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  ⼈事とエンジニアで協業しながら進める組織作り 2023.08.23

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  2 freee株式会社 engサクセスチーム
 野本 篤則
 のもと あつのり
 <経歴>
 ● 2008〜
 ○ 国内通信キャリアでISPシステムのインフラエンジニアとして キャリアをスタートし
 ○ 同社で人材育成・組織開発業務にも従事
 ● 2018〜
 ○ 人事戦略コンサルに転職
 ○ IT企業を中心に、人事戦略策定や制度設計・運用支援
 ● 2020〜
 ○ 人事総務のマネジャーとしてfreeeへジョイン
 ○ 2022.7から、engサクセスチーム異動&立ち上げ
 
 <プライベート>
 ● 妻がスモールビジネス経営 (子供服のセレクトショップ)
 ● 2児のパパ(7才と5才)
 ● バスケ・ゴルフ・書道


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  3 今⽇のお話のざっくりオーバービュー ● freeeでは、「⼈事の専⾨家」と「エンジニアリングの専⾨家」が、共 通のミッションの元で、⼀緒のチームで組織作りをしています ● この2つの専⾨分野で、どう協業して組織作りに向き合ってきたか、具 体的な事例も交えつつ、そのポイントをお伝えしたいと思います ● ⼈事の専⾨知識が必要な内容ではありません 開発組織マネジメントに取組む皆様に1つでも気づきがあれば幸いです

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  4 ⼈事とエンジニアが engサクセスチーム を⽴上げた背景 組織作りで ぶち当たった壁 どうやって 向き合ってきたか 組織作りポイント まとめ アジェンダ 01 02 03 04

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  ⼈事とエンジニアが⼀緒に engサクセスチームを⽴上げた背景 01

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  6 01 ⼈事とエンジニアがengサクセスチームを⽴上げた背景 開発側の事情 人事側の事情 ● これまで以上のスピードで拡⼤‧変化 (新Pdt開発,採⽤加速,グローバル化,新拠点設⽴...etc) ● (1年前まで)組織作りは当時の開発責任 者1⼈で担っており、キャパシティ限界 ● 開発責任者の異動もあり、この拡⼤‧ 変化に適応する体制作りが急務 ● freee社員数は1000⼈を超え、⼈事部 では各組織の解像度を上げることが難 しい状態 ● 中央の⼈事機能を移譲し、各組織個別 の課題解決ができる体制作りが必要

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  7 2022.7 engサクセスチームが爆誕  エンジニア 人事 ● freee初の事業部専任の組織作りチーム。もちろん、2⼈とも初めての経験。

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  組織作りでぶち当たった壁 02

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  9 02 組織作りでぶち当たった壁 ● ちょうど1年前、engサクセスチームができた時‧‧‧ 何から⼿をつければ良いか、ぶっちゃけわからん! (めちゃくちゃ、暗中模索な状態)

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  10 02 組織作りでぶち当たった壁 不明確 不安 ● うまく課題仮説‧優先順位が⽴てられず、めっちゃ悩む、めっちゃ迷う。。 ● エンジニアにとっての「成功」とは、⼀ 体なんなんだろう ● 今、彼らは何にモチベーションを感じて いるんだろう ● 逆に、今どういうところに悩みや困りご とを感じているんだろう ● 採⽤めっちゃ加速しているけど、オン ボーディング⼤丈夫だろうか‧‧ ● EMは、今の拡⼤‧変化の状況に適応で きているのだろうか‧‧ ● エンジニアのリテンションは落ちてな いだろうか‧‧‧

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  どうやって向き合ってきたか  ① アクション  ② 結果 03

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  12 03 どうやって向き合ってきたか ①アクション ● なんもわからん状態から脱するため、1アクションとして‧‧‧ ⼀次情報を徹底的に(めっちゃ泥臭く)収集しました

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  13 ● 前半の⽵⽥のプレゼンを拝借すると、「ユーザ理解」フェーズから開始 ● 具体的にやったことをちょっと詳しくお話ししていきたいと思います 03 どうやって向き合ってきたか ①アクション 起点はここ 引⽤元:freee VPoE ⽵⽥の資料より

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  14 ● ユーザ=エンジニアの理解のために、いろんな⼈と1on1を実施し課題を探索 グレード 在籍年数 入社した エンジニア エグゼクティブ・シニア エンジニア リードエンジニア EM 新卒社員 (~7年目) 創業期エンジニア 入社したタイミングで 全員と1on1実施 (今も継続中) エグゼクティブには 外部メンターも活用 03 どうやって向き合ってきたか ①アクション 各セグメント 順を追って 幅広く1on1実施

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  15 03 どうやって向き合ってきたか ②結果 入社した エンジニア EM 1on1の結果(定性) ● 👍ミッション/カルチャー共感⾼ い ● 👍チームはサポーティブな環境 で、コミュニケーション良好 ● ❗成果への焦り‧不安 ● 実施した結果、⾒えてきたことの具体的な例 ● 👍多くがミッション実現のため に、使命感を持って取組んでいる ● ❗登⽤されたてEMは、期待成果 を曖昧に感じている。何かあった 時の相談相⼿が欲しい

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  16 03 どうやって向き合ってきたか ②結果 入社した エンジニア EM 1on1の結果(定性) 組織データによる考察(定量) ● 👍ミッション/カルチャー共感⾼ い ● 👍チームはサポーティブな環境 で、コミュニケーション良好 ● ❗成果への焦り‧不安 評価 + ⼊社時期 エンゲージメント スコアに影響 ポジション + グレード エンゲージメント スコアに影響 ● 実施した結果、⾒えてきたことの具体的な例 ● 👍多くがミッション実現のため に、使命感を持って取組んでいる ● ❗登⽤されたてEMは、期待成果 を曖昧に感じている。何かあった 時の相談相⼿が欲しい

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  17 ● 実施した結果、⾒えてきたことの具体的な例 03 どうやって向き合ってきたか ②結果 入社した エンジニア EM 1on1の結果(定性) 組織データによる考察(定量) ● 👍ミッション/カルチャー共感⾼ い ● 👍チームはサポーティブな環境 で、コミュニケーション良好 ● ❗成果への焦り‧不安 評価 + ⼊社時期 アクション ● 👍多くがミッション実現のため に、使命感を持って取組んでいる ● ❗登⽤されたてEMは、期待成果 を曖昧に感じている。何かあった 時の相談相⼿が欲しい エンゲージメント スコアに影響 エンゲージメント スコアに影響 ● ⼊社メンバーの 期待値コミュニ ケーションサ ポート ● EM期待値整理の 機会創出 ● 相談コミュニ ティの形成 ポジション + グレード

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  18 03 どうやって向き合ってきたか ②結果 入社した エンジニア EM 1on1の結果(定性) 組織データによる考察(定量) ● 👍ミッション/カルチャー共感⾼ い ● 👍チームはサポーティブな環境 で、コミュニケーション良好 ● ❗成果への焦り‧不安 評価結果 + ⼊社時期 エンゲージメント スコア グレード + ポジション エンゲージメント スコア アクション ● 開発現場の一次情報は課題 を特定する上で、超大事 ● ただこれら”点”の定性情報 のみだと、それが本当に取り 組むべき課題なのかの客観 的な判断が難しい ● ⼊社メンバーの 期待値コミュニ ケーションサ ポート ● EM期待値整理の 機会創出 ● 相談コミュニ ティの形成 ● 👍多くがミッション実現のため に、使命感を持って取組んでいる ● ❗登⽤されたてEMは、期待成果 を曖昧に感じている。何かあった 時の相談相⼿が欲しい ● このプロセスを通しての学び‧‧‧

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  19 ● このプロセスを通しての学び‧‧‧ 03 どうやって向き合ってきたか ②結果 入社した エンジニア EM 1on1の結果(定性) 組織データによる考察(定量) ● 👍ミッション/カルチャー共感⾼ い ● 👍チームはサポーティブな環境 で、コミュニケーション良好 ● ❗成果への焦り‧不安 評価 + ⼊社時期 アクション ● 👍多くがミッション実現のため に、使命感を持って取組んでいる ● ❗登⽤したてのEMは、期待成果 への悩みや、相談相⼿を希望 ● それぞれのデータは元々 人事で蓄積できていた ● しかしデータだけでは、そ れらの相関や、結果の意 味合いを読取ることは難し い エンゲージメント スコアに影響 エンゲージメント スコアに影響 ● ⼊社メンバーの 期待値コミュニ ケーションサ ポート ● EM期待値整理の 機会創出 ● 相談コミュニ ティの形成 ポジション + グレード

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  20 ● 開発現場の情報と、組織データを組み合わせることで、本質的な課題探求‧実⾏‧検証に繋がる 03 どうやって向き合ってきたか ②結果 入社した エンジニア EM 開発現場のリアルな声から 課題仮説を持ち 組織データで 課題の確らしさを検証し ● 👍ミッション/カルチャー共感⾼ い ● 👍チームはサポーティブな環境 で、コミュニケーション良好 ● ❗成果への焦り‧不安 評価 + ⼊社時期 グレード + ポジション 実行・振り返りの サイクルに繋げる エンゲージメント スコアに影響 エンゲージメント スコアに影響 ● ⼊社メンバーの 期待値コミュニ ケーションサ ポート ● EM期待値整理の 機会創出 ● 相談コミュニ ティの形成 ● 👍多くがミッション実現のため に、使命感を持って取組んでいる ● ❗登⽤されたてEMは、期待成果 を曖昧に感じている。何かあった 時の相談相⼿が欲しい

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  組織作りのポイントのまとめ 04

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  22 開発の現場で組織作りをする上で‧‧‧ ● ⼀次情報を意識的に収集することは⼤事。筋の良い課題仮説に繋がっていく さらに、⼈事とうまく協業することで‧‧‧ ● ⼈事の持つ組織データ活⽤によって、客観的な仮説検証が可能となり、その後の 筋の良い打ち⼿の⽴案〜振り返りサイクルに繋がっていく つまり‧‧‧ ● 開発現場の定性情報(≒感性)と、組織‧⼈材の定量情報(≒論理)を組み合わ せて使うことが、本質的な組織課題の探求と解決に繋がる ポイントのまとめ

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スモールビジネスを、世界の主役に。

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  24 おまけ ● engサクセスが⼤事にしている”3つの軸”もこういった泥臭い⼀次情報のINPUTも踏まえなが ら、だんだん⾔語化されてきた(と思ってる) 継続性 アウトプット力 カルチャー Identity 自分の期待値を明確に して成果を出したい 前述のエンジニア1on1事例から抜粋 困ったら助けてくれるサ ポーティブな環境が安心 できる ミッションに強く共感して いるし、それを実現した いと思っている

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  25 おまけ ● 現在は、これらの3つの軸に沿って「組織データ」「課題を⾒つける観点」を組み合わせてデー タドリブンで組織課題の解決に取り組むことにも着⼿し始めている 継続性 アウトプット力 カルチャー Identity 組織データ 課題を見つける観点 ● HC⽐率 ● グレード進捗率 ● 評価情報 ● 退職率 ● 休職率 ● 個⼈コンディションサーベイアラート ● エンゲージメントスコア ○ ワクワク感 ○ ミッション‧カルチャー共感 ● レベル(ジュニア〜シニア) ● ポジション ● 領域(アプリ/基盤など) ● 新卒⼊社‧中途⼊社 ● ⼊社年数 ● ダイバーシティ観点 ● …etcetc