デバイス SORACOM IoT コネクティビティ データ蓄積・可視化 SORACOM IoT プラットフォーム アラート通知 リモート制御 メンテナンス ワンストップで揃う・組み合わせて使える、IoT サービス “創り” を支援

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IoT の手間を解決できる SORACOM ― IoT 向けデータ通信サービス 特定地域向け 日本国内の利用に特化 plan-D plan-DU plan-K2 SORACOM IoT SIM NTTドコモ 3G / LTE / LTE-M plan-KM1 KDDI LTE / 5G KDDI LTE-M グローバル 日本の3キャリアを含む 世界180を超える国と地域 plan01s planX3 planP1 ・・・ オンラインで1回線から調達、届いてから即時に開通

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セルラー網(LTE, 5G 等) につなげるための鍵(と機能) が 入っている IC チップ 形状にはカード型・eSIM(チップ型)・iSIM がある SIM (Subscriber Identity Module) とは Integrated SIM; SIM の機能を SoC に統合 セルラー通信自体が 暗号化されている セルラーモデム ISO 7816 SIM MCU UART 無線区間 基地局 インターネット

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SORACOM のパラダイムシフト モノ インターネット クラウド モノ インターネット クラウド

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600万を超える IoT 契約回線と実績 600万を超える IoT が 活躍している社会へ 出所: “IoTプラットフォームSORACOMの契約回線数が600万を突破”. ソラコム プレスリリース. 2023-10-25. https://soracom.com/ja-jp/news/20231025-6million-iot-devices-connected/, (参照 2023-10-25). ※海外法人からの提供を含む SORACOM Air の総回線数。SORACOM Air for セルラー、Sigfox、LoRaWANを含む。

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IoT の手間を解決できる SORACOM ― プラットフォームサービスやツール 遠隔操作 IoT アプリ構築 ダッシュボード作成・共有 SORACOM Lagoon データ転送支援 SORACOM Beam 閉域ネットワーク拡張 オンデマンドリモートアクセス SORACOM Napter 専有ゲートウェイ Virtual Private Gateway SORACOM アイコンセット 情報セキュリティ チェックシート パブリッククラウド連携 Web コンソールと API サポートプラン ?→!

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セルラー網(LTE, 5G 等) につなげるための鍵(と機能) が 入っている IC チップ 形状にはカード型・eSIM(チップ型)・iSIM がある SIM (Subscriber Identity Module) とは Integrated SIM; SIM の機能を SoC に統合 セルラー通信自体が 暗号化されている セルラーモデム ISO 7816 SIM MCU UART 無線区間 基地局 インターネット

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3G/LTE のSIM認証 VPC 加入者情報DB 2.認証情報レスポンス Auth Token(AUTN), Random(RAND) 4.ネットワーク の認証&鍵生成 5.認証レスポンス RES 6.SIMの認証 Secret Key Sequence Number N Secret Key Sequence Number N 7.鍵の派生 7.鍵の派生 SIM SIM 端末 接続要求 1.認証情報リクエスト 基地局・制御局 3. 認証リクエスト ATUN, RAND, XRES, Security Key (CK + IK) CK + IK RES, (RES==XRES) RES, Security Key (CK + IK)

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消費電力 データレート 移動 監視カメラ (静止画) 建機 ロボット 自動販売機 ウェアラブル 動態管理 POSレジ LTE-M, NB-IoT, Sigfox Cat.1, LTE-M Cat.4 ~ サイネージ 監視カメラ (動画) 自転車 スマートメーター 工場機器監視 環境センシング 用途ごとの適用例

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LPWA=Low Power Wide Area (Network) LPWAN アンライセンス系 Sigfox LoRaWAN その他 920Mz帯通信 ライセンス系 (セルラー) LTE-M NB-IoT Cat.1もLPWAに含むケースもあり

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• 携帯キャリアの運営するセルラーネットワークを用いた LPWA 規格の1つ • 既存の LTE 基地局を利用しており、広域かつ省電力な通信を実現 LTE Cat.1 LTE Cat.M1 (eMTC, LTE-M) LTE Cat.NB1 (NB-IoT) 策定時期 Release 8 (2009年3月) Release 13 (2016年3月) 最大スループット(上り|下り) 5Mbps | 10Mbps 1Mbps | 1Mbps 26Kbps | 21Kbps 通信モード 全二重 全二重 / 半二重 半二重 データ伝送方式 IP IP IP, NIDD モビリティ性能 移動体通信 移動体通信 定点通信 レイテンシ 5 ms 以下 10 ~ 15 ms 1,400 ~ 10,000 ms 省電力技術 DRX PSM, eDRX PSM, eDRX カバレッジ拡張(通信品質向上) 従来の LTE 準拠 Repetition Repetition セルラー系 LPWA 出典: Tuomas Tirronen. “Cellular IoT alphabet soup”. ERICSSON BLOG. 2016-02-29. https://www.ericsson.com/en/blog/2016/2/cellular-iot-alphabet-soup, (参照 2023-08-29). 以上を基に筆者再構成 + データ伝送方式は筆者による加筆 NIDD = Non-IP Data Delivery; 非IPによるデータ伝送方式

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NB-IoT NTN (Non-Terrestrial Network) 3GPP Release 17 において、既存のセルラーテクノロジー “NB-IoT/eMTC(LTE-M)” で 利用できる IoT 向け衛星通信を定義 《 NB-IoT NTNの名称 》 NTN-based NB-IoT、Satellite NB-IoT、NB-NTN、3GPP Rel.17 NB-IoT がある。Summary of Rel-17 Work Items では『NB-IoT/eMTC support for Non-Terrestrial Networks』と表現されている 出典: 3GPP. “Release 17 Description; Summary of Rel-17 Work Items”. 3GPP Portal. 2022-12-20. https://portal.3gpp.org/desktopmodules/Specifications/SpecificationDetails.aspx?specificationId=3937, (参照 2023-08-28). 《 広域カバレッジ 》 GEO や LEO の人工衛星を NB-IoT 基地局として使える 《 複数の通信経路 》 対応モジュールで 地上基地局との切り替え利用 《 コード資産と透過性 》 地上でも NTN でも “NB-IoT” として実装 NB-IoT

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LTE-M の消費電力 ― Quectel社 BG96 と EC21 Quectel社Datasheet より抜粋 BG96 (LTE-M) EC21 (Cat.1) 最大通信速度 (ダウンリンク) 375Kbps 10Mbps LTE通信時 (B1 max power時) 220mA 789mA LTE通信時 (通常 power時) 100 ~ 130mA 150 ~ 300mA Idle時 15.0mA 23.5mA eDRX Sleep時 1.2mA (N/A) PSM時 10μA (N/A) アンテナ数 1 2

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広がり始めている LPWA 活用 出所: “照明の点灯から生活リズムの異常を遠隔から把握し家族に通知、 高齢者を自然に見守る”. SORACOM IoT Usecase. 2021-04-28. https://iot-usecase.com/hellolight/, (参照 2023-08-21). ※赤枠は筆者加筆 出所: “みてね みまもりGPS 製品仕様”. みてね みまもりGPS. https://mitene.us/gps/spec, (参照 2023-08-21). ※赤枠は筆者加筆

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無線レイヤの制御 RRC Connected RRC IDLE • RRC Connected: デバイスが基地局に接続してデータ通信出来る状態 • RRC IDLE: 基地局はデバイスの現在位置(在圏セル)は把握しているが、物理的な無線接続は 解放している状態。デバイスは複雑なチャネル制御を止めて、Paging信号のみをウォッチして いる 消費電力は RRC Connected >> RRC IDLE となる 一定時間*無通信で遷移(無線解放) 通信開始で遷移 *解放までの時間はキャリア毎に異なる 通常LTEで10s程度、LPWAで50-120s程度 LTEでは無線(RRC)の接続状態によって消費電力が大きく異なる

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省電力実現のためのeDRX, PSMとは? 位 置 登 録 処 理 位 置 登 録 処 理 消費電流 時間 Idle eDRX (LTE-M, NB-IoT) デバイスは周期的に位置登録 eDRXで間欠受信 間隔を伸ばす Sleep PSM (Power Saving Mode) Sleep中は間欠受信を一切しない (デバイストリガで送信は可) eDRX(従来 LTE)

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SORACOM Beam / データ転送支援 IoT A B - TCP / UDP - HTTP - MQTT MNO - HTTPS - TCP over TLS - MQTTS メタデータ追加 - SIM ID (IMSI) - 通信モジュールID (IMEI) - タイムスタンプ

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https://blog.soracom.com/ja-jp/2022/06/15/soracom-ug-12-report/ SORACOM の利用で • 通信量削減 • 省電力化 • コードの簡素化 これらを同時に実現

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株式会社MIXI 導入事例 SORACOM BeamとeSIMを組み合わせによるデバイスの認証と通信の暗号化を行 うことにより、セキュリティの強靭化と同時に機器の開発やキッティングの手間 をオフロード。 位置情報 SORACOM Beam UDP HTTPS みてねみまもりGPS AWS Cloud eSIM 回線(SIM)情報により デバイスを認証 SORACOM Beamのプロトコル変換機能により、 デバイスがやり取りする軽量なUDP通信を 安全なHTTPSに変換してクラウドとやり取り。 サービス

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SORACOM プラットフォームの機能 eDRX、PSM タイマー設定機能 AT+CPSMS=… ATコマンド等 MNO デバイス上で設定 タイマー変更は デバイス上で設定 eDRX、PSMタイマー 設定機能 eDRXやPSMの 有効化のみ行う MNO タイマー変更は SORACOM プラットフォーム (Web / API) で設定 タイマー情報 タイマー情報 Limited Preview https://users.soracom.io/ja-jp/docs/air/subscriptions/#edrxpsm-タイマー設定機能-limited-preview

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省電力化は総力戦 通信モジュールの電力削減を行っても、 周辺機器や MCU 負荷が高ければ 省電力通信のメリットが薄まる デバイス全体での省電力化が 不可欠 通信モジュール • eDRX、PSM • 通信自体の削減 etc… MCU • ディープスリープ • RTC利用 etc… センサー等周辺機器 • 電力制御 etc…

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生成 AI (LLM; 大規模言語モデル) 入力情報から「次の情報を予測」 これまでの機械学習(ML)や 深層学習(DL)と異なる点 IoT とは、遠くのモノや現場で起こっているコトを デジタル化する技術です。その用途は、 …その用途は、製造業における 初期入力 出力 = 生成 この文章に続く単語は “これ” では? …その用途は、製造業における機械の監視や、 …その用途は、製造業における機械の監視や、地域防災を さらに入力 《これまで》 ⚫ 学習フェーズと推論フェーズ ⚫ 専門知識が必須 《生成 AI》 ✓ 学習フェーズが不要 ― 結果がすぐ得られる ✓ 専門知識が不要 ― 誰でも使える

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生成 AI との付き合い方 Copilot ー よき友 Whisper 等 ChatGPT 以外のプロダクト利用、 GPTs(GPT Builder)、RAG 等 Function Calling、Assistant API Azure OpenAI Service、Amazon Bedrock 等 私たちの生産性を上げる Embed ー 部品 製品に革新を組み込む

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生成 AI と IoT の関係 生成 AI 人力 プロンプト 《 チャットボット 》 IoT デバイス データ + プロンプト 出力・生成 指示・フィードバック 人の代わりに 入力

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IoT における生成 AI 活用の方向性 時系列データへの適用 ✓ トレンドの言語化 ✓ 欠落データ発見や補完 ✓ 未来予測 マルチモーダル情報の認識 ✓ 人以外からのデータ入力 ✓ 物体認識、 OCR、文字起こし マルチモーダル AI 時系列 基盤モデル SLM (小規模言語モデル) ✓ プロンプト最適化 ― クラウド・LLM への前処理 ✓ 独立動作 ― オフラインファーストデバイス オフライン・LLM 協調 UX 物理世界へのフィードバック ✓ 操作アシスト ✓ 機械の動作 デジタルツイン ✓ データ同士、組織内 DB との結合 ✓ 整形、意味づけ(マッピング) データ処理の自動化 RAG (検索強化生成)

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『技術評論社』知識地図シリーズ IoTの知識地図 ―― 設計・実装・運用のための必須知識をこれ一冊で 1. IoTの基礎とトレンド 2. IoTのデバイス 3. IoTにおけるセンサーの活用 4. IoTのネットワーク 5. IoTのデータ活用とクラウド利用 6. IoTによる双方向通信・遠隔制御 7. IoTのセキュリティ 8. IoTプロジェクトの取り組み方 https://gihyo.jp/book/2024/978-4-297-14069-4 本 2,860円(税込) ※電子書籍あり 好評発売中!

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日本最大級の IoT カンファレンス SORACOM Discovery 2024 ― 変える、今ここから 7/17(水) 東京ミッドタウン [東京/六本木] 複数トラックによる特別講演や IoT/DX 事例、 IoT 関連テックのセッション 会場だからこそ「見られる、触れられる」 展示会場やワークショップ SORACOM Discovery 2023 基調講演より

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IoT の「つなぐ」を簡単に You Create. We Connect.