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日中の電子決済システムの比較と分析 総合理工学科情報システム系4年  渡邊研究室 安藤 慎

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● 近年、電子決済システムが急速に普及してきている ○ 特に中国は世界トップクラスの普及率を誇る ○ 一方、日本では普及率があまり高くない 研究目的 日本と中国の電子決済システムを比較・分析し、 日本の電子決済サービスがどのように発展できるか考察する 背景 2

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現状調査 「今電子決済システムがどれだけ普及しているか」 比較 「日中の電子決済システムがどのように違うのか」 分析 「日中の電子決済システムの違いがなぜ生じたのか」 演習計画 3 考察

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現状調査 「今電子決済システムがどれだけ普及しているか」 比較 「日中の電子決済システムがどのように違うのか」 分析 「日中の電子決済システムの違いがなぜ生じたのか」 演習計画(今日話すこと) 4 考察

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現状調査 5 [1] 一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ 2022」

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キャッシュレス決済比率を比べる: ● 中国: 83.0% ● 日本: 29.8% → 有意な差があると考えられる → ではこの差を生んだ要因は何か? ※ただし中国の値は参考値であることに注意 現状調査 6

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以下の評価軸に基づいて日中の電子決済システムを比較する ● どれだけ現金が普及しているか →電子決済以前の決済方法が使いやすいか ● どのような電子決済システムが主要であるか →ユーザー*が電子決済を使い始める価値はあるか ● どのようなQRコード決済サービスが提供されているか →ユーザーがQRコード決済を使う価値はあるか 比較 7 * ここでのユーザーは加盟店・消費者双方を指す

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日本のほうが現金を安全・便利に使える環境が整っている 比較#1: 現金の普及度 8 日本 中国 ATMの設置台数 紙幣を使いたいときに使えるか 0.29台/km2[2] 0.09台/km2[2] 銀行口座の保有率 紙幣を安全に保管できるか 96%[3] 79%[3] 紙幣の安全性 紙幣そのものが信用できるか 1万円の偽札が年に2000枚 ほど発見されている [4] 高価な紙幣の偽札が 多く出回っている[5] [2] 総務省「平成30年版 情報通信白書」 [3] The World Bank「The Global Findex Database 2021」 [4] 警視庁「偽造通貨の発見枚数」 [5] 戸田澪, 遠藤正之「決済サービスに見る中国と日本の現状の考察」 ※近年保有率は高まる傾向にある [3]

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比較#2: 電子決済システム 9 日本 中国 電子決済に使用する媒体 電子決済を使いたいときに使えるか ICカードを使うものが主流[6] スマホを使うものが主流[6] 加盟店に対する手数料 電子決済が手間なく利用できるか 売上の1~3%程度[7] 売上の0~0.6%程度[7] 電子決済に関する不安要素 電子決済そのものが信用できるか セキュリティに対する不安[6] セキュリティに対する不安[6] [6] UnionPay「現金とキャッシュレス決済に関する調査」 [7] 朱永浩「中国におけるキャッシュレス化の現状と課題〜 O2Oマーケティングの可能性〜」 中国のほうが電子決済を使用する際のユーザーへの負荷が少ない ※近年スマホを使うものも注目されている [6] ※クレジットカード決済の場合 ※モバイル決済の場合

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比較#3: QRコード決済サービス 10 PayPay (日本) Alipay (中国) 加盟店に対する手数料 電子決済が手間なく利用できるか 売上の1~2%程度[7] 不要[8] 利用可能な機能 ● 支払 ○ ネットサービス ○ 公共料金 ● 送金 ● クーポン ● 支払 ○ ネットサービス ○ 公共料金 ● 送金 ● クーポン ● 信用スコア [7] 趙彤, 水ノ上智邦「中国の新興決済機構のイノベーション」 [8] https://paypay.ne.jp/「PayPay(ペイペイ)- QRコードで支払うキャッシュレス決済のスマホアプリ」 (2022/01/10参照) 中国のほうがQRコード決済の活用範囲は広い 同時に日本でもその活用範囲は広がりつつある

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比較#1: ● 日本では現金を使った決済システムが確立されており、 ユーザーが電子決済に価値を感じにくい可能性がある 比較#2: ● 中国では電子決済を利用するユーザーにとっての負荷が 少なく、利用を始めるハードルが低いと考えられる 比較#3: ● 中国では電子決済システムとユーザーの距離が近く、 ユーザーに合わせたサービスを提供しやすいと思われる 考察 11

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● 金融システムに関わる法律・規格について調査する ● 日本における電子決済システムの最新の動向(2020年以降) を調査する 今後の展望 12

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質疑応答 ページリスト: ● 背景・・・・・p.2 ● 演習計画・・・p.3 ● 現状調査・・・p.5 ● 比較・・・・・p.6 ● 考察・・・・・p.11 ● 今後の展望・・p.12 13

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● 中国における主な電子決済システム・・・・・p.18 ● 日本における場面別の決済手段・・・・・・・p.19 ● 日本における電子決済システムの普及戦略・・p.22 ● 中国と日本での電子決済手段の保有状況・・・p.23 付録 14

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● Alipay ○ Ant Groupが提供 ○ モバイル決済と生活関連サービスを融合したプラットフォーム ○ 通販、公共料金の支払での利用が多い ● WeChat Pay ○ WeChatが提供 ○ SNSであるWeChatの付属機能として開始 ○ 飲食店、タクシーなどの支払での利用が多い 中国における主な電子決済システム 15 [] 総務省「平成30年版 情報通信白書」

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日本における場面別の決済手段 16

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日本における場面別の決済手段 17

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日本における場面別の決済手段 18

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店舗に向けた戦略 ● 加盟店手数料の低減 ● 電子決済を導入するメリットの周知 消費者に向けた戦略 ● セキュリティに対する不安を解消する取り組み ● 電子決済の将来像の提示 日本における電子決済システムの普及戦略 19 [] 経済産業省「キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性」

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中国と日本での電子決済手段の保有状況 20 [] 一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ 2022」