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Glossom株式会社 エンジニアマネージャー 菊井 昭夫 クリエイターツール「QUANT」の開発の話 & クライアントに寄り添ったデータ分析基盤の構築 Glossom株式会社 データエンジニア 飯山 誠也

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自己紹介 2
 名前:菊井 昭夫 所属: Glossom株式会社 プロダクト事業本部 開発 経歴: 2011年 グリー株式会社へ中途入社 2013年 Glossom株式会社へ転籍

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Glossom株式会社の紹介 3
 Glossom株式会社は、 グリーグループで広告・マーケティング領域を担う グリー株式会社の100%子会社です。 今回は Glossomの持つプロダクトの一つである クリエイターツール「QUANT」の開発の話をさせていただきます。

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QUANT(クアント)とは インフルエンサーを中心としたソーシャルコマース 支援サービス クリエイターツール「QUANT」の紹介 4


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クリエイターツール「QUANT」の紹介 5


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クリエイターツール「QUANT」の紹介 6


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機能項目 - インフルエンサー向け画面 - マイページ - 案件管理 - 収益管理 - ショップ管理 - 社内管理向け画面 - キャンペーン管理 - ユーザー管理 - クリエイティブ審査 - インフルエンサーデータ計測機能 - 発信したコンテンツのクリック計測機能 - 商品購入などの成果計測機能 クリエイターツール「QUANT」の紹介 7


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「QUANT」の技術スタック 8
 言語(フロント) Ruby(Ruby on Rails) インフラ GCP データ Mysql,Redis,BigTable インフラ構成管理 Terraform

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リダイレクタ 成果計測 集計 レポート クリック 成果地点 URL発行 インフルエンサー発信 Cloud Run ログ収集/蓄積 BigQuery BigTable Data Studio 「QUANT」のコンポーネント構成 設定 分析 Mysql

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「QUANT」のサーバー構成 10


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特色のある実装部分をご紹介させていただきます。 「QUANT」の実装について 11


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https://cloud.google.com/bigtable?hl=ja より Cloud Bigtable 最大 99.999% の可用性で大規模な分析ワークロードにも運用ワークロードにも対応で きる、フルマネージドでスケーラブルな NoSQL データベース サービス。 「QUANT」のCloud Bigtable採用について 12


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用途 ● 案件情報の保持 Click時に案件の有効判定、リダイレクト先URLの取得 ● Clickログ情報の保持 成果計測時に成果判定としてClick情報との突き合わせ サービス運用でのURL拡散による Click時のアクセス負荷対策として ボトルネックになりがちなMysqlでななくBigTableを保存先に採用しました 「QUANT」のCloud Bigtable採用について 13


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実装紹介 ● データの書き込み expireを適切に設定し削除を考慮せずに追記更新を常に続けております。 ● データの読み込み 読み込み時にフィルタを利用することで 追記更新した値の最新バージョンのみを返すように指示をしております。 上記により アプリケーションレイヤーでのデータ削除や 追記更新時や読み込み時に既存のキーのデータ重複を考慮せずに実装できるので KVSとして使いやすく、性能に現在も満足して利用しております。 「QUANT」のBigTable採用について 14


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view_component採用理由 より良いサービスにするため日々機能を追加していった結果 業務ロジックが複雑化し、Viewが肥大化しました テストコストや、ロジックの可読性が落ちたので view_componentを採用することで コンポーネント化でロジックを分割することで コンポーネント単位のテストが可能になりました。 「QUANT」のRails 採用したGemを紹介 15


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view_component実装例の紹介 「QUANT」のRails 採用したGemを紹介 16
 index.html.haml # before = render 'search' index.html.haml # after = render Campaigns::SearchComponent.new(form: form)

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view_component実装例の紹介 「QUANT」のRails 採用したGemを紹介 17
 # search_component.rb class Campaigns::SearchComponent < ApplicationComponent attribute :form end # search_component.html.haml = simple_form_for form, url: campaigns_path do |f| = f.input :hogehoge # search_component_spec.rb # RSpec.configure で type: :componentを追加する必要があります RSpec.describe Campaigns::SearchComponent, type: :component do describe …… end

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view_componentを採用して良かったこと 巨大なView表示するための、大量のテストデータの用意や 分割することでSpecが書きやすくなりました。 リリース当初は採用していませんでしたが、 こちらを採用しコンポーネント化することにより ロジックの整理やテスト品質を保つことが出来ておりました。 Viewが肥大化した際には、こちらのGemをおすすめさせていただきます。 「QUANT」のRails 採用したGemを紹介 18


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subdomain実装について 「QUANT」のサービスは複数のドメインで構成されてます。 プロフィール管理画面(pf.quant.jp) マイページ画面(quant.page) ショップ画面(shop.quant.page) 楽に開発管理や、実装共有をしたかったので Rails Projectを分けずにsubdomain実装により実現してます。 「QUANT」のRails実装例について紹介 19


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subdomain実装例 「QUANT」のRails実装例について紹介 20
 routes.rb constraints subdomain: ENV.fetch('SUBDOMAIN', 'subdomain').to_s do scope module: :'subdomain' do resources :tops, only: [:index] end end

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「QUANT」のサービスの今後 今後の展望 21
 インフルエンサーマーケティングの市場は 今後も発展していくと思っております。 クリエイターツール「QUANT」は 計測したデータをより活用することや インフルエンサーを支援する機能を追加することを予定しており 今後もより良いサービスを目指していきます。 ご清聴ありがとうございました。

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クライアントに寄り添ったデータ分析基盤の構築 Glossom株式会社 データエンジニア 飯山 誠也

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名前:飯山 誠也 所属: Glossom株式会社 DXC事業本部 アカウントエグゼクティブ3部 データ・エンジニアリングチーム 経歴: 2018年 Glossom株式会社へ入社 2019年よりデータ分析基盤の構築運用業務を担当 自己紹介 23


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Glossomが展開するデジタル化推進支援の流れ 24
 コンテンツに接触したユーザ ページを閲覧したユーザ 申込ユーザ 利用ユーザ 分析DB 認知・興味 申込転換 アクティブ化 ロイヤル化 BIの構築 分析による施策仮説の立案、施策の展開、施策の効果検証 購買データ 顧客データ トラッキングデータ 分析DBへデータの取り込み、データ更新

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データ分析基盤の構成 25
 Big Query データ分析基盤はGCP環境を使用 Cloud Composerを活用することで、分析DBを構築 各種データ 各種データ 各種データ クエリ実行 データ取り込み実行 データ書き出し データ書き出し データ書き出し Kubernetes Engine Cloud Composer (Airflow) Dataflow Looker Studio

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DAG: 有向非巡回グラフ 単一のDAG内に依存関係のある複数のタスクを内包 する Task: データを取り込んだり、他のシステムを呼び出したり といった処理を実行する Airflowには様々な処理を行う機能(Operator)が 標準で設けられている データ分析基盤の主要ツール -Cloud Composer- 26
 Airflowをベースとしたワークフロー管理ツール TaskA TaskB TaskC TaskD TaskE TaskF DAG 標準Operatorが活用できると、より手軽にデータ取 り込みが実現できる

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クライアントによって異なるIT活用状況 27
 クライアントごとに異なる状況に寄り添ったデータ取り込みが必要 データ管理の体制が整っておらず、データの保管先が点在している 連携するファイル数も把握できていない データを所定の保管先に連携できる担当者やエンジニアがいない データの保管先は社内政治的に既に決まってしまっている

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クライアントに寄り添ったデータ取り込みの実現 28
 データ保管先:kintone ファイル文字コード:UTF-8 1ファイルの最大容量:50MB 1回の連携ファイル数:3 クライアントA データ保管先:S3 ファイル文字コード:Shift-JIS 1ファイルの最大容量:200MB 1回の連携ファイル数:10 クライアントB データ保管先:GCS ファイル文字コード:UTF-8 1ファイルの最大容量:1GB 1回の連携ファイル数:20 クライアントC データの取り込み方法はクライアントのIT活用状況によって左右される Airflow Custom Operator Google Kubernetes Engine Pod (GKE Pod) Dataflow

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データ取り込み-Airflow Custom Operator- 29
 Airflowの標準Operatorでは対応できないクラウドツールからのデータ取り込みが可能 クライアントA - メリット - 開発が比較的容易に行える - Airflowのライブラリを利用できる - apiなどの認証情報を統合できる - デメリット - 環境構築が難しい場合がある - Airflowのライブラリが競合する可能性がある - 他のタスクの実行に影響を与える可能性がある データ保管先:kintone ファイル文字コード:UTF-8 1ファイルの最大容量:50MB 1回の連携ファイル数:3

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GKE Podを使うことでAirflowのワーカーリソースを考慮せずに処理を実行できる データ取り込み-GKE Pod- 30
 データ保管先:S3 ファイル文字コード:Shift-JIS 1ファイルの最大容量:200MB 1回の連携ファイル数:10 クライアントB - メリット - リソースを切り離せる - 文字コードの変換に対応できる - デメリット - Airflowのライブラリは利用できない

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データ取り込み-Dataflow- 31
 Google CloudのETLサービスであり、大規模データのバッチ処理とストリーミング処理を行うこと が可能 データ保管先:GCS ファイル文字コード:UTF-8 1ファイルの最大容量:1GB 1回の連携ファイル数:20 クライアントC - メリット - リソースを切り離せる - オートスケール機能があり、大規模データの取り 込みに対応できる - デメリット - 自由度が低い

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メリット デメリット 使い分け Airflow Custom Operator - 開発が比較的容易に 行える - 環境構築が難しい 場合がある - 他タスク実行に影響 を与える - Airflowのライブラリも活 用して取り込みをしたい GKE Pod - リソースを切り離せる - 文字コードの変換に対 応できる - Airflowのライブラリ は利用できない - リソースを分けたい - 文字コードを変換したい Dataflow - リソースを切り離せる - 大規模データの取り込 みに対応 - Airflowのライブラリ は利用できない - 自由度が低い - リソースを分けたい - UTF-8で連携 - GCSに存在している データ取り込み手法の使い分けまとめ 32


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- メリット - Airflowを操作する必要がないため、基盤担当者 以外でも活用できる - クライアントから連携されてきたデータにアジャスト した取り込みが可能 - 細かな仕様の変化にも柔軟に対応できる - デメリット - 都度ファイル形式が変わる場合、自動化されてい ないコード修正作業が増えるため、データ欠損な どのインシデントの危険性が高まる データ取り込み-おまけ- 33
 より柔軟な対応が求められる場合にGoogle Colaboratoryでスポット取り込みを行う クライアントD エクセルでのデータ連携 連携頻度は不定期 カラム数やカラム名はその都度変 わる

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• データ分析基盤の機能面の充実化 • Dataflow Primeの導入検討 • 環境構築後のワーカーCPUとメモリのオートスケーリングが可能 • データリネージツールの導入検討 • Dataform • dbt etc.. 今後の展望 34


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