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Amazon Pinpoint使ってますか? Pinpointでメール送信者ガイドライン対応した話 2024/05/15 JAWS-UG東京 ランチタイムLT会 #11 みんなのマーケット株式会社 石橋翔太

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自己紹介 名前: いしばし(石橋翔太) Xなど: @kefi550 所属: みんなのマーケット株式会社 の SRE 好きなAWSサービス: AWSサポート、AWS CloudFormation ひとこと: 最近 SAA を取得しました (他にも資格取得がんばってみたい) 2

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私たちのプロダクト 生活の「困った」を解決できるプロが集まる プラットフォーム「くらしのマーケット」 頼める出張サービスの種類 事業者の数 400種類以上!
 90,000事業者を突破!
 エアコンクリーニング、引越し、庭木剪定..などの生活関連サービス 日本全国の事業者が登録、売上を伸ばしている 3

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選べるサービスは400種類以上 ハウスクリーニング 
 リフォーム
 引越し
 出張着付け
 害虫駆除
 庭木の剪定
 水漏れ
 出張カメラマン
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Amazon Pinpoint使ってますか? Amazon Pinpoint で 新しいメール送信者ガイドライン に対応した話をします 5

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Amazon Pinpointとは - Eメール、push通知、SMS、音声メッセージなど 様々なチャネルのメッセージ配信 - ユーザの属性に基づいた配信、イベント駆動、配信ワークフローの作成など - 配信の分析と可視化。マネコンだけでも様々な配信メトリクスが見れる → 今日はEメール配信の話 https://aws.amazon.com/jp/pinpoint/ 6

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新しいメール送信者ガイドライン GmailやYahooでメール送信者が守るべき要件が 厳しくなった > 送信元ドメインに DMARC メール認証を設定します > マーケティング目的のメールと配信登録されたメールは、 ワンクリックで登録解除できるように https://support.google.com/a/answer/81126 7

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「ワンクリックで登録解除できる」とは - Gmailでは登録解除ボタンが表示される - これをクリックするとメール配信設定を解除 8 登録解除

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「ワンクリックで登録解除できる」とは メールに以下のヘッダが正しく設定されている必要がある(RFC8058など) - List-Unsubscribe - List-Unsubscribe-Post 9 https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc8058

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主なメール送信サービスにおけるワンクリック登録解除への対応 メール送信サービスによってはワンクリック登録解除をマネージドに対応してくれる機能が あったりする 自動でメールにヘッダをつけて、登録解除リストを管理してくれるような機能 - AWS SES - サブスクリプション管理 - https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/ses/latest/dg/sending-email-subscription-management.html - SendGrid - 配信停止トラッキング - https://sendgrid.kke.co.jp/blog/?p=17031 10

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主なメール送信サービスにおけるワンクリック登録解除への対応 Pinpointは? - Pinpointにはマネージドな登録解除の仕組みはない 😢 - サポートにも聞いたけどやっぱなさそう (2024年2月時点) - Pinpoint Eメールチャネルでのメール送信は裏で?SESを使っているが... - SESのサブスクリプション管理機能は Pinpointからだと使えない 11

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Pinpointでワンクリック登録解除に対応したい - ワンクリック登録解除対応のためにはメールヘッダを付ける必要がある - List-Unsubscribe - List-Unsubscribe-Post - Pinpoint Eメールチャネルではカスタムヘッダの付与はできない 12

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Pinpointでワンクリック登録解除に対応する カスタムチャネルというものがある Lambdaやwebhookを起動できる https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-Black-Belt_2023_AmazonPinpoint-Introduction_1130_v1.pdf Lambdaでメールヘッダを付与して メール送信できる...! 13

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カスタムチャネルLambdaを使ったメール送信の流れ - キャンペーンを作る 14

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カスタムチャネルLambdaを使ったメール送信の流れ - キャンペーンが開始すると順次Lambdaを起動する - 一回のLambdaで最大50エンドポイントがまとめて処理される - “キャンペーンが 1 秒あたりに送信できるメッセージの最大数” という設定でメッセー ジ送信つまりLambdaの起動ペースを制限できる 15

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カスタムチャネルLambdaを使ったメール送信の流れ - カスタムヘッダを付けてraw emailとして再構築する 16

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カスタムチャネルLambdaを使ったメール送信の流れ - Pinpoint APIを使ってraw emailとして送信する 17

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カスタムチャネルLambdaを使ったメール送信の流れ - 必要なヘッダが付いて、unsubscribeボタンが有効になっている 18

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新しい仕組みになって運用の変化 Eメールチャネルで使えていたマネコンでの いくつかの機能が使えなくなった - テンプレートの選択、プレビュー - 送信元アドレスや表示名の編集 - テストメール送信 19

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新しい仕組みになって運用の変化 メール送信レートを考慮する必要が生まれた - Eメールチャネルでは、Pinpointがquotaに応じて可能な限り早く でメール送信 - Lambdaを使う場合はPinpoint自身でなくLambdaからメール送信するため メール送信レートの考慮が必要 - デフォルトでは「1秒あたりに送信できるメッセージの最大数」が 20000 -> Lambdaが1秒あたり 20000 / 50 = 最大400個起動する - 「1秒あたりに送信できるメッセージの最大数」を適切に設定したり、 メール送信レートを考慮したアーキテクチャにするなどが必要 20

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新しい仕組みになって運用の変化 - メール配信メトリクスの見え方は少し変わる - キャンペーンごとにメール開封率やクリック率などを見れていたが、 Eメールチャネルでなくカスタム チャネルにしたことで、キャンペーンごとのメールメトリクスが見れなくなった 😢 - PinpointAPIを使ってはいるので、プロジェクト全体でのメトリクスとしては見れる - 以前と同様にPinpointマネジメントコンソールで配信を管理できる 😀 - Pinpointマネコンで配信管理をやっていたのを大きな改修なく継続できている - これが一番うれしい 21

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Amazon Pinpoint使ってますか? - SESではマネージドに登録解除に対応できるが、Pinpointでは少しめんどい - もしかしてPinpointでのメール送信ってあんまり使われてない????   利用状況や、もっと良い対応方法あるよ!など教えてください! - (今回話したいというよりもむしろこれを聞きたかった ) 22

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まとめ - カスタムチャネルLambdaを使うことで、Pinpointを使い続けつつ ガイドライン(ワンクリック登録解除)に対応することができた 😀 - Eメールチャネル -> カスタムチャネルLambda の変化で運用も少し変化した - Eメールチャネルがとても便利だっただけに、少しめんどくさくなってしまった 😢 - (今後のアップデートに期待 😀) - ガイドライン対応を通じてワンクリック登録解除に詳しくなれたのは良かった 😀 23