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⼼理的安全性の⾼い チームを作ってみた 2018/8/24 LT会#0 久津 佑介

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⾃⼰紹介 ü久津佑介 üリクルートテクノロジーズ プロ推7G üやってきたこと üプロダクトマネージャー…になりたい üTwitter:@Nunerm üSlack #rtc-dev:@hisatsu

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話したいこと üメンバーの「⼼理的安全性」を⾼めたことで 崩壊⼨前だったチームを それなりに良いチームに変えた話 引⽤元:俺のブログ https://productmanager55.hatenablog.com/entry/2018/07/29/191810

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こんなことありませんか

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チームあるある üメンバーの「遅れてます」報告⾃体が遅く、⾔わ れた時には「時すでに遅し」 üメンバーが問題にぶち当たると⾃分で解決しよう として、どんどん遅れていく ü⾔われたことはしっかりこなすけど、⾔われてな いことは⼀切やらない

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チームあるある üメンバーの「遅れてます」報告⾃体が遅く、⾔わ れた時には「時すでに遅し」 ü問題にぶち当たると⾃分で解決しようとして、ど んどん遅れていく ü⾔われたことはしっかりこなすけど、⾔われてな いことは⼀切やらない ৺ཧత҆શੑ͕ ଍Γͯͳ͍Μ͡Όͳ͍ʁ

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⼼理的安全性とは

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⼼理的安全性 対⼈関係においてリスクある⾏動を取ったときの結果に対 する個⼈の認知の仕⽅、つまり、「無知、無能、ネガティ ブ、邪魔だと思われる可能性のある⾏動をしても、この チームなら⼤丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。 引⽤元:re:Work - ガイド: 「効果的なチームとは何か」を知る https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/identify- dynamics-of-effective-teams/

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Googleの「Project Aristotle」 「効果的なチームの条件は何か」

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⼼理的安全性の⾼いチーム üメンバーにとって都合の悪いことでもすぐ報告される üメンバーから次々と意⾒やアイディアが出てくる üメンバーが⾃ら新しいことにチャレンジする üメンバー間での意⾒交換が活発 üメンバー間での⼿伝いが活発

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⼼理的安全性の⾼いチームは どうやって作るのか?

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作ってみた

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元々は… ü⽀配型マネージャー ü作業内容を細かく指⽰ üミスしたら叱責 üビジネス視点なし ü受動型メンバー(10⼈弱) ü指⽰待ち ü怖いからバレるまでミスを報告しない ü何のための案件なのか知らない ü隣のメンバーが何をしているか知らない

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⼼理的安全性の⾼いチームの作り⽅ ースタンス編ー

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1.メンバーに期待する、信頼する ü⼼からメンバーを信頼しないとバレる。どんなに信頼し ているふりをしてもバレる。 üもちろんメンバーには苦⼿分野もある。だったらそれに 合わせたレベルの「期待」「信頼」をしてあげれば良い。 ü「○○さんはドキュメント作成は苦⼿だから期待しない けど、コーディングは信頼している」みたいな。

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2.ビジョンを語りまくる üチームや組織が⽬指すビジョンや世界観を語りまくる。 ü「俺はこうしたいんだ、だから協⼒してくれ」というス タンスを、これでもかってほど伝えまくる。 ü⼈間は「⼈から求められている」という状態を喜ぶ⽣き 物。なのでその「求められている感」を出していくこと がモチベーションの維持、上昇に繋がるはず。

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3.メンバーの仕事に極⼒⼝を出さない ü⽬指すのは「メンバーが⾃分の仕事に責任を持つ」とい う状態。なのでその責任範囲の仕事には⼝を出さない。 üもちろん不安なことがあれば相談に乗ってあげたりレ ビューするけど、いちいち細かくチェックして⼩⾔とか ⾔わない。 ü最初はいろいろ問題も起こるけど⻑期的に⾒たら⼤事。 時間と我慢と勇気が必要。

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⼼理的安全性の⾼いチームの作り⽅ ーコミュニケーション編ー

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4.定例・デイリーミーティングでは 明るく楽しく話し、しっかり聞く üどんなに忙しくても、ミーティングでは明るく振舞う。 ü冒頭にアイスブレイクとして⼩話でも⼊れたり、メン バーに話してもらったりする。ただし無茶振りは厳禁。 üメンバーの発⾔はしっかり聞く。キーボード打ちながら 聞くのはダメ。⼿を⽌めて話している⼈の⽅を⾒てちゃ んと聞く。

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5.問題をみんなで解決する場を作る üデイリーミーティングは各メンバーの抱えている問題を⾔っ てもらう。それをみんなでどう解決するかを話し合い、何か しらの解決⽅法を提⽰してあげる。 ü最後に「もしこれでも解決しなかったら○○さんに声かけ て」「○○さんはその時こう助けてあげて」と、さらにその 次の解決⽅法まで提⽰してあげる。 ü「悩みを⾔えばチームが助けてくれる」と認識してもらう。

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6.メールやチャットでは即レス ü「⾃分の意⾒や質問はよくほっとかれているから、発信 しても意味がない」と思われるのは最悪。なので即レス。 üもし本当に忙しくて質問を受ける余裕がない場合でも、 その状態を正直に⾔うだけで良い。「ごめん、今余裕が ないから回答に時間がかかるかも」みたいな。

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7.メンバーの意⾒を⼤切にする ü頻繁に「何か意⾒やアイディアがあれば⾔ってー」と⾔ う。 ü出てきた意⾒はしっかり拾って、必ず何かしらの答え (採⽤するか⾒送るか)とその理由を伝える。

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8.定期的にライトな個⼈⾯談をする ü⽬的はメンバーからの不満やチームの隠れた問題点、⼤事に している価値観などを早い段階で⾒つけること。 ü⼤々的に「不満を⾔え」と⾔っても出てこないし、他のメン バーがどういう不満を⾔ったのかも気になってしまうので、 できればこっそりやるのが良い。 ü他のメンバーに⾒られていないところで、「最近どう?なん か問題ある?なければいいよ」ぐらいのかるーい感じ。

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なう ü任せ型マネージャー üビジョンを語って細かいことは指⽰しない ü気軽に相談される üレビューは最⼩限 ü能動型メンバー(10⼈強) ü問題が起こったらすぐに報告する ü問題が起こったメンバーのヘルプをしてくれる ü⽬的を理解しているので新しい意⾒を⾔う ü和気あいあい

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落とし⽳

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落とし⽳ üスキルの⾼いメンバーの独裁が始まる üチームの⼼理的安全性が⾼くなってくると、意⾒交換や 質疑が活発になる。そこに⼀⼈スキルの⾼いメンバーが いると、その⼈の意⾒が採⽤されることが多くなる。 üその状態が続くとそれ以外のメンバーは「どうせあの⼈ の意⾒が採⽤されるから⾃分が⾔っても仕⽅ない」とい う⼼理状態になり、再び⼼理的安全性が低くなる。

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落とし⽳にハマったら… üスキルの⾼いメンバーの視座をあげる。つまりチームの ために動いてもらう。 üチームを分ける。スキルの⾼いメンバーに頼れない状況 を作る。 üスキルの⾼いメンバーを外す。

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まとめ

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まとめ üチームのパフォーマンスを上げるには⼼理的安全性が重 要 ü⼼理的安全性を⾼めるために、チームの状況や規模に合 わせていろいろ試⾏錯誤しましょう(⼤きいチームやプ ロジェクトの場合は、チームを⼩分けにするのもあり) üすぐに効果が出るものではないので、時間と我慢と勇気 が必要